真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間 |
一刀が龍天の猛攻により、ダウンしてしまう………
武将達が盾となり、龍天の前に立ちはだかり死を覚悟した時、現れたのは
絡繰人間に改造された未来の真桜だった!!?
五節 〜真桜の覚悟〜
龍天「本当に愚かな事を言ったものだな………
この私を、『最大抹殺対象者』だと?
冗談でも、許さぬぞ?」
真桜(未来)「あぁ、そうや………
目には目を、歯には歯を………絡繰人間には、絡繰人間や………!!!」
ジャキンッ!!!
未来の真桜は腰ベルトから下げているバックから警棒のようなものを取り出し、勢い良く振りかざす
伸びきったそれは、真桜の得物『螺旋槍』だった
凪(未来)「『螺旋槍』?一体どこから?」
真桜(未来)「ウチも別に絡繰人間の生産だけをしてたわけやない……
この時の為に、準備してたんや
『螺旋槍』の改造………新たな兵器の作製しとったんや」
確かに現在の真桜の『螺旋槍』より大きく、禍々しい感じがする
しかし、『螺旋槍』に付いている紋章は一刀の『十』の紋章だった
未来の真桜は静かに『螺旋槍』を構える
龍天「貴様が兵器を作ったところで、只のガラクタに過ぎん
ましてや、この龍天を討ち取れるなど…………」
真桜(未来)「隊長が良く言ってたで?
『やってみなきゃ分からない、俺は諦めが悪い』ってなぁっ!!!」
未来の真桜は勢い良く駆け出した
龍天「………やる必要もない、戦いの結末など、最早決まっているからだ…………!!!」
龍天は鍵爪を装着し、迎え撃つ態勢を作る
真桜(未来)「おりゃあっ!!!」
ブォンッ!!!
ブォンッ!!!
ブォンッ!!!
未来の真桜は『螺旋槍』を大きく、素早く振り回す
ただ闇雲にではなく、隙をなるべく作らないよう、最小限の動きで
龍天「…………」
ガキンッ!!!
ガキンッ!!!
ガキンッ!!!
龍天は無言で未来の真桜の攻撃を受け止める
龍天「李典、貴様はもう……用済みだっ!!!」
フォンッ!!!
龍天はゼロ距離で『竜の爪撃』を放つ
ガキンッ!!!
真桜(未来)「っぬぅっ!!!」
『竜の爪撃』は未来の真桜の胴体に直撃する
未来の真桜は弾き飛ばされるが、両足で着地し、直ぐ様 態勢を整える
機器音声(真桜)「損傷率:5厘」
龍天「小癪な、皮膚に装甲を装備しおったか………」
真桜(未来)「当たり前やろが、お前相手に何の対策もせん奴なんて、自殺行為やろ」
『竜の爪撃』が直撃した胴体には掠り傷すらついていなかった
龍天「成る程、本当にこの龍天を討つ気ということか
貴様の本気が犇犇と伝わってくる」
龍天は鍵爪を擦り合わせながら、未来の真桜の動向を探る
真桜(未来)「当たり前や、お前を討つ為なら……どんな手でも使うで?」
未来の真桜は左手を自然に龍天の方向へ向ける
すると、龍天の身体に微妙な刺激が走った
龍天「む?」
それは、痒いようなチクチクするような、どちらにしろ不快な感覚だった
龍天がそう感じ始めた時
ドカアァァァァンッ!!!
龍天が突如、爆発した
凪「な、なんだ!!?」
一体、何が起こったのか分からない
爆炎に包まれる龍天
龍天「ぬぅっ!!!」
龍天は爆炎を払いのけ、顰めっ面で現れる
龍天「貴様、何をした?」
真桜(未来)「どや?ウチの兵器の味は………
極細の針を敵に差しこみ、体温の上昇を検知すると、急激な化学反応により、爆発するんや」
龍天「さっきの妙な違和感はそれか…………」
真桜(未来)「兵器1号『粉散(ふんさん)』、絡繰人間に感づかれないよう気も発しておらんし、目視で避けるのは困難や
まぁ、損傷率はあんま貢献せんけどな」
未来の真桜の発言により、龍天は睨み付ける
龍天「くどい真似を………」
龍天は不愉快そうに未来の真桜を見る
真桜(未来)「まだまだ、ウチの兵器はあるんやで?」
お互い再生治癒により、傷が完全に塞がり、振り出しに戻る
龍天「………どうも理解できんな
貴様と私の戦力差は明らかな筈………一体、何を企んでいる?李典」
真桜(未来)「確かにそうやろな………
せやけど、何の抗いもせず殺られる程、人間できちゃおらんのや」
龍天「貴様が死ぬと分かっていてもか?」
真桜(未来)「よく言うやろ?負けると分かっていも、戦わなければならない時があるって………今がその時や」
龍天「見苦しい抗いにしか見えぬな、それこそ時間の無駄だ」
真桜(未来)「それはアンタとウチの考えが違うだけや
言うて、黙って殺される気は更々ないで?
美しく逃げ続けるよりは、醜く抗った方がマシや」
龍天「成る程な、やはり人間の考えは愚かという訳だな」
真桜(未来)「アホぬかせ、龍天………
お前も………元は人間やっ!!!」
シュンッ!!!
未来の真桜は『空走』をして一気に距離を詰める
龍天「私を、低俗な考えを持つ貴様等と同類するな………私は」
真桜(未来)「おらぁっ!!!」
未来の真桜は『螺旋槍』を突き出す
ガキンッ!!!
龍天は『螺旋槍』を右手で受け止める
龍天「絡繰人間の王・龍天だ……………!!!」
不敵な笑みを浮かべ左手を構える
真桜(未来)「がら空きや」
未来の真桜は『螺旋槍』に複数あるボタンの内、1つを押し込む
ピュンッ!!!
龍天「ぐっ!!?」
『螺旋槍』の先端からレーザーが放たれ、龍天を貫通する
思わず龍天は右手の力を緩める
真桜(未来)「喰らえや、龍天っ!!!」
ギュイィィィィンッ!!!
ガガガガガガガッ!!!
未来の真桜は『螺旋槍』を起動させ、龍天の胴体へ向けて掘削を始めた
龍天「ぬぅあぁぁぁっ!!?」
龍天は完全に右手を離し、未来の真桜に掘削され続ける
だが、龍天の身体に致命傷を与える事が出来ない
流血すらしないほど、頑丈な身体になっているようだ
そこで、未来の真桜は追い討ちを開始する
真桜(未来)「これはどうや?」
『螺旋槍』の別のボタンを押し込むと、ドリル部分のあちこちに穴が開き始める
龍天「(なんだ?今度は………)」
真桜(未来)「放射」
ガガガガガガガッ!!!
『螺旋槍』の穴から大量の弾丸が放たれる
ドリル攻撃をしつつ、ガトリングガンの攻撃要素が追加される
龍天「ぐおぉぉっ!!!懲りん奴めがっ!!!」
龍天は喋れる程の余裕があり、両手で『螺旋槍』を掴む
真桜(未来)「あら?」
龍天「鬱陶しいわっ!!!」
無理矢理、未来の真桜を引き剥がし放り投げる
真桜(未来)「チッ、こんなんじゃアカンか………」
未来の真桜は空中に投げ出され、龍天は地上から狙いを定めた
龍天「調子に乗るな、小娘っ!!!」
龍天は未来の真桜目掛けて『竜の宝玉』を放出する
龍天「消え失せろ………塵となってな」
真桜(未来)「………アンタがな」
未来の真桜は着用していた白衣を脱ぎ、『竜の宝玉』を瞬時に包み込む
真桜(未来)「ほら、返すで?」
龍天「なに?」
白衣を龍天へ向けて広げると、包まれていた『竜の宝玉』が龍天へと放たれる
龍天「っ!!!」
ドオォォォォンッ!!!
『竜の宝玉』は龍天に直撃し、巨大な爆発を巻き起こす
真桜(未来)「対龍天用に開発した特殊な白衣や
防御面も文句なしの代物やで?」
未来の真桜が地面に着地した時
フォンッ!!!
ザシュッ!!!
真桜(未来)「ぐっ!!?」
煙が立ち込める中から斬撃が放たれ、未来の真桜を切り裂いた
真桜(未来)「チッ、一言言ってからやれや…………」
未来の真桜は落ち着いて再生治癒を施す
龍天「この程度で怯ませられるとでも思ったか?考えがあまいわ」
ほぼ無傷状態の龍天が爆煙の中から颯爽と現れる
真桜(未来)「(くそ、まだ駄目かいな………)」
龍天「やはり、貴様のような出来損ないの絡繰人間でも、私を破壊することは不可能のようだ」
真桜(未来)「まだまだ、始まったばかりやで?」
龍天「いや、やはりこの戦いは時間の無駄のようだ
李典、私はこの国の統一に忙しいのだ………遊びは全てが終わってからにしろ」
真桜(未来)「お前がこの大陸を統一することは、絶対にない
この国を統治するのは…………隊長や」
龍天「妄言も程々にすることだ……
今、楽にしてやるっ!!!」
ゴオォォォォォッ!!!
龍天は『龍走』で未来の真桜へ接近する
真桜(未来)「本当にめんどいわ………『螺旋槍』・戦型変更」
未来の真桜は『螺旋槍』にある『壱』と描かれている歯車を時計回りに45°回転させ、『弐』の数字に切り替える
すると、騒々しい機械音が鳴り響き、『螺旋槍』の姿が変わった
龍天「なに?」
龍天も目を丸くして驚く
真桜(未来)「『螺旋槍 第二形態・鎖断鋸乱型』」
未来の真桜の『螺旋槍』は過去に発明したチェーンソー『鎖断鋸乱』に変貌を遂げた
ドリルの掘削から、チェーンソーの切断にフォルムチェンジ
龍天「そんな改造をしていたのか」
真桜(未来)「…………」
シュンッ!!!
未来の真桜は『螺旋槍』を構え直し、『空走』をして龍天との距離を縮め、龍天の目の前に現れた
龍天「得物纏めて破壊してやr……」
龍天が言い切る前に未来の真桜が先手を仕掛ける
真桜(未来)「喧しいわ、喰らえっ!!!」
フォンッ!!!
ガガガガガガガッ!!!
『螺旋槍』は龍天の頸動脈に直撃し、切り込みを始めた
龍天「ぐおぉぉっ!!!この龍天の首を斬るつもりかぁっ!!?くどい奴めっ!!!」
龍天は首を斬りつけられつつも、『螺旋槍』を両手で掴み、押し返そうとする
真桜(未来)「簡単に斬れると思うてへんわっ!!!」
未来の真桜も負けじと押し返す
真桜(未来)「少しは堪えろやっ!!!このバケモンがっ!!!」
龍天「ガラクタの分際で、口の聞き方に気を付けろっ!!!」
真桜(未来)「それは、お前もやろがぁっ!!!」
ガキンッ!!!
龍天「ぬおぉっ!!?」
未来の真桜は力任せに『螺旋槍』で
龍天を斬り飛ばした
龍天は空中から地面に弾き飛ばされ、激しく衝突した
土煙が龍天の姿を覆い隠す
真桜(未来)「ったく、硬過ぎやろ………反則や反則」
未来の真桜は『螺旋槍』片手に龍天がいるであろう場所を見下ろす
『螺旋槍』は未だにエンジンをふかせ、いつでも首を切断できる態勢になっている
真桜(未来)「………背後とったつもりか?」
未来の真桜は後ろを見ず、口を開く
未来の真桜の背中に龍天が鍵爪を突き立てた状態で『空立』をしていた
龍天「ほぉ?よく分かったな」
真桜(未来)「バレバレや」
未来の真桜は勢い良く振り向くのと同時に『螺旋槍』で斬りかかる
ガキンッ!!!
龍天は鍵爪で『螺旋槍』の胴体を掴む
龍天「何度も同じ手を喰うものか」
真桜(未来)「そうやろな」
暫しの膠着状態が続く
龍天「何故そこまでして私に立ち向かう?英雄にでもなるつもりか?」
真桜(未来)「………お前は、この絡繰人間の騒動を引き起こした諸悪の根元……斬魔と手を組み、無用な乱戦に陥れた
ウチはそれに加担したケジメをつけるだけや」
圧倒的戦力差にも関わらず、未来の真桜の眼は死んでいない
覚悟の証だった
だが、現実は非情である
龍天「………残念だな、そこまでの技術力があるというのに………
これからの人生をドブに捨てるのだからなっ!!!」
フォンッ!!!
ドカッ!!!
真桜(未来)「ぐっ!!?」
未来の真桜の鳩尾に龍天の右膝蹴りがヒットし、怯んでしまう
龍天「現実を見せてやろう、愚かな李典よ」
龍天は流れにのり、未来の真桜へ猛攻撃を仕掛けた
フォンッ!!!
フォンッ!!!
フォンッ!!!
ドカッ!!!
バキッ!!!
ガツッ!!!
真桜(未来)「がっ!!!ぐっ!!!うぐっ!!!」
未来の真桜へ重い一撃が連続してヒットする
龍天「黙って私の言うことに従えば、長生きできたものを………」
龍天が右手に『竜の宝玉』を作り出す
龍天「残念だ」
龍天は右手を未来の真桜の丹田へ押し込む
ドオォォォォンッ!!!
『竜の宝玉』がゼロ距離で弾け、未来の真桜は吹き飛ばされた
……終……
説明 | ||
未来の真桜は生きていた!!! 窮地に降り立った未来の真桜だったが、その姿は 絡繰人間に改造されていた そして、『抹殺対象者』を龍天にロックオンをしたのだった |
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