小鳥の空 3話 「負剣道!(後編)」 |
「へぇ・・マネージャーなんだ・・・。」
「うん。私のお姉ちゃんもマネージャーだったんだよ。だから私もやってみようかなぁ・・・って。」
隣で束紗がにっこり笑う。どうすればここまで笑えるのだろう?と疑問に思えるほどいい笑顔だった。
俺も真似して笑おうとした。・・・が、失敗。どこがどうなったのかおかしな顔になったらしい。束紗が笑いをこらえて後ろを向いている。
「・・・・俺にはやはりこういうのは合わないな。」
「ふ、ふぇ!?いや、そ、そういう意味で笑ったんじゃ・・・!」
「気ぃ使わなくて良いさ。弟に笑いかけて笑われた記憶もある。」
「・・・な、なかなかデキた弟さんだね・・・。」
若干呆れ顔で応じる束紗。けど悲しい事ながら事実だ。悟も翔も俺の笑顔で大爆笑していた。腹を抱えて。父が止めなかったらずっと笑っていたかもしれない。あの頃は幸せだった。
「・・・・・・迫さん?」
「っと、悪い。ちょっと考え事をな・・・。」
俺はこの学校で生まれ変わったつもりで頑張りたい。悲劇のヒーロー気取りで学生生活なんかしたくない。幸い、一家惨殺事件最後の被害者が迫家とは束紗も知らなさそうだ。ショートの女(沙夜)と話してるときあまりニュースは見ていないと言っていたしそれはそれで助かる。
「・・・。迫さんは、兄弟姉妹、仲良くできていますか?。」
「・・・!・・・・まぁ、仲は良かったよ。頭も良いし、体も頑丈で俺の自慢の弟だよ。」
「・・・そうですか。うらやましいです。」
過去形のところを突っ込まれると思っていたが危惧していたことは避けられたようだ。
「?束紗の家はうまくいってないのか?」
「い、いえ、別にそういうわけじゃないんです。ただ・・・・。」
「・・・体が弱いとかそんなんか?」
「・・・いえ、事故でちょっと目が見えなくなってしまって・・・・。」
「・・・・・・・すまん。余計な事を聞いたな。」
盲目・・・。実際に味わったことはないからその感覚は分からない。だが、一回だけ体験したことがある。ずっと、ずっと暗闇の世界。音しか聞こえず自分の体が自分の体でないようなあの感覚。俺だったら発狂してしまいそうだ。
「いえ。気にしてまs----」
「迫くぅーん。ちょっと実際に竹刀振ってみないー?やっぱり本人がやって楽しいと感じないとやる気でないだろうしー。」
「あぁ。ありがとう。じゃ、束紗。少し行ってくる。」
「・・・うん。がんばってね。」(ゴゴゴゴゴゴ)
「・・・・・・・(な、何だ!?笑顔の裏に般若が見えるぞ!!?)。」
なぜか束紗に覇気を感じながらおれは国立の所に行った。
「そういえば剣道って二刀流って駄目なのか?じじいに昔二刀剣術教えてもらったことがあるんだが・・・。」
俺はふと気になったことを国立に聞いてみた。まぁどうせやるんだったら多少は知っている流派をやってみたいしな。だけど、そんなの一度も見たことないし多分無理なんだろうと思う。
が、
「一応できるよ?一部の学生大会では禁止されてるけどね。それに今じゃほとんど廃れているから剣道の試合とか部活じゃ見えないんだよね〜。それでもやる?竹刀の予備ならたくさんあるけど。」
「だ、駄目元で聞いてみたんだが・・・。じゃ、じゃあ二刀流、試してみようかな。」
パッポーン
閲覧者の皆様に蔵前から放送です。
ささらの言っていることは本当です。実際に全日本選手権とかにも一、二名の参加者がいます(嘘だと思うなら二天一流武蔵会ってググッて見ると良いです)。
では、本編をお楽しみください。
「・・・・・・・・何だ今の不愉快な放送は。」
「さぁ?放送器具がサイボーグ馬鹿にのっとられたんじゃない?」
「・・・・・。」
西本は苛立っていた。何だあの赤毛野郎は・・・!!束紗さんと親しげに話しやがって・・・!!見せつけてやがるのかよ・・・!
「だぁー!!っくっそ!!絶対叩きのめしてやる!!!」(ブンッ)
オマケになんだぁ?学校の施設案内だと?二人でか?二人きりでなのか!!?だとしたらなんてうらやま-----軟派なやろうなんだ!!成敗してやろう!!
・・・・・だが、国立先輩に目をつけられるとまずいな・・・。あの人馬鹿なかわりに異常に強いからな。もし、私心で新入部員(あくまでなるかもしれない)を叩き出したなんて知ったら(首なんかが)ブラリ強制合宿ツアーに一名ご案内になっちまう・・・。おぉ、恐ろしい・・。この間もなんか誰かをジャイアントスイングしたりマウントしてたって聞いたからな・・・。被害者様はご愁傷様だな。
とりあえず俺の身が危険になるやり方はナシだな。まだ死にたくない。とはいっても、だったらどうやって殺ればいいんだ?そううまい具合にチャンスが転がってくるわけないし・・・・。
「じゃあ、とりあえず部長とやってみる?」
「部長?どいつだ?」
「僕。」
「却下だ。勝てそうにないし、手加減してもらってもおもしろくない。誰か適当な人用意してくれ。」
「そう?じゃあ・・・・-----」
「俺がやります!!!!!!!!」
「うおっ。でけぇ声だな。」
「えっ・・・と、西本君がやってくれるの?いやぁ助かるよ。じゃあ僕審判やるから。」
俺は・胴・垂れ・篭手を国立につけてもらい(面はつけてない)相手を探していた。すると一年生と思しき人が元気に挙手して相手をすると宣言してくれたわけだ。都合良いねクソッタレ。
「・・・俺、迫迫。全力できてくれ。」
「(言われなくても殺る気満々で殺って殺るぜ!!)はい!!いい試合にしましょう!!!」
元気だなー。悟もこんぐらい元気だったような・・・。と、和やかに構えているといつの間にか国立が試合の用意を済ましていた。さすがは部長だ。
「おっけー。始めていいよ〜?」
「死ねっこるぁぁあぁぁぁアああああ!!!!!!」(ブンッブンッ)
・・・なんか今死ねって聞こえたような・・・。・・・・よし。きっとソラミミだ。相手もやる気満々(字が違うけど)だし、俺も気合入れてくか・・・!!
「・・・・・。」(プシュ〜)
「ぜ、0対5で迫君の勝ち・・・で合ってるよね?っていうか西本君弱っ!!これは1から鍛え直しだよね・・・・。」
・・・・あ、圧勝・・・。じじい。あんたの剣術意外と強かったみたいだな・・。使うことなんて無いと思っていたが・・・。っていうか、あの人が弱すぎるだけか?俺がいない所にやたらめったらに竹刀振ってたように見えたぞ?
「す、すごいね迫君・・・。二刀流って初めて見たけど上手だったよー・・・?」
「そ、そうか?おもしろかったし、やってみようか剣道・・・?」
「うんうんいいよ大歓迎!!むしろやらないほうがもったいないくらいだよ!!」
「あはは。戦力激増だぁ。」
「・・・(ここまできて入部断ったらKYだな〜)ん。入部するよ国立、束紗。」
こうして俺の剣道部入部が決まった。学校生活は退屈しないですみそうだ。
「「「「「よろしくお願いします!!!迫先輩!!!!」」」」」
「・・・お、おぅ?」
なぜ疑問系なの?と、ことりは心の中で突っ込んだがそれはまた別のお話である。
ハイハイ皆さんおつかれさまー。サイボーグ蔵前ダヨー。(ウィーンガシャン)
「・・・・・・気持ち悪っ!体の縦半分がプロ○ィ○ンスになってんぞ!?」
「っていうかなんで○ロヴィ○ンス?君の趣味を疑うよ。」
そこは俺の趣向だ。沙夜さんが手術担当してくれたんだけどちょっとへぼって・・・。
「ちょ、ちょっとどころじゃねー・・・。」
「というか最初に聞きたかったんだけどあのサムネイル・・・僕?」
「あ、あの女の子っぽいきれいな学ランさん?ひ、ヒロインの私よりきれいだけど・・・。」
あぁ、ちょっと時間かけて作ったからね。男でポニテって難しいんだぜ?
「ハッハー!!さこぉ!!主人公交代シ・ネ・ェ?僕のが美形だしそれもアリでしょぉ?」
「あーあーキコエナーイキコエナーイ。」
「・・・・・。蔵前さん、あのカオスゾーン何とかならない?」
ワッフル(型核爆弾)でも投げ込んだら?嫌でも止まると思うぞ。
「そうですね。えいっ!」(ポイポイ)
どっごぉぉぉぉおおおおおおおおん
(というわけでサムネイルはささら君のです。私のほうが先に出たのにまだ決まってない・・・。そのうちここからも消されるのかなぁ・・・・・。)by SAYOさん
説明 | ||
どーも蔵前です。 すいません。のびハザやってたら投稿遅れました。 とはいってもそんな遅れてないですけどね。(笑 今回は、・・・東宮(ハヤテ)的キャラが出ます。(使い捨て) まぁ、・・・とにかく見てくだせぇ! |
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