真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間 |
一刀の意思で甦った最凶魔人・響窃
龍天に対抗するための奥の手であり、一刀と響窃が立ち向かう
そして、更なる変化により
一刀と響窃が『一窃』へ変貌を遂げた!!!
九節 〜爆誕!!!『‘真の聖なる魔人’』一窃〜
龍天「一窃だと………?」
一窃「「あぁ、そうだ……
俺は一窃…………お前を倒すために降臨した『真の聖なる魔人』だ」」
一刀と響窃の声が二重に発せられる
腕を組ながら龍天を見据える一窃
左慈「(中二病くせーなぁ………まぁ、言わないでおいてやるか)」
傍ら、左慈は内心そんな事を考えていた
龍天「戯れ言を言いおって………」
眉間に皺を寄せて龍天は一窃に言う
一窃「「おいおい、お前が聞いてきたんだろうが………
幾らなんでも、酷すぎやしないか?」」
一刀と響窃の声が二重に被っているが、口調は響窃寄りになっている
龍天「たかが合体したところで」
龍天は一度、区切り
龍天「この龍天を超える事は出来ぬっ!!!」
一窃目掛けて駆け出した
一窃「「おっと?もう、来るか」」
一窃は腕を組みながら少し驚く
だが、その場から一歩も動く事なく龍天を待ち構える
龍天「塵と消えよっ!!!」
龍天は大きく右腕を振りかぶり、一窃に殴りかかった
フォンッ!!!
一窃「「おっと?」」
一窃は首だけ動かして龍天の攻撃を躱す
龍天「ふっ、そうでなくてはなっ!!!」
フォンッ!!!
フォンッ!!!
フォンッ!!!
フォンッ!!!
龍天の猛攻が始まった
その高速攻撃は『大陸五虎将』でも捌ききれない程の攻撃である
ところが
一窃「「……………」」
一窃はあろうことか、目を閉じて全てを躱す
小蓮「………嘘でしょ?」
雪蓮(未来)「龍天相手よ?あの龍天よっ!!?」
蒲公英「何か………うまく言えないけど、凄い………!!!」
全員が唖然となる
龍天「(何故だ、何故当たらないっ!!?)」
龍天に若干の焦りが生じる
一窃「「どうした?龍天………当たってねぇぞ?」」
一窃の素朴且つ煽る疑問に、龍天は怒声を放つ
龍天「ほざけっ!!!少し回避率が上がったところでいい気になるなよっ!!!」
フォンッ!!!
龍天は強烈な左足の上段蹴りを放つ
一窃「「よっと」」
フォンッ!!!
一窃は相殺するつもりで、龍天同様に左足の蹴りを放った
互いの足が交差した瞬間
ドカッ!!!
龍天「ぐぉっ!!?」
一窃「「あ?」」
龍天は一窃の蹴りにより相殺ではなく、弾き飛ばされた
直ぐ様、体勢を立て直す龍天
龍天「(今、一体何が………!!?)」
一窃「「あ〜……………えーと」」
一窃は苦笑いをしながら龍天を見る
龍天「……私を見下すのが、そんなに嬉しいか………!!?」
一窃「「言い掛りはよせよ、お前が簡単に吹っ飛んだろうが………」」
龍天「貴様はどれだけ私を愚弄すれば気が済むっ!!?」
ボォォォォォッ!!!
龍天の怒りは右手に作り出された『竜の火炎』となって具現化される
一窃「「全く………面倒な奴だなぁ」」
龍天「焼け焦げろっ!!!」
龍天は一窃に『竜の火炎』を放つ
しかも、先程よりも明らかに火力が上がっている
季衣「あっつっ!!?」
『竜の火炎』の熱気が待機している大陸の猛者達にまで届く
左慈「于吉、結界は解いてないよな?」
于吉「勿論です
単純に火力が上がっているようですね
この結界がなければ、かなり危険な暑さです…いえ、結界があってこれですからね」
一般人ならば、その熱気だけで焼失している程
龍天「いくら貴様と云えど、只では済むまい………!!!」
龍天は燃え広がる『竜の火炎』を見続ける
だが、目を疑う光景がそこにはあった
一窃「「………………」」
龍天「なに…………?」
一窃は腕を組んだまま、その場に立ち尽くしていた
一窃「「お前の怒りは、この程度なのか?」」
龍天「あり得ん………こんな事が…!!?」
一窃「「やれやれ、涼しい炎だな………」」
一窃は『竜の火炎』の中を堂々と歩み始めた
焼け焦げるどころか、火傷すらしていない
何もないかのように平然と歩みを続ける
その光景は神秘的ではなく、異様に近かった
龍天「おのれ………!!!ならばっ!!!」
龍天は直ぐ様、右手を突き出す
一窃「「お?捕まちまったな」」
龍天「かかったな、『竜の封印』に」
一窃は『竜の封印』により、その場から動けなくなる
一窃「「がっちりだな……身動きできない」」
龍天「無駄だ、『竜の封印』は絶対に解けん」
龍天は不敵な笑みを浮かべ、握り拳を作る
龍天「嬲り殺しにしてくれるわ」
そして、高速で駆け出し、一窃に殴りかかる
流琉「わわわっ!!?流石にマズイですよっ!!?」
左慈「くそ、調子にのってるから………!!!」
左慈が思わず飛び出しそうになる
だが、一窃はそれを制止する
一窃「「左慈、助太刀無用だぞ?」」
左慈「なに言って………」
左慈が言い返そうとした時、一窃が力を込める
一窃「「んんっ!!!」」
すると
ガシャーンッ!!!
季衣「うぇえっ!!?」
ガラスが割れたような音と共に『竜の封印』が砕け散った
龍天「なにっ!!?」
攻撃に移る龍天の体は止められず、そのまま一窃に突っ込む
一窃「「そっちから近づいてくれるなんてな」」
一窃は軽く右足の蹴りを放つ
フォンッ!!!
バキッ!!!
龍天「ぐあっ!!?くっ!!!」
龍天は向かってきた方向に蹴り飛ばされ、体勢を立て直す
一窃「「あれ?これでもか……」」
一窃はまたもや驚きの顔をとなる
一窃「「悪いな、龍天………
一窃という存在はたった今、誕生したばかりなんでな
うまく加減ができねぇんだ」」
龍天「………言わせておけば」
龍天は鋭く一窃を睨み付ける
龍天「それはまるで、この龍天は手加減しなければ直ぐに倒してしまうという言い回しだな………!!!」
一窃「「そう解釈してもらって差し支えねぇぜ?」」
龍天「図に乗るな、人間がっ!!!」
龍天は右手に『竜の宝玉』を作り出し、一窃目掛けて投げつけた
一窃「「人間じゃねぇって……俺は」」
一窃はそこまで言うと、『竜の宝玉』を迎え撃つ姿勢に変え
一窃「「ただの魔人だ」」
フォンッ!!!
右足の蹴りで『竜の宝玉』を蹴り返した
『竜の宝玉』は速度が増し、龍天へ一直線
龍天「なっ!!?くぉっ!!!」
龍天は瞬時に左方向へジャンプして『竜の宝玉』を回避する
『竜の宝玉』はそのまま地平線の彼方へ飛ばされ、遥か遠方で爆発した
龍天「………この龍天の攻撃が、通用しないだと?」
龍天にも焦りが見え出す
一窃「「そんな顔をすんなよ、龍天………俺も驚いてるんだ」」
龍天の前で腕を組み直し、仁王立ちで見据える
一窃「「お前をここまでコケに出来るなんてな………!!!」」
一窃の煽りに龍天は怒り狂う
龍天「っ!!!貴様ぁっ!!!」
龍天は鍵爪を装着して一窃へ猛攻を仕掛けた
龍天「確実に息の根を止めてやるっ!!!」
フォンッ!!!
フォンッ!!!
フォンッ!!!
フォンッ!!!
ドオォォンッ!!!
ドオォォンッ!!!
ドオォォンッ!!!
『竜の潜水』と『竜の爪撃』を間髪いれず放つ
一窃「「そんな破れかぶれの攻撃が通用すると思っているのか?」」
一窃はのらりくらりと全ての攻撃を躱していく
だが
龍天「かかったなっ!!!」
一窃「「お?」」
一窃が躱していると、龍天が目の前に現れる
一窃「「(野郎、誘導してたのか………)」」
龍天「これならどうだ?『竜の波動』っ!!!」
ドオォォンッ!!!
龍天は一窃の胸元に左手を起き、衝撃波である『竜の波動』を放つ
一窃「「んんっ!!!」」
一窃は衝撃波により天を仰ぐ
龍天「ふんっ!!!出力を最大にまで上げた『竜の波動』の味はどうだ?」
龍天はニヤリと笑い、一窃に問いかける
一窃「「…………あぁ」」
一窃は仰いだ顔を下げて言い放つ
一窃「「まぁまぁだな」」
先程まで一刀の状態では吐血をして吹き飛ばされたが、今の状態では吐血すらしていない
龍天「なっ!!?」
一窃「「全く、それが最大火力かよ……情けねぇなぁ
龍天、はっきりと言うが今のお前なら足だけで十分だぞ?」」
龍天「っ!!!くっそおぉぉぉっ!!!」
憤慨した龍天は一窃に地形が変わるほどの攻撃を出鱈目に放ち始める
一窃「「(単調な奴だ………煽りは1つの作戦
怒りは冷静な判断を欠如させる………既に奴は視野が狭まっていやがる)」」
一窃は若干呆れながら龍天を見据える
龍天「この龍天がっ!!!絡繰人間の王がっ!!!貴様のような曖昧な存在にっ!!!劣る訳がないのだっ!!!」
一窃「「やれやれ、仕方ねぇなぁ………」」
怒りで我を忘れる龍天に真っ正面から接近する一窃
龍天「このクズめがっ!!!」
そして、徐に龍天の胸ぐらを掴み
一窃「「一旦、頭を冷やしてこいっ!!!」」
フォンッ!!!
バキッ!!!
龍天「がふぁっ!!?」
龍天を殴り飛ばした
龍天は遥か彼方へ吹き飛ばされ、岩山に直撃した
遠くで砂煙が立つのが見える
一窃「「アホが」」
一窃は殴り付けた右手をプラプラと動かし、両手をポケットに突っ込み振り返って皆の下へ歩き出した
蓮華「つ、強い………」
愛紗「力の差が、あまりにも大きい………」
皆が一窃の強さに圧倒される
いとも簡単に憎き天敵である龍天を力で捩じ伏せたのだから
未来の者達は驚きと喜びが露になる
雪蓮(未来)「凄いわ………これなら本当に……」
華琳(未来)「えぇ、勿論倒す気持ちで来ているけど………信憑性が増したわ」
と、そこへ音もなく一窃が皆の前に現れる
一窃「「よっと」」
明命「ひっ!!?」
思春「っ………いつの間に………」
隠密である2人が気づけていないレベルである
誰一人、一窃の動きに気づかなかったようだ
左慈「お前、『空走』でもしたのか?」
春蘭「いや、気の類いは感じ取れなかったぞ?」
一窃「「そりゃそうだ、ただの移動だからな」」
華佗「移動にしては速すぎやしないか?踏み込みが大きいのか?」
一窃「「まだ力加減ができてないからな」」
一窃はそう言いながら、詠と月の前に立つ
一窃「「董卓、賈駆」」
詠「な、なによ?」
月「へぅ…………」
そこで、一窃はニヤリと笑うと
一窃「「茶、くれねぇか?」」
詠「………は?」
月「お茶………ですか?」
突拍子もない質問に思わず詠と月は目が点になる
一窃「「そ、お茶だ
喋り過ぎて喉がカラカラなんだわ………頼めるか?」」
詠「え、えぇ………まぁ、大丈夫よ
ほら、月…………」
月「う、うん………」
詠と月は足早にお茶を淹れに行った
愛紗「………………」
その様子を見ていた愛紗は無言且つ複雑な表情であった
その視線に気づいた一窃は振り返る
一窃「「ん?何だ、関羽……」」
愛紗「なぜ、真名を言わないのですか?」
一窃「「あぁ?」」
愛紗の質問に一窃は首を傾げる
愛紗「今の貴方は別人といえど、半分はご主人様なのでしょう?
なら、真名で呼んでも宜しいのでは?」
一窃「「……………その逆も然りだ、関羽
確かに半分は北郷一刀だが、もう半分は響窃だ
お前らは響窃に真名を許したのか?許してないよな?
だから迂闊に呼べば、この国の規則により、俺の立場がなくなる
それなりに気を使ってるんだぜ?」」
愛紗「うぐ…………」
一窃の正論に愛紗は、ばつの悪い表情となる
それもそうだろう
一窃の見た目や声は一刀のため、今更真名で呼ばれないのは距離を置かれたような感じがしてならないのだ
そこへ、月と詠がお茶を手に持って戻ってきた
詠「ほら、持ってきたわよ」
月「冷えたお茶にしましたが、宜しかったですか?」
一窃「「あぁ、ありがとうな……賈駆、董卓」」
一窃が礼を言ってお茶を受けとると
月「月でいいですよ」
詠「僕も詠でいいわ」
月と詠は微笑みながら真名を授けた
一窃「「………いいのか?今の俺に真名を許可するってことは、響窃もって事だぞ?」」
一窃はそう問いかける
詠「別にさっきの戦いを見てたら分かったわ
響窃はもう、僕達に危害を加えないってことを」
一窃「「そうか……なら、有り難く受け取っておくぜ」」
詠と月を皮切りに全員が真名を許した
この瞬間、響窃は正式に一刀達の仲間となった
……終……
説明 | ||
復活し、一刀と共に生きる事を決意した魔人・響窃 そして龍天へ挑むべく、一刀と響窃が立ち向かい 1人の『完全魔人』へ融合した!!! |
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