真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間
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一窃と龍天の戦闘は一窃が大幅に圧倒していた

互いの打ち合いによりあと一歩でのところで『次元の裂け目』が発生

そして、龍天は風を道連れに

 

 

 

 

 

 

 

 

『異次元空間』へ消えていった………

 

 

 

 

 

 

 

 

   最終章 ‘未来の行く末’

 

 一節 〜潜入!!!異次元空間!!!〜

 

 

 

一刀「風ーーーーーーーっ!!!」

 

 

一刀は右手を『次元の裂け目』へ向け、大きく叫ぶ

 

 

響窃「チッ!!!解けちまったぜ……」

 

 

一窃の状態から解放されたことで、響窃が実態となって現れる

 

 

一刀「くそっ!!!風、今行くぞっ!!!」

 

 

一刀は『次元の裂け目』へ飛び込もうとする

 

 

だが、一刀の真後ろに『闇行』が現れ、腕を掴まれて後にホールドされる

 

 

そのまま于吉の作った結界内へ引摺り込まれた

 

 

掴んでいたのは左慈

 

 

左慈「馬鹿野郎っ!!!落ち着けっ!!!死にてぇのかっ!!?」

 

 

一刀「離せ左慈っ!!!風を助けるんだっ!!!」

 

 

一刀は取り押さえる左慈を振り解こうと藻掻く

 

 

左慈「話を聞いてたのか阿呆っ!!!『次元の裂け目』に吸い込まれた先にあるのは『空間の墓場・異次元空間』だぞっ!!!」

 

 

左慈は一刀に向かって叫ぶが、一刀も言い返す

 

 

一刀「だからなんだっ!!!風を助けない理由にはならないぞっ!!!」

 

 

左慈「『異次元空間』に迷い混んだら二度と日の目を拝めねぇんだぞっ!!?

じゃあ聞くが、『異次元空間』に入ってどうやって脱出する気だっ!!?」

 

 

一刀「骸漸だって出てこれただろっ!!!」

 

 

左慈「アイツは管理者且つ『禁止術』を乱用したからだっ!!!

ただの人間に、『異次元空間』からの救いの道があると思うかっ!!?」

 

 

一刀「じゃあ、なんだ左慈っ!!!」

 

 

一刀と左慈の言い合いの最中、一刀は左慈の羽交い締めから無理矢理振り解き、左慈の胸ぐらを掴みかかる

 

 

一刀「お前は、外史の管理のために………

風を、見殺しにしろって言いたいのかっ!!?」

 

 

左慈「 誰もそんな事は言ってねぇっ!!!

なんの策もなく、追いかけるのは無謀って話をしてるんだっ!!!」

 

 

左慈は一刀の胸ぐらを掴み返す

 

 

一刀「事態は一刻を争うんだ、ここで話し合っても埒があかない……

少なくとも、『異次元空間』の恐ろしさを知ってるお前ら管理者が一番の対処法を知ってるんだろ?」

 

 

一刀は管理者達を見る

 

 

骸漸「かずっち、僕だって『異次元空間』から出られるなんて思ってなかったんだよ?

あの世界は本当に何もない……無の空間

待っているのは確実な死だ」

 

 

于吉「絶頭が生きて脱出できたことは、奇跡に近い現象です」

 

 

管理者達が次々と声を上げる中、美羽が声をかける

 

 

美羽「………む?なんか、小さくなってきてはいないかの?」

 

 

全員が『次元の裂け目』を見ると、確かに少しずつ縮小し始めていた

 

 

貂蝉「『次元の裂け目』は本来発生しないイレギュラーな存在………

自然消滅しかけているんだわん」

 

 

一刀「………これ以上は時間の無駄みたいだな…………」

 

 

一刀は左慈から離れると、一目散に『次元の裂け目』へ走り出した

 

 

左慈「っ!!?おい、待て北郷っ!!!」

 

 

左慈の呼び掛けや、伸ばした手が一刀を掴むことなく空を切る

 

 

左慈「クソがっ!!!おい、響窃っ!!!お前も見てないで止めろっ!!!従者だろーがっ!!!」

 

 

左慈の荒ぶる声に対して、響窃は飄々とした言動で返した

 

 

響窃「………悪いな、左慈

俺はそもそも、一刀に忠誠を誓っているうえにアイツが死ぬと俺も死ぬ

俺に選択肢はねぇのさ、ケケケっ!!!」

 

 

響窃は歪んだ笑みを浮かべると、走っている一刀の近くへ瞬時に移動する

 

 

響窃「地獄まで付いて行ってやるぜ?主様よ」

 

 

一刀「響窃………恩にきるっ!!!」

 

 

左慈「っ!!!あの………クソ魔人があぁぁっ!!!」

 

 

一刀と響窃は左慈の怒号を背中に、『次元の裂け目』を飛び込み、消えていった

 

 

その直後に『次元の裂け目』は跡形もなく消え去った

 

 

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桃香「ご、ご主人様も入っちゃったよっ!!?」

 

 

あたふたと桃香は慌てまくる

 

 

左慈「アイツら〜っ!!!」

 

 

左慈は頭をガシガシと掻き毟り、その場に胡座を組む

 

 

于吉や卑弥呼達もその場に座り込む

 

 

于吉「左慈………やはり?」

 

 

左慈「こうなったら仕方ねぇ……やるしかねぇだろ」

 

 

雪蓮「一刀を見つける手段があるの?」

 

 

雪蓮の呼び掛けに卑弥呼が答える

 

 

卑弥呼「ないわけではない

我々管理者が『異次元空間』を気力で探索してご主人様を見つけ出す」

 

 

華琳「案外単純な方法ね」

 

 

華琳の問いに対して骸漸が肩を落として答える

 

 

骸漸「やることはかなり無謀だよぉ?

この広い大陸から珍しい蟻一匹を見つけ出すくらいにね」

 

 

猪々子「うぇ……そんなになの?」

 

 

猪々子は分かりやすく嫌な顔をする

 

 

冥琳「そもそも、『異次元空間』はどのようなものなのだ?」

 

 

冥琳の問いに于吉が返答する

 

 

于吉「簡潔に言いますと、『異次元空間』は巨大な蟻の巣のようなものです」

 

 

流琉「蟻の巣………ですか?」

 

 

于吉「現時点で判明していることは、小さな部屋が無数に集まり、その部屋同士を繋ぐ通路のようなものが存在しているのです」

 

 

左慈「しかも、他の外史などが消えれば漏れなく『異次元空間』の仲間入りだ」

 

 

于吉「そのため、『異次元空間』は今なお広がり続けている無限の空間………拡大し続ける空間から目的の2人を探しだすのは容易ではございません」

 

 

左慈「俺達は北郷達の捜索に集中する

だがら、こっから戦闘には参加できねぇと考えてくれ」

 

 

蓮華「分かったわ………皆、周囲を警戒して

交代制で対応しましょう」

 

 

華琳「龍天がいなくなった今、絡繰人間が襲撃してくる可能性が十分にあるわ」

 

 

全員「「「御意」」」

 

 

現世に残された者達による北郷一刀捜索任務が開始された

 

 

 

 

 

 

 

左慈「(アイツら必ず見つけ出して、絶対一発ずつぶん殴ってやる……!!!)」

 

 

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一方、一刀は噂の『異次元空間』に入り込んでいた

 

 

一刀「…………此処があの『異次元空間』……

無重力に近いけど、地面はあるんだな」

 

 

響窃「……………微妙に暗いな」

 

 

周囲を見渡すが、黒い霧に覆われた何もない空間であった

 

 

此処が『空間の墓場・異次元空間』である

 

 

一刀「何か靄がかかっててよく見えないな………」

 

 

響窃「見えなくはないって程度だな」

 

 

2人は回りを見渡して口を開く

 

 

一刀「取り敢えず、風を探そう」

 

 

響窃「まっ、こればっかりは手当たり次第だな」

 

 

一刀は『異次元空間』を駆け出した

 

 

響窃は宙に浮きながら、一刀の頭上から追跡し始めた

 

 

一刀「しかし、本当に何もないなぁ………」

 

 

響窃「『空間の墓場』の異名は伊達じゃねぇって事だろうな」

 

 

と、一刀が走っていると

 

 

一刀「…………ぶっ!!?」

 

 

目の前に何かがぶつかる

 

 

だが、それはクッションのように柔らかい

 

 

響窃「おい、大丈夫か?」

 

 

一刀「だ、大丈夫…………ちょっとビックリしただけだよ」

 

 

一刀は右手を前に突き出す

 

 

一刀「壁?かな………」

 

 

響窃「管理者共から聞いたことがあるぜ

『異次元空間』は巨大な蟻の巣のような空間だってな

つまり、俺達がいるこの1つの部屋というべき空間の端に来たって訳だ」

 

 

一刀「蟻の巣?じゃあ、この部屋から出入りできる通路があるって事か?」

 

 

響窃「あぁ………しかも、出入口は1ヶ所しかねぇ………

つまり、この部屋には程c…風はいないってことだ」

 

 

一刀「……………分かった

なら、通路を探して別の部屋へ行こう」

 

 

一刀は壁伝いに移動し始めた

 

 

数分後、1つの窪みを発見した

 

 

一刀「お?これが通路か?」

 

 

響窃「だな、とっとと行こうぜ」

 

 

一刀と響窃は新たな『異次元空間』へと消えていった

 

 

……………

 

 

……………………………

 

 

一刀「風ーーっ!!!何処だーーーっ!!?いるなら返事をしてくれーーーっ!!!」

 

 

新しい部屋にやってきた一刀は、大声で風がいないか呼び掛けるが、応答はない

 

 

響窃「………反応なし、だな」

 

 

一刀「虱潰しに探すしかないか……」

 

 

響窃「効率悪くねぇか?気を探知するのはどうだ?」

 

 

響窃は決して『広すぎて探すのは不可能』とは言わなかった

 

 

一刀「確かにそうだな、色んな手を使おう」

 

 

一刀は目を閉じて一心不乱に風の気を探る

 

 

響窃が発言しなかった理由は、一刀が決して諦めていなかったからである

 

 

例え可能性が低くても0ではない

 

 

一刀の諦めの悪さは誰にも負けない

 

 

それを響窃が分かっているからだ

 

 

一刀「………此処にはいないな、別の部屋へ行こう」

 

 

響窃「了〜解」

 

 

響窃と一刀は別空間へ移動していった

 

 

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それから一刀達は、数えるのが疲れる位の部屋を転々とした

 

 

だが、手がかりすら掴めない

 

 

其処に居た形跡すら見つからない

 

 

一刀「くそ………何処だ?何処にいるんだ?」

 

 

響窃「必ずいる………それだけでも収穫なんじゃねーか?」

 

 

一刀「そりゃそうだけど………」

 

 

響窃「いくら人間といえど、簡単にはくたばらねぇさ

恐らく、死ぬとしたら餓死か自殺だ」

 

 

一刀「………縁起でもないことを言うなよ」

 

 

一刀はジト目で響窃を見る

 

 

響窃「悪い悪い」

 

 

一刀「冗談でも笑えないぞ、この状況下じゃあ………」

 

 

一刀が響窃を咎めた時

 

 

一刀&響窃「「っ!!!」」

 

 

2人は同時に『ある方向』に振り返った

 

 

響窃「一刀、見たか?」

 

 

一刀「あぁ、間違いなく何かが通った………」

 

 

響窃と一刀は、部屋の奥の方で何かが通り過ぎるのが僅かに見えていた

 

 

一刀「風か?」

 

 

響窃「分からねぇが、可能性は濃厚だ」

 

 

一刀は早足にその方向へ向かった

 

 

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その先は元々、出入口であったため別空間に移動する必要があった

 

 

その為、一刀達は別空間へ移動していた

 

 

一刀「風ーーーっ!!!いるのかぁっ!!?」

 

 

一刀は風の名前を叫び、応答を待つ

 

 

だが、

 

 

 

 

ゴオォォォォッ!!!

 

 

 

 

一刀「っ!!?」

 

 

来たのは応答ではなく、明確な殺意を持った攻撃だった

 

 

気弾のような玉が一刀目掛けて飛んできたのだ

 

 

一刀はそれを咄嗟に屈んで躱す

 

 

響窃「誰だ?」

 

 

一刀「誰?考えなくても分かるぞ、これは………」

 

 

一刀は姿勢を戦闘態勢に直して攻撃がきた方向を睨み付ける

 

 

一刀「そもそも、お前が風を道連れにした事の発端だったな…………龍天っ!!!」

 

 

一刀のが睨み付けた先に居たのは上半身裸になった龍天だった

 

 

龍天「……………ふざけおって」

 

 

龍天は小さく怒りを露にする

 

 

一刀「なに?」

 

 

龍天「こんな、こんな空間と………だと……!!?

話が違うではないかっ!!!卑弥呼っ!!!」

 

 

響窃「なに言ってんだ?あの野郎………」

 

 

響窃は一刀と龍天の会話が噛み合わないことで、首を傾げる

 

 

一刀「しかも卑弥呼って………此処にいない人間を…………」

 

 

龍天は呟き続ける

 

 

龍天「最初から無謀だったというのか……?

私が、今まで研究してきたこの数年間は…………全て無駄だったのか…?」

 

 

響窃「ずっとブツブツ言ってるぞ……」

 

 

一刀「俺らには分からない因縁がでもあるのか?」

 

 

龍天「…認めん………そんなこと、断じて認めんぞっ!!!」

 

 

龍天の怒号により、一刀と響窃は即座に構える

 

 

龍天「まずは貴様だ、北郷一刀っ!!!

そして、卑弥呼っ!!!大陸の者共全員を地獄に落とし、絡繰人間が支配する国を創り出してやるっ!!!」

 

 

一刀「そんなこと、させるわけないだろう?」

 

 

 

 

ギュオォォォッ!!!

 

 

 

 

響窃「負け犬は黙って尻尾巻いて逃げてろよ、雑魚がよっ!!!」

 

 

 

 

カアァァァァァッ!!!

 

 

 

 

一刀と響窃は互いに気を高める

 

 

龍天「此処が貴様ら墓場だっ!!!」

 

 

一刀「遊んでる暇はない……俺達は風を探しに来たんだ」

 

 

響窃「おうよ、最初(ハナ)っから全力でいくぜっ!!!」

 

 

 

 

 

 

           ……終……

 

 

 

説明
一窃と龍天の戦いは終わりを向かえた
だがそれは、別の意味であった
風という1人の大事な存在を糧に………
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真・恋姫†無双 北郷一刀  卑弥呼 左慈 貂蝉 于吉 

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