道化師との再逢 |
太陽が真上からちょっと傾き、薄暗いウラハザマタウンにも午後の穏やかな時間が広がっていた。白のヨゲン書に謳われた元勇者マリオこと僕は、お昼ご飯をなにも食べていなかったのに、ウラハザマバーをあとにしてすっかりお腹いっぱいになってしまった。
そりゃそうだ、あんな話をたくさん聞かされたのだから、そんな気分にもなってしまうだろう。
4人の勇者と愉快なフェアリンwith白のヨゲン書だった長い長ーい冒険の旅も終わり、みんなはそれぞれの居場所に戻った。ピーチ姫もクッパも長らく城を空けてしまったし、ルイージは久しぶりに家の掃除ができるとはりきっていたご様子。
僕も手伝うつもりだったのに、兄さんは1番の功労者だからもっと休んでて!と言われてしまった。
といってもやることなんて無いから、デアールの家に遊びに行ったり、元ザ・伯爵ズの面々に会いに行ったり──…正確にはナスタシアを心配して会いに行ったら、すでにマネーラとドドンタスが様子見してたところに鉢合わせただけなんだけどね。
他にも、ハザマバーとウラハザマバーの話を聞いたり……で、今に至る。フェアリンはこの世界の住民だし、もう役目を終えただろうと思い、デアールさんちに置いてきてしまった。
そしたらバーで聞けた話は仰天真実の雨あられだよ。いや、アンナの時点で気付くべきだったのかもしれない、フェアリンには人間の魂を使われているかもとか。あとは、ザ・伯爵ズの個人情報とか、デアールとナンシーの関係やら、クイーンフェアリンの反乱とか。
あんなこと言われちゃったら、いろいろとさすがの僕だって考えてしまうよ……今後どうやってフェアリンに接すればいいんだ?カレらはまた封印されてしまうのだろうか、僕たちとの旅はせめて楽しんでくれただろうかとか。仮に僕がカレらを預かるといっても、僕の方がフェアリンより長く生きられるとは限らない。
気になることはまだある。黒のヨゲン書をもとにフェアリンを作った大魔法使いの話だ。その倫理観を、今は問題にはしない、それよりも……
『もし 本当なら 大魔法使いの血を うけつぐ
そのコは その後 どうなったのでしょうね
しあわせに なれたのでしょうか……?
それとも……』
僕は「うーん」と、うなってしまった。とぼとぼと歩きながら、腕を組む。たどり着いたのはウラハザマタウンにあるひっそりとした路地裏。狭くてより薄暗く、閑散としている。路地裏には、空き缶や雑草や破れたポスターが散らばっていた。
その状況に呆れた僕はため息をつき、片づけを始める。年季の入ったごみ箱に、空き缶や敗れたポスターを入れていく。そんな作業にいそしみながら、僕は考えてみる──…その大魔法使いの血の受け継ぐヒト、どう考えてもアイツじゃない?ザ・伯爵ズの話の中で正体不明のヤツが1人だけいた、ノワール伯爵の次に強いらしかった魔法の使い手。この話を聞けたのが僕だけで良かったのか、良くなかったのか。
確かに僕は勇者の中で1番アイツを気にかけてたかもしれない、でもそれは本人への気遣いってワケでもない。ジャーデスたちに真っ先にアイツの所在を確認したのは、アイツならモウジャーたちを葉っぱで操ってまたロクでもないことをしでかしそうだという、嫌な信頼があったからだ。でもアイツもまた、伯爵同様に何か抱えていたのかもしれない。結局、アンダーランドにもスカイランドにもそんなヤツは来ていないという話だったけど。やっぱりコントンのラブパワーごと消えちゃったのか?
完全悪じゃなかった、同情できる点があった。だからって何か変わることもない。同情点の多かったノワール伯爵がアンナ──…いや、エマと呼ぶべきか。とにかく彼女と幸せになったかもしれないのだって結果論だ。最後の邪魔立てがなければ、消えていたのは伯爵だけだっただろう。
過去になにがあったところで、ズンババを狂わせて、僕たちやザ・伯爵ズすらも利用し、大事な弟を都合の良い手駒に仕立てた所業が許されるワケではない。僕も許すつもりは無い。だから──…
「……久しぶり。相変わらず胡散臭い笑顔だね」
別に君と再会したくて、いろいろ考えていたワケじゃないのにな。
僕は清掃作業をやめる。いつの間にか気配もなく、僕の後ろに立っていた自称魅惑の道化師、ディメーンはよく見知った姿だった。紫と黄色の、トゲトゲとした印象を持たせるサイケデリックな衣装に、白黒の不気味な笑顔の仮面──…いや、アイツがしゃべるごとに口や目も動いているから、もしかしたら仮面っぽい顔なのかもしれない。
その口は動いていない。いつもならボンジュ〜ルだか、コマンタレヴ?とでも聞いてきそうな、フランス語交じりのやかましさが全く無い。
「どうしたんだ?いつになく静かじゃないか。用が無いからもう帰るよ」
ゴミもあらかた捨て終わったし。むしろ用が無いってことにしてくれ、僕は心からそう思った。
今更解散してしまったザ・伯爵ズの情報を更に知って、それで一体何になるっていうんだ。
「……。今日は連中いないんだね?」
僕の周りを見渡して、つぶやくように言った。いつになく声色が静かだ。人のいない路地裏だからこそ聞こえたくらいかも。
連中というのはピーチ姫やクッパ、ルイージのことだろう。もう目的も完全に露見させたし、マドモアゼルやムッシュといったお飾り的呼び名は不要ってことなのかな。
「フェアリンもいないんだ、それは良かった」
──…なんでだい?父親に造られたのに、姉だか妹だかを裏切るような真似をしたからか?それとも今から戦闘おっぱじめるから、フェアリンいない方が僕を倒しやすくて好都合だからかい??
うっすら笑みを浮かべている、ヤツの内心なんて分かった試しもない。いや最後、ルイージを手駒として取り込んだあの時だけは、勝利の美酒にでも酔いしれていた感はあったかな。
別にフェアリンがないからって戦えないワケじゃない、こういう時のために用意しているモノだってある。そう、僕はアイテム袋から自前のハンマーを──…
「そう警戒しないで、ボクはキミにお願い事をしに来たんだ」
「世界は壊させないし、あげられないよ」
「……知ってるよ」
いつになくテンションが低い。声色もなんだか小さいし、まるで亡霊みたいだ。
もうさっさと逃げてしまおうかな。油断させて怪しい葉っぱ植え付けて、ルイージがダメだったからって今度は僕を操ろうとしてくるかもしれないし。
やばいな、そう思いなおした僕は踵を返そうとし──…
「ねえマリオ、キミって勇者なんだろう」
「もう勇者じゃないよ」
「あっそう、最早どうでもいいことさ」
今回ヒゲヒゲくん呼ばわりじゃないんだな、と僕は思った。やっぱりいつもと雰囲気が違う。
「でもヒーローには違いないよね?書かれてたから知ってるよ」
「……黒のヨゲン書に?」
コイツは何をどこまで知っているんだろう。邪魔立ても助太刀もカンペキなタイミングだったのは、黒のヨゲン書を読んでいたからなのか。
だからってもう関わることもない。もう世界は救われたし、コイツに関わるとロクでもないことになるのは目に見えている。あの何かとお人好しなルイージでさえ、見ているとムショーに腹が立つって言うのだから相当だ……クッパですら、そこまでは言われてないぞ。
逃げるに限る、僕は後ろを完全に向く。フェアリンのダダっシュを連れてくれば良かったと後悔していた。脳内のルイージが、早く逃げて兄さん!絶対良くないコトが起きるよ!!と急かしてくる。
「本当にヒーローっていうんならさ、ボクのコト助けてみなよ」
「………」
「できないよな?」
脳内のルイージが耳を貸したらダメだよ兄さん、そいつ道化師じゃなくて詐欺師なんだから!!と更に急かしてくる。それを否定する気なんてさらさら無い。コイツは本当に腹黒くて悪辣でどうしようもない利己主義者だ。
でもそんなことを言われたら、僕としては選択肢は1つしかなかった。そんな僕を叱りそうなアンナだって、悲しいけど今はもういないんだ。
ごめんルイージ、もし僕がしくじってあの怪しい葉っぱで洗脳されたら、僕ごとこの最悪な詐欺師をアンダーランドまで殴り飛ばしてくれ……
・・・・・・・・・・
「んっふっふっふ、あ〜はっはっはっは!まさかここまでキミがお人好しだったとは」
よく分からないので、とりあえず話を聞くよとウラハザマタウンにひっそりとあった小さなカフェに案内した。もちろん僕のオゴリだ。さびれたカフェは店主1人でまわっている、客は他にだーれもいない。最悪ドンパチ騒ぎになるかもしれないから、好都合かもしれない。
席に座った途端こんな風に、目元を手で押さえて高らかに笑い飛ばされてしまった。さっきまでのあの静けさはなんだったんだろう、まさか僕を同情させるためのワナだったんじゃないか。
「どうせ僕の人の好さも、黒のヨゲン書に書かれてたとでも言うんだろ」
「い〜や〜?それはボクの人間観察の結果♪キミ、困ってる人を見過ごせない性質だったからさ、助けてって言えばす〜ぐチカラになってくれるって信じてたよ〜」
「その無駄に高い能力、他に使い道なかったのかね」
やっぱり同情させるためのワナだったっぽいなコイツ……!
相手はいつも通りの胡散臭いニコニコ笑顔に戻っていて、さっき注文したデラックスフルーツチョコミックスケーキ1ホールとメロンクリームソーダを頬張っている。サイズは直径17cmくらいの、チョコスポンジの間には、チョコレートクリームとカットしたイチゴ、バナナ、キウイ、パイナップルなどがたっぷりと挟まれていた。
デコレーションには、チョコレートで作った文字や模様、ピュアハートなどの形をしたチョコレートやマカロンなどが使われている。デラックスという名前の通り、見た目も値段も豪華なケーキで、見ているとヨダレが出ちゃいそうだ。
いや、仕方ないので水を飲むけども。その途端、耐えきれなかったのか僕のお腹が鳴った。
「あれ?ヒゲヒゲくん、お腹減ってるの?」
「ああ。どこぞの誰かさんがキッチリ999コインの注文したせいで僕は何も頼めなくてねえ」
「そうなんだ〜カワイソウにね〜〜♪」
僕は、相手が注文したあれそれをうらめしそうに見やるが、道化師はケラケラと笑った後。
「ざまあみろ」
──…と、低い声で付け足してきた。コイツ性格の悪さ全然隠さなくなってきたな。
やっぱり今すぐ、物理的にアンダーランドへ送った方がいいかな?どう思う、今はいない弟よ。
とりあえずいつもの4人じゃなくて良かったよ。もし4人そろっていたら、そろそろクッパが限界だっただろうし。このカフェも無事じゃ済まなかったかも。
さて。目の前の道化師は、機嫌よく目の前のご馳走を食べているように”見える”。あくまで見えるだけだ、彼の考え方なんて分からないし、一生分かる気はしない。
ウラハザマバーでのマスターに言われた「幸せになれたのか」……多分、不幸だったんじゃないかと僕は思う。恵まれている、幸せな存在はきっと世界の滅びなんて願わない。本人に訊かないし、今後訊く予定もないけど。
それでも確かめたいことは、ある。僕は真顔で彼を見据えた。
「もう何も企んでないの?何もヒドイことはしない?」
「……さすがはヒーロー、キミって世界のコトにしか興味無いんだねぇ〜」
「で、企んでないの??」
「焦らなくていいじゃないか、せっかくのステキな勇者とのヒトトキ。会話をもっと楽しもうよ〜」
心にも無いキザなことを言ってのけるのが相変わらずお得意なようで。僕は無言で睨みつけた。
堪えた様子もなく、目の前に座る道化師はケロリとしている。
「つまんないの。警戒しなくてもいいよ、黒のヨゲン書に以降のことは何も書かれてなかった。ボクにできることは何も無い。内容なら丸暗記しているからね、間違いないよ」
「そう、黒のヨゲン書から解放されて良かったじゃん。今はヨゲン書は絶対とまで思ってないの?」
「………」
「解放」という言葉を使った途端、雰囲気が変わった気がする。
ひどく冷たい空気が一瞬通り過ぎたかのような。気に障ったのか、彼は無言になった。笑顔も消える。
「ミドリのオトコ……ルイージのせいだ。黒のヨゲン書は絶対だったのに、アイツがヨゲン書に見合った器じゃなかったから。アイツさえ正確に機能していれば……!」
「理屈がおかしいよ。黒のヨゲン書が絶対なら、ルイージだって絶対だった訳じゃないか。君が見誤った責任を、僕の大事な弟に押し付けないで」
「あんな出来損ないを庇うなんて、そんなに利用価値があるの?」
「君の頭には利用価値しかないの?」
頬杖をつきながら、あっけらかんと笑って言ってのける、その声色に罪悪感など皆無だ。
人の心が無い、それは冒険を通して知っていた。知っていたところで、ふつふつとこみ上げてくるものがある、苛立ちが僕の心を包み込んでいく。大魔法使いのムスコ疑惑があるのに、ここまで誰かの家族を愚弄できるのか?自分だって家族を知っているなら、できるワケないじゃないか──…僕は怒りを抑えようと、両手をつよく握りしめた。
でも、と冷静になろうとする僕もいる。そもそも、この道化師はこんなに会話が下手だったのか?いくら人の心が分からなくても、仲の良い兄弟の弟を冒涜すれば兄がどう思うかなんて、黒のヨゲン書を読むまでもなく分かるものでは??
僕は椅子からおりて、彼の前に立った。彼は楽しそうに僕を待っている。
「んっふっふ、怒らせちゃった?」
「うん、怒った」
なにかを期待している──…ように見えるその笑顔に、まもなく僕は思いっきりデコピンをかましてやる。
その刹那、カフェに響く悲鳴。
「イダッ!!?」
「ざまあみろ。それでちょっとは反省しときなよ」
客が他にいなくて、目立たないから助かったよ。店主は知らんぷりしてくれてるしね。
それにしても、ああ、やっぱり。
悶絶しながら黒い両手で顔を抑えているコイツは、僕の攻撃を見切ろうとも逃げようともしていなかったな。思った通り、さっきのは安っぽい挑発だったのか。危ない危ない、引っかかってそのまま全力で攻撃するところだったや。
そういえば暗黒城でも似たようなことがあった、ルイージにわざわざ「弱っちくて目障りだから真っ先にやっつけてあげる」と余計なことを言って来たんだ。ルイージは苛立って一騎討ちを申し出てたけど、それこそヤツの思うツボだった。今思えば誰にも悟られないように、あの洗脳葉っぱを植え付ける目的だったんだろう。
今回は僕を本気で怒らせて攻撃させるつもりだった、その目的なんて──…推測できても言いたくないな。僕は所持金総額999コインをテーブルに置いた。
「コインここに置いとくから。そんなしょーもない真似のために僕を呼んだってんなら、今度こそ帰るよ」
「待ちなよ、このままボクを放置していいの?キミの警戒通り、なにをしでかすか分からないよ」
警戒するなといったり、警戒通りとかいったり、言うことが二転三転する道化師だな。黒のヨゲン書のいう通りにならなくて、メンタルが不安定なんだろうか?
容赦なく僕は呆れた目線を向けるも、彼の口はよくまわる。
「ヒーローは危険人物を放置したりしないよね。キミ、ボクのこと嫌いだろうし、許せないだろう?絶好の機会じゃないか」
「確かに僕は君が好きじゃない。ズンババやルイージにしたことは許さないし、許せない。でも」
「でも?」
「どうでもいいとも、消してやりたいとも思わない。だから僕は君の思い通りになんてなってあげないよ」
彼の言い回しから、彼の頼みが伝わってくるような気がした。でも僕はそれに乗ってやる筋合いがないので、今度は僕の方が笑ってあげた。
彼の口元はむっとへの字になってしまっていた。それを見た僕はスカイジュースを飲んだ時のようなさわやかな気持ちになる、ちょっと嬉しいな。
「マントゥール」
「僕、フランス語は分からないんだよねえ」
「イジワルだなぁ、ボクだって役に立たなかったキミたち4人が大嫌いだ。さっき助けるって言ったクセに」
「僕1人のときなら、世界に対する愚痴くらいは聞いてあげるよ」
まあ、彼の大計画をご破算にしたから、4人とも彼に好かれているとは考えていないだろう。
僕なりの慈悲ではあったものの、目の前の道化師はすんっとしてしまった。
「あーあ、冷めちゃった。こんな役立たずの勇者なんて世界にいらないよ」
「役立たずでごめんね。今度ゆっくり話を……」
「アデュー!」
「あっ!」
見たことのある四角形が空間に浮かんだと思った瞬間、道化師の姿は図形とともに一瞬にして消えていた──…瞬間移動だ。ザ・伯爵ズはこれを使ってくるヒトが多かった。
いや、そんな冷静に分析している場合じゃない!まだ食べ残されたケーキが、大皿のうえ大量に残ってるし!無駄だと半分分かっていたけど、思わず僕は怒鳴ってしまった。
「おい、ケーキを半分以上残して帰るな!これかなり高かったのに!!せめて半分は食っていけよ!」
結局そのあと、ナイフとフォークを器用に使って、口のついていない部分を切って食い切ってみせた。クリームソーダは全部飲み切っていたのがアイツの優しさか……いやアイツの優しさ少なすぎるな。大魔王なクッパだって絶対完食して立ち去ってたぞ。
デラックスな1ホールケーキなんて、1人が1食で食べきるもんじゃなかった。チョコスポンジはしっとりしていて、ほろ苦いチョコレートとフルーツの甘酸っぱさが絶妙にマッチしてて、とても美味しかったけど、もちろん僕のお腹はとても苦しくなった。ルイージに晩御飯不要だと伝えたところ心配されたけど、厄介な腹痛にならなかったぶん、まだ助かった方だろう。
あのあと不安でもあったのでデアールとウラデアールに警戒を頼んだけど、ハザマタウンでもウラハザマタウンでも特に事件は起こってないようだ。「何をするか分からない」っていうのはただの脅迫だったようで、実際に事件を起こす気はなかったみたいだ……今のところ。
デアールの家の窓から広がるハザマタウンを見ながら、僕は思う。結局黒のヨゲン書を失って、自分の道筋をも失ってしまったのか。最後に「黒のヨゲン書からは逃れられない」みたいなことを言っていたアイツは、ヨゲン書に書かれていない未来をどう生きていくのだろう。
路地裏で再会したときに思ってしまった「亡霊だった」って感想は、あながち間違いではなかったかもしれない。
僕たちにも、ザ・伯爵ズにも完全悪として認識されたであろうアイツの真意を、結局は誰も知らない。僕も所詮ウラハザマバーで今日聞いた話からの推測でしかなく、この考えが真実とは限らない。
でも世界にたった1人くらい、ちょっとだけ気に掛ける変わり者がいても問題無いだろう。そんなことで良くも悪くも、この世界は変わったりしないのだから。
──…アイツがたとえ何者であれ、許さないし、許せないから、幸せや救済なんて願ってあげないけどね。
【完】
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スペマリED後のディメーン生存if小説です。特に救済ではないつもりですが、もしかしたら救済になるのかも?普通に紙マリオさんが独自解釈性格だしペラペラ喋ります、ペラペラなだけに。 ディメーンの正体は大魔法使いのムスコ説、作中で言及している人が誰もいないしムラハザマバーのマスターすら思いつきもしていないので、ディメーンの正体について思いを馳せるのはプレイヤーつまりマリオだけってことかな!かな!!なんて数年前から考えています。 無論プレイヤーによっては思い付きもしなければ、ウラハザマバーの話も聞きはしないんでしょうけど。 最期まで彼を顧みる人が作中いなかった訳ですが、プレイヤーによってはマリオだけが顧みてたんだろうなーっていう想いを爆発させた小説がこちらです。 |
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