真・恋姫†無双 時空を超えた刺客 破滅の未来と絡繰人間
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一刀が風を探しに来て遭遇したのは生き残っていた龍天だった

謎の理由に怒り狂う龍天の矛先は一刀へと向けられる

だが、一窃の少しばかりの本気に為す統べなく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

敗北したのだった

 

 

 

 

 

 

     三節 〜災い〜

 

 

龍天との戦闘を終えた一窃は風らしき気を検知し、捜索を再開していた

 

 

一窃「「確かこの方向だったはず………」」

 

 

一窃は風であろう僅かな気を頼りに周囲を見渡す

 

 

一窃「「…………こっちか」」

 

 

一窃は更に歩みを進める

 

 

と、ここで一窃の状態を解き、一刀と響窃へ分離される

 

 

一刀「よっと」

 

 

響窃「口ほどにもなかったな、龍天の野郎………」

 

 

響窃は口角を上げてニヤニヤと笑う

 

 

一刀「そりゃ、一窃の状態だったからさ

一対一でやったらどうなるか………」

 

 

響窃「楽勝だろう、そんなもん」

 

 

一刀「流石は魔人だな、凄い自信だ」

 

 

響窃「当ったり前よ」

 

 

一刀「やれやれ……」

 

 

そんな他愛の無いやり取りをしながら、一刀は風を捜索する

 

 

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………………

 

 

……………………………

 

 

それから数分後

 

 

一刀「………明らかに気が大きくなってきたな」

 

 

一刀達が感知している気が大きくなってきていた

 

 

響窃「よしよし、確実に近づいてるぞ」

 

 

響窃も一刀同様にあちらこちらを見ながら歩を進める

 

 

一刀「風ーーー!!!いるかーーー!!?」

 

 

一刀は近づいてる事を利用して、声をかけ始める

 

 

響窃「おーーーい、返事しろーーー」

 

 

一刀「響窃………棒読みで呼び掛けるなよ…………」

 

 

響窃の感情のない問い掛けに一刀は思わずつっこむ

 

 

響窃「おっと、悪い悪い」

 

 

響窃が平謝りした直後

 

 

??「………………〜」

 

 

何処からか人の声らしきものを聞き取った

 

 

一刀「っ!!?」

 

 

響窃「なんか聞こえたぞ?」

 

 

一刀「あっちからだっ!!!」

 

 

一刀は即座に走り出す

 

 

響窃「ようやくかぁ?」

 

 

響窃も一刀の後ろに続く

 

 

…………

 

 

……………………

 

 

そして、走り出して数十秒後

 

 

一刀「風ーーー!!!」

 

 

一刀の問い掛けに答える者の姿が見え始めた

 

 

其処には

 

 

風「お兄さ〜〜〜ん」

 

 

飄飄といつも通りの状態の風がいた

 

 

風は一刀を見つけると、両手を挙げて大きく手を振る

 

 

一刀「風っ!!!良かった、無事だったかっ!!!」

 

 

駆け寄った一刀は風を抱き抱えると、喜びを露にする

 

 

風「おぉ?風は元気ですよ、お兄さん」

 

 

風は一瞬、驚くがニコリと微笑んで一刀を見る

 

 

一刀「良かった………本当に良かったよ」

 

 

一刀は風をゆっくりと下ろす

 

 

風「大袈裟ですね〜お兄さんは

でも、嬉しいですよ?風を助ける為に此処まできてくれたのですから〜」

 

 

響窃「そーそー、此処から出る方法も知らないのにな」

 

 

響窃がニヤニヤしながら一刀と風に歩み寄る

 

 

一刀「……余計な事を言うなよ、響窃」

 

 

風「おぉ?そうですね、どうやって出ましょう?」

 

 

風は一刀に訪ねる

 

 

一刀「まぁ、なんだ…………なんとかするさ

現世でも左慈達が探してるだろうし……」

 

 

響窃「他力本願待ったなしってか?」

 

 

一刀「うるさいなぁ………」

 

 

風「ふふふ、賑やかですね〜」

 

 

一刀と響窃のそんなやり取り見ていた風が笑いながら見ていた

 

 

 

 

 

だが、その時だった

 

 

一刀&響窃「「っ!!!」」ゾクッ

 

 

一刀と響窃が何かを感じ取り、風を庇うようもと来た方向に立ち塞がる

 

 

風「??どうしました?」

 

 

一刀「分からない………でも、何か嫌な感じがする………」

 

 

響窃「あぁ、何かいやがるぞ……」

 

 

一刀と響窃の臨戦態勢に只事ではないと風は読み取る

 

 

睨む先には人影のようなものが、うっすらと此方に向かってきていた

 

 

響窃「なんだ、この表現が出来ない気味の悪さは………」

 

 

一刀「………大方、予想がつくんだがな………龍天っ!!!」

 

 

一刀が大声をあげる

 

 

その先には

 

 

龍天「……………………」

 

 

先程、倒された龍天が何故か立っていた

 

 

俯いているため、表情が見えない

 

 

響窃「しつこい奴だな、さっきぶっ殺した筈だが………」

 

 

一刀「確かに、留めは刺した……何で生きてる?」

 

 

一刀と響窃の疑問を他所に、龍天が口を開き出した

 

 

龍天「………ククク」

 

 

一刀「ん?」

 

 

響窃「あ?」

 

 

龍天「クハハ……ウヒャヒャ」

 

 

龍天は不気味に笑い出した

 

 

風「………笑ってますね」

 

 

響窃「遂に頭のネジがぶっ飛んだか…………」

 

 

響窃は眉間に皺を寄せながら構える

 

 

龍天「ウヒャ!!!ウヒャヒャヒャっ!!!」

 

 

龍天の狂った笑い声が次第に大きくなる

 

 

一刀「明らかに様子がおかしいぞ?何が起こったっていうんだ?」

 

 

龍天の変化に動揺が隠せない一刀

 

 

龍天「成る程、これが力かっ!!!ウヒャヒャっ!!!」

 

 

響窃「この変わり様………どっかで聞いた事が…………」

 

 

響窃の呟きに対して、一刀は

 

 

一刀「…先手必勝だ…………!!!」

 

 

 

 

シュンッ!!!

 

 

 

 

『空走』をして、攻撃を仕掛けた

 

 

一刀「喰らえっ!!!」

 

 

一刀の右拳が龍天目掛けて放たれる

 

 

だが

 

 

龍天「ウヒャヒャっ!!!愚か者めがっ!!!」

 

 

 

 

ブォンッ!!!

 

ドカッ!!!

 

 

 

 

一刀「ぐっ!!?」

 

 

龍天に攻撃が当たる直前に突如、死角から攻撃され響窃達の元まで飛ばされる

 

 

幸いにも、空中で膝を抱えて回転し受け身を取ることで難を逃れる

 

 

風「大丈夫ですか、お兄さん」

 

 

一刀「あ、あぁ………けど、一体何が………」

 

 

響窃「あれだ、原因は」

 

 

響窃が指差す方向を一刀と風が見ると

 

 

龍天「クフフ…………!!!」

 

 

龍天の背後に黒い塊が2つ、空中を漂っていた

 

 

風「なんですか?あれ………」

 

 

一刀「分からない………なんか黒い蛇のような………」

 

 

一刀の発言に響窃が首を横に振る

 

 

響窃「違ぇな………腕っぽいぞ」

 

 

風「腕?」

 

 

響窃の発言に龍天が反応する

 

 

龍天「クハハ……!!!よく気がついたナァっ!!!」

 

 

龍天の背中から巨大な黒い腕が2本生えていた

 

 

黒い腕は龍天の後方で、何かを引っ掻くように蠢いていた

 

 

風「あれも絡繰人間の力ですかね〜?」

 

 

一刀「分からないが、禍々しさの次元が違う」

 

 

響窃「…………まさか?」

 

 

響窃に思い当たる節があるのか、顎に手を添えて呟く

 

 

一刀「響窃、知ってるのか?」

 

 

響窃「噂程度にな………もしかしたら……」

 

 

徐に響窃が口を開いた

 

 

響窃「アイツ、ひょっとしたら…………」

 

 

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一方、龍天が出現する数分前の現世では

 

 

左慈「……………………」

 

 

于吉「……………」

 

 

貂蝉「むぅ………………」

 

 

卑弥呼「うむ……………」

 

 

骸漸「う〜ん……………」

 

 

管理者5人が『異次元空間』に囚われた一刀達の捜索をしていた

 

 

全員が輪になって座り込み、瞑想しているようにも伺える

 

 

他の将達は休憩と周囲の警戒を交代制で対応していた

 

 

愛紗「………………」

 

 

思春「今のところ、異常はないな」

 

 

霞「分かってるけど、気ぃ抜いたらアカンな」

 

 

特に『大陸五虎将』は最後の要

 

 

常に気を張って警戒していた

 

 

春蘭「ふんっ!!!絡繰人間だろうと、いつでも来るがいい」

 

 

恋「……………ご主人様、心配……」

 

 

堂々と敵の襲撃に備える春蘭に対して、恋は一刀の身の安全を心配していた

 

 

愛紗「恋、ご主人様は必ず風を連れて戻ってくる……大丈夫だ」

 

 

恋「…………」コクコク

 

 

愛紗の言葉に恋は首を縦に振る

 

 

と、そこへ翠や明命などが歩み寄ってきた

 

 

翠「しっかし、不気味過ぎるほど何もないな………」

 

 

明命「逆に怖いですね………」

 

 

思春「油断はできぬぞ、警戒を怠るな明命」

 

 

明命「勿論ですが………」

 

 

明命が返答しかけた時であった

 

 

 

 

 

 

 

 

美羽「…………む?なんじゃ?これ」

 

 

軍師達などで、かたまっている群集の内の一人、美羽が声をあげた

 

 

七乃「何ですか?お嬢様……」

 

 

傍にいた七乃が首を傾げる

 

 

美羽「ほれ、見てみぃ七乃………」

 

 

美羽が指をさす先は虚空の彼方

 

 

僅か数m先に『それ』はあった

 

 

左慈「…………………ん?」

 

 

偶々、左慈は美羽達の会話を聞いていた

 

 

美羽「なんじゃ?これは………」

 

 

七乃「??黒い………線?」

 

 

美羽と七乃の視線の先にあったのは空中を漂う黒い線

 

 

線といっても、500mmペットボトル位太く、長さが1.5m程

 

 

七乃「………傷のようにも見えなくもないですね」

 

 

七乃がそう言い切ると、

 

 

美羽「ぬぉ!!?また現れたぞ?」

 

 

美羽の目の前に、黒い傷痕が再び出現し、漂い始めた

 

 

左慈「っ!!!そこから離れろっ!!!」

 

 

それを見た左慈が血相を変えて走り出す

 

 

美羽「へ?」

 

 

唖然とする美羽を他所に、左慈は傷痕目掛けて殴りかかった

 

 

左慈「このっ!!!」

 

 

 

 

フォンッ!!!

 

ガキンッ!!!

 

 

 

2つの傷痕は左慈の攻撃により、金属をあげて粉々に砕け散った

 

 

美羽「ぬおっ!!?」

 

 

七乃「ひぃっ!!?何をするんですかぁっ!!?」

 

 

美羽と七乃は突然の状況に驚く

 

 

だが、当の本人である左慈は

 

 

左慈「はぁはぁはぁ………!!!」

 

 

呼吸を乱し、目の色を変えて卑弥呼に向かって叫ぶ

 

 

左慈「卑弥呼っ!!!」

 

 

卑弥呼「まさか…………そんな………!!?」

 

 

卑弥呼も目を見開き、驚きと恐れにより冷や汗が吹き出ていた

 

 

左慈「全員に告ぐっ!!!今の黒い傷痕が出現したら、即刻破壊しろっ!!!」

 

 

七乃「ど、どういう事ですかぁ〜!!?」

 

 

愛紗「説明しろ、左慈っ!!!」

 

 

左慈の気迫にたじろぎながらも、愛紗は詰め寄る

 

 

愛紗「あの傷痕の正体を知っているのだろう?何なのだあれは」

 

 

左慈「俺も実物を見たのは初めてだ…………卑弥呼の方がコイツのヤバさを知ってるぞ」

 

 

左慈の焦った声に愛紗は眉をひそめながら卑弥呼に聞く

 

 

愛紗「卑弥呼殿、あれは?」

 

 

卑弥呼「……………あれは」

 

 

卑弥呼は一瞬、間をおいて口を開いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

卑弥呼「我々管理者は、『侵食』と呼んでおる」

 

 

愛紗「『侵食』?」

 

 

卑弥呼「そして、同時に『侵食』の出現は『ある存在』を示唆しておるのじゃ………」

 

 

骸漸「……考えたくないけど、間違いないね」

 

 

于吉「…恐らく、最大の危機です」

 

 

貂蝉「むぅ〜ん…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここで、現世と異次元空間の時間がリンクする

 

 

 

響窃「管理者共が口を揃えて、絶対に相対しちゃあならねぇと言われてる存在…………」

 

 

卑弥呼「儂らでは力不足故に、即刻『聖十廻』の方々が出陣すべき案件………」

 

 

響窃「その壊滅被害を出すことから、災いの神『禍神(まがかみ)』と言い伝えられた」

 

 

卑弥呼「過去に、ご主人様と儂の出身国である倭国に現れ、滅亡寸前へと追いやった災厄の化身」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響窃「『禍神 ‘神人’(しと)』だ」

卑弥呼「『禍神 ‘神人’』じゃ」

 

 

 

 

 

 

 

龍天「ウヒャヒャっ!!!ウヒャヒャヒャヒャアっ!!!

拝めっ!!!奉れっ!!!臆せよっ!!!我は『‘神人’・龍天』なるぞおぉぉぉっ!!!」

 

 

 

 

           ……終……

 

 

説明
一刀と響窃が『異次元空間』で発見したのは生きていた龍天だった
直ぐ様、一窃へ融合し龍天を撃破
一窃は再び、風の捜索を開始した
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コメント
ブラウザによる投稿ができなく、遅くなってしまいましたが今後ともお願いします(hoi2)
タグ
真・恋姫†無双 北郷一刀 貂蝉 左慈 卑弥呼 于吉  

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