レベル5+ゼロ=?
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                 「レベル5+ゼロ=?」

 

まさか、私にこんなことが起きるとは・・・・。

少しは気にもなっていたけど? あまり考えないようにしていただけ。

だって、恥ずかしいじゃない!

私の能力がまるで歯が立たない相手。

何度もやりあっているうちに、彼のことを・・・・。

ああ〜もう!

ケリをつける! こんなの私らしくないっ!

なんて事を思い立ったとある日の放課後のお話。

 

いつもの下校時。

公園を抜けるところにあるとある自販機。

お金を入れてもまともに買うことが出来ないいわくつきの自販機。

どうせ、お金出してもお目当ての物が買えないのなら。

のど乾いたな・・・・。

「よっと」

「ガシャ〜ン!!」

自動販売機に見事な回し蹴り。

「ガコン・・・・」

缶ジュースが落ちてきた。

「これか、まあ仕方ないか」

出てきた缶を取り出しプルタブを開ける。

「おまえな・・・ビリビリ中学生。たまには金払え」

声に振り返ると、ツンツン頭の高校生・・・。金払えのところは思いっ切りスルー。

「な、何よ? 私はビリビリなんて名前じゃないわよ」

「いつも電気放電させてるじゃねぇか」

「其れは・・・私の名前忘れたの?」

「え、いや・・・美琴?」

「だぁ〜! ど、どうしてファーストネームで呼ぶのよ!」

名前呼ばれてテンパってる・・・私って・・・・でも、なんかちょっと嬉しいかも?

「それの方が慣れているから、かな?」

「それじゃ、私だって・・・・と、と、当麻・・・」

かぁ〜顔が熱くなる。

マジで恥ずかしい。

「美琴、俺の方が年上だぞ」

「そんな細かいこと良いじゃない?」

さん付けでなんてとても呼べないし。

「まあ、べつに構わんけど・・・慣れてるし」

私のことなんて眼中にない感じね。

まあ、変に突っ込まれるよりはいいけど・・・・。

「で、何で顔が真っ赤なんだ?」

「っ!!」

気づいてた・・・・当麻のくせに。

「あ、暑いからよ」

「そうか? まあ確かに暑くはあるけど・・・おい? 頭から湯気が・・・」

「う、ううううるさい〜っ!!!」

恥ずかしさのあまり電撃が暴走!

当麻めがけて飛んでいく。が、当麻の右手に当たった瞬間消滅・・・・。

「また・・・・」

「いきなり電撃は無しだ。よけられなかったら洒落にならん」

私、当麻の前だとどうしていつもこうなんだろう・・・・。

恥ずかしくて、でも話していたりすることが愉しく感じられる。

ま、まさか・・・・ね。

この私が・・・・?

「おい? どうした」

「ひゃっ!」

急に顔をのぞき込まないでよ! また暴走しちゃうじゃない・・・・。

「あ、わるい・・・」

「う、ううん、べつに・・・」

当麻の顔を見れない。

また、真っ赤になってる・・・・ううぅ〜〜当麻のバカ!

「大丈夫か? 寮まで送ろうか」

「そ、そんなところ誰かに見られたら・・・」

「ああ〜彼氏居るのか、最近の中学生は・・・・」

「バカッ! 居ないわよ、そんなの・・・居るわけないじゃない」

「あ、そう。居ないのか・・・・」

人の気も知らないで・・・・・。

あっ、私、当麻のこと気になってる・・・やっぱり間違いないみたい。

でも、この私がよ?

まさか、そんな・・・・男の人とこんなに話したこともないし。

当麻はすごく話し易いし・・・・。

私・・・当麻のこと・・・す・き?

「ひゃぁ〜〜〜〜〜!!!」

「な、なななんだぁ!! おい、美琴、大丈夫か? 顔真っ赤だし視線あってないし、それにお前熱いぞ」

マママ、マジ? これマジ? バカッ! 額に掌なんて付けないでよ、余計に体温が・・・・。

「大丈夫よ、このくらい・・・なんてことないわよ」

「説得力無いぞ? ふらついてそんなこと言っても信用できないぞ」

「だ、だいりょうぶよぉ〜問題ないから〜ちょっと制御が・・・・」

身体の制御と言うか心の制御が上手く出来ない。暴走しちゃいそう・・・・当麻、止めてくれる?

「何かそこらじゅうでスパークしてるんですけどぉ? 美琴、何とか落ち着けって」

「出来れば、してる、わよ。自分でも何が何だか・・・・」

「ああ〜もう、俺ってなんでこんなに不幸なんだ?」

そう叫んで当麻は私を抱きしめて、右手で私の額に触れた。

ウソのように暴走状態だった電撃がなりをひそめて、私の情態も落ち着きを取り戻し始めた。

「はぁはぁはぁ・・・・・はぁ〜はぁ〜。ふぅ〜〜〜」

「落ち着いたか?」

「う、うん」

「本当か?」

「もう大丈夫。暴走もしていない。コントロールも取り戻してる」

さっきまで意識していたのに・・・・抱きしめられているのに気持ちはすごく落ち着いている。

今までだったら、まさに暴走してもおかしくない状況なのに・・・・。

私・・・当麻の腕の中で安心してるんだ。

当麻だから、当麻でなければ私は私でいられないのかもしれない。

私、当麻のことが好き。

何度やりあってもこのLEVEL5の私が勝てなかった相手。

何度攻撃しても絶対にやり返さない。

何度もの攻撃を何もなかったようにしてしまう。

唯つ私が全力全開で立ち向かうことが出来る存在。そして絶対に倒れない身体と絶対に折れない気持ちの持ち主。

私はこんな人を待っていたのかもしれない。

私が本当の私で居られるonly one 。

当麻の腕の中で一つ大きく息を吐く。

「ねぇ、当麻?」

「あん?」

「私・・・・。御坂美琴は上条当麻が大好きです」

「ええ〜!!」

「何で仰け反るのよ?」

「いやだって、美琴が俺を?」

「そうよ、悪い?」

「いや、そんなことは・・・・」

「拒否は・・・無しね? あ、でも、抱きしめられたままと言うことは受け止めてもらえたと想ってもいいよね?」

「え、ええ! わぁっ!!」

私は自分の腕を当麻の背中へとまわす。

「ダメよ、今更離さないからね。私の電気は磁力でもあるんだから♪」

「美、美琴。キャラ変わってないか?」

「そんなことないわよ。ほら」

「バリバリバリッ!」

「わっと! いきなり電撃を飛ばすなっ!」

「同じでしょう?」

「ああ」

「それとも私じゃ不満?」

「いや、それもないな。美琴と一緒だと飽きないしな」

「ああ〜何それ」

「楽しいぞ、すごく」

「うん! それは同感ね。私もすごく楽しいから」

「それで?」

「はい?」

「当麻はどうなのよ?」

「何が?」

「あのね〜私は告ったのよ、それの返事は無いわけ?」

「もう返事したのと一緒だろう?」

「ダメ。ちゃんと応えて欲しいなぁ〜」

満面の笑顔だと想う。なにしろ私も経験不足だから・・・あまり自信がないけど。レベルチェックなら問題ないんだけど。

「言わないとだめか?」

「もちろん。右手なしで私の電撃を受ける勇気があるならね〜」

「お前それ卑怯だろう」

「私は言ったもの、大好きって」

「よくそんな恥ずかしい言葉を・・・・」

「大切な言葉だもの。恥ずかしいけど、伝えることが出来る方が嬉しいの」

「俺の隣に居てほしい」

「あっ♪・・・うん!!」

私は力いっぱい当麻に抱きついた。

「お、おい、ひと眼が・・・」

「そんなの気にしない」

「でもさ・・・・」

「なに?」

「あれ?」

「あっ、黒子」

「お、お姉さまが、まさかこの殿方と・・・・そんな・・・・LEVEL5のお姉さまが・・・LEVEL0の・・・・」

「黒子? ちょっとこっち来なさい」

呆然とする黒子を呼びつける。

「なんでしょうか・・・・」

「黒子? いつものように当麻に向かってアレをやって」

「え? お姉さま! それは危険では? まあ、私はお姉さまを取られた腹いせもありますから構いませんが」

ものすごい形相で当麻を睨みつける黒子。

「逝きます。覚悟」

黒子の手から杭が瞬間移動して当麻に飛ぶ。

しかし、当麻には当たらない。彼の右手ですべてはじき落とされる。

「そ、そんなまさか。LEVEL4 の私のテレポートが・・・・」

「私の全開の電撃も効かないわよ?」

「まさか!?」

「本当。当麻は避けもしないで受け止めるもの」

「お姉さまが無理なら私は・・・・」

「だから当麻は無能力ではないの。能力を消しちゃうんだから♪」

「でもまさかお姉さまが殿方と恋に落ちるなんて想いもしませんでしたわ」

「それは私が一番驚いてる。でもこれは本当の気持ちだから」

「分かりましたわ。この黒子、お姉さまの気持ちしかと受け取りました」

黒子は振り返って当麻の前へと進む。

「当麻先輩、私の大切なお姉さまをお任せしますわ。もし、もしも泣かせるようなことがあったら・・・」

「胆に銘じておくよ」

「なら結構ですの」

「あ、それからお姉さま?」

「何、黒子」

「公衆の面前で抱きつくのは、常盤台のお嬢様としては如何なものかと。周りへの配慮もお忘れずに、そのままではバカップルのレッテルを貼られてしまいますわよ」

「バカップル?」

「はい」

「なななな・・・・」

「今更ですの」

「美琴・・・諦めろ」

「ううううう・・・・」

「それでは邪魔ものは退散しますわ」

黒子は走り出して空中へと消える。

私はそのあとをいつまでも見つめた。

黒子、ありがとう。

「さてと、そろそろ帰るか?」

「え、もう?」

「時計を見ろ。お嬢様が遊んでいる時間じゃないぜ?」

「ええ〜」

「わがまま言うなよ? お互いに寮住まいなんだから」

「う〜ん・・・・」

「送っていくから」

「うん! 当麻のところへ行く」

「はい? 今何とおっしゃいましたか、この美琴さまは」

「だから、当麻の部屋へ行くと言ってるの」

「いや、それはちょっと・・・・」

「あの、シスターさんもいるんでしょう」

「知ってたんだ・・・・」

「もちろん。だからお話をしにね」

「あ、そう。もう決まってることなのね?」

「ほら、行くよ。チャキチャキ歩くっ」

「はいはい・・・・」

当麻の手を握って引っ張る。

当麻に気持ちは伝えた。返事ももらえた。

でも、当麻のところにはあの派手なカップみたいな衣装を着たシスターさんが居る。

これは彼女としては黙認できる範疇じゃない。

ここはきちんと話し合いで片をつけないとね。

それに・・・・女の子と一緒に住んでるってことが一番ネックよね。

そこは何とかしないと、ね。

 

 

おしまい。

 

 

あとがき

 

何と書きたかったレールガンのSS。

美琴と当麻のラブラブストーリー。願望を具現化したようなものですが。

指導権はもちろん美琴さん。

インデックスとどのような話し合いが・・・・あったのかは御想像にお任せするとして。

初の小説の投稿……ちょっと緊張ぎみだったりします。

普段は絵ばっかりなんですけど、絵で表現しきれないと文章に逃避したりします。

サイトではそこそこの駄文を載せてたりしますが……。

 

それでは・・・・・。

byIku

 

 

 

 

 

説明
レールガン、御坂美琴と上条当麻のお話です。
え〜本編みたいな戦いじゃありませんよ、うん。
しいて言えばラブですね。
絵では表現できなかったので文章にて書いてみました。
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コメント
ナマケモノさま:ありがとうございます。えへへ^^  狙い通りの反応ゲットぉ〜♪(Iku)
もう終始ニヤニヤしっぱなしでした。(ナマケモノ)
aisya54さま:ありがとうございます。当麻の嫁、私も賛成〜。(Iku)
やっぱり御坂は当麻の嫁だな(しみじみ)(aisya54)
タグ
とある科学の超電磁砲 御坂美琴 上条当麻 SS 

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