花蓮?無双 番外編 1時間目 (妻の憂鬱)
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「ここは…」

 

私はいつものように一刀と花蓮を起こそうと思い目覚めるととても懐かしい風景が映った

初めは夢かと思った…そんなのあり得ないと思ったから

 

「蓮華様!!」

 

思春が部屋に入ってきたのだ…しかもあの世界と同じ服装で少し若返った…

 

「思春?」

「蓮華様もでしたか!!」

「なに?…それに様付けはやめてって」

「そう言う訳にはいけません。この世界だったら」

「どういう事…」

「この風景を見て思い出しませんか?」

「……じゃあ…夢じゃなくて」

「ええ…現実です…」

「そんな…花蓮,一刀」

 

周りを見ると私と思春しかいなかった

そしてそれが現実だと思い知らされた

 

「花蓮の入学式…」

「蓮華様」

「一刀との買い物デート…」

「蓮華様!」

「花蓮の入学式パーティー」

「蓮華様!!」

 

私は本来するはずだった今日の予定を呟いていた

でも思春の声で我に帰ったわ

 

「私も悔しいです…本当なら今日は久々にレースに出場出来たはずなのに…」

「思春…そうだったね。ごめんなさい」

 

そうだった…私だけじゃない

思春もそうだった

昨日買い物の時に嬉しそうに話してた

レースに出場できるって……本当に嬉しそうに

それが奪われたんだ…どんなに悔しい事か

私だけがそんな暗い気持ちになってはいけないわ

私は元孫呉の王だったのだから…

 

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「思春…今の状況は」

「は!袁術軍に客将とし仕官し黄巾党討伐しているとこだと…」

「なるほど…」

 

そんな時代に飛ばされたのね…

とりあえず…一刀力を貸してね

 

「当面は仕事をしながらさりげなく冥琳たちの状態を確認しましょう。もしかしたらみんなも飛ばされているかも知れないしね」

「御意…」

 

その日から私は呉の一員として仕事をこなしたわ

文官として武官としていろいろしたわ

そして一週間後思春から報告があった

みんなもどうやら飛ばされてきたらしい…でも一刀と花蓮はいなかった

嬉しかったけどやっぱり悲しい…私の愛する家族がいない

そんな気持ちを隠しながら仕事をしたわ

でも限界はすぐにきたわ…

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この世界に来て三週間経過したある日

 

「もう駄目…一刀と花蓮に逢いたい」

「一刀と一緒に寝たい」

「花蓮にお料理教えたい」

 

気が付くと私は一刀と花蓮の事を口に出していた…

その日から私は仕事をしなくなっていた

そして想像していた…あの日々の事を

 

「一刀〜今日の晩御飯何がいい?」

「花蓮今日の宿題はどんなの?教えてあげよっか?」

「一刀!また斗詩さんのところに行ってたの!まあ御土産いっぱいだからいいけどでもほどほどにしなさいよ!」

「華琳…どうしたの?…ああその事ねちょっと待ってて。一刀〜華琳さんから電話よ〜」

「花蓮パパに内緒で動物園いこっか。恋に会った和みたいし」

「パパ〜花蓮準備できた〜?今日は競艇場と競馬場に行きましょう」

「もう…一刀ったらどこ触ってるの〜…エッチ」

「花蓮〜」

「一刀〜」

 

思春は時々見に来ていたらしい…

でも私の姿を見てすぐ出て行ってしまった…

そして一カ月が経過したわ…

不意に思った

この世界にいても幸せになれない

だって一刀と花蓮がいないもの

そんな世界なくても同じ

そう思った私は近くにあった剣を手にしていた

 

「一刀…花蓮……逢いに行くね」

 

そして私は自分の手首を切ろうとした

 

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「!!蓮華様!!おやめ下さい!!!!」

 

剣を持っている手がいう事を聞かない…

思春…止めに来たのね…

なぜ止めるの…私はこの世界では幸せになれないのよ

だからいいじゃない…リストカットして死のうとしても

 

「思春!止めないで!私は死ぬの!!死んで一刀達とあの世で暮らすの!!」

「それならなおの事止めてください!!」

「どうして…この世に一刀達はいないのよ!!!!私ひとりじゃ幸せになれない…一刀と花蓮がいない世界でどう暮らせって言うの!!!!ねえ…止めるなら教えてよ思春!!!!」

「……北郷と花蓮がこの世界に来ているとしてもですか?」

「……え」

 

私は耳を疑ったわ

花蓮がこの世界にいるなんて…

きっと嘘よ…だって一か月の間そんな話してなかったじゃない

 

「そんな嘘言わないで!!」

「嘘じゃありません!証拠もあります!!」

 

そう言うと思春は私に手紙を渡してくれたわ

私は中身を読んだわ…

 

「……一刀…花蓮…」

「わかっていただけましたか」

「……ええ」

 

嬉しかった…本当に嬉しかった

愛する家族がこの世にいたのだから

 

「早く逢いたいわ」

「…時期に逢えるでしょう…」

「そうね…こんな姿一刀に見せられないわね…」

 

そう呟いて私は一週間ぶりに仕事を再開したわ

愛する二人に逢えると信じて…

 

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おまけ

手紙の内容

蓮華へ

蓮華…久しぶりって言うのかな。

今俺は冥琳と穏と一緒に行動している。

花蓮も一緒だ。起きた時はびっくりしたな…。

蓮華じゃなくて冥琳に起こされたからな。

そうそう俺はとりあえず軍師見習いとして冥琳の下にいる。

早く合流出来るといいな…。

そして親子三人で生活したいな…。

 

ままへ

かれんはげんきだよ

それでてんのみつかいになったの

のんせんせいにいまべんきょうおしえてもらってるの

ままあっていっしょにねたいよ

りょうりもおしえてね

 

じゃあとりあえず逢える事を信じて頑張ろう!!

北郷一刀

ほんごうとう(孫登)

 

P.S.

とりあえず花蓮の名字は孫になっていると冥琳が言っていたからその辺よろしくな!!

大好きだぞ蓮華…再会したら寝かせないからな覚悟しとけよ!!

説明
当初は予定してませんでした
花蓮第2章で病むかなというコメントがありましたので書いてみました。


うまく書けたかな…?
不安です…。
誹謗中傷はやめて下さいね…。
水無月さんは弱い生き物なので…。
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コメント
やはり憂鬱でしたな・・・・。頼むから早く再開してくれ・・・・。(りばーす)
続きも期待してます。(のん)
憂鬱をはるかに超えている気がしますが、家族の手紙で一瞬で治りましたなぁ。(poyy)
タグ
真・恋姫無双 蓮華 北郷一家 

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