異世界冒険譚 魔法少女リリカルなのは月 A`S 17話
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yukito side

 

ある晴れた昼下がり市場へ……ゲフンゲフン! はやての家の中。

 

「ユキは解ってない!」

 

「どっちが解ってないんだ!」

 

俺とはやては言い争っていた。何のことで争ってるかだって? それは……

 

「わたしが考えた服のほうがええに決まっとるやん!」

 

「いいや! 俺の考えたやつのほうが良いに決まってるね!」

 

ヴォルケンリッターの騎士甲冑のデザインについてだ。

 

「わたしが考えたデザインを見てもそう思えるか!?」

 

はやては一枚の紙を俺に見せてきた。

 

「こ…これは……」

 

そこにはF○やドラ○エの様なファンタジー系の鎧や服が書いてあった。

 

俺の頭にイメージが湧き上がる。

 

 

風が強い山の崖。

 

シグナムが勇者の鎧を纏い、レヴァンティンを地面に突き立て、遠くを見つめている。

 

その後ろにはヴィータたちが居る。

 

「闇の書のページは後、○○ページか。」

 

「もう少し……だな。」

 

ヴィータが戦士の鎧を纏い、グラーフアイゼンを肩に背負いながら言う。

 

「もう少しではやてちゃんが……」

 

「主が良くなってくれる。」

 

シャマルが僧侶の服を、ザフィーラが武道家の服を纏い言う。

 

「行くぞ、お前達。」

 

「「「応!(ええ!)」」」

 

そしてヴォルケンリッターは皆別々の方向に飛んでいく、主を助けるために……

 

 

 

「か……かっけえぇえええええ!」

 

「ふふん! どうや!?」

 

確かに……はやてのやつも格好良くて素晴らしい。……だが!

 

「勝ち誇るのなら……これを見てからにしてもらおうか!?」

 

俺は紙をはやてに見せる。

 

「こ…これは……」

 

 

side out

 

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hayate side

 

「こ…これは……」

 

ユキが見せてきた絵には一作品目の最初は萌え系アニメだったのだろうが最後には「何これ? ドラゴンボール?」と言ってしまいたくなるようなバトルアニメに大変身の3作目の衣装。

 

今度は5人で戦うアニメに……大きなお友達大喜び。

 

わたしの頭にイメージが流れ込む。

 

 

「お…大いなる…希望の光、キュ、キュアドリーム。」

 

シグナムが恥ずかしそうにモジモジと言う。

 

「情熱の赤い炎! キュアルージュ!」

 

ヴィータがポーズを決めながらノリノリに言う。

 

「は、弾けるレモンの香り!キュアレモネード!」

 

シャマルが少し恥ずかしそうに言う。

 

「安らぎの……」

 

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「却下や!」

 

「なっ何故だ!」

 

あかんあかん。危うくザフィーラまで再生されてしまうとこやった。

 

「それに5人も居ないやん!」

 

シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラ。全員合わせても四人しか居ない。

 

「はやてが居るじゃん。」

 

「わたしが?」

 

想像してみる。

 

「知性の青き泉! キュアアクア!」

 

想像してみたけど……

 

「やっぱり自分でやるのはちょっと抵抗あるな。」

 

「まあ、そうだろうな。とにかく俺はこれがいいと思うぜ!」

 

「却下や! わたしのが良いに決まっとる!」

 

「くっ! どうやら話し合いでは解決しないようだな。」

 

「当たり前や!」

 

ユキのはシグナムたちはええけどザフィーラは認められんのや!

 

「ならば……」

 

「勝ったほうの言う事を聞く。それがわたし達の決まりごとやったはず!」

 

「良いだろう。何で決める?」

 

「無論、大乱闘や!」

 

side out

 

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yukito side

 

さて、ヴォルケンリッターの騎士甲冑を決める戦いで無謀にも大乱闘を選択してきた。はやての身の程を知らしてやる事が今後のはやての人生でためになる事だと俺は思う。

 

「いや、ユキにそんな事教えてもらいたくないわ。あとわたしに負け越しているのはどちらさまや?」

 

「ふっ、手加減されていた事に気づかぬとはな!」

 

「なんやて!?」

 

「そんな事も解らぬから豆だぬきなのだよ。」

 

「ほっほう#。ならやってもらおうやん!」

 

いい感じに乗ってきたぞ。このまま行けばヴォルケンリッターがプリキュアの衣装を……ぐふふ。おっと、落ち着け俺。

 

「ならば3回勝負。ストックは……3つで良いな?」

 

「ええやろう。わたしがたぬきやないってこと、証明したるわ!」

 

「では行くぞ!」

 

さてここで秘策! SEED発動!

 

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ゲームスタート!

 

「なっなんやて!? 攻撃を全部ジャストガードで!?」

 

「ははは! 読める! 読めるぞはやて!」

 

「そんな!? 反応速度も判断能力もいつもとダンチや!? これがユキのホンマの実力!?」

 

「そう、これこそが俺の真の力!」

 

べ、別にずるじゃないよ? 能力合わせて俺の本気だもん!

 

「これで……終わりだ!」

 

「うわあぁああああ!?」

 

「ふっ勝った! 第3部完!」

 

「そ、そんな……」

 

はやては落ち込んでいる。うむ。見事な orz だ。

 

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「さあ! ヴォルケンリッターの騎士甲冑をこれにしてもらおうか!」

 

俺は絵を突きつけて迫る。

 

「い、嫌や。嫌やけど約束は守らなあかん。……わかった。今やるから待っとってな?」

 

そう言うとはやては考えるように目を瞑る。

 

くくっ。これでシグナムが恥ずかしがっている姿が撮れるぜ!

 

「ふははっ……ふはははは「ほう。これは面白い事をしていますね。」…へっ?」

 

今、聞いちゃいけない声がしたような気がする。

 

後ろを振り向くとそこには……

 

「シ、シグナムッ!?」

 

シグナムがいた。シグナムだけじゃなく他のヴォルケンリッターも!

 

「はやて! 裏切ったな!?」

 

「ち、ちゃう! わたしそんな事してない!」

 

「じゃあどうして!」

 

「俺が見ていた。」

 

ザフィーラがそう言う。

 

「言い争いで気を配るのを忘れるとはまだ未熟だな。」

 

しまった! 油断してた!

 

「主も何をしてらっしゃるのですか!」

 

「ひゃう! ご、ごめんな〜。」

 

「いくらなんでも私達の騎士甲冑を決めるのにゲームで決めるなどとっ……今回ばかりはお説教をさせてもらいます。」

 

シグナムがはやてを抱きかかえて部屋を出ようとする。

 

「い、嫌や! イヤ!…………」

 

――バタン!

 

「…………。」

 

軽いホラーみたいだな。

 

 

-7ページ-

 

 

「さーて。はやてはシグナムが叱ってくれるから後はお前だけだな。シャマル。やっちまってくれ。」

 

「ひっ!」

 

シャ、シャマルさんが!?

 

「ま、待てヴィータ! それだけは! それだけは勘弁して!」

 

「知るかよ。お前がやった事だろ?」

 

ヤバイ! シャマルさんはヤバイ!

 

「ほらシャマル。ユキトに教えられたやつ言ってやれよ。」

 

何の事か解らないだろうから説明しよう! ヴィータやら、はやてやら、俺やら、シグナムさんを諌めたりしてくれるのがシャマルさんなのだ。当然気苦労も多いはず。

 

そう思って、一回で言う事を聞かせるようにと俺がシャマルさんに教えたものがある。

 

それは……

 

「シャマルさん! 許して!」

 

「ごめんね? 今回はちょっと……私達の安全にも関わる事だから言っておくわ。」

 

そ、そんな!

 

「次にこんなことしたら……」

 

そこまで言うとシャマルさんの表情が一変。歴戦の戦士の様な表情になる。

 

「はらわたをぶちまけるぞ!」

 

「すみませんでした!」

 

俺はすぐさま土下座する。だって恐いんだよ! あのぽやぽやしたシャマルさんが怖い表情でそんな事言ったら土下座してしまうわ!

 

シャマルの言ったセリフは武装錬金の斗貴子さんのセリフ。声優が同じだから教えてみたんだけど……ミスったーー!

 

良く見るとなぜかヴィータも土下座している。

 

「何でお前が土下座してんだ?」

 

「いや……この前叱られたときのが残ってるみたいだ。」

 

「…………。」

 

こんなハプニングがあったけどやっぱり原作通りにはやてが資料を探しにといざるす……とい○らすのパチもんかよ。に行って考えたようだ。ヴィータのウサギも買ってきている。

 

そんな平穏な日が続いていた。

 

-8ページ-

 

 

ある日の夜。俺に影分身からの念話が届く。

 

(よお本体。守護騎士たちがはやての家離れて何処かに行こうとしてんぞ。)

 

(なに!? てことは。)

 

(ああ。A'Sのはじまりだぜ!)

 

(すぐに行く。場所教えろ。)

 

俺は場所を聞いてからすぐに守護騎士たちの所へ飛んでいく。

 

side out

 

-9ページ-

 

Signum side

 

……ぬかった。まさか闇の書の覚醒。そして私達を維持するために主はやての体が蝕まれていたとは。…気づかなかったで済む問題ではない。

 

何故。何故気がつかなかったっ!

 

これほどまでこの身を憎んだ事があっただろうか!?

 

私達ができる事は余りにも少ない。少なすぎる。

 

だが私達がやらずして誰がやる?

 

私達は話し合い。蒐集をする事に決めた。

 

主はやてを蝕んでいるのは闇の書の呪い。だが、主として真の覚醒を得れば。主はやての病は消える。少なくとも進行は止まる。主の道を血で汚したくは無い。だから人殺しはせん。これも皆と話し決めた。

 

申し訳ありません。我らが主。ただ一度だけあなたとの誓いを破ります。

 

ビルの屋上が紫の光で照らされる。そこにはベルカの魔法陣が描かれる。

我らの姿が主に賜った騎士甲冑に変わる。

 

「我らの不義理をお許しください!」

 

「いいや。許さないね。」

 

「「なっ!?」」

 

「えっ!?」

 

「誰だ!?」

 

「はやては許すだろうけど、俺は絶対許さない。」

 

私達は辺りを見渡す。居ない?

 

「こちらですよ。」

 

その声は貯水槽の上からした。

 

私はそちらを振り向き姿を見た。

 

その姿に私は一瞬心を奪われてしまった。

 

白い服。白い肌。風になびく銀色の髪。そして人間には生えないはずの白い翼。

 

その姿はまさに月だった。

 

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あとがき

 

こんにちは〜作者です。

 

そういえば、いきなり寒くなりましたね。いやマジで。風邪とかひかないように気をつけてください。

 

さて今回の異世界冒険譚。

 

今回は騎士甲冑を決めるはやてと雪人の仁義なき戦い(笑)と守護騎士が蒐集に行く寸前。

 

日常と非日常。笑いとシリアス。が書けたでしょうか?

 

楽しんでいただければ幸い。

 

次回は過去編の最後!(予定)。ぜひ楽しんでいってね!

 

説明
交通事故によって死んでしまった主人公。しかし、それは神の弟子が起こした事故だった!?主人公はなぜか神に謝られ、たくさんの世界へ冒険する。

そして物語はA`Sへ・・・
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コメント
田仁志様コメントありがとうございます。ザフィーラ恐い。(RYO)
月読様コメントありがとうございます。なぜか書いていたら思いついてしまった orz ザフィーラは止めて……(RYO)
brid様コメントありがとうございます。月登場シーン……意識はしてなかったのになっちゃったぜ! 雪人グッジョブ!(RYO)
ザフィーラの破壊力パない(?????????????)!!!(ペンギン)
ザッフィーのプリキュアコスを想像したら悪寒がww(つくよみ)
CCサクラの月登場シ−ンですね懐かしいwwてか・・・プリキュアコスのザ−フィ−ラ・・・・・それはやばいて・・・(brid)
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