黒子は。黒子は……
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「ジャッジメントですの! って、また貴方ですか……」

「何でそんなのにも嫌そうな顔をしてるんだよ?」

「そりゃ、嫌な顔もしたくなりますの。どうして事件の行く先々で貴方がいるんですの?」

 しかもわたくしが到着する前に事件を解決しているんですよ。ただの一般人にそこまで

されたら、そりゃ怒りたくもなりますの。

 一体、何のための風紀委員なのでしょうか。

「俺だって好きで事件現場に足を運んでるわけじゃないんだけどな」

「どう考えても好き好んで足を運んでいるでしょう」

「不幸というか、なんというか。まぁ、困っている人を放っておけない質だからな」

「はぁ……」

 ほんっと、この類人猿は。

 風紀委員でもないのにどうして、他人のために一生懸命になれるのでしょう?

「色々言いたい事はあるだろうけど、怪我人が出てないんだからいいじゃねぇか」

「そういう問題じゃないんですの!」

 素人が事件現場に顔を出すのが、そもそも間違ってるんですの。

「それに怪我人が出てないとか言いながら、貴方が怪我をしてるじゃありませんの」

「あぁ。俺は別にいいだろ」

「よくありませんの!」

 どうして自分を度外視しているんですか?

「今すぐ治療しますわよ!」

「いや、いいよ」

「ダ・メ・ですのっ!」

 そんなのは許しませんの。

「いいから、大人しくわたくしの治療を受けて下さいな」

「わ、わかったよ」

 

 仕方なく? 治療をすることになったわけですが……

「黙ってないで、何か喋って下さいまし」

 貴方の話には興味がありませんが、それでも沈黙を貫かれるとキツイものがあるんですよ。

「……喋れと言われてもなぁ……上条さんとしては、女の子と二人っきりで緊張していまして、

何を喋っていいか分からないわけですよ」

「緊張って……」

 この男は一体何を言っているのでしょうか?

 女性と二人きりで緊張をしている? 普段から色んな方と一緒にいる男の言葉とは思えませんね。

「それに……さ、白井みたいな可愛い女の子だと余計に緊張するだろ」

「か――ッ!?」

 まったく、この男は……そういう言葉をさらっと言って……

「ん? なんか変な事言ったか?」

「可愛いなんて言葉を女性に気軽に使うのは、あまり良いとは思いませんの」

「そうか? 素直に感想を言うのが、そんなに悪い事なのか?」

「そういうわけではないですけど……」

 勘違いをしてしまうといいますか……

「? 白井は誰がどう見ても可愛いぞ」

「――――――っ!?」

 貴方の事なんて嫌いなのに。

 わたくしと、お姉さまの仲を邪魔する類人猿なのに。

 なのに、どうして――

 

 こうして、わたくしの心の中に入ってくるのでしょうか?

 このままだと黒子は。黒子は――

 

 貴方に恋をしてしまうかもしれませんの。

 

 

説明
上条さんと黒子のお話。
ちょっと上条さんに好意を寄せる黒子を書きたかったんだ。
黒子、可愛いよ黒子。
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コメント
さすが、一級フラグ建築士!(聖槍雛里騎士団黒円卓・黒山羊)
やっちまったな!!(中原)
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とある魔術の禁書目録 二次創作 上条当麻 白井黒子 

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