異世界冒険譚 魔法少女リリカルなのは月 A’S 25話
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俺の力……

多くの人間の歩いて来た道を全て奪うような力

その人間の過去も未来も現在もこの力の中に詰まっている。

善人も悪人も力を手にするという事は何かを犠牲にすることと同じだ。

例えば時間。例えば一般人という称号。人であること。

得るものもある。例えば強さ。例えば守る力。例えば……殺人者という称号。

 

魔法少女リリカルなのは月 A'S ・・・・・・始まります。

 

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side out

 

なんで……エクスカリバーが俺に刺さっている?

ありえない。

エクスカリバーがこの世界にある筈がない。

この世界に宝具の概念は無いはず……!

だからこの世界に宝具は無い。

宝具があるとしたら、それは俺の投影以外ありえない。

じゃあ、どうして俺に刺さっている!?

 

……コピーされた?

ありえない。だってこれは衛宮士郎の……!? 衛宮士郎の? ならどうして俺が使えている?

俺が元々剣の属性だった? 否、俺の世界に魔法の概念は無いはずだ。

そもそも俺の心象心理は剣の丘じゃない。

だけど、現に俺は無限の剣製を使えている。

つまり、無限の剣製や他の技を俺でも使えるようにした奴がいる。誰かなんて考えなくても分かる。

 

女神だ。

彼女が無限の剣製を俺でも使えるようにしたんだ。

魔法を俺でも使えるように改造した。

俺専用に改造なんてするわけない。誰にでも使用できるようにした。

って事はこのエクスカリバーは本当に管理人格が投影……っ!?

 

「モウイイ……オマエハ……ワガヤミノナカニハイラナイ」

 

唖然としていた俺はその言葉によって現実に引き戻された。

管理人格は親指と中指を合わせて、指を鳴らそうとしている。

 

「ブロークン……」

 

まずい! ブロークン・ファンタズムか!?

 

俺はすぐに剣を引き抜く。

 

「ジョブチェンジ! 対戦車兵!」

 

俺がジョブチェンジした数瞬後、世界が赤に染まった。

 

side out

 

 

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nanoha side

 

「ファンタズム……」

 

――ズドン!

 

闇の書さんが指を鳴らすとユエさんの持っていた剣が爆発した。

ユエさんは爆発に当然巻き込まれて吹き飛ばされて、ビルの窓ガラスを壊してビルの中に飛ばされてしまった。

 

「ユエさん!」

 

「ユエ!」

 

「ディバイン……」

 

闇の書さんはユエさんがいるビルに向かって魔法を放とうとしている。

 

「バスター……」

 

魔法が放たれる。魔法が当たる瞬間、白い影が飛び出す。

影は着地した途端痛そうに呻く。

影から地面に液体が落ちる。

紅い……とても紅い液体。

 

「くぅ! ……やってくれたな……管理人格!」

 

その影はユエさんだった。

そして紅い液体はユエさんの血。

血が出ている場所……つまり腕は……

 

 

肘から先がナカッタ……

 

 

「いやあああああああああ!」

 

side out

 

 

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yukito side

 

危なかった。あと少しジョブチェンジが遅かったら死んでいた。

 

対戦車兵――戦場のヴァルキュリアのジョブで戦車に対して有効な攻撃が出来る歩兵だ。更に手榴弾などの爆発にも強い。

 

管理人格を見る。

 

「…………」

 

こっちを見下ろしている。

……透き通った眼だ。気持ち悪いくらいに。さっきまであった感情の光が見えない。

まあ良い。とりあえず回復を……

俺が回復をしようとした瞬間、管理人格が動いた。

 

「トレース……オン。」

 

その言葉と同時に現れる100の剣。

 

「フリーズアウト……ソードバレルフルオープン」

 

「くっ!」

 

俺はすぐに回避行動をとる。

 

ちっ! 回復をさせないつもりか!?

でも残念。こっちは魔法に頼らないでも回復が出来るんだよ!

 

「左腕変化……ナメック星人。」

 

俺が左腕を変化させると同時に剣が数本飛んでくる。

後ろに下がって回避する。さがった場所に飛んできた物は剣で叩き落とす。

 

「ぐっ!? ……ぐぐ……だああああ!」

 

左腕を再生して敵を見据える。

最初は油断したけど管理人格がもし俺の魔法をすべてコピーしたならそれ相応の対策がとれる。

俺は飛行魔法を使い、管理人格と同じ目線に位置取る。

 

「「トレース・オン。」」

 

俺たちの言葉とともに宙に現れる200の剣。

俺たちの前に現れたそれらは停滞し、同時に相手を刺殺さんと放たれた。

 

side out

 

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hayate side

 

「眠い……ねむい……」

 

ここはどこやろ? ……優しいような冷たいような暖かいような寒いような場所……

目を開くとそこに長身の女の人がいた。

ユキみたいな白い髪。フェイトちゃんより紅い瞳。黒い服。あと……うん。なかなかおっきいなあ。

って誰やこの人?

 

「そのままお休みください我が主。あなたの望みは全て私が叶えます。目を閉じて、心静かに夢を見てください。」

 

「夢……?」

 

「そうです。主が望んだ願い。健康な体。愛する者達とのずっと続いていく暮らし。眠ってください。そうすれば夢の中であなたはずっとそんな世界に居られます。」

 

愛する者……

 

ヴィータ……

 

「はやて!」

 

シグナム……

 

「主はやて。」

 

シャマル……

 

「はやてちゃん。」

 

ザフィーラ……

 

「主。」

 

……ユキ……

 

「はやて。」

                                            

ダメや! 違う。私が欲しいのはそんな夢と違う。最大の幸福が欲しいわけやない。世界で1番の幸せ者に成りたいわけやない。脚が動かなくてもいい。胸が苦しくてもいい。それでも! 大切な人た

ちと過ごす現実が欲しいんや!

 

「私、こんなん望んでない。あなたも同じはずや! 違うか?」

 

「私の心は騎士たちの感情と深くリンクしています。だから騎士達と同じように私もあなたを愛おしく思います。」

 

目の前の人はそこまで言うと目を瞑って悔いるように話す。

 

「だからこそ、あなたを殺してしまう自分自身が許せない。自分ではどうにもならない力の暴走。あなたを侵食する事も、暴走してあなたを食らい尽くしてしまう事も止められない。」

 

「覚醒の時に今までの事少しは分かったんや。……望むように生きられへん悲しさ……私にも少しは分かる! シグナム達と同じや! ずっと悲しい思い、寂しい思いしてきた。……でも忘れたらあかん。」

 

私は車椅子から少し立ち上がって女の人の頬に手を添える。

 

「あなたのマスターは今は私や。マスターのいう事はちゃんと聞かなあかん!」

 

side out

 

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FATE side

 

「ユエ大丈夫かな? なのは……!?」

 

なのはに話しかけてもなのはが何も言わなかったのでなのはの方を見てみると

 

「何やってるのなのは!?」

 

「え? なにってこの結界を破壊するの!」

 

レイジングハートの先に魔力を集めていた。

 

「ダ、ダメだよ! ユエもこの中に居ろって言ってたし。それに壊そうとしたら……死んじゃうって!」

 

あの時のユエは本気だった。

 

「でも……ユエさん腕が……それに……」

 

なのははキッと前を見て言った。

 

「私は……友達を大切な”皆”を守りたくて魔法を教えて貰ってるの! ユエさんはフェイトちゃんを助けてくれた。私も助けてもらった。今、ユエさんが苦戦してる。なら今度は私が助ける番!」

 

「なのは……」

 

「行くよ! ディバインバスター!」

 

なのはの魔砲が放たれる。

 

side out

 

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yukito side

 

「はああああ!」

 

「…………」

 

打ち合う。押し負ける。打ち合う。押し負ける。打ち合う。押し負ける。打ち合う。体勢を崩される。

 

「ちぃ!」

 

後ろに下がる。管理人格の姿が消える。これは……剃!?

 

「っ! 後ろ! ゴッドスラッシュ・タイフーン!」

 

魔力が渦を巻いて相手を切りつける。

管理人格はその前に後ろに下がる。

 

「トレースオン。」

 

管理人格が刀を鞘ごと投影した。あれは……斬鉄剣か。

管理人格は斬鉄剣を投影すると縮地でこっちに向かってくる。

 

「……シッ!」

 

「はあっ!」

 

俺は斬鉄剣と打ち合い、横から何かに殴打された。

 

「があ!? ……双龍閃か!?」

 

管理人格を見ると鞘を振り切った姿勢になっていた。

双龍閃……つまりるろうに剣心の技。

管理人格のヤロー魔法だけじゃなくて技まで盗んでいきやがった。

接近戦なら。そう思ったが同じ技で力があっちの方が強い。

……これ詰んでね?

 

「トレースオン。」

 

ちっ。また投影か。今度は何を……紅い布……まずい!

 

「私ニ触レヌ。」

 

紅い布に縛られる。その瞬間、俺は全身の力が抜け地面に墜ちてゆく。

 

「トレースオン。」

 

管理人格の方を見ると、俺に向かって剣を撃ち出しているのが見える。

まずい! 早く抜け出さないと串刺しだ! 俺には傷つけられて喜ぶ趣味はねーぞ!

落ち着こう。これは聖骸布。男はこれに巻かれると力を出せなくなる。なら女なら?

 

「肉体変化――女性。」

 

肉体が変化する。勲章が無くなり、胸が膨らんだような気がする。

 

「トレースオン。是、イージス。」

 

あ、声も少しだけど高くなってる。

 

投影するはデジモンのデュークモンの盾。

その盾に幾十もの剣が叩き付けられる。

 

「ファイナル・エリュシオン(弱)!」

 

イージスからデュークモンの必殺技を放つ。

管理人格を殺さないようにと、デュークモンの必殺技を本気で放つと俺もエネルギーの枯渇で危ないので弱く放つ。

 

イージスから放たれた閃光は放たれた剣群を全て吹き飛ばし、管理人格に向かって行く。

 

「……盾。……くっ。」

 

少しは効いたか?

 

「……。」

 

ダメか! 全く効いているように見えない。

 

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「……炎と冷気を。…合成。」

 

 

管理人格がメラゾーマとマヒャドを合成している。メドローアか。でもメドローアには弱点がある。それは返されやすいことだ!

 

「マホカンタ。」

 

出来るだけ聞こえないように静かに呪文を唱える。これで準備万端。さあ来い!

 

「トレースオン。」

 

あ、あら?

 

「……是、ゲイ・ジャルグ。」

 

管理人格からゲイ・ジャルグが飛んでくる。一瞬おいてメドローアが俺に放たれた。

 

ゲイ・ジャルグは張ってあった俺のマホカンタを軽々破る。

そして、メドローアは俺に着々と迫ってくる。

 

「くっ!」

 

俺は仕方なく両手を前にだしメドローアを受けて消滅させる。

 

くそっ!今ので魔力がもう……翼で少しずつ回復はしてるけど。

 

その時、管理人格の動きが止まった。

 

《外の方! えっと……ユエさん! 私はここに居る子の保護者。八神はやてです!》

 

なるほど。はやてが目覚めたか。

 

《すみません月さん。なんとかその子を止めて貰えませんか? 魔導書本体からコントロールは切り離したんですけどその子が暴れてると管理者権限が使えないんです。今そっちに出てるのは自動行動の防御プログラムだけなので。》

 

《大体分かった。こいつを止めればいいのだろう? 少々手荒になってしまうが構わんか?》

 

《?どっかで聞いた事あるような《気のせいだ。》そ、そうですよね。構いません。お願いします。》

 

さて。ようやくはやてが起きて止められるようになった。

後は防御プログラムを止めるだけ。

 

「行くぞ。防御プログラム。小便はすませたか? 神様にお祈りは? 部屋のスミでガタガタ震えて命ごいする心の準備はOK?」

 

「……。」

 

反応は無し。まあ本当に震えられても可愛いだけだからいいんだけど。

さっさと魔力ダメージでノックアウトさせる。悪く思うなよ?

 

「行くぞ! 仮面ライダー屈指のチート技!」

 

「…………。」

 

「「CLOCK・UP」」

 

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あとがき

 

こんにちは〜!

 

今回は投稿が遅くなってしまって本当に申し訳ありませんでした。

 

また投稿を再開するのでよかったら見ていってください。

 

本当に申し訳ありませんでした。

 

説明
交通事故によって死んでしまった主人公。しかし、それは神の弟子が起こした事故だった!?主人公はなぜか神に謝られ、たくさんの世界へ冒険する。

そして物語はA`Sへ・・・
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コメント
ぶっちゃけ月VS月だからな〜途中からどっちがどっちだかわからなくなるね・・(brid)
そんな技で大丈夫か?・・・ていうか、ハモってないかw(黒幕)
まってました! あんなのが使えるとか、もう最強じゃない?(ZERO&ファルサ)
CLOCK・UPはさすがに卑怯じゃない?(つくよみ)
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