なでこスク水 |
「暦お兄ちゃん。似合うかな?」
顔を真っ赤に染めながら千石が僕に感想を求める。
何で千石が顔を真っ赤にしているのか。その理由は千石の格好にある。
「が、学校以外で着るのはとても恥ずかしいけど、暦お兄ちゃんのためだから……」
何が僕のためなのだろうか?
僕は千石に一度たりとも、そんな格好をして欲しいなんて言っていない。
今の千石の格好。それは――
「暦お兄ちゃんは、スクール水着が好きなんだよね?」
「別にスク水は好きじゃないし、そもそも何で僕がスク水が好きって話になっているんだ?」
断じて僕はスク水で興奮するような変態では無い。
それなのに千石はスク水姿で僕の前に立っている。
僕の前に立って、指をもじもじとさせている。
その様は実に可愛らしくて興奮……いや、僕は何を考えているんだ。
今考えるべき事はそれではないな。今は、千石に変な知識を植え付けた犯人を探すべきだ。
「千石。その情報は一体、何処から得た情報なんだ?」
「えっと……この雑誌から……」
そう言って千石が出した本は――
「“男を落とすのならこれ!スク水大全集”な、なんだこれは……」
明らかに間違いしか載っていない雑誌じゃないか。
世の男全てがスク水が好きとは限らないだろ。なのに、これで全てが上手くいきますみたいな
書き方をしているのはマズイだろ。
というか、千石も何処でこんな怪しい雑誌を手に入れたのだろうか?
そっちの方が気になるところだ。
「こ、これに……男の人はスクール水着が大好きって書いていたから」
「だからその格好をしていると」
「……うん」
実に健気だけど色々と間違っている。
何度も言うように僕はスク水フェチではない。
僕はいたってノーマルの趣味を持つ人間だからね。
「暦お兄ちゃん。こ、興奮する……かな?」
いや、だから僕は……
「しかもこれ、小学校の時のスクール水着で少しだけサイズが小さいんだよ」
「――――っ!?」
「この雑誌に書いてあったよ。男の人はサイズの小さいスクール水着の方が興奮するって」
クソッ! 何なんだよこの雑誌は。
ほんとにくだらない事ばかり書いてある。
少しだけサイズの小さいスク水を無理やり着ているのに興奮するだって? そんなの当たり前だろ。
男は皆スク水が好きなんだよ!
スク水フェチじゃない? ノーマルな趣味? そんな言葉はもう忘れた。
僕だって健全な男なんだ。千石の扇情的な姿を見て興奮しないわけがないだろ。
僕は自分の本能の赴くままに行動しよう。
「千石――!」
「ひゃっ!? こ、暦お兄ちゃん!?」
千石を抱き締め、スク水の感触を堪能する。
理性? そんな物は知らない。
僕は僕の欲求に素直に従おう。
「いいよな? 千石」
「――うん」
千石をベッドに寝かせて、その上に覆いかぶさる。
ここまで来たら後は分かってるよな?
だからこの後の描写を省かせてもらうよ。
千石の可愛い姿を他の誰にも見せたくはないからね。
ここから先は、僕と千石だけの秘密だ。
説明 | ||
皆さんはスク水好きですか? 自分は大好きです♪ そんなお話です。 |
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コメント | ||
何をしているのですかこのすめらぎさんは……失礼、噛みました(月野渡) | ||
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