〜管輅side

僕は彼から聞かれることに淡々と答える。

僕は正直動揺している。北郷一刀が今目の前にいる・・・

永い時間この外史を繰り返してきたがこのような事は初めてだ。

自分の目の前にいる天の御遣い・・・北郷一刀。外史においてのキーマンであり僕達の観視目標・・・

何度となくこの外史に降り立ち乱世を鎮めた存在。

僕はそんな北郷一刀に少し興味がわいた。監視目標としてではなく天の御遣いとしての彼に。

そう、少し。ほんの少しだけでいい。僕は北郷一刀を知りたいと思った。

そんな事を考えていたら僕は無意識にしゃべっていた・・・

〜一刀side

漢王朝・・・という事は三国志の時代にあたるのだろうか・・・

うん、意味がわからないな。

夢かと思ったが夢ではないみたいだし・・・

嘘だ！と否定をしたいがこの事を否定できるものがないのもまた事実。

この事を認めたとしても俺はこれからどうすればいいのだろうか・・・

そんな事を考えていると彼女が俺に問いかけてきた。

管輅「・・・君はこの世界をどう見る？」

一刀「え？」

管輅「この先僕達は激動の時代に呑まれて行く。その時君はなにを思い、なにを感じ、なんの目的を持ってこの乱世を駆ける？君はどんな事をして自分の物語を飾る？・・・それとも全てを諦めて時代に身を委ねるかぃ？」　

彼女はそう言った。どんな理由で俺にこの質問をしたかはわからない。きっと適当な事を言っておけばこの質問から逃げられるだろう。だが俺はそうしたくなかった。

一刀「・・・寝て起きたらいきなり変な所に飛ばされていったいなんなのか意味分かんないし、想いも目的もわからない・・・・」

管輅「・・・」

一刀「だけど諦める事なんかはしたくない・・・だから俺は自分だけの目的を見つけたいっ！！」

管輅「・・・そう・・『だから・・・』・・・？」

一刀「君に同行させてほしい。君は占い師で色々な所を旅してるんだろう？俺は色々な所を見てみたいんだ・・・だからお願いだっ！！」

〜管輅

まっすぐな視線が僕に向けられる

あぁ、なんとなく北郷一刀という人物がわかった気がする。

すごくまっすぐで嘘のつけない馬鹿・・・と言ったところだろうか？

思った通りでつまらないが悪い気はしなかった。

・・・こんなに真剣な目で見られると少し辛い・・・

その視線から逃れるように僕は後ろを向いてしまった。

監視者としては断らねばいけないのだろうが・・・まぁ・・こんなに頼んでるし少しの間なら構わないだろう。彼に興味があるしな・・・

管輅「・・・・目的。」

一刀「え？」

管輅「目的が見つかるまでの間だけ。」

僕はそういいながらまた彼の方を向いて言った

一刀「っありがとう！！俺の名前は北郷一刀。好きに呼んでくれ。（ニコっ）」

彼は最高の笑みをこぼしながらそう言った

管輅「っ・・・管輅・・・字は公明・・・よろしく。」

・・・なんか今日はいつもより暑い・・・そんな気がした

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　続く・・・