いつもと違う流れ星 その5
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〜一刀side

 

そんなこんなで俺達は町に着く事ができた。

 

町の中に入ると何か変な感じがした。

 

なんだ?町の人みんな元気ないな、いや町全体に活気がない。いったいどうしたんだろうか?

 

管輅「こっちで仕事する。」

 

そう言い管輅は一人で歩いて行ってしまう・・・

 

一刀「ま、待ってくれよ!」

 

俺は急いで管輅の後を追う。

 

そして路地裏に即席占い店ができた。(椅子と机が置いてあるだけ)

正直、人っ子一人来る気がしないのは俺だけだろうか?

 

一刀「なぁ・・・こんな所に人なんか来るのか?」

 

管輅「・・・わからない。」

 

一刀「わからないって・・・」

 

管輅「運命が引き寄せる。」

 

一刀「?」

 

どういう事なのだろうか・・・つまり管輅を運よく見つけられた人だけを占うって事か?

なんでそんな意味のわからない事をするのだろうか?こんなんじゃ商売にならないだろうに・・・

 

そんな事を考えながらも管輅から離れる気もなかったので管輅の仕事ぶりを見る事にした。

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・・・一時間は経っただろうか?

今のところ占いに来たお客さんの数は・・・言わずもがなゼロである・・・

 

一刀「・・・お客さん来ないな・・・」

 

管輅「・・・うん。」

 

一刀「ならさ、俺を占ってくれないか?お金はないんだけど・・・」

 

管輅「お金はいらない。」

 

そう言い管輅は袋から水晶玉・・・ではなく分厚い古い本を取りだした。

 

占いに本を使うなんて聞いた事がないな・・・

 

管輅「・・・・・」(ボソボソ)

 

管輅がなにかを囁いた。そうすると・・・・

なんと本のページがひとりでに捲れ始めたのだ!

最初は風でも吹いているのかと思ったが風などひとつも吹いておらず本当に勝手に動いているのがわかった。

 

しばらくその光景を見ていると本のあるページで動かなくなった。

 

管輅「でた。・・・“決断をしなければならない”・・・終わり。」

 

一刀「え、それだけ?」

 

管輅「うん。・・・・でも考えておいて。」

 

管輅はそう言い俺の目をじっと見た。

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そんな会話をしてからさらに一時間は経っただろうか?

ポケットに携帯が入っている事に気づき時間を確かめる。午後の2時か・・・

どおりでお腹が空くわけだ、なんか食べ物でも買って来ようかな?いや金がないだろう俺・・・

 

そんなことを考えていると管輅が片づけを始めた。

 

一刀「もう終わりでいいのか?」

 

管輅「うん・・・お腹空いているんでしょ?」

 

どうやらバレていたらしい・・・

そして今は露店で買ってもらった肉まんを食べている。

 

一刀「いや、奢ってもらうなんてホントお恥ずかしい、それも女の子に・・・(もぐもぐ)」

 

管輅「かまわない・・・(もぐもぐ)」

 

二人で肉まんを食べながらそんな会話をする。

なぜだろうか?管輅が少し急いでいる気がする。管輅もお腹減っていたのだろうか?とりあえず聞いてみるか。

 

一刀「さっきから急いでいるように見えるけど、どうかしたのか?」

 

管輅「・・・。(もぐもぐ)」

 

町人「た、大変だっ!!!賊が来るっ!!!!」

 

町人の一人がそう叫んだ。

その一言で町の全ての人達が混乱した。

 

町人2「け、県長は何やってんだ?!」

 

町人「それが賊が来るって知ったらすぐ逃げちまったらしい・・・」

 

町人3「そんな・・・」

 

町人4「も、もう終わりだ・・・」

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賊が来る、話を聞いている限りでは県長?っ言うのがこの町の責任者なのだろう。それが逃げた?

 

俺はどうすれば?どんな行動を取れば?

 

 

〜決断をしなければならない〜

 

管輅の言った言葉を思い出した。決断ってもしかして・・・!

そう思い俺は管輅の顔を見る。

 

管輅「・・・・。」

 

管輅は俺の顔をただ見ているだけだった。

 

くそっ!どうすれば、でも俺になにかできるのか?・・・そんな時子供の泣き声がした。

俺はその子の傍により頭を撫でた。

 

一刀「大丈夫だよ。」

 

俺は微笑みながらそう言う。

 

子供「ぐす・・・うん。」

 

どうすればいい?なにができるのか?俺は馬鹿かっ!!できる、できないではない。

俺がやるのだ、今の状況で冷静でいられているのは俺と管輅だけだろう。

なら俺がやる事はみんなを冷静にさせる事。だけど俺だけの力だけではそんな事はできるわけがない。ならば・・・

 

一刀「・・・管輅、俺この町の人達を助けたい。」

 

管輅「そう。」

 

一刀「だけど俺だけじゃ無理なんだ・・・管輅、頼む手を貸してくれないか?」

 

管輅「・・・なんで僕なんだい?」

 

一刀「今の状況下で冷静な判断をできるのは俺達だけだ。」

 

管輅「・・・『それに・・・』・・・?」

 

一刀「俺、管輅とならやれる気がする!だからっ!!」

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しばらくの沈黙の後

 

管輅「・・・黒天を切り裂いて、天より飛来する一筋の流星。その流星は天の御使いを乗せ、乱世を鎮静す。」

 

彼女がそう言った。声はそんなに大きくないのにその声はよく聞こえた。

騒いでいた町の人達も静かになり彼女の方を向いた。

 

管輅「みんな聞いた事はあるはず、だから安心していい。」

 

町人「そんな事言ったって天の御遣いなんて何処にいんだよっ!?」

 

管輅「ここにいる。」

 

そう言い俺を指差した。

 

町人「この方が?」

 

町人2「俺にはただのガキにしかみえねーぞ?」

 

町人3「でもあんな綺麗な服見た事もないぞ?」

 

町人「じゃあ本当に彼が・・・。」

 

俺抜きで話がどんどん進んでいく・・・つーか天の御遣いってなんだ?

俺は困って管輅を見る。

 

管輅「きっかけは作った。後は貴方次第・・・」

 

よくはわからないがとりあえずみんな俺の言葉に耳を傾けてくれるようにはなった。あとは俺の力量だけって事か・・・よしっ!!

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一刀「みんな聞いてくれっ!俺の名前は北郷一刀!!天の御遣いと呼ばれる者だっ!!!」

 

俺はそう叫ぶ

 

一刀「今この町に賊が迫って来ている!あなた達はなにも行動をおこそうとは思わないのかっ!?」

 

町人「だけど俺達だけじゃ・・・」

 

一刀「・・・あなた達は自分の住む町を、愛する町を壊されてもいいのかっ!?大切な人は、愛する人はいないのかっ!?それをあなた達は守りたいとは思わないのかっ!!」

 

町人2「守りたいっ!!」

 

町人達「「「そうだ!!」」」

 

一刀「なら立ち上がるんだ!一人ではなにもできない、でもみんなで力を合わせれば勝てない事7なんかないっ!!!」

 

町人達「「「「おぉ!!」」」」

 

こうして俺達は町を守る事となった。

 

説明
ちわですコイケヤです。

進む道は見えねども進もうとするのは男の性っ!!
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