真・恋姫†無双異伝 天魔の章 第一章 降臨 |
何者かの意志によって外史へと飛ばされた一刀達。
そこは彼らの世界より遥か過去、現代で『三国志』と呼ばれている時代であった。
正史へ帰還する手立ても連絡を取る手だても見つからないことから、彼らはまずこの世界のことを知るために出撃を決意した。
序話 出撃!
一刀が意識を取り戻した時、リベル=アークは完全に外界と連絡が取れなくなっていた。
一刀
「もしもし!もしもしッ!!こちらリベル=アーク中枢塔当番管理者、魔人衆七番手、魔人“ム”!敷香本部!室蘭本部!応答願います!誰か応答をッ!」
必死に呼びかけるが、応答は一切ない。まるで、相手が元々存在しないかのように。
一刀
「・・・まさか、な」
一刀はそう言って自身を鼓舞しようとしたが、背筋を伝う冷や汗が、彼がまだ万一の可能性を捨てきれないでいることを示していた。
相手が存在しない。
それはすなわち、地上本部が敵勢力によって制圧されたか、あるいはリベル=アークが何者かの手によって異界に飛ばされたかのいずれかの条件に合致することを意味する。
前者はまず有り得ない。影の国の中枢勢力、しかも組織歴代最強を誇る影の王自身が指揮を取っている影の国地上本部が、そう簡単に陥落するなど考えられない。
となると残る可能性は一つ。このリベル=アークは、何者かに異世界へと強制転送させられたのである。
一刀
「・・・そう考えるしか、ないか」
リベル=アーク根源区画(テメリオス)最深部の『至宝の間』。中枢管制システム『輝く輪(オリオン。オーリーオールとも)』が安置されているこの部屋で、“至宝”を駆使した全宇宙瞬間通信機構の制御コンソールの前で、下唇を噛み締めながら一刀は忌々しげに呟いた。
一刀
「・・・まぁ、このリベル=アークの全機能が完全な状態で生き残ってくれたから、まだやりようはあるっちゃあるが・・・な」
そう言いながら一刀は、通信コンソールのそばにある別のコンソール――要塞機能管制用コンソール――に目を向けた。
そこには、リベル=アークの現在の状況と、住民達の現状が、余すところなく映し出されていた。
それによると、リベル=アークの全ての機能(工業区画(ファクトリア)や軍政区画(レイストン)、居住区画(クレイドル)など)はすべて無事であり、完全な状態で稼働状態にあることを示している。
また、住民達は軍人や民間人もすべて含めて、健康状態に異常はなく、現状を把握しかねてはいるもののおおむね平常通りに活動を再開しているということが示されていた。
一刀
「・・・戦力確認。現在リベル=アークおよびその周辺に存在するすべての味方軍事戦力を至急、正確に把握し報告せよ」
さらに一刀は、管制コンソールから目を離して、目の前に鎮座する、黄金色の円形法陣に幾重にも覆われた同色の巨大な球体――リベル=アーク中枢管制システムである、戦略級自律集積回路搭載型人工知能『輝く輪(オーリーオール)』にそう命じた。
しばしの沈黙ののち、甲高い電子音を響かせて一刀の目の前に橙色や緑色など様々な色の立体型パネルディスプレイがいくつも現れ、情報を表示した。
一刀
「戦力は・・・兵士総数が144万名。うち戦闘兵100万名、支援兵44万名。各種人形兵器の現在の総数が4500機で再生産可能。艦船は大小合わせ輸送艦船200隻、うち宇宙船型50隻。戦闘艦船1200隻で、うち1180隻が宇宙戦仕様。いずれも増産・再生産可能、か。その他の陸空戦力も機甲軍団やら陸上艦隊やら飛行艦隊やらがいくつも組めそうだし、当分心配はないな。食糧・真水・武器弾薬もリベル=アークで完全自主生産出来るし、何となりゃこのままでも大丈夫だとは思うけど・・・」
そう言いつつ一刀は、地上の様子が映し出された、外界観測機構管制用コンソールを覗き見た。
地上では放射能は全く検出されていないものの、至る所で微量ながら黒煙が生じている部分が確認できる。どうやら地上では今動乱の時代を迎えているらしい。
一刀
「ひとまず、いつまでも殻に籠りきりになるわけにもいかんし、状況把握を進めるためにも・・・行ってみるか!地上世界へ!」
そう言うと一刀は、『輝く輪』に数点の指示を下すと、闇に包まれてその場から消えた。
その数時間後、一刀は急遽、全ての兵士と民間人を一ヶ所に集めて状況説明を行い、地上世界へ降臨して詳細な情報を得るべく活動する旨を通告。その際、傭兵事業を興して各地を放浪しながら手っ取り早く情報を得るため、各兵科から合計1000名程の戦闘兵を選出。残りはリベル=アークの防備兼管理維持を行う旨命じられ、それぞれが配置について行った。
そして一刀達地上世界探索部隊は、一刀の旗艦である大型万能戦艦『怨魔』に乗り、リベル=アークから離脱して行った。
のちに彼らが、この世界の歴史の趨勢を根底から覆す程の偉業を成し遂げることになろうとは、本人達を含め、今それを知る者は誰一人としていない。
ともあれ、守護と破壊の二面を秘めた魔人に率いられた、1000名の黒衣の兵(つわもの)どもは、人知れず夜の地上へと降りて行った。
人知を超えた力を有する“異能者”と、大陸の未来へ命を懸ける三人の“王者”の戦いが、幕を開けようとしていた・・・。
こんにちわ。海平?です。
ほとんど間をおかずに続きを投稿させていただきました。
やっぱり小説って難しいですね・・・(^_^;)
さて、今回もまた、少しだけ本作の設定解説をさせていただこうと思います。
作中での一刀の呼び名“ム”について
今話では一刀君は、日本にある影の国の本部に連絡を取る際に、自身のことを『北郷』でも『一刀』でもなく『ム』と称していました。
これは原型となった作品中で、ある魔人が一音だけの名を名乗っていたことから考えられたものです。『ム』という言葉自体には、何もないという意味の『無』と、人間の心象世界を表す『夢』という意味を併せ持つもので、私の作中の一刀君を表すうえで非常に重要なキーワードとなっている単語です。
リベル=アーク中枢管制システム“輝く輪(オリオン/オーリーオール)”について
わかる人にはすぐにわかるネタです。リベル=アークと同じゲームから丸ごと頂戴しました。
ただ、都合のいいように弄り回しているので、細部まで全く同じ、ということはありません。また、本体もまた無数の法陣で構成される“魔導回路部”と、未知の機械類で構成される“科学回路部”に分かれているため、どちらか一方がダウンしてももう一方が生きていれば必ず再生するという設定です。これはだいぶ後になってからもう一度作中でお話しすることになるので詳細はその時にでも。
一刀君の旗艦、万能戦艦“怨魔”について
魔人衆というくらいなのだから、何か禍々しい名前がいいだろうと思って私が勝手に作った造語を付けた、全長1000mを超える超巨大宇宙戦艦です。
モデルとしては、松本零次先生の作品である、無限軌道SSXに登場する初代アルカディア号と、宇宙戦艦ヤマトに登場するヤマトの二隻で、彼女らを足して二で割ったような感じです。具体的には、アルカディア号の艦首に波動砲口が開いて、環境構造物等がヤマトのものになったような感じです。
とりあえず今回は以上で終了させていただきたいと思います。
もっと詳しい説明がほしい!という方は、仰っていただければ設定資料集みたいなものも作って投稿させていただきますので、遠慮なくお声をおかけください。
それでは、この辺で失礼します。
ps.6/5 18:33
うっかり最初の部分を改ページしておくのを忘れてしまいました。申し訳ありませんm(u_u)m
説明 | ||
作者の実力不足につき、拠点パートや時代背景、人物同士のつながり方などがかなり無茶苦茶にまとめられています。また、作者自身が人真似万歳主義者兼キャラ崩壊至上主義者兼御都合主義者なため、ストーリーもかなりひどいです。それでもいいという方はお読みください。そうでない方は即、戻るボタンをクリックすることを推奨します。あと、作者の実力向上のために、是非ともご意見ご感想等、よろしくお願いいたします |
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