真・恋姫無双〜軍神VS覇王〜運命の分岐点〜
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第二話

 

『両軍の動き』

 

 

孫権は決断した。

「今後、曹操に降伏するべきだと唱えた者は我が剣の生贄になると思え!」

その言葉に誰もが静まり、そして叫んだ。

「御意。孫権様の仰せのままにっ!」

文官、武官達が曹操と戦う事を納得するのを確認した後、孫権は傍にいた周瑜に自分の剣を渡す。

「周瑜、貴方を大都督と任命する。補佐は北郷と呂蒙がする」

「はっ!」

周瑜は王の任命を受け、曹操が攻め込もうとしている赤壁と向かった。

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一方、曹操は孫権が戦うことに決意すると微笑んだ。

「どうして笑っているんだ? 華琳」

夫の一刀は曹操の微笑みが理解出来ずに尋ねると、曹操はため息をつく。

「一刀。貴方は私の気持ちがわからないの?」

「いや……理解はできる。でも、基本的に俺は常に犠牲は少ない方を考える主義だから」

「……そうね。確かに犠牲はできるだけ少ない方がいいわね」

一刀は懐から書状を取り出す。

「報告によれば、孫権は劉備と同盟を結び赤壁にて軍を展開中。その数はおよそ二〜三万ほどで、劉備軍は諸葛亮だけを派遣して夏口に様子見ようです」

「諸葛亮だけ……。考え方次第ではそれは劉備は命取りになるかもしれないわね」

「華琳に屈辱を与えた諸葛亮が周瑜の傍にいること?」

「ええ……そうよ。きっと周瑜は諸葛亮を殺そうと躍起になるはずよ」

曹操は周りには一刀しかいないことを確認すると彼に抱きつく。

それを一刀は、先ほどの書状を火で燃やして処分すると抱きついてきた曹操をそのまま押し倒す。

「でも……それは先の話で、今は華琳のことに専念するだろ? ………そういえば華琳」

「何かしら?」

「俺がここに来る前に、呉に人を送ったみたいだけど……」

「ああ……周瑜は昔の友人だから降伏させてみせると言った女性を呉に行かせたのよ」

「時間稼ぎ? 余興? それとも……」

曹操は微笑んだ。

「すべてよ………一刀」

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赤壁にて、諸葛亮は用意された部屋で今後の策を練っていると北郷がやって来た。

「諸葛亮殿。折り入って話しがあるのですが……」

「どうかなさったですか? それとこれからは一緒に戦う仲間なのですから真名で朱里と呼んでください」

「え……しかし……」

「もちろん無理に北郷殿の真名を呼ばせてなどと言いません」

北郷はしばらく考え、頷いてから『朱里様』と呼んだ。

「それで、お話とはなんですか?」

「実は………」

北郷は誰にも聞かせたくないのか諸葛亮の耳まで近づいて小声で話す。

「………なるほど。ですがそれは周瑜さんもわかっているはずです」

「え? そうなんですか」

諸葛亮はニッコリと微笑んだ。

「きっと、曹操さんは大きな痛手を受けることになるのでしょうね」

「………」

北郷は悟る。

彼女は見抜いている……この行動は周瑜の差し金ということを。

「………さすがは伏竜と呼ばれる軍師か」

気配を隠して、諸葛亮の動向を探る周瑜は不敵な笑みを浮かべる。

「はわわ……そんな褒めないでください」

「!?」

諸葛亮が真っ赤になって周瑜の傍にいた。

「な、一体いつ……」

「いや……気づかれていたからこっちから来られたんですよ」

北郷はため息をついた。

「………すまない、諸葛亮殿。まったく目に入らなかった」

「くすん……もういいです」

諸葛亮は涙を見せつつ、笑うのだった。

 

 

 

第三話へ続く……

説明
前回のお話
曹操が孫権に降伏の書状がきた。
それを逆手に劉備は諸葛亮を使って同盟を結ぶぼうと派遣する。
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コメント
あと穏とか祭とかの犠牲者(?)になりそう…朱里頑張れw(アロンアルファ)
朱里可哀想にwww胸が邪魔して見えないのかなwww(氷屋)
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