「もっとも、コインを用意してもコンティニュー出来ないけどね」そう呟きながら、フランドールは笑う「簡単に壊れないでよね? 人間はそう簡単に壊れないように脆く出来ているんだから。だって、いつだって妖怪を倒すのは人間の役目でしょ? 私を倒してくれたのだってただの人間よ? 怖がったら駄目だよ? 本当に怖いのは何も知らない私なんだから。495年間も何も教わらず、触れ合えず、語り合えず、慰め合えず、笑い合えず、喧嘩し合うことができなかったのだのも、他人との関わり方を何も知らない教えられてない私にとっては他人こそが恐怖の象徴なのよ。何を考えているのか判らないし、心の中ではどんな欲望に塗れているのやら、ああ怖い怖い。……同情はしないでよね。むしろ私は感謝しているぐらいだから。別に私は永遠に地下で暮らしても構わないと思っていたのよ、あの地下こそが私にとっての世界なのだから。人間が地球に閉じこもっているのと同じよ。私の全ては地下にあった。狭くも無く広くも無いあの世界が私にとっては居心地がよかった。そういう意味ではアイツに感謝しているわ。事実私は引きこもりだし。まぁ外の世界に興味が無いといえば嘘になるわ。私だって知ることが出来るなら知りたいし。そういえばこの間食べたケーキは美味しかったなぁ、確か咲夜が『人間の血を混ぜております』って言っていたっけ? そういえば私って人間をあまり見たことが無いのよね。霊夢や魔理沙みたいに強いのかしら? それとも弱いのかしら? 今まで地下に閉じこもっていた反動で探究心が擽られるわね。だけど残念ながら私には“調べ方”が判らないのよね。どうやって調べようか? まずは壊して崩して滅して害して殺して狂わせたらいいのかしら? 骨が折れそうだわ。試しに壊してみようかしら?」そういって、フランドールはこちらに左手を向k――。ブシュッ |