これが私のメイドさん 3 |
「へー結構きれいにしているのねぇ」
と唯が目を丸くして中村義ヲの目を見つめて言った。彼はそんな彼女を見て、一瞬だけドキッとして、視線を下に向けた。彼女は短めのワンピースをはいていて、彼女の微妙にあどけなく開いた足のふともも辺りに彼の目がいった。あ〜もう少しで見えそうと思った。
「掃除がめんどくさいので、使う部屋を限定しているだけだよ。この部屋はたまにお客が来るので一週間に一度だけ掃除するけど」
「一人暮らしって大変でしょ、私も大学に入ってからね、一人暮らしはじめたの」
「ああ、おばさんから連絡あったよ、なんか会った時には、よろしくって」
「遊びに来ようと思ったんだけど、いつでも行けると思ってなかなか・・・で今日になっちゃった。ごめんなさい」
「いやべつに」
彼は彼女に太股の隙間を見ていることを気づかれしまうと思い、視線を彼女の顔のほうに向けた。彼女はまだあどけなさが残り、大学生には見えない、その手の趣味の友人なら「萌え〜」と絶叫するに違いない、
「あーでも、お兄ちゃん、こうして話するのも久しぶりだよね、」
「ああ」
「あの時は、挨拶ぐらいしかできなくて」
「うん」
彼女はすこし彼を気遣いながら、
「でも、いろいろ有ったので心配していたけど、もう大丈夫そうね」
「まあ、何とかやっているよ、ところで今日はどこか行くの」
「あっそう、この近くに面白そうなお店があるって聞いたから、それで、そういえば、お兄ちゃんの家がその近くだと思いだしたの」
「ふーん」
「あっ、お兄ちゃん、お邪魔して迷惑じなかった?」
「いや別に」
「今日はこれからどうするの?」
「午後、アキバに行くけど」
アキバという言葉に彼女は目を輝かせて、
「へぇー、パソコンとか?」
彼はあまり本当のことを言いたくなかったので
「まっ、とか」
「とか? あっそうだ。私、いま、アキバの近くでバイトしてるんだ。えっと、喫茶店で」
「良かったら来てね、今日は私、いないけど」
アキバ・喫茶店と聞いて彼は、今、流行のメイド喫茶を連想して、唯のメイド服姿を連想し、かなり「萌え」かもと思った。彼女はバックからポケットティッシュをとりだして。彼に差し出して
「ここ」
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
「って、これメイド喫茶じゃん」
唯は少しは恥ずかしそうに
「へへっぇ、そうでも可愛い服着てるだけで、普通の喫茶店と家は変わんないよ」
彼もメイド喫茶には行ったことがあったが、その店には行った事がない、たしか、彼女が言うように普通の喫茶店に近く、正統派のメイド喫茶だと何かで見たような気がした。彼はにっこり笑って、
「今度いってみるよ」
「あっ、初めて笑った。よかったぁ」
それから昔話やお互いの近況などについて話をした。唯は一時間ほどして、また遊びに来るからと言って、義ヲの家を出た。
丁度、12時ごろ朝食兼昼食を取った。朝食はパンかカップめんが多かった。一人暮らしの彼は少しやせ気味で肌の色も青白く、あまり健康的には見えない、ただし、清潔感はあり育ちのよさが感じられた。
食事後、服を着て外出をした。彼はブルージーンズに黒のスニーカー、チェック柄のシャツにポケットの沢山ついた便利そうなジャケットを着ていた。家の近くの駅から電車にのり秋葉原に向かった。彼の家から一時間ほど、電車の乗り換えは一回で秋葉原に到着した。電車が駅に着き大勢の人がそのホームに降りた。その人波の中から視線を感じた2・30m先にその視線の持ち主が人波に押されながら彼のほうを見ていた。彼は一瞬、気づかなかったが、それは彼が高校生の時、ヒキコモリになったときに心配し彼を励ましてくれたてくれた当時、同じクラスの女性、沢渡萌香に間違いない、と思ったすぐ後、彼女は彼から視線をそらし、人波に消えていった。
沢渡萌香は、高校の時、クラス委員で家が近かったので、学校の連絡や彼の様子を見に来たりしてヒキコモリから彼を救ってくれた恩人でもあった。おとなしそうで、あまり目立たないがかなりの美少女であった。そんな彼女にひそかな恋心を彼は抱いていたが、当時彼はまだ、恋愛ができる心の状態ではなかった。
その年は秋葉原が急成長した一年であった以前より、ヲタクの町として繁栄していたが、秋葉を舞台とした映画やドラマがヒットしたことや、巨大な電気店がオープンしたことなどにより街全体がアミューズメント化した感じであった。
中村義ヲは友人とえ駅に隣接した本屋で待ち合わせだった。彼の方が友人より先にそこに着いた。彼は18禁のマンガコーナーで新刊の表紙を見ていた。そのコーナーにはロリ系の本が並んでいた。可愛らしいタッチの絵であるが性的な描写が露骨なものが大半であった。彼はその手の本も一応は購入し読んだ事はあるが、ただ単に猥褻なだけですぐに飽きてしまったし、どうもその手の本には萌えない感じであった。でも、絵は綺麗だしまったく興味がないわけでもなさそうであった。
少しして、彼の背後から、落ち着いた声で
「君も、そのような本に興味があったのかね」
中村義ヲは少し驚いて、
「きっ嫌いでもないけど、好きでもない」
「ほぉー、そうかね」
中村義ヲは振り向いて、
「やあ、少佐、」
「おお、中村」
軽い挨拶を交わした後、友人の少佐が、
「最近、実物の子供に対して犯罪を犯す不届物が増えてきて、困ったものだな」
とまじめそうに呟いた。少佐とは中村義ヲの友人で少佐というのはハンドルネームである。少佐は彼と同じ専門学校であるが中村義ヲの専攻は造形であるが少佐はアニメである。なんとなく少佐のほうから中村義ヲに近づいてきて、一緒にサークル活動をしていた。
「子供は可愛いくても、性的対象にするのはどうかと」
「ん、その通り、中村、パンダが可愛いからといって変なことはしたいと思わないだろう」
「確かに」
近くにいヲタク風な男性から冷たい視線を二人は感じて、
「さて、出るか」
と少佐がいった
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主人公をお兄ちゃんとしたう親戚の女の子と同級生の女の子と元引きこもりの主人公の物語 | ||
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