テイルズオブエクシリア?転生者はイレギュラー? |
?レオンSIDE?
「あ、あれ……今になって震えが……」
ジュードを見ると体が震えている。
「無理もない。殺されるところだったのだからな」
「まあ、そうだろうな。普通に生きていた人間がいきなり殺す殺されるの世界に足を踏み入れたんだ。仕方ないさ」
「あの子、なんで……?僕、一般人なのに」
そりゃあ、ここにいたら関係者とかと思うだろ。普通なら。
「あの女、ラ・シュガルの正規兵とは思えなかったがな」
……言えないよな。あのアグリアは実はア・ジュールの四象刃(フォーヴ)の1人だって…
「どうして兵士じゃない人が、軍の施設に?」
「さあな。だが、君も私もレオンも人のことは言えまい?」
「それはそうだけど。……殺しちゃったの?」
「いや、殺してはいない。ただ単に気絶しているだけ」
「ああ、手加減はしたが、人間は脆い。四大にはやり過ぎるなと言っているのだが」
「いや、ミラよ。そういうんだったら俺の言うとおりに剣の使い方をしっかりと学べよ」
「まあ、機会があればな」
「しだい……?」
「ジュード、用事はすんだのか?」
突然、ミラはジュードにそれを聞いた。
「え?」
「こんな所にいたのには何かワケがあったのだろう?」
「……帰りの遅かったハウス教授が心配で……。でも、その教授ももう……」
「さっきの装置で亡くなってしまったのか……」
「うん……教授、オルダ宮直々の以来だって張り切ってたのに……」
「……そうか……ん? うむ。そうだな」
「残念だったな……ん?わかった」
俺とミラは四大達の会話を聞き、早歩きした。
ダッダッダッダ
「? あ、待って」
研究室を出るとミラとジュードが持っていたリリアルオーブが光を発していた。
「む、この光は……?」
「リリアルオーブが光ってる」
2人はリリアルオーブを仕舞うと、ミラはジュードに聞いた。
「リリアルオーブ……旅立つ時、レオンに無理矢理もたされたが、なんなのだ?」
「おい、そのことはちゃんと説明しただろうが」
ミラは考える……。
「そうだったか?」
「……もういいよ。ジュード、説明よろしく」
「え、あ、うん。えっと、魔物とかと戦えるようになるアイテムだよ。僕も故郷から出る時、念のためにってもらったんだ」
?ただ今、チュートリアル中?
?終了?
「……と言うわけ。僕も成長させたのは初めてだけど」
ジュードの説明を聞き、納得するミラ。
「なるほど、潜在能力を覚醒させる道具か。非力な人間には必要不可欠な品だな」
「本当に人間じゃないみたいな言い方……」
「(実際に人間とは違うからね)」
俺達は歩き出した。
「ミラ・マクスウェル……精霊の主と同じ名前なんて変わっているね」
「同じも何も、本人だからな」
「そう、その本人何だよ」
「え?」
「精霊の主、マクスウェルとは私のことだ」
「ええっ!?けど、どう見ても人間……」
ミラに顔を近づけるジュードは途中で顔を赤くした。
「……の、女の人にしか見えないよ」
「当然だ。そのように体をつくったのだから」
まあ、そんなことを言うと初対面の人間は大抵…
「体を……つくった!?」
って言うよな。俺も(知ってたけど)実際に聞くと驚いたもん。
「マクスウェルって、元素を支配する、精霊の主だよね……」
「信じられないか?」
「いきなり精霊だって名乗られても、さすがにね」
そう言うジュードの後に俺はミラに小声で言う。
「(それにミラは人間の女性に例えるならかなりの美人なんだぜ?精霊だって言われても普通なら信じないぜ)」
「(そ、そうか//////少し、照れるな)ん。では君たち人は、自分の存在の証明をどのようにしている?」
ジュードはそんなミラの質問に答える。
「えっと……例えば身分証とか。僕も医学校の学生証持ってるし」
「ふむ。あいにくだが、私の場合、その方法では証明できそうにないな」
そもそも、精霊に身分証何てないだろ。
「精霊の身分証を発行するものに心当たりがない。レオン、知っているか?」
「精霊の主であるミラが知らないものを俺が知っているはずがないだろ」
「だな」
俺とミラを見ながらジュードは呟いた。
「僕……ついていって大丈夫かな……」
そのまま、俺達はカードキーが必要な部屋の中に入っていった。そこで、
「ハウス教授……期待してるって言ってくれたのに……あんなことになるなんて……」
落ち込むジュードにミラが、
「………」
近づき、手を頭に乗せようとした。
「な、なに?」
それに気づいたジュードは後ろに下がった。
「撫でてやろう。ジュード」
「は?」
まあ、いきなり撫でてやろうなんて言われたら不思議に思うだろうな。
「人は元気がない時に撫でられると喜ぶことがあると本で読んだんだ」
「……なんて本?」
嫌な予感がしたのか、汗をかきながら聞くジュード。
「『魔法の手、瞳の鏡』」
ガクッと頭が下を向き、ジュードはミラにいった。
「……それ、育児本じゃないか。僕は赤ちゃんじゃないよ」
「む。君には適さない方法だったか?昔、レオンにしたら喜んだが」
ブッ!?
「ミラ。それは10年前のあの時のことだろ!!何でそれを今言うんだ!?」
「何でって……うむ。難しいな」
「ったくよ?勘弁してくれ」
俺は少し、悲しい気持ちになった。
「あはは、少し気が楽になった気がするよ。ありがとう、ミラ。それにレオン」
「ふむ?どうやら元気が出たようだな」
「俺は逆に落ち込んだよ」
俺達はどんどん、施設の奥に向かっていると、
「ねえ、ミラ、レオン。これって奥を目指してる?出口に行かないの?」
出口に行かず、奥に向かう俺たちを不思議に思ったのかそういってきた。
「ああ」
「そうだ」
「逃げないと危ないんじゃない?ここ普通じゃないし……」
「危険は承知しているが探さねばならない物があるのでな。君には悪いがつきあってもらう」
「悪く思うなよジュード」
「うん。一緒に行くって言ったのは僕だしね」
そういうジュードに俺とミラは思わず、
「ふふ」
「クク…」
笑ってしまった。
「? 何?」
「いや……。用を済ませば、必ず君を外まで送り届ける。安心するといい」
「俺達がしっかり送ってやるよ」
そう、俺達が言うと、少し笑顔でジュードは
「ありがとう」
お礼を言ってみた。
部屋を調べていき、ついに俺とミラの目的のものを発見した。
そこには……巨大な兵器と思えるほどの兵器が置かれていた。
「何これ……」
「やはりか……黒匣(ジン)の兵器だ」
「ああ、こいつが異常な力の発信源だったのか」
俺とミラは兵器を睨み、ジュードはコントロールパネルを操作していっている。
「クルスニクの槍……?創世記の賢者の名前だね」
ジュードが名前を言うと、ミラは四大召喚陣を展開し始める。
「ちょ、どうしたの!」
それに気づいたジュードは声を上げた。
「ふん。クルスニクを冠するとは。これが人の皮肉というものか」
そして、ミラは声を上げた。
「やるぞ。人と精霊に害為すこれを破壊する!」
そういうと、ミラと俺の周りに四大が現れる。
それを見たジュードは声を上げて驚く。
「彼らが四大精霊……。ミラは本当に精霊マクスウェル……!?」
驚くジュードを置いといて、ミラは魔術陣に両手を構える。
「はあああっ!」
ミラの声を共に四大は四方でクルスニクの槍を囲んだ。
だが、
ガシッ!
「君はさっきの!?」
ジュードは声を上げた。俺とミラはその方向を見ると先ほどまでジュードがいたコントロールパネルとは別の……クルスニクの槍の近くにあるパネルの所にアグリアが立っていた。
「許さない……!うっざいんだよ……!」
そういいながら、パネルを操作し始めた。
そして、四大の術と同じようにクルスニクの槍が発動し、術のために溜まっていたマナを吸い込み始めた。………そう、俺達のも。
「うっく……!マナが……抜け、る……」
「バカもの!正気か?お前も、ただではすまないぞ!」
「今すぐ、クルスニクの槍を止めろ!」
俺とミラがそういうも……
「アハ、アハハハ!苦しめ……し、死んじゃえー!!」
そういいながら倒れるアグリア。
「霊力野(ゲート)に直接作用してるんだ……」
ジュードが今の状況を説明する。
「すこし、予定と、変わったが……いささかも問題は……ない!」
「ああ、あの、鍵のようなものを取れば、問題は……ないな!」
俺とミラは少しずつ、前に進み始める。
「止める気……?どうしてそこまでして……」
疑問に思う、ジュード。だが、今は構っている暇はない。
「あれだな!レオン!」
「ああ!あれだ!」
もう少しのところで、
「ミラ、レオン、下!」
俺とミラは足元を見ると魔術陣が展開された。
それと共に、クルスニクの槍のマナの吸収力が上がった。
「お前たち、引きずりこまれるぞ!」
ミラは前に進み、クルスニクの槍の起動するための鍵を取った。
しかし、クルスニクの槍は止まらない。
そして、
ビシッ!
【レオン、ミラを頼みました】
【僕達が捕えられている間……ミラを頼んだでしよ】
【今はお前が一番、頼りになる】
【頑張ってくれよな】
「(ああ、任せてくれ)」
四大は俺にそういった。
それと同時に、四大達は最後の力を振り絞って力を解放した。
それによって発生した風にジュードは飛ばされた。
「う、うわぁー!」
俺とミラは何とか踏ん張っている。
俺は鍵を掴んでいるミラの上から手をかぶせ、一緒に鍵を引っ張った。
「うわ!」
「どわ!」
鍵を取ったその衝撃かわからないが、光を発した。
それに吹き飛ばされ、俺とミラは壊れかけている通路に寄りかかる。
ミラは鍵をディスク状にし、懐にしまった。
落ちそうなので、シルフの力を使おうとするも…
「………!」
術は不発に終わり、ミラは落ちていった。
「くっそ!ミラ!」
俺はそのまま、手から力を抜き、ミラを追いかける。
ダキッ!
落ちていくミラを空中で抱きしめる。
「レオン!?」
「黙っていろ!舌を噛むぞ!」
俺はミラを衝撃から守るために強く抱きしめる。
その時、俺は見えなかった。
俺の胸元で抱きしめられたミラが顔を赤くしているのに。
そのことにミラ本人も気づいていなかったことに。
そして、これから始まるであろう長い旅と激しい戦いに……
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はい。第3話でした。今回からストーリーでもあった、チャットを入れてみました。
これからもちょくちょく、書いていきます。
そして、この話の最後の方のミラ!自分が何で顔を赤くしているのかが分からないのであった。
これもきっと、ジュードの幼馴染や凄い魔術使いが出てくるまで分からないでしょう?
では、次回もお楽しみに!
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第3話 クルスニクの槍と失われし力 | ||
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