Accel World Black&Red 3C+Beast Shooting Star |
第零話――全ての始まりは宇宙
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『ALERT!ALERT!』
アメリカフロリダ州の山の中
「何が起きてるんだ!」
けたたましくなるアラームの音と共に、超大型のディスプレイに移されているのは通信超過によるデータ通信の不能を示す紅い警告サイン
「通信過多です!ありえない情報量のデータが…これは、攻撃データ!?」
「なんだと!米国に攻撃だと!」
あわてふためく技術員たち、その手はひっきりなしにコンソールを叩いている
「しかも、それだけじゃありません!全通信回線に侵入されそうです!」
「信号は!?」
「それが…スペクトラム方式の複合長波信号です…」
「電磁波パルスを使ったとしても、妨害できない…だと…」
「まさか、コレが((北アメリカ航空宇宙防衛司令部|NORAD))に伝えられたら」
「そのまま、((国家軍事指揮センター|NMCC))に流れます…」
「下手したら…まずいぞ!おい、NORADの状況を知ることは!?」
「NASA認証通りました!回線補足!映像でます!」
「質量をもったノイズだと…どういうことだ…!?」
映し出されたのは、現在の北アメリカ航空宇宙防衛司令部の状況
『観測中の衛星より、現遠地点より距離6000!』
『大統領と連絡は!?』
制服のやけに慌てた中年の男性が言う
『((空中指揮所|カバーオール))つながりません』
『デフコン3に引き上げる!デフコン3だ!』
『しかし、核ミサイルじゃ』
『我々にとってこれは、挑戦だ!((戦略空軍|SAC))を呼び出せ』
『ハッ!』
走り去っていく兵士の姿が映る
『こちら、クリスタルパレス!緊急会議を招集する((待機|スタンバイ))』
そして、時間はすすみ、国防総省―国家軍事指揮センター((特別緊急会議室|ECR))
「現在の状況は?」
「本土の40%の通信回線のダウン、及び大質量のノイズが本土直撃しようとしています」
「通信回線の原因は?」
「膨大なノイズです」
「今は、通信回線のことではありませんぞ!大統領!」
「わかってる、それにしても質量を持ったノイズなど聞いたこと無いぞ、NASAに前例は?」
「いいえ、ありません」
「わかった、AFGSCとAFSPCをNASAの指揮下で動かせ、事態の鎮圧に当たらせろ、通信衛星を公開しても構わん、やれ」
「ハッ」
その場にいた人間は、ただその椅子に座って結果を聞くしかなかった
「司令!第3回線、オーバーロード、不能です」
「一体、どこからこの量が流れてくるんだ!」
「経由わかりました!これは…」
大きな画面には一枚のアメリカの地図と、その上空の地図、そこにはあるはずのないところに映し出されている点
「接続先は、数年前に打ち上げられ廃止された惑星外通信試験衛星――Star Observers.からです」
「なっ、そんな馬鹿な!」
驚くのも無理はないことだ
試験惑星外通信衛星――Star Observers.
衛星事態に問題はないが、その中に搭載されているコンピューターが問題なのだ。
それは、どこぞの得体のしれない科学者が作ったアメリカ誇るべき世界最高で超高性能な並列コンピューター。使われている技術は未知の領域とまで言われ、それゆえに、起動及び使用権限はアメリカ上層部が握っている。しかし軍事上の秘密から永久凍結・停止されたあるはずのないコンピューターでもある。
「こちらから、((接触|コンタクト))を取る方法は…」
「国防総省機密層に位置する、((特別機密情報通信センター|SCICC))からしか、しかも上層部の権限が必要です」
「ふざけるな、そんなことが」
「しかし、それ以外には…」
「分かった…大統領につなげろ」
そう言うと通信回線をつなげる技術員
そして、ECR
「大統領」
「なんだ」
「NASAの代表から」
受話器をとる大統領
「要点だけ説明する、SCICCを使わせて欲しい」
「なぜだ?」
「こちらの通信の逆探知で惑星外通信試験衛星――Star observers.が動いてる、しかも稼働中だ」
「なに!?しかし、あれは本来動かないはずの衛星のはずだ」
「けど、現状動いているんだ」
「となると、試験稼働中の衛星Pega、Ruin、Dragoの3機も?」
この3機は、Star Observers.のいわば腕、もしくは外部からの盾の役割を果たすような衛生だ。
「あぁ、そうなる、アレは並列直結通信だからな…つまり」
大統領の顔が険しくなる
「アメリカの――ひいては、世界中を統括すると行っても過言ではない衛星が占領されたと…」
「あぁ、そうなる」
「わかった――ただし、そこに行くことはできないが、((特別機密情報通信センター|SCICC))の通信制御の権限をそちらに任せる――世界を任せた」
そういうと、手元の自身のパソコンに表示されているのは
"Please input the password for authentication for external access――Access destination:Special Confidential Information Communication Center &Outer planet communication test satellite Star Observers"
PASSWARD:
男性は躊躇いもなく秘密の言葉を入力した
それから数時間後
「SOに((接触|コンタクト))開始」
「回線ノイズ率30%、第二回線開放、強制接続――アクセスアカウントを特別アカウントで実行」
表示されるのは紅いインターラインケージ
「((衛星|サテライト))Pegaに((特別機密情報通信センター|SCICC))経由特別権限でアクセス……アクセス成功――中央管理並列回線侵入及び、PegaのSO監視カメラからの映像入ります!」
映し出されたのは、Star Observersのメインコンピュータールームとサーバールームの映像
「――これは…現実なのか」
映像にノイズが走る、その一瞬ノイズの中に赤い鎧の人型の何かが映りこむ
「まさか・・・そんな、バカな!?」
映し出される映像――そう、メインコンピュータールームとサーバールームがその高密度のノイズによりその部屋がハザマの世界と化していたのだ
「(我々は、現実を見ているのか…)」
その映像をみて驚く職員たち
「衛星Ruinの接続監視機器より、情報入手――この接続先不明!」
接続先表示というところに名前が出る
「不明だと!モノは試しだ!アクセスを!」
「了解―専用回線でアクセス!」
そして、再び表示されるケージ
「アクセス完了――これは…」
何かを言いかけるオペレーター
「ゴールドストーンの望遠鏡が、先ほどの通信電波を観測――場所は…流星内部です!」
「なに!ってことは、いま送信したデータが、宇宙のかなたのあの流星にあるというのか!」
「はい、そうなります」
「なん…だと、総情報量は、」
「算出開始―――総情報量は…6000YBです」
「――そんな、星一個でも足りない情報量だぞ」
「司令どうされますか――」
「永久凍結だ――」
「ハッ、了解しました」
それから数時間後、事態は急速に収束に向かっていった。
そして、その数日後、米国政府の公式発表が行われた―― 一部の真実を除いて
――――――
それから二年後
ときは、ニューロリンカーという端末が国民一人に一台と言われるまでに普及した時代。
生活の半分が仮想ネットワークで行われうようになったと言われた時代
とある研究室でのお話
目の前にあるのは、巨大なモニターやディスプレイ
映し出されているのは、データの解析が不能という表示だ
「なぁ、博士~この、RJ.AWPGMとBA.AWPGMのメモリどうしますか?」
「ん?あぁ、それ失敗だからどこか捨てていいわ」
「了解です」
そういうと、とある研究員はそれをゴミ箱に投げ込んだ
「それにしても、それ古すぎよ、拡張子がまったく使えないわ」
ディスプレイの前に座っている、メガネをかけた博士と思わしき女性が言った
「解析したんですか?」
「えぇ、解析したけど、これが何なのか、そして何に使われるかまったくさっぱりだわ」
「博士ほどの人間がですか・・・ペンタゴンあたりに依頼しますか?」
「そんなんで動いちゃくれないわよ、これが機密データなら話は別だけれどね」
「それにしても、これの出処はどこなんですか?」
「((アメリカ航空宇宙局|the National Aeronautics and Space Administration))よ」
「思いっきりアメリカじゃないですか、なら尚更」
「まぁ、アメリカなんだけど、実際的なこと言うと拾ったというか探知したのは日本人よ」
「えっ?それって大丈夫なんですか?」
「バレなきゃ問題はないわ」
「・・・ずいぶんとまぁ、ものすごい代物なのですね」
「まぁ、出処が出処だからね」
「と言いますと?」
「2年前の赤き流星事件知ってる?」
赤き流星事件――2年前、ちょうどこの時期にそれは現れた。地球軌道上に現れたその流星は禍々しいまでに赤い光を帯びていた。そのせいか、一時は世界滅亡説まで流れたが、((アメリカ航空宇宙局|the National Aeronautics and Space Administration))及び、米国防総省合同で、隕石の軌道を当時最新鋭のスーパーコンピューターによる予測により、隕石は地球に激突しないという米国全体によるの見解により、世界的混乱はまぬがれた。
そして、その流星は、地球に激突すると思いきや、激突しなかったのだが、地球に最接近した時、当時流星に近かったアラスカの都市機能がすべてノイズによって停止するという事態になった。同様に流星とコンタクトを取ろうとした北アメリカ航空宇宙防衛司令部のパソコンがすべて機能停止するという事態に陥ったというのがアメリカ、及び世界が知っているだけのことだ。
「えぇ、あのノイズ事件ですよね」
「そうよ、その時の残骸因子からかろうじて出てきたのがこれなの」
「・・・それって、簡単にいえば、宇宙の」
「えぇ、手に負えないうちに処分するのがいいと判断したからね」
「手に負えない…ですか」
「まぁいいわ、このことは忘れないさい、コレは私の命令よ」
「…はい」
重苦しい雰囲気の中、研究員はその部屋を後にした
とある普通のマンション
「よぉ、オヤジ、どした?」
「あぁ、ちょっと試してもらいたいものがあるんだ、直結頼めるか?」
目の前には、典型的な中年のおっさんがリビングのソファに座っている
「ん?まぁ、いいけど、なにすんのさ?」
「ちょっと、アプリケーションを実行したいんだけどさ、よく分からないものでな」
「よくわからないって、それ大丈夫なの?」
「んまぁ、大丈夫なアプリケーションさ」
ビープ音と共に、システム表示が現れた
【BB1139.exeを実行しますか?YES/NO】
まるで、なんか大きな決断を迫るような表示だ
「んじゃあ、頼む」
「OK」
そういうと、何の躊躇いもなく、YESボタンを押した
そう、近衛雄也はここから――加速してくのであった
30秒近く続くインストール、ニューローリンカー用のアプリとしてはかなり巨大で、燃え盛るタイトルの下に表示されたインジケータ・バーが100%に到達した。インジケータが消え、ロゴも燃え尽きるように消滅した。オレンジ色の残り火が、小さなフォントで《Welcome To The Accelerated World》と表示された。
「(――加速・世界?なんだこりゃ)」
「どうだ?なんか変化はあったか?」
「ん?いや、ないけど?」
「ならいいわ、どうなるかわかんねぇから、そのままで頼む」
「了解~」
そう言うと、ビールの缶を持ってその場から立ち去るオヤジ
「んじゃあ、宿題でもはじめるとするか」
宿題の圧縮ファイルを開く
なかには、今日やった復習用の宿題があった
「めんどくせぇな・・・」
そういいながら、机に向かう雄也
ニューローリンカーが宿題の内容であるたくさんの数式を表示させる
「(えぇと、Xが4乗だからこれは、)」
そういいながら、宿題をなんなくこなしていく
「(――にしても、こりゃなんだ・・・?)」
帰りの通学路に落ちていた黒いカード、その中に入ってたのはRJ.AWPGMとBA.AWPGMという意味のわからないプログラムだ
「(もとにもとしておくべきか…)」
躊躇ったのち、そのカードは机の中にしまっておくことにした
この時、気づいてればよかった。そう、このプログラムがすでによみとった時点でニューローリンカーの中に入っていたといことを
その夜――草木も眠る丑三つ時
近衛雄也はなにかにうなされていた
「(――ここは、宇宙)」
周りには光り輝く星達、目の前には赤く輝く紅い星――そうあの流星だ
「(あれは、流星…)」
少し背筋が寒くなる
『(少年よ、加速せよ)』
どこからか声がする
「(はっ、なにが、加速だ――)」
『(いずれわかる――我は貴様のうちに宿るもの―ひとたび動けば、赤と黒に変わるだろう――それまで楽しませてもらおう)』
その声の源はその目の前に映る流星だとわかる
「(はっ!どういうことだよ!)」
雄也は、いつにもなく焦る
「(俺のうちってどういうことだ!?)」
問いかけるも、返答はこない
「(おい、どういうことだ!)」
そう声をあげた最後、その夢の世界は閉ざされた
目を覚ます――時刻は6:30分、いつもより早い起床だ
――近衛雄也
身長は、中学生でも高めの168cmで、体重は50kg、50メートルを8秒でかける青年だ
まぁ、男でありながらといったら語弊が生じるが肩まであるクセのある強い髪がトレードマークのいわば《凡人》だ。
すらっとした首周りに制服のネクタイと銀色のニューロリンカーの様はいたって普通
そんなくせ毛を朝直すことに雄也の朝は始まる
夢は夢と割り切り、カバンを肩にぶら下げながら、モノっすごく憂鬱+怠そうで眠そうな顔で登校する
通学路の先にいるのは、丸っこい体をした、雄也の親友ハルユキがいた
「(おっ、ハルユキじゃん)」
ハルユキとは、結構FPSのゲーム関連で仲がいい
「よぉ、ハルユキ」
「なんだユウヤか、どうかしたの?」
「ん?あぁ、ヨーロッパの戦場で手こずる敵がいてな」
「おいおい、武器は?」
「あぁ、スナイパーライフルのWA2000だ」
「もしかして、RED FOX?」
「知ってるの?あのチーム?」
「あぁ、知ってるとも、こっちも結構痛手を食らったからな、二回目で確実に撃ち落とした」
「さすが、んで、対抗策は?」
「それなりの連中だから、すくなくともWA2000は必要だね、そのほかにもパトリオットかFALがあるといいな、そのほかにはC.GUSTAVがあるといいな」
「それって、コスト高くねぇか?」
「うん、高いけど、奴らに勝つには最低限それが必要でね」
「そうだな、確かに回収できるが、どうする?いつやる?」
「今日中に叩こう、作戦は早いほうがいい」
「わかった」
そう言うと、その昇降口で分かれる二人
そして、昼休み
唱えるのは普通の呪文
「ダイレクトリンク」
音声コマンドを受け取ったニューロリンカーが漁師接続レベルを視聴覚モードから全感覚モードへ引き上げ、雄也の体から重さが消えた
《フルダイブ》
重力感覚すらも切断され、ユウヤは暗闇のなかを落下した。
そして、フルダイブ時の《仮想体(アバター)》が生成された
その姿は、基本変わらない、まぁ、わかりやすく言うなら、某レベル9999まであげることができるゲーム2のア〇ルと言ったほうが分かりやすいだろうか
袖無しのカッターシャツに赤いネクタイという服装をしているユウヤの《((仮想体|アバター))》だ
ゆっくりと、水晶のような泉の周りを歩いていく。雄也はその湖の近くにある椅子に座る
「(やっぱりここが落ち着くんだな…)」
そう言いながら、椅子に座っている、視線の先には透明な宝石が散りばめられたドレス、手にはたたんだ日傘、背中には虹色のラインが走る黒揚羽蝶の羽に長いストレートの髪に縁どられた雪のような白い肌、そう生徒会副会長だ
「(――Welcome To The Accelerated Worldねぇ)」
そんなことを頭にいれながら、その椅子で寝ていると
「キミ、そこで何をしているのかい?」
雄也の聴覚に低く、絹のようになめらかな響きが聞こえた
目を開くと、そこに居たのは、闇を銀に散りばめたドレス、杖、或いは剣ように床に突かれた傘――純白の肌と漆黒のドレス、そう《黒雪姫》だった
「ん?あぁ、ちょっとね、ある言葉について考えてたんですよ」
「言葉――?」
「えぇ、Welcome To The Accelerated World ってなんなのかを、全然さっぱりなんですよ、わかりますか、副会長さん?」
「君は――そうか…わかった、申し訳ないが、明日の昼休み、ラウンジに来い」
「了解―では、昼にラウンジで」
そう言い残すと、ログアウトしていく黒雪姫
そのご、あっけなく授業は進んでいき、時間は進んでいくのであった。
説明 | ||
*この作品は《試作》のため、軽い視線で流し読みしていただけると幸いです。 ――2年前、紅い星とともに人びとは絶望し、恐怖し、終末の覚悟をした――それから二年後、ときは、ニューロリンカーという端末が国民一人に一台と言われるまでに普及した時代。そこで行われる中学生の物語や如何に・・・ |
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