Fateなんとなく書いてみた3 |
プリントを教室に運んだ後、俺は学校周辺の清掃活動に勤しむことにした。
元々それが本業であるし、怠るわけにはいかない。
「さて、結構雑草が増えてきたな」
俺は作業着の袖を折り、作業に取り掛かる。
雑草は根っこから抜かないとあまり意味がないのでしっかり手作業でやる。
「また朝からそんな雑務やってるわけ?まあ、あなたにはお似合いかしらね」
すると割と聴きなれた声が耳に入る。
振り向くと案の定、彼女――間桐椎名――だった。
青いロングウェーブヘアーが風に撫でられるその姿は実に美しい。
だが、彼女の性格はあまりよろしくない。
まず、彼女は実に素直じゃない。
所謂、ツンデレというやつなのだろう。
「相変わらず憎まれ口叩く奴だねお前は」
「ふん、いいじゃない。あなたと私の仲なのだから」
まあ確かに、俺と彼女は割と長い付き合いになる。
彼女の妹――間桐桜――も同様にだ。
そして彼女たち姉妹は白とも仲がいい。
桜は白を慕っているし、椎名は憎まれ口こそ叩くもののまんざらでもなさそうだ。
きっと彼女の素直になれない性格と白のお人好しな性格は、なんだかんだでバランスが取れているのだろう。
「そういやお前、部活はどうした?朝練あるだろう?」
「あなたがまたここでせっせと草むしりでもしているんだろうと思ってね、手伝いに来てあげたの。
断るなんて言わないでね。せっかくの誠意ある行動なのだから」
相変わらず素直じゃない。
しかし、凄く優しい娘なのだ。
割と面倒見もよく、白と同じ部に所属していて腕も良い。
彼女の美貌も相余って性別問わず人気のある。
今この場にはいないが黒髪のツインテール美少女――遠坂凛――と二人合わせて【穂群原学園美少女の2強】とまで言われているのだとか。
「・・・じゃあお願いしようかな」
「ふふふ、任せて頂戴」
あれから数十分、椎名は授業があるので去っていった。
それから俺は学校を清掃して回り、昼になったので葛木先生との約束のため屋上に向かった。
「お待たせしました先生」
「そこまで待っていませんよ、ではお弁当です、どうぞ」
受け取った弁当はシンプルな黒い弁当箱だ。
中には卵焼きや意外だったがタコさんウィンナーなど、弁当の定番メニューが勢揃いだった。
作りすぎたと言っていたし、手作りなのだろう。
ありがたいことだ。
「では、遠慮なくいただきます」
「どうぞ、召し上がってください」
俺は先生から借りた箸で弁当を食べ始める。
すると先生が話しかけてくる。
「いかがですか?」
「本当に美味しいですよ、この弁当、白に引けを取らないなこれは!」
「ふふ、それはよかったです」
本当に美味しい。
こんなに家庭的な先生だったとは思わなかった。
いつも無表情なのでてっきり食事などにあまり頓着しないタイプだと思っていた。
人って見た目に寄らない、それを知ることが出来た今日の昼だった。
こんな平和がいつまでも続く。
そう思っていたのだが、まさかその平穏が崩れ去るのが刻一刻と迫っているとは、俺は思っても見なかった。
そして俺は・・・運命に出会った。
説明 | ||
Fateの性転換祭りハーレムとかあんま見ないな、とか思ったのでちと書いてみた。 適当にやっていこうと思います。 |
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