世界を越えし男と数の子たち 第27訓 酒は飲んでも飲まれるな |
出会いのきっかけというのは、どこで訪れるのかは、誰にも分からないものである。
例えば、住宅地での曲がり角での衝突
あるいは、転校生
まあ、出会いのシチュエーションは人それぞれだろう。
私、トーレもまた、出会いを経験した。
きっかけは、デパートのとある店だった。
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クラナガン、デパート内
少し寒くなってきた秋の午後、トーレは一人、デパートに来ていた。
トーレ「時間的に、そろそろ帰るか…。せっかくだから、何か買っていくか」
トーレは、デパートのショッピングモールに足を運ぶ。
途中、デパートにある酒屋の前を通ろうとした時、トーレの目に、ある光景が映った。
店員1「いらっしゃいませー!いろんな種類のお酒が入ってますよー!」
店員2「只今、試飲もやってまーす!皆さん是非、試しに飲んでみてくださーい!」
酒屋の店員が客寄せをしており、その様子を見ていたトーレは
トーレ「ふむ…酒か…」
トーレ「(そういえば、酒は今まで飲んだことが無かったな…)」
優斗やスカリエッティ、ナンバーズ達は誰も酒を飲まないため、酒を飲む機会もあまり無かったのだ。トーレは、店先で酒を試飲している人達を見て、少し興味が湧いてきたのであった。
トーレ「(…せっかくだから、一度飲んでみるかな…)」
そう思ったトーレは、酒屋に足を運んだ。
店員1「いらっしゃいませー!。只今、お酒の試飲をやっていますんで、飲んで行かれますか?」
トーレ「ああ、頂こう」
トーレは、店員から酒の入ったプラスチックのコップを受け取り、酒を飲んだ。
トーレ「(なる程…。これが酒か…、美味いな…)」
トーレは初めて飲んだ酒の味を気に入ったようだった。
トーレ「(…しかし、これだけでは、何か物足りないな…)」
そう思ったトーレは、店員に話しかけた。
トーレ「すまないが、この酒はいくらだ?」
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トーレは、デパートの酒屋で酒を買い、アジトに帰った。
アジトの食堂に行くと、ウーノが居た。
ウーノは帰ってきたトーレに気がついた
のか、お帰り、と言った。
ウーノ「あら、お帰りなさい、トーレ。…って、あなた、それは何?」
ウーノはトーレが持っていた袋に気がついた。
トーレ「む、これか?。デパートの酒屋で買った酒だ」
ウーノ「?。トーレ、あなた酒なんて飲んだかしら?」
トーレ「いや、今日が初めてだ」
トーレは、今日の事を説明した。
ウーノ「なる程ね…、それで、本格的に飲んでみようと思ったのね」
トーレ「ああ、ウーノも飲んでみるか?」
ウーノ「…そうね、じゃあ少し頂くわ…」
二人はコップに酒を注ぎ、そして飲んだ。
トーレ「…美味いな…」
ウーノ「本当ね…、確かに、美味しいわ…」
二人が酒を飲んでいると、部屋にスカリエッティが入ってきた。
スカリエッティ「おや?。何を飲んでいるんだい?」
トーレ「デパートの酒屋で買いました。ドクターも飲みますか?」
トーレがスカリエッティを誘う。
スカリエッティ「そうだね…、一杯飲もうかな」
スカリエッティは席に座り、ウーノがスカリエッティの持ったコップに酒を注いだ。
三人はしばらくの間、酒を堪能していた。
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酒に出会ったこの日から、トーレは酒に嵌(はま)り、夜になると、よく酒を飲むようになった。
酒用のグラスまで買って…。
時々、優斗やウーノ、スカリエッティ達と飲んでいたりする。
トーレが酒に嵌り初めてニ週間後…
トーレは優斗と酒を飲んでいた。
トーレ「んぐ…んぐ……プハァッ…、…夜に飲む酒は美味いな、優斗」
ユウト「まあ、美味いけどよ…、これ、結構きつくねえか?度数高いだろ、この酒」
トーレ「そうか?私は平気だが…」
ユウト「………」
優斗は思った
ユウト「(もしかしてコイツ、酒に強いうえに大酒飲みか!?)」
机の上には、空になった酒のビンが数本置いてあり、優斗が飲み始めた時には、既に何本か空になっていた。
トーレ「ん?どうした、飲まないのか?」
そう言って、空になった優斗のグラスに酒を注いだ。
ユウト「いや、俺はそろそろ…って、…聞いてねえな…」
優斗は、二日酔いになるかもな…、と思いつつ、トーレの酒盛りにつきあった。
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おまけ
翌朝…
ユウト「うあー…、頭いてー…」
優斗は二日酔いで、ベッドで寝ていた。
チンク「大丈夫か?、優斗…」
ヴィヴィオ「お兄ちゃん、お酒臭い…」
ユウト「あ?、やべえ…、気持ち悪い…」
チンク「風呂に入って、アルコールを抜いて来たらどうだ?」
チンクにそう言われ、優斗は風呂に向かった。
風呂に入って、優斗が思った事は
ユウト「…トーレと酒飲む時は気をつけよう…」
説明 | ||
俺はこの日、掛け替えの無い奴らに出会った。 俺は車に跳ねられて死んだと思ったら、なんかよく分からんが別世界に行ってしまったみたいだ。 気が付けば、マッドな科学者や12人の姉妹と暮らしていたり、組織にケンカ売って犯罪者になっちまったり。平凡な日々を送っていたり そして−−俺は戦う。ナンバーズ達を、世界を守るために。 |
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