世界を越えし男と数の子たち 第47訓 昔のド●クエは教会じゃなくて王様の所に世話になってました。
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『聖王教会』

 

そこは、ミッドチルダ特有の宗教『聖王教』の総本山として、地域領民をはじめ多くの人から親しまれてきた神聖なる聖地であり、沢山の人が『聖王オリヴィエ』に祈りを捧げたり、沢山の教会騎士やシスターが働いている場所である。

 

そして……

 

 

ユウト「…やっぱ止めときゃよかった…」

 

愚痴をこぼす優斗に、金色の長髪をした女性、聖王教会騎士『カリム・グラシア』が言った。

 

カリム「でも、優斗さんのおかげで助かってますよ」

 

 

 

現在、優斗は聖王教会でバイトしていた。

 

話は数日前に戻る…

 

ーーーーーーーーーー

 

数日前、優斗とヴィヴィオは街に遊びに来ていた。

 

優斗がパチンコに行こうとしていたら、ヴィヴィオが『ヴィヴィオも遊びに行く!』と言ってきたので、優斗はヴィヴィオを連れて街に行った。

 

ユウト「そんで、ヴィヴィオはどこに行きたいんだ?」

 

ヴィヴィオ「うーん…。あそこに行きたい!」

 

ヴィヴィオが指差した場所はデパートだった。

 

優斗達はデパートに向かった。

 

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優斗とヴィヴィオはデパートのゲームコーナーで遊んだ後、レストランで優斗は天玉うどん、ヴィヴィオはオムライスを注文した。

 

そして注文が来て、2人は食べ始める。

 

2人が食べていると、後ろの席から声が聞こえてきた。

 

声を聞いていると、どうやら2人の男が1人の女性をナンパしているようだ。

 

女性は嫌がっているが、男達はしつこく女性に言い寄っている。

 

優斗はうるせえなと思いつつも、天玉うどんを食べている。

 

そして、優斗が丼に手をかけたその時

 

男1「いいから来いよ!!」

 

女性「きゃあ!?」

 

ユウト「うおっ!?『バシャッ!』」

 

男が大きな声を出して女性を引っ張り出した。優斗はその声に驚いて丼を倒してしまい、中身がこぼれてしまった。

ヴィヴィオもいきなりの大声にビックリしたのか、泣き出してしまった。

 

優斗はヴィヴィオを慰める。

 

ユウト「あー、ビックリしたな、ヴィヴィオ、もう大丈夫だ」

 

ヴィヴィオ「うん…もう大丈夫だよ」

 

ヴィヴィオが優斗にそう言った後、優斗は女性を引っ張り外に連れだそうとしている男達の前に立つ。

 

男1「あん?何だお前?」

 

男2「邪魔だ!どけ!」

 

男達が優斗に言う。

しかし、優斗は聞かずに男を殴り倒した。

 

男1「ガハァッ!」

 

男2「なっ、何しやがる!!」

 

優斗は男達に言った。

 

ユウト「オイ、てめーら、店ん中で暴れてんじゃねーよ」

 

優斗は席に居るヴィヴィオと天玉うどんを親指で指した。

 

ユウト「ほらみろ、てめーらが大声出して暴れるから、ヴィヴィオが泣いちまうし、俺の天玉うどんが…」

 

優斗の首にかかっている赤い石が光り、優斗の手に赤い剣…『魔剣レヴァンテイン』が現れる。

 

そして

 

ユウト「おもいっきりこぼれちまったじゃねーかァァァ!!」

 

バキィッ!!

 

男2「グハァッ!!」

 

優斗は剣を振り、男をぶっ飛ばし、気絶させた。

 

優斗はヴィヴィオを呼び、店員に言った。

 

ユウト「オイ、そこの店員」

 

店員「は、ハイ!?」

 

騒動にボーっとしていたところ急に話しかけられたので店員はびっくりしてしまった。

 

ユウト「オムライスと天玉うどんの代金、コイツ等につけとけ」

 

そう言って、優斗とヴィヴィオは店を出る。

 

ユウト「ああ、そうだ」

 

優斗は店を出る直前に店員に言った。

 

ユウト「天玉うどん、美味かったぜ」

 

ヴィヴィオ「オムライスも美味しかったよ」

 

ヴィヴィオも優斗と同じように言って、店を出た。

 

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優斗達が店を出て、歩き出そうとすると

 

女性「待ってください!」

 

先ほどナンパされていた、金色の長髪で、どこかの黒いを主とした修道服を着た女性が声をかけてきた。

 

ユウト「アンタ、確かさっきの…」

 

女性「ええ、先ほどは助けてくれてありがとうございます」

 

女性は優斗にお礼を言った。

 

そして、女性は優斗達に名乗った。

 

カリム「あ、まだ名乗ってませんでしたね。私の名前は『カリム・グラシア』です。カリムで良いですよ」

 

カリムが名乗る。

 

ユウト「カリムね…。俺は五十嵐優斗、そんで…」

 

ヴィヴィオ「ヴィヴィオだよ、カリムお姉さん」

 

優斗達もカリムに名乗った。ヴィヴィオを見たカリムが一瞬、何か驚いたような表情をしたが、すぐに表情を戻した。

 

ユウト「にしても、今時あーいうのがいるとはな…」

 

カリム「その事なんですが…」

 

カリムは優斗達に男達の事を話した。

 

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カリム「…というわけなんです」

 

ユウト「なる程な…。前々からアイツらにしつこく付き纏われてたと、そんで今日もアイツらが来て、さっきみたいな事になったと」

 

ヴィヴィオ「カリムお姉さん、管理局に言ったの?」

 

カリム「そうしたいけどね…、あの人達、管理局の上層部の人達だから…」

 

カリムは困ったように言った。

 

ユウト「いくら…その…聖王教会だっけ?が、管理局に顔が利くと言っても下手に出来ないのか」

 

カリム「ええ…」

 

ユウト「…………」

 

優斗は考えていた。

 

幾ら大変だと言っても、他人の事である。だからといって、放っておくのもどうなのか。

 

話を聞いていた優斗は決めた。

 

優斗はカリムの事を…

 

 

 

ユウト「そうか…

 

 

 

大変だろうけど頑張れよー」

カリム「ちょっと待てェェェェェェェ!!」

 

優斗はカリムの事を放っておこうとしたが、カリムに止められてしまった。

 

ユウト「何だよ?」

カリム「何だよ?じゃないですよ!! 普通ここは『放っておけないな』とか『大変そうだな。よし、俺が力になってやるよ』とか言う所じゃないですか!!」

ユウト「知るか!! 教会の連中に頼めよ!!」

カリム「騎士達は昨日から管理局に行っていて居ないんですよ!!」

 

優斗とカリムは言い争う、だがそれは、ヴィヴィオの一言で終わりを告げた。

 

ヴィヴィオ「優斗お兄ちゃん、カリムお姉さんを助けてあげようよ」

 

ユウト「やだよ、めんどくせえ」

 

ヴィヴィオ「…ううっ…(泣)」

 

優斗は断るが、ヴィヴィオが泣きそうになる。カリムもヴィヴィオの隣で同じ様にしている。

 

ユウト「…だーもうわーったよ! 俺がなんとかしてやるよ!!」

 

優斗は折れて、泣きそうにしているカリムとヴィヴィオに嫌々ながらも言った。

 

それを聞いたカリムとヴィヴィオは表情をコロッと変え、『ありがとうございます』とか『さすがお兄ちゃん!優しいね!』と言ってきた。

 

そして3人は聖王教会に向かった。

 

ユウト「…あれ?うまく丸め込まれた?」

 

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しばらくして、3人は聖王教会の前にたどり着いた。

 

カリム「さて、優斗さん…どうしたんですか?」

 

カリムは優斗の表情を見て言った。

 

ユウト「なあ…やっぱり帰っていい?たった数日とはいえ、すっげえめんどくせえんだ『時給五千でどう?』うっしゃあ!頑張るとするか!!」

ヴィヴィオ「気が変わるの早いね、優斗お兄ちゃん」

 

道中、カリムは優斗にある頼みをした。

 

それは、『騎士達が帰って来るまでの数日間、教会の仕事の手伝いと、カリムにしつこく付きまとう男達…「ジャック」と「ジョージ」をどうにかしてほしい』との事だった。

 

優斗は最初、めんどくせえと言っていたが、カリムが『時給は三千ね』と言った瞬間、急にやる気を出し始めた。(まあ、再び言い出したが時給が五千になったため再びやる気を出した)

 

そして、優斗は数日の間、聖王教会で働く事になった。

 

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おまけ

 

 

ユウト「なあ、ヴィヴィオ」

 

ヴィヴィオ「なに?」

 

ユウト「何でお前、カリムを助けてあげようよ、とかって言ったんだ?」

 

ヴィヴィオ「うーん…放っておくのはかわいそうだと思ったから」

 

ユウト「…そうか、とりあえずこの事はチンク達に言わないとな…」

 

説明
俺はこの日、掛け替えの無い奴らに出会った。
俺は車に跳ねられて死んだと思ったら、なんかよく分からんが別世界に行ってしまったみたいだ。
気が付けば、マッドな科学者や12人の姉妹と暮らしていたり、組織にケンカ売って犯罪者になっちまったり。平凡な日々を送っていたり
そして−−俺は戦う。ナンバーズ達を、世界を守るために。
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