世界を越えし男と数の子たち 第49訓 誘拐には気をつけましょう
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前回までのあらすじ

 

ジャックとジョージが管理局員に連行されました。

 

 

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ジャックとジョージが管理局員に連行されてから数日後、優斗達は今日も聖王教会で働いていた。

 

 

 

ユウト「うっし、この辺はこんなもんでいいかな。セインの方は終わったか?」

 

セイン「うん、こっちも終わったよ」

 

 

優斗とセインは教会の部屋の掃除をしていた。

 

そして、丁度部屋掃除を終えた時、『コンコン』と部屋のドアを叩く音が聞こえた。

 

優斗がドアを開けると、カリムが部屋に入ってきた。

 

カリム「優斗、セイン。部屋の掃除は終わった?」

 

ユウト「ああ、今し方な」

 

セイン「後はゴミを捨てるだけだよ」

 

そう言うと優斗とセインは大きなゴミ袋を持ち、ゴミ捨て場に向かった。

 

 

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優斗とセインがゴミ捨て場から戻ると、広間にいたオットーとディードが優斗達に声をかけてきた。

 

ディード「あ、兄様、セイン姉様」

 

オットー「優斗達の方は終わった?」

 

ユウト「ああ、そっちも終わったか?」

 

オットー「うん。…そう言えばさっきカリムさんが僕達に話があるって言ってたけど…」

 

セイン「カリムが?」

 

セインが何だろう?と思っていると、カリムが来て話を始めた。

 

カリム「みんな集まってるわね。さっきも言ったかも知れないけど、今日で管理局から騎士達が帰って来るのだけど…」

 

ユウト「来るのだけど…?」

 

カリム「それで…」

 

 

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カリム「と言うわけだけど…頼めるかしら?」

 

ユウト「…まあ、別に良いけど」

 

ディード「私も良いですよ」

 

オットー「僕も」

 

セイン「あたしも」

 

優斗達は引き受けた。

 

 

カリムが優斗達に話した内容は、今日騎士達が帰って来るから、お疲れ様と言うことで美味しい料理を振る舞いたいけど協力してくれるか?という事だった。

 

優斗達は別にそれぐらいなら…と思い、カリムの頼みを引き受けた。

 

カリム「ありがとう。私は料理を作るから、買い物の方は頼むわね」

 

ユウト「あいよ」

 

優斗達は返事をした後、買い物に向かった。

 

そしてカリムも料理の準備に取りかかった。

 

しかし、この時は誰も気付かなかった。

 

カリムの背後に忍び寄る2つの影に…

 

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カリム「(思えば早いものね…)」

 

カリムは今日までの数日間を思い出していた。

 

カリム「(ジャックさんとジョージさんも優斗達のおかげでどうにかなったし…)」

 

ジャックとジョージは、管理局員に連行されて以来姿を見せていなかった。

 

カリム「(それよりも、何を作ろうかしら…)」

 

カリムが何を作るか考えていると、背後から何者かが声をかけてきた。

 

???「やあ、久しぶりだねカリムさん」

 

カリム「? あなたは『ガバッ』ムグッ!?」

 

カリムが声のした方を向くと、口もとに布の様なものを押し当てられる。

 

すると、カリムを急激な眠りが襲い、カリムはその場で眠ってしまった。

 

???「どうだ?ジャック?」

 

ジャック「ああ、気持ちよさそうに眠ったようだぜ、ジョージ」

 

ジョージ「じゃあ、カリムを近くの廃工場に運び込んで…」

 

ジャック「ああ、そしてカリムさんを…」

 

そして、2人はカリムを担ぎ上げ、近くの廃工場に入って行った。

 

 

 

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一方、優斗達はスーパーで買い物をしていた。

 

そして、その帰り道

 

 

ユウト「さて、言われた物は一通り買ったけど…これで大丈夫かな?」

 

オットー「うん、大丈夫だと思うよ」

 

セイン「よし、じゃあ早く教会に帰ろうか」

 

ディード「そうですね」

 

ディードがそう言って、4人は歩いて教会に帰ろうと脚を進める。

 

その途中、優斗達のそばを一台の車が猛スピードで横切っていった。

 

ユウト「あ、あぶねぇな!!」

 

ディード「大丈夫ですか!?兄様、セイン姉様!?」

 

セイン「う、うん」

 

オットー「? 今の車、廃工場に入ってったみたい」

 

優斗達のそばを横切った車は、近くの廃工場に入って行った。

 

 

ユウト「廃工場に?何で?」

 

オットー「それは分からないけど…」

 

ディード「あの廃工場に何かあるんでしょうかね?」

 

4人は廃工場を見て言う。

 

そこに、セインが提案した。

 

セイン「…気になるし、中見てみようか? 入り口もすぐそこにあるしさ」

 

セインは工場の開いた門を見て言った。

 

ユウト「……そうだな、ちょっと見てみるか」

 

ディード「まあ…確かに気になりますし」

 

オットー「僕も見てみようかな…」

 

4人は入り口に向かって歩き出した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

優斗達が入り口に着くと、近くに一台の車が見えた。

 

ディード「あれは…さっきの車みたいですね」

 

4人は入り口から車を観察していると車のドアが開き、中から2人の人が出て来た。

 

優斗達はその2人を見て驚いた。

 

オットー「!? あの人は!?」

 

ディード「確か、『ジャック』と『ジョージ』でしたよね。こんな所で何を…!?」

 

車の中から出て来た2人組はジャックとジョージだった。

 

2人は周りの様子を見ているようで、しばらくすると様子見が終わったのか、2人は車の中から『何か』を引っ張り出した。

 

優斗達はその『何か』を見てさらに驚いた。

 

セイン「!? あれってまさか!?」

 

ユウト「マジかよ!?」

 

 

 

優斗達が見た『何か』

 

それは、長い金髪で聖王教会の修道服を着た女性…

 

 

そう、カリムだった。

 

ジャック達はカリムを担ぎ上げ、工場の中に入って行った。

 

 

 

セイン「…誘拐だよ、どうしよう」

 

ディード「とにかく…管理局に通報しないと…」

 

オットー「だけど、来るまでに時間がかかるよ」

 

3人がどうするか話している所に優斗が言った。

 

ユウト「…よし、こうするか。セイン、お前は管理局に通報頼む、オットー、ディード、カリムを助けるぞ」

 

セ・オ・デ・『うん(はい)!!』

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カリム「(あれ…私は…)」

 

眠らされたカリムが目を覚ますと、そこは廃工場の中だった。

 

カリムはハッとして動こうとするが、椅子に縄で縛られていて動けずにいた。

 

カリムが縄を解こうとしていると、2人の男がやって来て言った。

 

???「やあ、お目覚めかな?カリムさん」

 

カリム「あ、あなた達は!?」

 

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一方、優斗達は工場の周りを歩いていた。

 

ユウト「クソっ、入り口っぽい所はカギがかかってやがる」

 

ディード「シャッターも開きそうに無いですし…」

 

優斗がどうやって中に入るか考えていると、中から悲鳴のような叫び声が聞こえた。

 

オットー「優斗、今のカリムさんの!?」

 

ユウト「みたいだな、早く中に入らねえと!!」

 

ディード「ですが、どうやって!?」

 

ユウト「入り口が開かないなら、ぶっ壊す!!」

 

優斗は入り口らしきドアに向けて剣を振る。

 

ユウト「『ケイオスソード』!!」

 

ズバァッ!!ガシャァン!!

 

ドアは真っ二つになり、優斗達は中に入った。

 

中に入ると、そこにはジャックとジョージ。そして、椅子に縛られたカリムがいた。

 

ジョージ「またお前らか!!」

 

ジャック「お前達のおかげで酷い目にあったぞ!!」

 

ユウト「うるせーよ、ストーカー野郎ども!!ストーカーの次は誘拐ですかコノヤロー!!」

 

ディード「カリムさんを離しなさい!!」

 

ジョージ「誰が離すか!!」

 

ジャック「こうなったら…ジョージ!!」

 

ジョージ「ああ!!」

 

ジョージが返事をすると、2人はデバイス…ジャックは杖型で、ジョージは剣型のデバイスを構えた。

 

オットー「優斗!」

 

ユウト「オイオイ!アイツらって確か管理局員じゃなかったか!?」

 

ディード「これではまるで、只の誘拐犯ですね」

 

優斗が話していると、ジャック達は優斗達に攻撃してきた。

 

ディード「くっ!!」

 

ユウト「オットー、お前はカリムを助けに行け!!」

 

オットー「優斗達は!?」

 

ディード「私と兄様があの2人を無力化するわ!!」

 

オットーは『分かった』と言ってカリムのもとに向かう。

 

ジャックがそれに気づいてオットーに攻撃しようとするが

 

ユウト「てめぇらの相手は」

 

ディード「私達ですよ」

 

優斗とディードがそれぞれ武器を構えてジャック達の前に立つ。

 

ジャック「邪魔をするな!!」

 

ジャックが優斗に魔力弾を放つ。

 

ユウト「いくぜ、レヴァンテイン!!」

 

レヴァンテイン『ああ!!久しぶりに私の出番だな!!』

 

優斗の剣から女性の声がする。

久しぶりの出番なのか、声が喜んでいるようだ。

 

ジャック「なっ、お前、魔導師だったのか!?」

 

ユウト「はあ?てめぇらと一緒にすんな馬鹿!!」

 

優斗は魔力弾を叩き落としながらジャックに向かって走り出す。

 

そして、優斗はジャックの目の前にたどり着き

 

ジャック「う、うわあああああ!?」

 

ユウト「てめぇは、ぶっ飛べ!!」

 

優斗はジャックを思い切り殴り飛ばし、ジャックを気絶させた。

 

ユウト「…さて、ディードの方は…?」

 

優斗はディードの方を向く。すると、丁度ディードがジョージを気絶させたようだった。

 

ディードが優斗の方に近づいて来る。

 

ディード「兄様の方は…終わったみたいですね」

 

ユウト「ああ、大したことなかったな」

 

2人が話していると、何処からかサイレンの音が聞こえてきた。

 

少しして、管理局員と案内でセインが中に入ってきた。

 

 

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帰り道

 

ユウト「まあ、誘拐とか、なんだかんだあったけどこれで教会の仕事は終わりだな」

 

ディード「あっという間でしたね」

 

オットー「うん。それに、カリムさんも大丈夫そうだしね」

 

セイン「ジャックとジョージも管理局に逮捕されたし、一件落着かな?」

 

ユウト「んじゃ、カリムから結構給料貰ったから…今日は寿司でも食いに行くか?」

 

ディード「あっ、いいですねそれ!」

 

オットー「なら、他のみんなも呼ぼうよ」

 

セイン「よーし、みんなで沢山食べよう!!」

 

ユウト「とりあえず、スカリエッティ達に電話してと…」

 

優斗はスカリエッティに電話をかける。

 

2、3言話した後、優斗達は寿司屋に向かって歩き出した。

 

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おまけ

 

聖王教会

 

カリムは自分の部屋で、今日の事を思い出していた。

 

料理を作ろうとした時に声をかけられて向いた後、気がついたら廃工場の中でジャックとジョージに拘束されていた。

 

そして、襲われると思い悲鳴をあげた瞬間、優斗達が中に入って来てジャックとジョージを倒し、自分を助けてくれた事を。

 

カリム「(優斗……)」

 

ジャックを倒した優斗の姿を思い出すカリム。

 

その時、カリムの中にある感情が芽生えた。

 

しかし、それは自分では良く分からない感情だった。

 

だが、一つだけは分かった事がある。

 

それは

 

 

 

カリム「(あの時の優斗、格好良かったわね……//)」

 

…どうやらカリムは優斗に惚れてしまったようだ。

 

 

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おまけ2

 

優斗とチンクは街に出掛けていた。

 

チンク「…というわけでな…」

 

ユウト「ははは、何やってんだよそれww」

 

チンクの話を聞いて優斗は笑っている。

 

笑い終えた直後、優斗は後ろを振り向いた。

 

 

チンク「? どうしたんだ?」

 

ユウト「…いや、気のせいか?」

 

優斗は「何でもない」と言って、2人はまた歩き出した。

 

 

 

 

優斗は気づかなかったが、その後ろでは物陰に隠れて優斗を追いかけ回している一つの影があった。

 

 

 

 

カリム「ああ…優斗…//」

 

 

…カリムは優斗のストーカーになったようだ…

 

 

説明
俺はこの日、掛け替えの無い奴らに出会った。
俺は車に跳ねられて死んだと思ったら、なんかよく分からんが別世界に行ってしまったみたいだ。
気が付けば、マッドな科学者や12人の姉妹と暮らしていたり、組織にケンカ売って犯罪者になっちまったり。平凡な日々を送っていたり
そして−−俺は戦う。ナンバーズ達を、世界を守るために
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ほのぼの キャラ崩壊に注意 コメディ スターオーシャン ツッコミはディード ナンバーズがメイン ブレイブルー リリカルなのは 残酷な描写あり 銀魂ネタが多い 

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