外史テイルズオブエクシリア 闇の魂を持つ者の旅路の記録 第36話 |
第36話 忠臣の意地
秋山の力で世精の途(ウルスカーラ)に続く道やって来た一同。
「下へはあそこから降りるみたいだな」
一同は青い球体に触れて、下に降りる。
降りた場所にはウィンガルが座って待っていた。
「ウィンガル!」
「陛下のもとにたどりつくのは諦めてもらう」
ウィンガルは立ち上がり、近づいてくる。
皆、武器をだし、構える。
「そうはいかない。僕はガイアスを止めて、断界殻(シェル)を開放するために来たんだ」
「僕じゃなくて、俺たちが……だろ」
「陛下の邪魔はさせない! お前たちは陛下の重荷となる!」
「我々が重荷ですと?」
「陛下は、自らが目指す世界のため、お前たちのような強き者を求めている」
「随分買いかぶられてるな」
「なぜあなたがその邪魔を!」
「お前たちが理想の脅威になろうと、殺しはしないからだ!
ならば、陛下の重荷となる存在を排除するのが、私が成さねばならないことだろう!」
ウィンガルは増霊極(ブースター)を発動させ、白い髪になる。
「お前が暗部を担うってんなら別に文句はないけどな……、今ここでこいつらを殺させるわけにはそうは問屋がおろさねえ」
「だったら、僕はあなたと戦うだけだ!」
一同とウィンガルの戦いが始まる。
「(はあっ)!」
ウィンガルが一同の中心に入る。
「(散らばれ)!」
ウィンガルが神風で真空波を生み、皆をばらけさせる。
「うおっと!」
「(増霊極)!」
「魔神拳!」
ドロッセルがウィンガルの魔神剣を自分の魔神拳で打ち消す。
「(突っ込む)!」
「爪竜連牙斬!」
アルヴィンの剣とウィンガルの剣がぶつかり合い、アルヴィンは銃を撃つも、ウィンガルは紙一重で避け、後ろに下がる。
ウィンガルは次にジャンプする。
「(鳳凰天駆)!」
「飛天翔駆!」
ジュードの飛天翔駆のキックとウィンガルの剣がぶつかる。
「(演奏を始めるぞ)!」
ウィンガルが力を入れる。
「(増霊極)!」
ウィンガルは魔王炎撃波で目の前を炎で薙ぎ払う。
「(ふん)!」
ウィンガルは目の前にいたエリーゼに目をつける。
「あっ!」
「エリーゼさん!」
ローエンがエリーゼを庇った。
ウィンガルはローエンを容赦なく斬りかかる、何度も斬った後、雷の鎖を出し、ローエンを縛る。
「ライトニングノヴァ!!」
最後に強力な一撃をローエンに浴びせた。
「ローエン!」
「任せろ!」
秋山が倒れたローエンに近づき、手を当てると、ローエンの傷を完全に回復させた。
「これは……申し訳ございません」
「気にすんじゃねえ。
それより、ローエン…」
「ええ、お願いします」
ローエンと秋山が共鳴(リンク)する。
「「ブルーメテオ!!」」
隕石のような水の玉がウィンガルの上に落ちる。
「(ふん)」
ウィンガルはそれを簡単に避けるが……。
「精霊交響曲! タイダルウェイブ!」
ローエンは既にダイダルウェイブの準備をしており、ダイダルウェイブの波がローエンを中心に広範囲に展開され、ウィンガルはダメージを受ける。
「(くぅ)!」
「フェローチェ、荒々しく!」
ローエンがそう言うとウィンガルを襲っていたダイダルウェイブの水が凍る。
「グラツィオーソ、優雅に! グランドフィナーレ!!」
氷が砕けるとウィンガルに大ダメージを与え、ウィンガルは倒れた。
ウィンガルは元の状態になり、剣を地面に突き刺し、膝をつく。
「イルベルト……。……陛下は正しい……黒匣(ジン)を破壊すれば世界は変わる……」
ローエンはゆっくりと首を横に振った。
「自分で決めた道でなければ、世界は変えられない。
私はやっとそれに気づいたのです」
「ローエン……」
「今になって……最前列へ乗り出すか…………まったく……恐れ入る……。
だが、私はまだ……! 陛下の理想を……成し遂げなければっ!」
ウィンガルは立ち上がる。
しかし立ち上がるのはもはや困難なほど、体力はない。
「どうして、そこまでして!」
「黙れっ!」
レイアの言葉を聞いたウィンガルが怒鳴る。
「ウィンガルさん。ガイアスさんが私たちを手にかけないのと同じ理由であなたを側においているのですね。
でしたら、ここで死ぬことはガイアスさんの理想を……」
「イルベルト、それ以上は……」
ウィンガルは再び増霊極(ブースター)を発動させる。
だが……。
「うっ……!」
増霊極(ブースター)の反動が出てきたのだ。
「うううう……あああああああ!!」
ウィンガルは苦しみ出す。
「しっかりしてください!」
ローエンが駆け寄ろうとするが、ウィンガルは剣を振って拒否する。
「まさか増霊極(ブースター)の影響……!?」
「ここでかよ!」
「(違う、俺はこんなものに殺されるんじゃ……ない)」
ウィンガルは苦しみ叫びながら、剣を床に突き刺した。
「ちぃいいい!!」
秋山がウィンガルの腹部にパンチを入れる。
しかしそれは遅く、ウィンガルの力により床のブロックが崩れ始める。
「うあ!」
「きゃっ!」
一同はブロックが崩れ、下に落ちていく。
「吹き飛べええええ!!!」
秋山がウィンガルを殴り飛ばした。
それと同時にウィンガルの後ろに空間の裂け目が現れ、ウィンガルは飲み込まれた。
「安心しな。きちんと体は治るように殴りながら治してやった」
そして秋山の足元も崩れ、秋山も落ちて行った。
説明 | ||
この作品は別の人の影響で作った作品であり、作者(BLACK)のオリジナルキャラ「秋山総司郎」を第3主人公として、テイルズオブエクシリアの世界に来たらで書かれました。 秋山総司郎が今まで出てきた作品一覧(作品検索)。 http://www.tinami.com/search/list?keyword=%E7%A7%8B%E5%B1%B1%E7%B7%8F%E5%8F%B8%E9%83%8E&genrekey=1 秋山総司郎の時系列 この世界を訪れる前の話 「そらのおとしものf 番外編 『カオスのとある日常(いちにち) 里帰り編』」 http://www.tinami.com/view/225368 この世界を訪れた後の話 「そらのおとしもの 外伝 もしもイカロスの次に地上に来たのがカオスでその次に来たのがニンフだったら…。(アニメ仕様)」 http://www.tinami.com/view/257088 となっております。 |
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