IS《インフィニット・ストラトス》 SEEDを持つ者達 第16話
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キラが"打鉄・弐式"の開発に協力する事になった、一方、一夏はある問題に直面していた。

 

「えっと……」

 

一夏とシャルルはそれぞれのベッドに腰掛けていた。

一夏の目の前にいるシャルルは普段と変わらないスポーツジャージなのだが、シャルルの胸部には本来、男には無い膨らみがあった。

そうシャルルは女だった。

何故、シャルルが女だと分かったのか、それは今から数分前の出来事であった。

ボディーソープが切れてた事を思い出した一夏は、シャワーを浴びていたシャルルの下にボディーソープを渡すためシャワー室と隣接する洗面所に入った。

一夏が洗面所に入ったのと同時にシャワー室に入っていたシャルルが出てくると一夏と鉢合わせてしまった。

それが原因でシャルルは一夏に女だとばれてしまった。

 

一夏はもう一度シャルルに目をやる。

コルセットをしていないので服からでも胸の膨らみが分かる。

一夏は様々な思いが頭の中をよぎるが、まず先に知りたいことをシャルルに聞くことにした。

 

「どうして男のふりをしていたんだ?」

「その……実家、デュノア社の方からそうしろと言われたんだ。社長……父からの命令でね」

「命令って……親だろう? どうしてそんな」

「僕はね、一夏……愛人の子なんだよ」

 

一夏は絶句した。

その事実に一夏はどう反応すれば良いのか分からなかった。

 

「二年前、お母さんが亡くなった時に父の部下がやってきて引き取られたんだ、色々と検査する過程でIS適性が高いことが解って、非公式だけどデュノア社のテストパイロットをやることになったんだ」

 

シャルルの声はただ健気で、どこか乾いていた。

自分の心の傷を切り開くかのように、シャルルは淡々と話を続けた。

 

「父に会ったのは二回ぐらいで会話は数回ぐらい。本妻の人には一度だけ会ったけど、『泥棒猫の娘が!』って殴られたんだ、お母さんもちょっとくらい教えてくれたら、あんなに戸惑わなかったのにね」

 

シャルルの話を聞いている内に一夏は怒りに震えていた、だがそれを堪えるかの様に、一夏は拳をきつく握り締めた。

 

「それから少し経って、デュノア社は経営危機に陥ったんだ」

「『イグニッション・プラン』か」

 

一夏は以前、セシリアから聞いたヨーロッパの第三世代機の開発事情を思い出した。

 

『現在、欧州連合では第三次統合防衛計画『イグニッション・プラン』では次期主力機の選定中なのですわ。今のところトライアルに参加しているのは我がイギリスのティアーズ型(モデル)、ドイツのレーゲン型、イタリアのテンペスタU型ですわ。実用化ではイギリスが一歩リードしていますがまだ難しい状況なのです。ですから実稼働データを採る為に私がIS学園に送られましたの』

 

ラウラの転校もそれが関わっていた。

 

「フランスは統合防衛計画『イグニッション・プラン』から除名されていてね、第三世代機の開発は急務だったの、デュノア社でも第三世代機の開発をしていたんだけどラファールは第二世代機最後発でデータも時間も圧倒的に不足していて中々形にならなかったんだよ。それで政府からの通達で予算を大幅にカットされたの。そして、次のトライアルで選ばれなかったら援助を全面カット、IS開発許可も剥奪されることになったんだ」

「流れは何となく分かったがそれがどうして男装に繋がるんだ?」

「簡単だよ。注目を浴びる為の広告塔、男なら特異ケースとされる一夏やキラ、シンと接触しやすい、それと本人及びその使用機体のデータを盗んでこいと言われているんだよ、あの人にね……」

 

シャルルの父親はたまたまIS適性の高かったシャルルを一方的に利用しているだけであった。

実の娘を道具の様に使うシャルルの父親に激しい怒りが一夏に襲う。

 

「まあ、こんなところかな、でもばれちゃったし、きっと僕は本国に呼び戻されるかな、デュノア社は潰れるか他社の傘下に入るか、僕にとってはどうでもいいことかな、はあ、話したら何か楽になったよ。聞いてくれて有難う、そして、今まで嘘ついていてゴメン……」

「いいのか、それで」

「え……?」

 

一夏は無意識のうちにシャルルの肩を掴んで顔を上げさせ、自分の中に溜まっていた感情を爆発した。

 

「いいはずがないだろ、いくら親でも子供の自由を奪う権利があるわけないだろ! 親がいなけりゃ子供は生まれない、そりゃそうだろうよ、でも、だからって親が子供を何したっていいなんて、そんな馬鹿なことがあるか! 生き方を選ぶ権利は誰にだって、そいつ自身にあるもんだろ! 親なんかに邪魔される筋合いなんかない!!」

「ど、どうしたの? 一夏、変だよ?」

「あ、ああ……悪い。つい熱くなってしまって」

「いいけど……本当にどうしたの?」

「俺は……俺と千冬姉は両親に捨てられたから」

「あ……」

 

シャルルは一夏に関する資料を読んでいた。

『両親不在』の意味を最初は分からなかったシャルルだが、一夏の言葉で理解したらしく、シャルルは申し訳なさそうに顔を伏せる。

 

「俺の家族は千冬姉だけだ、だからもし……親が現れて同じ様に命令されたら、絶対に許せないと思う」

「……うん、そうだね……ゴメンね、嫌な事を思い出させちゃって……」

「気にするな」

 

俯いているシャルルの頭に一夏は手をのせる。

シャルルは少しだけ安心したような顔になった。

 

「それで、シャルルはこれからどうするんだ?」

「どうもこうもないよ、フランス政府も事の真相を知ったら黙ってないだろうから代表候補生をおろされてよくて牢屋行きかな」

「いいのか、それで」

「僕に選択する権利なんてないよ」

 

愛想笑いを浮かべるシャルル。

 

「だったら、俺が選んでやる、ここに居ろ」

「え?」

「ここはIS学園、どこの国でもない場所であり、あらゆる国や組織が内部の人間に干渉することを禁じている、お前の父親が何を言おうと関係ない、もうお前はIS学園の生徒だ、あとはお前の意志だけなんだ」

「そ、そうだけど……僕は皆を騙して」

「関係ないっ! 俺達とシャルルがここで共に過ごした時間は嘘なんかじゃないだろ!」

 

一夏の問いにシャルルは沈黙する。

そして、一夏は自分勝手な事を言ってしまう。

 

「俺は、シャルルに居て欲しい、居場所が無いのなら俺が居場所になってやる」

 

一夏の言葉にシャルルの時が止まった、それにつられて一夏も押し黙ってしまう。

シャルルは一夏の胸の中に飛び込んで、顔を埋めた。

 

「僕……ここに居て、いいんだね」

「ああ、シャルルがそう望めばいい」

「わかった、ふふっ」

 

一夏の胸からシャルルは顔を離し、下から見上げてた。

シャルルの顔には、心からの年相応の少女の笑顔が浮かんでいた。

だが、一夏は今の状態に気付いて頬を少し赤くする。

 

「シャルル、その……」

「どうしたの、一夏?」

 

首を傾げるシャルルに一夏はドキドキしていた。

 

「さっきから胸が、当たってるんだが……」

 

一夏が言った瞬間、シャルルは頬を赤くしながら一夏から離れる。

そして、胸を隠すように身体を抱いて一夏に顔を向けた。

 

「一夏の……えっち」

「なっ!?」

 

赤い顔しながら上目遣いで抗議の目をするシャルルに無条件自分が悪いと認めてしまう一夏。

何とか話題を変えようと考える一夏であったが、シャルルの方から話題を振ってきた。

 

「一夏、一つだけお願いがあるんだ」

「ん?」

 

シャルルはまじめな顔で一夏に向く。

自然と一夏は聞く体勢になる。

 

「ボクのことは"シャルロット"って呼んでくれる? もちろん2人きりのときだけでいいから」

「それが、本当の名前なんだな」

「そう、お母さんがくれた大切な名前なんだ……」

 

シャルロットは母親のことが大好きだっただと感じる一夏。

物心付く前に両親に捨てられた一夏にはわからない感情だった。

 

「わかったよ、シャルロット」

「ありがとう、一夏」

 

 

シャルロットが女だとばれた翌日の朝。

ある話題が教室で持ちきりであった。

 

「そ、それは本当ですの!?」

「う、嘘はついてないでしょうね!?」

「本当だってば!月末の学年別トーナメントで優勝したら織斑君とデュノア君とつ」

「俺達が何だって?」

『きゃああっ!?』

 

一夏の声に女子達は驚いて声をあげた。

 

「で? 何の話なんだ?俺達の名前が出ていたみたいだけど」

「う、うん?そうだっけ?」

「さ、さあ?どうだったかしら?」

「じゃ、じゃああたし自分のクラスに戻るから!」

「そ、そうですわね! 私も自分の席に着きませんと」

 

その声を皮切りに集まっていた女子達が蜘蛛の子散らすようにその場を離れていった。

 

「一体何なんだ?」

「さあ?」

 

一夏とシャルルは首を傾げるのであった。

 

 

(ど、どうしてこのようなことに……)

 

窓側の席に座る箒は平静を装いつつも内心頭を抱えていた。

というのも実は寮の部屋の引っ越しの後、一夏の部屋に行き本人に学年別トーナメントで優勝したら付き合って貰うと宣言したからである。

あの場には二人以外居なかったが声が大きくかったので誰かに聞かれたかもしれない。

それが紆余曲折とあって先程の噂となったのだろう。

 

『学年別トーナメントの優勝者はこの学園の男子二人のいずれかと交際出来る』

 

一夏だけでなくシャルルが巻き込まれている辺り間違いない。

噂は学園中の殆どの女子生徒が知っており、上級生がクラスの情報通に確認に来ていたくらいだった。

ただでさえ鈴という強力なライバルがいるのにこうなっては周りの『意識しているが行動に出れない』女子生徒達が意気込み、一夏争奪戦が大変なことになってしまう。

 

(いや、優勝だ。優勝すれば問題ない)

 

箒は頭を左右に振って嫌な考えを追い出す。

 

(今度こそ、今度こそはあの時とは違う。大丈夫。大丈夫……なはずだ)

 

『あの時』、それは箒が小学四年生の時だった。

小学四年生の時、剣道の全国大会でも同じ約束を一夏にした事がある。

小学生の部という括りで上級生も多数いる中実家が道場でありキャリアもある箒は優勝候補であった。

だがその大会当日、姉の束の所為で引っ越しとなり大会不参加で優秀を逃してしまったのだった。

束が発表したISは兵器への転用が危ぶまれ、政府の要人保護プログラムによって政府主導の転居を余儀なくされた。

一夏からの手紙も情報漏洩防止という名目から政府の圧力で返事が出来なかった。

そして気付けば両親と別居となり元凶である束は行方を暗ますという顛末である。

繰り返される監視と聴取で心身共に参っていた箒が剣道を続けていたのも同じく剣道をやっていた一夏との繋がりを感じての事だった。

だが実は違った。それは『只の憂さ晴らし』に過ぎなかった。

そしてその後の全国大会で優勝した、だが、決勝戦で負かした相手が涙を流しているのを見て自己嫌悪と絶望に陥った。

それは只の暴力だった。

思いも信念も無い、強いとは言えないモノだった。

『強さ』とは、こんなモノではない。

それは自分がよく知っているはずだった。

 

(今度こそ、私は……『強さ』を見誤らずに勝つ事が出来るだろうか……)

 

 

放課後、一夏とシャルルと箒の三人はアリーナに移動していたのだが、アリーナの様子が慌ただしかった、一夏達はステージの様子を見ようと観客席に行った。

 

「何だろうね?」

「ああ、一体何があるのや」

 

アリーナのステージに大きな爆発が起きた。

爆発が起きたアリーナのステージを見るとそこには大きな煙が上がっていた。

 

「くうっ!」

「ああっ!」

「鈴!? セシリア!?」

 

その中からISを展開した鈴とセシリアが吹き飛ばされる様に出てきた。

機体は所々破損し、アーマーの一部は完全に破壊されていた。

そして爆発の後そこから漆黒のISを纏ったラウラが飛び出してきた。二機に比べると損傷は圧倒的に軽微であった。

 

「このおっ!」

「無駄だ」

 

鈴が衝撃砲を撃つもラウラは回避もせず右手を前に突き出すだけで、砲弾が届くことは無かった。

 

「くっ、こうも相性か悪いだなんて……!」

 

ラウラは衝撃砲をAICで無力化した後、肩からワイヤーを射出、複雑な軌道を描き鈴の右足に絡み付いた。

 

「そうそう何度もやらせるものですかっ!」

「ふん……理論値最大稼働のブルー・ティアーズならいざ知らず、この程度の仕上がりで第三世代型兵器とは笑わせる」

 

セシリアがスターライトmkVで狙撃しつつビットで視界外攻撃援護を行うもその両方を躱しさっきと同じように、今度は両手を交差させ突き出すとAICに捕まったビットは静止した。

動きが止まったラウラをセシリアが狙撃するも肩のレール砲で相殺され、狙撃態勢で止まってしまっているセシリアにラウラはワイヤーブレードで捕獲した鈴をぶつけた。

その後ラウラは爆音と共に((瞬時加速|イグニッションブースト))で二人との距離を詰めた。

そして両手首からプラズマ刃を展開、ワイヤーブレードを六つ射出して鈴に襲い掛かる。

鈴は双天牙月を分離させ二刀流で凌ぎながら衝撃砲の準備を行う。

 

「この状況でウェイトのある空間作用兵器を使うとはな」

 

衝撃砲は発射される前に実体砲で吹き飛ばされ、そのままプラズマ手刀で鈴の胴体を突こうとするが割って入ったセシリアがスターライトmkVを盾代わりにし近距離で弾頭型ビットを射出、そして、ミサイルはラウラに当たり爆発した。

 

「無茶するわね、あんた……」

「苦情は後で。けれど、これなら確実にダメージが……」

 

自殺行為ともとれる近距離でのミサイル攻撃。

当然二人は爆発に巻き込まれ床に叩きつけられたが、煙が晴れたそこには殆どダメージを負った様子のないラウラが佇んでいた。

 

「終わりか? ならば、私の番だ」

 

そこからは一方的な暴虐だった。

((瞬時加速|イグニッションブースト))で地上へと移動した、ラウラはワイヤーブレードで二人を捕獲しひたすら殴り付ける。

二人のISのシールドエネルギーは残り少なく((操縦者生命危険域|デッドゾーン))に達していた。

このままエネルギーが尽きればISは強制解除され二人の命に関わる。

ラウラの顔が無表情から愉悦に口元を歪めた瞬間、一夏はキレた。

 

「おおおおおっ!!」

 

白式を展開すると同時に雪片弐型に最大出力で『零落白夜』を発動させた。

そのまま観客席とステージを隔てるバリアーを破壊し((瞬時加速|イグニッションブースト))でラウラに突っ込んでいた。

 

「その手を、離せえええっ!!」

「ふん……感情的で直線的、絵に描いたような愚図だな」

 

雪片弐型を振り下ろそうとする腕がAICで止められた。

 

「やはり敵ではないな。この私と"シュバルツェア・レーゲン"の前では、貴様も有象無象の一つに過ぎん、消えろ」

 

肩の大型レールカノンが一夏へと砲口を向けた瞬間、ラウラに一発のビームが襲い掛かかってきた。

 

「何っ!?」

「シン!?」

「一夏、此処は俺がやる、お前は離れていろ」

「貴様……!!」

 

一夏とラウラの間に割り込んできたのはデスティニーを展開したシンだった。

 

「次は貴様が相手をするというのか?」

「ボーデヴィッヒ、自分が何をやったのか分かっているのか!」

「ふ! 知れた事を私の前に立ちはだかる物を叩きのめしただけだ!」

「ふざけるな! そんな理由で鈴とセシリアに力を振ったのか!」

「まあいい、あいつらより愉しませてみせろ!!」

 

ラウラがワイヤーブレードを射出してシンに向かっていく。

シンは素早くアロンダイトを引き抜いて受け流し、脚部を使ってワイヤーブレードの蹴り弾いた。

 

「一夏、ここはシンに任せるわよ!」

「早く此処を離れるよ!」

 

ルナマリアとシャルルがISを展開して一夏の元に駆け寄ってきた。

二人の腕にはセシリアと鈴が抱えられていた。

鈴とセシリアを安全な場所へ移動させた一夏達はシンとラウラの戦いを見守るのであった。

 

 

ワイヤーブレードの猛攻にシンはフラッシュエッジ2でワイヤーブレードを弾きながらラウラに向けフラッシュエッジ2を投擲した。

 

「その程度!」

 

ラウラはAICでフラッシュエッジ2止める、だが、その隙を見逃さないシンはアロンダイトを投げ飛ばした。

 

「何っ!?」

 

予想外の攻撃にラウラはAICを解いて、アロンダイトをかわした。

 

「まだだ!」

 

ヴォワチュール・リュミエールを起動させ一気にラウラの背後に回り込んだシンは右手のパルマ・フィオキーナをゼロ距離で大型レール砲に叩き込み爆発した。

 

「くうっ!?」

 

ラウラはシンと距離を取った後、ラウラは動きを止め口を開いた。

 

「何故だ……その強さ、お前も私と同じ兵士だろう! なのにっ! それ程の強さを持っておりながら何故、そんな奴等と馴れ合う!!」

 

ラウラが叫ぶとシンは怒りを露にしながら答えた。

 

「お前は兵士を兵器と勘違いしているだけだ、兵士も人だ、護りたい物の為に戦う! お前のやっているのは只の暴力だ!!」

「黙れっ! 私は完成された一兵力となる為に、尊敬するあの人の為に戦う! それを邪魔する障害は全て排除する!!」

 

ラウラは両手のプラズマ手刀を展開して((瞬時加速|イグニッションブースト))でシンに接近する。

シンも迎え撃つためフラッシュエッジ2を両手で展開させラウラに接近をする。

両者が激突しようとした、その時だった、シンとラウラの間に何かが割って入ってきた。

 

『!?』

「そこまでだよ、二人とも」

 

割って入ったのはキラであった。

ISを展開したキラはビームサーベルでフラッシュエッジ2とプラズマ刀を受け止めていた。

さらに騒ぎを聞きつけた千冬はキラの後ろに居た。

 

「模擬戦をするのはいいが、アリーナのバリアーが破壊された上にそのまま戦闘を続ける行為までは教師として黙認出来ん」

「し、しかし教官」

「……警告は一度までだ」

「っ、了解しました……」

「それとアスカ先生、いくら止めるかと言って生徒のISを破損させたのは頂けないぞ」

「す、すいません……」

「後で始末書を出してもらうぞ」

「……はい」

「では、学年別トーナメントまで私闘を一切禁止する、解散!」

 

千冬が手を鳴らした音は、拳銃を発砲したかのようにアリーナに響き渡った。

説明
第16話です。

プロローグ
http://www.tinami.com/view/463196

設定集(ネタバレあり)
http://www.tinami.com/view/502954
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タグ
インフィニット・ストラトス IS ガンダムSEEDDESTINY クロスオーバー 設定改変あり シン×ルナマリア 

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