第五章○○「海賊業が大ピンチ!?」
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茉莉香との入れ替わり騒動から1ヶ月半が過ぎた。今日は弁天丸の仕事は荷物を運ぶだけとなっていた。

 

茉莉香「ねぇミーサ、今日は後荷物を運ぶだけだよね?」

 

ミーサ「そうね〜、残りはそれだけだし、船長達はもう帰ってもいいわよ?」

 

チアキ「そう、それじゃあお言葉に甘えさせてもらおうかしら。」

 

ミーサ「えぇ、○○にも今日はもうあがってもいいって伝えてあげて。」

 

茉莉香「うん、わかった♪それじゃあチアキちゃん、○○君の所に行こう♪」

 

チアキ「わかったわ。それじゃあ皆、お先に失礼するわね。」

 

クルー「お疲れ〜。」

 

茉莉香達は、ブリッジを後にして○○が働いている食堂に向かった。

 

○○「ん〜、今日は仕込みどうしようかな?ん〜、夜勤の人達にラーメンでも作っておこうかな?」

 

俺は厨房で残っている具材で、ラーメンのスープを作った。

 

○○「・・・こんなもんかな?しかし・・・そろそろ食材を補充してもらわんとな・・・茉莉香達に相談するか・・・」

 

そんな独り言を言っていると、食堂の扉が開いた。

 

茉莉香「お〜い○○君!」

 

○○「お〜、茉莉香にチアキ・・・どうしたんだ?」

 

チアキ「今日はもうあがっていいってミーサが言ってたわ。」

 

○○「そうなんだ。それじゃあ最後に、ミーサさん達に夜食にラーメン作ったからそれ伝えておかなきゃな。」

 

そう言いながら、俺は通信機を手に取った。

 

○○「○○よりミーサさん。」

 

ミーサ『はい、こちらミーサよ?』

 

○○「お疲れ様です。茉莉香から聞いたので、俺もこのままあがらせていただきます。」

 

ミーサ『えぇ、お疲れ様。』

 

○○「後、ラーメンを作っておいたので、夜食に食べてください。スープは鍋に入ってて、麺は冷蔵庫にありますので。」

 

ミーサ『あら、悪いわね。』

 

クーリエ『○○君ありがとうね〜』

 

○○「いえいえ、それじゃあお疲れ様です。」プチッ

 

茉莉香「終わった?それじゃあ帰ろっか♪」

 

○○「そうだな。ああ後、食材がそろそろ足りなくなりそうだから、買い出しをお願いしたいんだけど?」

 

チアキ「そろそろその日ね。わかったわ、こちらで発注するから、必要なもの後で送っておいて。」

 

○○「了解。」

 

 

そして翌日・・・

 

 

《聖〜なる〜宇宙の〜な〜かに〜♪》

 

朝から携帯がなる。こんなに朝早くから誰なのか?

 

○○(誰だよ・・・こんなに朝早く!この着信音は確か・・・茉莉香からだ。何だろう?)

 

疑問に思いながら、携帯に出た。

 

○○「ふぁ〜い、もしもし・・・」

 

茉莉香『もしもし?○○君!ごめんねこんなに朝早くに。』

 

○○「ホンマやで・・・で、いったい何があったん?」

 

茉莉香『実は・・・弁天丸の乗組員が食中毒になってしまて。』

 

○○「!!」

 

○○はショックを隠せなかった。弁天丸の厨房を任されていながら、乗組員を食中毒にかからせてしまったことに。

 

茉莉香『もしもし?○○君・・・』

 

○○「・・・・・・」

 

○○はショックのあまり茉莉香の呼び掛けに応えなかった。

 

 

茉莉香『とにかく、今からチアキちゃんとそっちに向かうから!』プチッ

 

茉莉香からの連絡は終わった。しかし、俺はそんな事にすら気が付いてはいなかった。それから20分後・・・

 

茉莉香「○○君!迎えに来たよ。」

 

茉莉香が、俺んちの玄関を開けて声をかけた。しかし・・・

 

チアキ「いないのかしら?○○!お邪魔するわよ!」

 

茉莉香とチアキは、○○の家へと入っていった。すると、茉莉香達の目の前には信じられない光景を目にする。

 

チアキ「ちょっ!?○○!あんた何やってんのよ!!」

 

茉莉香「○○君止めて!!」

 

そう叫ぶ茉莉香達の目の前には、包丁を喉元に向けてる○○の姿があった。

 

○○「あ〜・・・茉莉香にチアキか・・・。何しに来たんだ・・・。」

 

チアキ「何しにって・・・あんたを迎えに来たのよ!それより、その包丁を置きなさい!!」

 

○○「・・・ほっといてくれ・・・調理人がクルーの皆を食中毒にしたなんて・・・やってはいけない事だよ。そんなことを起こした料理人は・・・復帰するのは難しい。だから・・・」

 

茉莉香「だからって・・・だからって、○○君がそんな事しなくても!!」

 

チアキ「くっ・・・仕方ない!茉莉香・・・少し時間を稼いで。その間に私は無事な乗組員を呼ぶから・・・。」ヒソヒソ

 

茉莉香「わかった。でも、早くしてね・・・○○君相当追い込まれているみたいだから。」ヒソヒソ

 

茉莉香とチアキは、役割を分担し○○の元に戻った。

 

茉莉香「ねぇ○○君・・・そんな事ないよ?確かに復帰はバレれば難しいけど、そんな事はしないし、弁天丸だったら○○以外に雇う気はないからさ♪だから・・・そんな事は・・・言わないで。」ポロポロ

 

○○「茉莉香・・・」

 

茉莉香は泣き出してしまった。○○はそんな茉莉香を見て言葉を失っていた。

 

チアキ「そうよ・・・」

 

クーリエ達に通信を終えたチアキも戻ってきた。

 

チアキ「あなたは・・・あなたはそんな風に思っている茉莉香や・・・私までにも心配させたいの!!絶対に・・・絶対にあなたを見捨てたりなんかしないわ!私と茉莉香は、絶対に見捨てない!!」ポロポロ

 

とうとうチアキまで泣いてしまった。二人はそのまま○○に抱きつきながら泣いていた。それからどれくらいたっただろう?二人は泣きつかれて寝てしまっていた。すると、チアキから連絡をもらった百眼とクーリエが到着した。

 

百眼「茉莉香!チアキ!」

 

クーリエ「○○君はまだ無事!?」

 

クーリエ達は、目の前の光景に安堵の表情を浮かべた。

 

百眼「よかった・・・無事だったか。」

 

○○「百眼さん・・・それにクーリエさんまで。」

 

クーリエ「茉莉香ちゃん達は寝ちゃったの?」

 

○○「えぇ・・・二人とも俺なんかのために泣いてくれて・・・。」

 

百眼「それほど、二人ともお前さんの事が好きなんだよ。」

 

○○「ハハハ、そんな事はないでしょう。」

 

クーリエ「ここに物凄い鈍感な人がいたよ・・・これは、難しい電子線解くより難しいよ。二人とも・・・」ハァ

 

百眼「・・・だな。取り合えず、状況を報告するから弁天丸に向かうぞ。」

 

○○「わかりました。」

 

百眼「そうそう・・・それから。」

 

○○「何で・・・グハァ」

 

○○は顔面に一発百眼からの鉄拳を喰らった。

 

百眼「俺達の可愛い船長と副船長を泣かせた分・・・」

 

○○「ふぁ〜い」ジンジン

 

クーリエ「ま〜仕方ないよね・・・これで冷して」

 

少し哀れに思ったのか、クーリエは○○に冷えたお茶を渡した。

 

百眼「そんじゃあ○○達は、後ろの車に頼む。○○は運転もな♪」

 

○○「わ、わかりました・・・」

 

そして俺は、二人を後部座席に乗せてから、空港へと向かった。

 

 

・・・高速道路・・・

 

 

茉莉香「う・・・う〜ん・・・」

 

ようやく茉莉香が目を冷ました。

 

○○「おはよう・・・茉莉香。」

 

茉莉香「○○君!?ここはどこ?どこに向かってるの??」

 

○○「茉莉香達が泣きつかれて、その後に百眼さん達が来てくれてね。俺のせいだけど、百眼さんの一発・・・痛かったな〜」

 

茉莉香「あ〜そうだった。で、今は空港に向かってるって訳ね。」

 

○○「そう言うこと♪チアキもそろそろ起こしてやってくれ。」

 

茉莉香「うん♪チアキちゃん起きて・・・そろそろ空港に着くよ。」

 

茉莉香に起こされて、ようやく目が覚めたチアキであった。

 

チアキ「本当に心配したんだからね!ちょっと○○!聞いてるの?」

 

○○「ホンマにごめんなチアキに茉莉香。」

 

茉莉香「悪いと思ってるなら、今度何処かに連れて行ってよ♪そしたら許してあげる♪ね、チアキちゃん♪」

 

チアキ「そうね・・・そうしてもらいましょうか♪」

 

○○「はいはい、ご迷惑かけたのでそれくらいお安いご用ですよ。」

 

茉莉香「やった〜!どこ行こうかチアキちゃん♪」

 

チアキ「そうね〜、○○が運転できるなら少し遠出でもしてみようかしら?」

 

茉莉香「いいねそれ♪」

 

○○「遠出ではいいけど、車はどうするんだよ?俺持ってないぞ?」

 

茉莉香「ミーサの借りればいいじゃん♪」

 

○○「わかった。今度交渉してみるよ。」

 

茉莉香「決まり〜♪どこ行こうかな〜♪今から楽しみ〜!」

 

車内は、起きた茉莉香達によって明るくなっていた。

 

 

・・・弁天丸ブリッジ・・・

 

 

○○「え〜!!食中毒の原因は三代目さんが持ってきたロールケーキ!!」

 

クーリエ「そうなのよ。昨日○○君が作ってくれたラーメンを食べ終わった後に、ルカが甘いものが食べたいって言い出して、そしたら三代目がロールケーキがあるから食べようって言ったのよ。そしたらそのケーキ、賞味期限が半年も過ぎてたのよ。」

 

○○「は、半年・・・」

 

クーリエ「で、それを食べた三代目にルカ、ケインとミーサとシュニッツァーも食中毒になったって訳。」

 

茉莉香「クーリエ達はよく無事だったよね?」

 

百眼「俺は、少し遅れたのがよかったみたいだ。少し調べものをしていたから。」

 

クーリエ「私は誰もいないブリッジで残ってたから食べてないんだ。」

 

チアキ「なるほど・・・けど、海賊業務はどうするのよ?幸い電子戦のクーリエとレーダーの百眼はいるけど・・・操舵手とエンジン、それに戦闘系と航海のできる人はこの船にいないから。」

 

百眼「そうだな〜・・・船長達、またヨット部にお願いできね〜か?」

 

茉莉香「ん〜、そうだね〜。リン先輩にジェニー部長、それにヤヨイちゃんにアイちゃんにサーシャに原真希くらいかな?」

 

チアキ「そうね・・・明日ヨット部に行ってみましょう。」

 

百眼「おう!頼むぜ〜♪」

 

俺のせいで食中毒になってないのは嬉しいけど・・・けど、大変なことになったな。取り合えず明日ヨット部には茉莉香達が行ってくれるから、俺はそのまま俺は弁天丸に行っておこう。

 

 

・・・更に翌日、放課後ヨット部・・・

 

 

茉莉香「という訳なんですけど・・・。」

 

ジェニー「私は構わないわよ?」

 

リン「私もジェニーが良いならいいよ?」

 

原真希「私もOKだよ♪」

 

サーシャ「私も大丈夫です。」

 

ヤヨイ「わ・・・私も・・・」

 

リン「あっ!でも、ホシミヤとグリュンヒルデは、その期間ヨット部のレースがあるよな?」

 

アイ「は、はい!そうです・・・。」

 

茉莉香「そっか〜、それじゃあ仕方ないね。」

 

グリュンヒルデ「今回は、私も参加出来ないのが大変残念です。」

 

茉莉香「そういえば、グリューエルも参加出来るの?」

 

グリューエル「はい、私は大丈夫ですよ。」

 

チアキ「決まったみたいね。操舵手については、また百眼達と相談しましょう。」

 

茉莉香「うん♪それじゃあ今から弁天丸に行こうか?」

 

ヨット部「了解!」

 

茉莉香とチアキは、弁天丸に乗ってくれるメンバー達と一緒に向かった。

 

 

・・・弁天丸ブリッジ・・・

 

 

百眼「操舵手が確保できなかったのは痛いな〜。」

 

茉莉香「そうなんだよ。どうしようか?」

 

チアキ「操舵手・・・○○はどうかしら?」

 

クーリエ「○○君?免許持ってるの??」

 

百眼「あ〜、確かアイツ持っていたはずだぜ?ケイン以外で免許持ってるのアイツだけだしな。」

 

茉莉香「じゃあ、○○君にお願いしに行こうよ。」

 

茉莉香達は、食堂にいるであろう○○に、船の舵をお願いしにいった。

 

 

・・・食堂・・・

 

 

○○「さてと、今日はなんにしようかな?」

 

献立を考えながら冷蔵庫を開けて、色々と考えていた。

 

プシューッ・・・

 

○○「ん?茉莉香か?それともチアキか?」

 

俺は、冷蔵庫の中を見たまま、入ってきた人物を誰か言っていた。だいたいここによく来るのは、茉莉香かチアキだと思い、冷蔵庫から顔を外さなかった。

 

茉莉香「正解♪でも、私とチアキちゃんだけじゃないよ?」

 

○○「ん?」

 

俺は冷蔵庫から顔を出した。

 

○○「百眼さんに・・・それにクーリエさんにヨット部の皆まで。」

 

食堂に先程までブリッジで話し合いをしていたメンバーがここに集まっていた。

 

○○「どないしたん!?皆勢揃いで?」

 

茉莉香「実はね、○○君にお願いがあって来たんだ。」

 

○○「俺にお願い??」

 

チアキ「ええ、百眼達から聞いたけど、あなた操舵手の免許持っているみたいね。」

 

○○「うっ・・・」ギクッ

 

○○はチアキの言葉に戸惑った。確かに○○は操舵手の免許を持っている。しかし、○○は船の運転はここしばらくしていない為茉莉香達には黙っていたのだ。

 

○○「な、何の事かな〜。俺が持ってるのは車の免許だぜ〜♪」

 

わざとらしく話す○○に、チアキは○○に近寄った。

 

チアキ「嘘を言っても駄目よ。○○が操舵手の免許を持っている事はもう調べは済んでいるから♪」

 

茉莉香「そうそう、だから今更誤魔化しても駄目だよ♪」

 

○○「ううっ・・・」チラッ

 

○○は、百眼とクーリエを見た。が、二人とも両手を合わせて謝るポーズをしていた。

 

○○「はぁ〜、バレたら仕方ないか。茉莉香達の言う通り俺は大型の船の免許を持っている。だから弁天丸も動かせる。」

 

茉莉香「それじゃあ、ケインが戻るまで船の舵お願いできない?」

 

○○「断る!!」

 

茉莉香のお願いに対して、今まで断ったことのない○○だが、このお願いだけは受けれなかった。

 

チアキ「何でよ!これは船長と副船長命令よ!!」

 

○○「だったら俺は弁天丸を降りる!」

 

全員「えぇ〜!!」

 

突然の発言に、一同は驚きを隠せなかった。別にケインが戻るだけの間だけなのだが、○○がここまで嫌がるとは思わなかった。しかも、船を降りるとまで言ってきた。

 

百眼「ちょっ!?○○落ち着けよ。」

 

クーリエ「そうだよ!何でそこまで嫌なの?」

 

○○「・・・・・・」

 

○○は、クーリエの質問に黙ったままだった。

 

茉莉香「○○君・・・黙ったままだったじゃわからないよ。」

 

チアキ「そうね。何かしら原因があると思うわ。」

 

○○「いや・・・別に原因って訳では・・・。」

 

全員「ん?」

 

皆は互いに首をかしげていた。

 

○○「ただ・・・」

 

茉莉香「ただ?」

 

○○「ただ・・・免許を取ったのがずいぶん前で、取ってから全然運転したことないから。それで断ってるんだ。」

 

チアキ「なるほどね、確かに暫く運転していなければ、そう言いたくもなるわよね。」

 

茉莉香「だったらさ、練習しようよ♪」

 

○○「練習って言ってもどこでだよ?」

 

チアキ「以前練習したあそこね。そうね!そこでやりましょう。」

 

○○「・・・わかったよ。」

 

茉莉香「決まり〜♪」

 

こうして○○の操縦感覚を取り戻すための訓練が始まった。

 

海明星から少し離れた太陽系付近に弁天丸はいた。

 

茉莉香「さてと、ここまでは大丈夫ね。」

 

チアキ「そうね、普通に飛ばすだけなら見た感じ問題なさそうね。」

 

○○「ま〜、飛ばすだけならいいけど、ドッキングは厳しいな。」

 

ひとまず普通の航行なら問題なさそうだと、茉莉香達は思った。しかし、○○が言うドッキングは確かに難しい。相手の船を傷つけたら、保険組合から修理費などが請求されてしまうので、報酬額が減ってしまうのだ。そんな事は避けたいので今○○は訓練をしているのだ。

 

チアキ「それじゃあドッキングの練習しましょうか。」

 

○○「へ〜い。」

 

そこからまた○○達は再びドッキング作業の練習を開始した。そして暫くして今日の練習は終了した。

 

茉莉香「今日はここまでね!皆、お疲れ様。」

 

百眼「○○、お疲れ!」

 

○○「あ〜、お疲れ様ッス・・・」グテ〜

 

クーリエ「大分疲れてるね○○君・・・」

 

○○「ま〜、久し振りにこんだけデカイ船を操縦したらね・・・」

 

百眼「確かに・・・ま、飯でも食って今日は休めよ。」

 

○○「そうします・・・って飯作るの忘れてた!」

 

原真希「それに関しては大丈夫だよ♪」

 

○○「えっ?」

 

チアキ「○○が操舵に専念出来るように、原真希に厨房をお願いしたの。」

 

○○「そうなんだ、確かに原田は料理が上手いらしいな?茉莉香達から聞いたよ。お手並み拝見かな?」

 

原真希「ふふ〜ん!私の料理食べて驚かないでよ!!」

 

お互い口調は爽やかだが、目だけは全然笑ってはいなかった・・・。

 

茉莉香「ね〜チアキちゃん?○○君の目、怖いんだけど・・・」

 

チアキ「確かに・・・あんな○○見たことないわね。」

 

グリューエル「原真希さんも笑っていません。」

 

チアキ「お互い料理好きだから、負けたくないのね。」

 

茉莉香「あはは・・・」

 

気まずい雰囲気の中、皆は食堂に移動して食事をした。

 

 

・・・船長室・・・

 

 

茉莉香「は〜疲れた〜。」

 

チアキ「だらしないわね。」

 

茉莉香「だって〜、○○君と原真希が穏やかじゃなかったからさ〜。」

 

チアキ「ま〜ね〜。けど、今だけじゃない。弁天丸の料理人は○○な訳だし、問題ないんじゃない?」

 

茉莉香「うん、原真希には悪いけど、私は○○君が作る料理の方が好きだな。」

 

チアキ「私もよ・・・確かに原真希の料理も凄く美味しいわ。けど、○○の料理は原真希おも越える何かがある。」

 

茉莉香「何かって?」

 

チアキ「さぁ?けど、少なからず○○は今のままで満足していると思う?もしかしたら、いずれは弁天丸の料理人を辞めてしまうかも知れないわ。」

 

茉莉香「そんな!?」ガバッ

 

茉莉香は、チアキの一言に飛び起きた。

 

茉莉香「○○君が弁天丸からいなくなるのは絶対に嫌!!」

 

チアキ「私だって嫌よ!だから、原真希には悪いけど、近くにあれだけの料理の腕がある人がいれば、○○も辞めないでしょ。」

 

茉莉香「そうだね・・・取り合えず暫くは様子を見よう。」

 

チアキ「ふふっ・・・そうね。」

 

チアキは、茉莉香の言葉に少し安心をした。

 

茉莉香「そろそろ寝ようか?」

 

チアキ「そうね・・・○○はまだ戻ってきてないの?」

 

茉莉香「そういえば・・・」

 

○○は、茉莉香とチアキと同室である。とは言え、同室と言っても部屋はキチンと別々である。まだ、戻ってきていない○○は何をしているのか?

 

 

・・・弁天丸ブリッジ・・・

 

 

クーリエ「ん〜!平和だね。」pipipipi

 

データを解析しながら呟くクーリエ。今は、特に問題なく航行している弁天丸。今は、皆休息に行き見張り役のクーリエだけがブリッジにいる。

 

クーリエ「最近激しい戦闘もないからね〜。今戦闘起きたらヤバイよね・・・ん?」

 

後ろから足音が聞こえ、クーリエは振り返る。そこには○○の姿があった。

 

○○「クーリエさん・・・いたんですか。」

 

クーリエ「○○君・・・どしたの?」

 

○○「少し眠れなくてね・・・」

 

クーリエ「ふ〜ん・・・それじゃさ、何か作ってくんない?」ニコッ

 

○○「え?」

 

クーリエの一言に○○は驚いた。

 

クーリエ「いやさ、私このまま暫くは見張りだから、夜食が欲しいな〜と思っていた所なの。」

 

○○「なるほど・・・俺は別に構いませんけど、原真希の方がいいんじゃないですか?皆さん美味しそうに食べてましたし・・・」

 

○○は、複雑な表情を浮かべた。○○は、原真希の料理を食べて驚いた。自分の身近にこんなに料理が上手い人がいるとは。そんな○○の考えを見透かしたかのように、クーリエは問いかけた。

 

クーリエ「う〜ん・・・確かに茉莉香ちゃん達が連れてきてくれた子の料理は美味しかったよ。」

 

○○「ですよね・・・」

 

○○は、クーリエの一言に少しショックを受けていた。しかし、クーリエは・・・

 

クーリエ「けど・・・私は○○君が作る料理の方が好きだよ?だって○○君、私達クルーの好みを気遣って、更にはそれで栄養もしっかりと考えてくれてる。私だけじゃなく、百眼やケイン、ミーサや三代目やルカ、それにシュニッツァーだって○○君の料理がいいって言ってたし。当然茉莉香ちゃんやチアキちゃんもね♪」

 

○○「クーリエさん・・・」

 

クーリエ「だからさ、あんまり考え込まないでいいと思うよ?あ〜、因みに今の話皆には内緒ね♪」

 

クーリエは、照れ臭そうに○○にお願いした。

 

○○「はは・・・わかりました。さて、クーリエさんは夜食に何をご希望ですか♪」

 

クーリエ「そうだね〜、前に○○君が作ってくれたラーメン♪私は食べれなかったしね。」

 

○○「了解です。それじゃ作ってきます。」

 

それから食堂で調理をし、再び○○はブリッジに戻ってきた。

 

○○「お待たせしました。」

 

クーリエ「お〜!これが前に食べそこなたラーメンだね♪いただきます。」ズルズル〜

 

○○「どうぞ・・・所でクーリエさん?さっきから何をしてるんですか?」

 

クーリエ「ん〜、一応この辺りに危険がないかを確認してたの。」ズルズル

 

○○「へ〜。で、何かいましたか?」

 

クーリエ「ここからかなり離れた所に二隻反応したけど、ま〜大丈夫でしょ。」チュルン

 

○○「ならいいですけど・・・ふぁ〜、そろそろ寝ます。」

 

クーリエ「うん、お休み。」

 

○○「お休みです。」

 

○○は、クーリエに挨拶をして部屋に戻った。

 

クーリエ「ズルズル〜」カタカタ

 

百眼「いやはや・・・お前らしくないな。」

 

クーリエ「・・・いつからいたの?」

 

百眼「お前がアイツの料理は皆好きってとこから。」

 

クーリエ「ほとんど最初じゃん・・・だって、あのままだったら○○君弁天丸からいなくなりそうだったし。それに、嘘じゃないしね。」

 

百眼「そうだな・・・俺もアイツはいてほしいしな。」

 

クーリエ「うん。それじゃ私は休むね。」

 

百眼「おう!お疲れ!」

 

クーリエは、百眼に後を頼み自室に戻った。

 

百眼「やれやれ・・・ウチのお嬢様達は未だに素直になれないね。まさか、クーリエも入るとはな。これは、船長も副船長も油断できないぞ。」カタカタ

 

百眼は、誰もいないブリッジで一人微笑みながら言った。

 

 

・・・○○の部屋・・・

 

 

○○「ふぁ〜・・・さてと、寝るか。」プシュー

 

ドアを開けると、○○は目を疑った。それもそのはずだ、自分の部屋にこの船の船長と副船長がいるのだから。

 

茉莉香「あっ!お帰り、○○君♪」

 

チアキ「随分遅かったわね?どこにいたの?」

 

○○「少しブリッジにね。・・・所で何で二人ともここにいるのかな?」

 

茉莉香「少し○○君と話したくて。」

 

○○「は〜・・・こっちは疲れてるんだから寝かせてくれよ。」

 

茉莉香「む〜、少しくらいいいじゃん!」

 

チアキ「茉莉香、○○も少し疲れてるんだからわがまま言わないの。」

 

茉莉香「は〜い。」

 

○○「サンキューチアキ、そんじゃ俺は寝るわ。」ボフッ

 

茉莉香「お休み○○君。」ポフッ

 

チアキ「お休み。」ポフッ

 

○○「・・・・・・」

 

茉莉香達は、○○に挨拶をして眠りについた。

 

○○「・・・何でここで寝るねん。」

 

茉莉香「いいじゃん、久々に一緒に寝ようよ♪」

 

チアキ「えぇ、たまにはね。」

 

○○「・・・・・・」

 

茉莉香達は、そのまま○○に引っ付いた。三人とも各々に部屋はあるのだが、たまに○○の部屋に来て一緒に寝る事がある。そして、○○の部屋だけ特別に三人で寝れるようにベットのサイズを普通のより大きくしていた。因みに、○○には内緒で勝手に変更したのは、茉莉香とチアキの二人であることは言うまでもない。

 

○○「はぁ〜、どうせなに言っても無駄だろうし、もういいよ。」

 

茉莉香「当然♪」

 

チアキ「当たり前よ♪」

 

○○「そんじゃ寝るぞ。」

 

茉莉香「お休み〜!」

 

チアキ「お休み。」

 

○○達は、三人仲良く眠りについた。

 

 

・・・それから四時間半後・・・

 

 

ビーッビーッビーッビーッ

 

○○「ん〜、何だ?」

 

チアキ「警報!?何が起きたの??」

 

俺とチアキは起き、そして通信が飛び込んできた。

 

チアキ「状況は??」

 

クーリエ「所属不明の敵艦が二隻。」

 

○○「二隻・・・それってあの時に反応があった船じゃ・・・」

 

クーリエ「ご名答!三人ともすぐにブリッジに来て!早くここを離れないと!」

 

チアキ「了解!すぐに向かうわ!」

 

○○「茉莉香起きろ!敵が来たぞ!!」

 

茉莉香「ふぇ?敵・・・大変じゃない!」

 

チアキ「さっさと向かうわよ!」

 

○○達は、少し寝ぼけてる茉莉香を担ぎながらブリッジに向かった。ブリッジにつくと、既に皆揃っていた?

 

茉莉香「状況は?」

 

百眼「熱反応はまだないが、油断できないぞ!」

 

クーリエ「こっちも解析中!直ぐに終わらせるから。」

 

○○「・・・・・・」

 

茉莉香「了解!ジェニー部長、攻撃準備は?」

 

ジェニー「準備出来てるわよ。」

 

茉莉香「ヤヨイちゃん、エンジンの調子はどう?」

 

ヤヨイ「阿号と吽号共に正常に稼働。大丈夫です!」

 

茉莉香「わかった!ありがとう!!」

 

○○「・・・・・・」ギュッ

 

百眼「○○。」ポン

 

○○「百眼さん・・・」

 

百眼「落ち着いてやれば大丈夫だ。」

 

○○「・・・はい!」

 

チアキ「来るわよ!」

 

○○「弁天丸・・・発信!」

 

弁天丸は動きだし、相手敵艦も動き出した。

 

茉莉香「クーリエ!電子戦開始!」

 

クーリエ「了解!後、敵艦判明。この船・・・海賊船ね。」カタカタ

 

百眼「海賊船ね・・・敵さんも攻撃いつしてくるのか?」カタカタ

 

チアキ「どう百眼、向こうは何か仕掛けてきそう?」

 

百眼「いや、まだだな。」

 

○○「何を考えてんねん、向こうは・・・」

 

ビーッビーッ

 

突然警報が艦内に鳴り響いた。

 

百眼「敵艦から高エネルギー反応!」

 

クーリエ「電子戦、相手も中々やり手だよ!」カタカタピピピピ

 

茉莉香「○○君!左舷十度に旋回!」

 

○○「了解!」

 

敵の攻撃を何とか回避する○○。

 

○○(いっぱいいっぱいやで・・・)

 

百眼「敵さん二隻から更に高エネルギー反応!!来るぞ!!」

 

クーリエ「なっ!!」

 

茉莉香「どういたの?」

 

クーリエ「敵艦がふたてに別れた。一隻はそのままで、もう一隻は上から来るよ!!」

 

○○「ちっ!」

 

茉莉香「敵に上をとらせるな!!」

 

○○「うりゃ〜!!」グイッ

 

弁天丸は、勢いよく上に上がった。

 

茉莉香「主砲撃て!」

 

ジェニー「了解!攻撃開始!」

 

上にいた敵に向かって攻撃した。見事に命中し一隻を潰した。

 

チアキ「残るは一隻のみ!」

 

茉莉香「このままもう一隻に接近して、そのまま超光速飛躍に移行!」

 

○○「了解!超光速飛躍に移行!」

 

ビーッビーッ

 

百眼「残り一隻からエネルギー反応!来るぞ!!」

 

○○「何とか避けてやる!」

 

弁天丸は、何とか相手の攻撃を避けながら向かっていった。

 

グリューエル「ぶつかってしまいますわ!」

 

○○「させるかよ!」

 

○○は、大きく舵を切り相手敵艦をギリギリに避けて、超光速飛躍に入った。

 

クーリエ「敵の反応を消滅。無事に振り切れたみたい。」

 

皆「よかった〜。」

 

○○「ふ〜」

 

○○は、椅子にもたれ掛かりようやく一息をついた。

 

タタタッ

 

茉莉香「○○君!」ガバッ

 

○○「うわ!?」

 

茉莉香「さすが○○君♪」

 

チアキ「本当、流石だわ。私達の目に狂いはなかったわ。」ダキッ

 

○○「ちょっ!?チアキまで!?」

 

百眼「おやおや」ニヤニヤ

 

クーリエ「あら〜」ニヤニヤ

 

ジェニー「あらあら?」ニコニコ

 

リン「ハハハ」

 

ヤヨイ「あわわわ///」

 

グリューエル「微笑ましいですわ。」

 

○○「皆も見ていないで、何とかしてくれ〜!」

 

無事に危機を乗りきった弁天丸ブリッジは、いつも通りに明るくなっていた。茉莉香とチアキは○○に抱きつき、それをからかうように見ている残りのメンバー達。こうして、難を乗りきった茉莉香達。次は海賊業だ。

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弁天丸に非常事態!?
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モーレツ宇宙海賊 ミニスカ宇宙海賊 オリ主×茉莉香×チアキ 

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