SAO〜黒を冠する戦士たち〜 第六十四技 シンカー救出依頼
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第六十四技 シンカー救出依頼

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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キリトSide

 

「実は、いまの軍は正常には機能していないんです…」

 

「どういうことですか…?」

 

ユリエールさんの言葉に、アスナもサーシャさんも首を傾げている。

 

そうか、アスナもサーシャさんも『軍』の細かい事については知らないんだったな。

 

「アスナ、軍には二人のリーダー格がいるんだ。

 一人はシンカー、彼はリアルでMMOの総合情報サイトの管理人をしていた。

 『MMOトゥデイ』っていうんだけど、その経験を生かして情報を扱ったり、

 プレイヤーを支援するギルド『MTD』を作ったんだ。

 それを二人目のリーダー格であるキバオウがMTDを取り込んで『アインクラッド解放軍』を作った。

 だが、キバオウはタカ派…つまり過激派でシンカーとは対立していたんだ。

 死んだコーバッツはキバオウの方針に従って74層の攻略に出てきたらしい」

 

「キリトさんの言う通りです。

 シンカーはその…、放任主義なところがあって、

 それをいいことにキバオウが自分の思うように方針を変えていったんです。

 そして、キリトさんの言ったようにキバオウが決めた方針で死者が三人もでたので、

 それを期に彼を除名しようとしたのですが…」

 

ユリエールさんは一度顔を俯かせてから、意を決したように面をあげた。

 

「シンカーがキバオウに嵌められて、迷宮の奥に閉じ込められたのです…」

 

「それって!?」

 

「チッ、また((犯罪|オレンジ))同然の行為か…」

 

彼女の明かした事実にアスナは驚愕し、俺は舌打ちをした。

 

昨日の軍の行動をみても正常でないのは明らかなようだ。

 

「シンカーさんは、どうなったんですか…?」

 

アスナが訊ねる、それは俺も気になった。彼女がここに来たということは、シンカーはまだ無事なはず。

 

「『生命の碑』には名前が消失していなかったのですが……、いつ彼の名前が消えるかもわからなくて……わたし…」

 

あくまで((まだ|・・・))無事ということか。

 

アスナも今の話しを聞いて押し黙っている。

 

「そこに、軍を撃退した俺達が現れた、ということですか」

 

「……はい」

 

なるほど。どうやらシンカーはレベルの高い迷宮に閉じ込められたようだな。

 

そして軍の奴らを撃退させた俺達ならば、救出にいってもらえると考えたのだろう。

 

「お礼はなんでもします! お金でもアイテムでもなんでも!

 ですから…シンカーを、彼を助けてください!お願いします!」

 

ユリエールさんは必死になって俺達に頭を下げてお願いしてくる。

 

正直、助けてあげたいのは山々なんだが、当然命の危険性もでてくるし罠の可能性も否めない。

 

俺とアスナが顔を合わせて悩んでいると…、

 

「パパ、ママ。このひとの言ってること、ホントだよ…」

 

「ユイちゃん、わかるの?」

 

今まで黙っていたユイの言葉に、俺もアスナも少々驚いた。

 

「なんとなくだけど…」

 

「私からもお願いします。どうか、ユリエールの大事な人を…」

 

普通なら誰も信じないだろうけど、俺とアスナはユイの親だ。子を信じないでなにが親だ。

 

それに一宿一飯の恩がある、サーシャさんにまで頭をさげられたら断れないな。

 

俺とアスナは目を合わせてから、頷きあった。

 

「お二人とも顔を上げてください」

 

「それとお礼もいらないので。場所を教えてください」

 

「っ!? あ、ありがとうございます!!」

 

アスナと俺の言葉を聞いて、ユリエールさんはお礼を言ってきた。

 

「ふふ、それよりもユリエールさん。早く行かないと…」

 

「はっ、そうでした。場所はこの層にあるんです」

 

「「え?」」

 

ユリエールさんを促したアスナ、しかしこの層にある迷宮と聞かされ、俺は自分の耳を疑った。

 

どうやらアスナもらしい。この層にあるのか?

 

「軍が独占していた情報なのですが、『黒鉄宮』の裏手にある地下水道の奥に裏迷宮があるんです。その奥にシンカーは……」

 

「俺達としたことが…。テストの時にはそんなのなかったぞ」

 

彼女の言葉に、俺は頭を抱えた。まさか裏迷宮が存在していたなんて。

 

製品版ということで追加されたのか…。

 

「あの、モンスターのレベルのほうは…」

 

「大体60層くらいの強さです。その、お恥ずかしながら私のレベルでは一体となら戦えるのですが、複数相手では…」

 

アスナがモンスターのレベルを尋ねると、ユリエールさんが答えた。

 

「60層か…。それくらいなら問題ない」

 

「わたしもだよ」

 

俺とアスナの会話を聞いて、ユリエールさんは少々驚いた様子だ。

 

「キリトさんもアスナさんも相当な実力者なのですね、あれ? キリト……アスナ……。あっ、思い出した!?」

 

突然、ユリエールさんは大声を上げて椅子から立ち上がった。もしや、バレたか?

 

「黒の戦闘装束にキリトという名前……。紅白の軽鎧にアスナという名前……。

 もしかして、【黒の聖魔剣士】のキリトさんと血盟騎士団副団長の【閃光】アスナさん!?」

 

「え、えっと。ギルドの副団長は元ですけど、そうです、はい」

 

俺は苦笑しながら頷き、アスナも戸惑いながら答えた。

 

ユリエールさんはまだ呆然としており、サーシャさんは状況が呑み込めずに不思議そうにしている。

 

キリトSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

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後書きです。

 

キリトとアスナは有名人です。

 

さらにこの作品ではキリトの方がアスナよりも有名で人気がありますw

 

次回からは裏迷宮に入りますので、是非お楽しみに・・・。

 

では・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
第六十四話です。
ユリエールさんからの依頼です・・・。

ではどうぞ・・・。
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コメント
アサシン様へ バレても特に問題はないですよw(本郷 刃)
バ〜レタバレタ♪素性がバレタ〜♪(アサシン)
TK様へ 自分もキリトとアスナの両方好きです!(本郷 刃)
俺はキリトもアスナも両方好きだー!!w次回も楽しみにしてます^^(TK)
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