SAO〜黒を冠する戦士たち〜 第八十二技 骸骨の狩り手
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第八十二技 骸骨の狩り手

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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キリトSide

 

転移した俺達がついたのはどうやら迷宮奥部の安全エリアらしい。

 

この近くにボス部屋があるそうだ。この迷宮は全体が黒曜石で出来ているようで、空気が重く感じる。

 

今はみんなでもう一度アイテムと装備の確認をしているところだ。

 

「キリト! おれぇはさっきのおめぇの演説…、メチャクチャ興奮したぜ!」

 

「俺もそう感じたぞ」

 

クラインとエギルが先程の演説について感想を話してきた。

 

「俺なんか、鳥肌が立ったよ」

 

「「「うんうん」」」

 

ケイタがそう言うと、黒猫団の三人も頷いた。

 

「私はどちらかというと…、心に響く感じがしたかな…」

 

「わたしはいつも以上にドキドキしたよ…//////」

 

サチがそう述べて、アスナは俺にだけ聞こえるように呟いた。

 

「ああいうのは初めてだったんだけどな…」

 

「キリトの『王の覇気』はやっぱり心地が良いぜ!」

 

初めての演説はあまり自信が無かったが、シャインがそう言ってきた。

 

「それはその人の質次第だからな…。

 シャインの『勇壮』、ハクヤの『冷徹』、ハジメの『極致』、ヴァルの『憤怒』、ルナリオの『剛毅』、

 これらは『覇王』と相性がいいからな」

 

「そうだな。それにキリトの想いをみんなに伝えるのと同時に士気の向上を狙ったものだし」

 

俺が覇気の相性について話すと、ハクヤが解説を加えた。

 

そんな風に会話をする俺達に一部はついていけなくなっている。

 

「えっと〜、なんだ? その、『勇壮』とか『冷徹』とかって…」

 

「あ〜。それは、難しいからまた今度にしよう。かなり長くなるし」

 

「そっか、ならいいや」

 

クラインが説明を求めてきたが、俺が長くなることを言うとあっさりと諦めた。

 

「諸君、準備はできたか?」

 

ヒースクリフが全員に聞こえるように聞いてきた。皆、準備は終わったようである。

 

「では、いこう…」

 

ヒースクリフに続いて俺達は安全エリアから出て、ボス部屋へと向かった。

 

 

 

しばらくしてボス部屋の前に辿り着いた。

 

ここに来る前にモンスターと遭遇したがこの人数の上、各自の戦闘能力も高いためほぼ無傷で来ることができた。

 

そして、目の前にはボス部屋に入る為の重厚な扉がある。

 

「ボス戦だが…、用意はいいか…?」

 

「「「「「(コクッ)」」」」」

 

「よし、開け!」

 

全員が頷くと、ヒースクリフの声を合図に二人のプレイヤーが扉を開いた。一斉に中に駆け出していく。

 

―――ゴゴゴゴゴッ!

 

全員が中に入り終わると扉が閉まった。マズイ!これでは…。

 

「駄目だ、開かない!」

 

「「「「「!?」」」」」

 

一人の男性がそう叫び、全員にさらなる緊張が奔った。

 

これで勝たなければいけなくなった。それでなければ生き残れない。

 

しかし、ボスの姿は未だに見当たらない。そこで俺と黒衣衆はそれを感じ取った。

 

「上だ!!!」

 

俺の言葉を聞いて、全員が上を向いた。そこにいたのは巨大な骸骨の百足だった。

 

カーソルには〈The ((Skullreeper|スカルリーパー))〉、『骸骨の狩り手』と出てきた。

 

そして、奴が上から襲い掛かってきた。

 

「全員壁際まで逃げろ!」

 

一斉にプレイヤー達が壁際まで走る。

 

後方支援を主とした黒猫団と一部の者達は壁際で手を伸ばして他の者達を引き寄せている。

 

しかし、そこで動きに遅れた者達が三人いた。

 

必死に逃げる三人の内の一人を奴は容赦なくその手にある骨の鎌で裂き、他の二人を鋭い槍型の足骨で引いていった。

 

その三人のHPバーは凄まじい勢いで減り、0になった。

 

「なっ!?」

 

「マジかよ…」

 

「バカな…」

 

「い、いや…」

 

俺、クライン、エギル、アスナは思わず言葉を呻き漏らした。他のみんなも驚愕している。

 

彼らのHPはかなりのものだったはずだ。俺や黒衣衆程ではなくても攻略組のHPは高いほうだ。それが一撃で…。

 

「ぬおぉぉぉぉぉ!」

 

そこでヒースクリフが突撃を仕掛けた。普段は後方でほとんど何もしない奴が今回は前に出た。誰よりも先にだ。

 

俺は疑問を持ったが今はそんな事を考えている場合ではない。

 

「後方支援組はできるだけ壁際から離れるなよ、ヤバそうな奴を見つけたらすぐに回復を!

 他の奴らも無理だけは絶対にするな、俺とヒースクリフで出来るだけ仕掛ける!

 着いてこれる奴らだけでいい、いくぞ!」

 

「「「「「おう(ハイ)!!!」」」」」

 

俺の指示にプレイヤー達が答えた。

 

俺達と〈The ((Skullreeper|スカルリーパー))〉との戦闘が始まった。

 

キリトSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

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『覇気』の性質についての本作での設定をさせていただきます。

自分の解釈では『覇気』とは一種の威圧感と考えております。

『殺気』や『怒気』と違い、精神にまで影響を与えるもので、

他のアニメやゲームなどで『覇気』を受けたものは一様に怯えたり、気絶したりなどしているのだと思います。

 

ここで、キリトがみんなに言っていた『覇気』の気質を紹介させていただきます。

『勇壮』…怯まず、恐れず、ただ立ち向かう勇気のある気質

『冷徹』…ただ冷静に、へたをすれば残酷になれるほどの気質

『極地』…自らの限界、極限に到達して、初めて至れる気質

『憤怒』…怒りや憎しみに染まり、狂い戦う気質

『剛毅』…力強く、相手を圧する気質

『覇王』…相手を圧して、仲間を鼓舞できる王の気質

というのが自分なりの解釈と本作オリジナルの気質です。

 

 

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後書きです。

 

次回は戦闘パートとなります。

 

骨の百足さんとの戦闘はどうなるでしょうかね・・・。

 

とは言っても、次回でボス戦終わるんですけどねwww

 

では、また・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
第八十二話です。
ついに75層ボス攻略へと乗り出したキリト達。
その命運や如何に・・・!

では、そうぞ・・・。
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コメント
アサシン様へ どうもですb(本郷 刃)
グッジョブb(アサシン)
アサシン様へ 感情タイプの『覇気』もいいかと思いまして。(本郷 刃)
こう言う覇気もいいですね〜(アサシン)
神薙様へ 別に恋姫を理解しなくてもいいですよw とりあえず本作の『覇気』を理解してくださいw(本郷 刃)
恋姫やった事ないから分かんねwwwなんかシステムがめんどくさそうだったからやる気が湧かないんだよね…。(神薙)
神薙様へ 本作の『覇気』は、恋姫などのような威圧感と感情的なもののほうなんですけどねw(本郷 刃)
覇気っていうとどうしてもワンピースを思い出してしまう…う〜むwww(神薙)
不知火 観珪様へ だからヒスENDじゃないですってwww どうも本作では人間らしいヒスになるんですよね〜w(本郷 刃)
やぎすけ様へ 戦闘よりも物語パートの方が得意なものでw(本郷 刃)
やっぱりヒースクリフエンドだっ(ry いい意味で人間らしくて好きですよーこのヒースクリフさん(神余 雛)
久しぶりの戦闘ですね。(やぎすけ)
龍聖無双剣様へ 実はそれを今後の話しで展開させます。(本郷 刃)
憤怒でバーサークモードになったら危なくないっすか?(龍聖無双剣)
ふかやん様へ その話なら聞いたことありますよ。とは言ってもこれはSAOの中なので、当然全員の身体能力は現実以上ですから大丈夫だと思いますよ。(本郷 刃)
そう言えば昆虫って人と同じぐらいの大きさになると人以上の身体能力を持つ者が多いって聞きます。ましてやこの大きさだと…プレイヤーが百人以上いてもかなりきついのでは…!?(ふかやん)
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