B★RIS――ブラック★ロックインフィニット・ストラトス――転生して一夏の兄になった一人の男の娘の物語
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数分後。シャルルがシャワーからあがってきた。

そのまま今僕が座っているベッドの反対側、窓側のベッドに腰を下ろした。

 

(うぅ・・・話しかけ辛いなぁ・・・。)

 

しばらく沈黙が続く。ずっとベッドに座ったままで何も話さない。

 

「えーっと…お茶でも飲もうか。」

 

「う、うん。貰おうかな・・・。」

 

やっと出てきた言葉がこれ。まぁあのまま話さないよりこうしたほうが話しやすいしね。

熱い緑茶を湯飲みに入れ、シャルルに手渡す。そのとき、少しだけ手が触れた。それだけならいいんだけど・・・。

 

「うわっ!」

 

「え、ちょ、えっ!?」

 

シャルルはそれに驚いて手を離してしまう。その瞬間湯飲みは宙に舞、中身をこぼす。

湯飲み自体はキャッチしたけどこぼれた熱いお茶が腕にかかった。熱い!これ熱い!

 

「れ、冷水冷水!」

 

水道まで行き水を勢いよく出す。そこにお茶がかかった部分を当てて冷やす・・・つもりだった。

 

「ごめん!大丈夫?ちょっと見せて。・・・あ、赤くなってる!ホントにごめんね!」

 

「あ、うん。心配してくれてありがとう。たいしたこと無いけど・・・その・・・当たってるんだけど・・・。」

 

え?何がって?そりゃ勿論シャルルの二つの山が・・・これ以上言ったらシャルロッ党の人に殺されそうだからやめとこう。

シャルルもやっとそれに気付いて恥ずかしそうに背を向ける。

 

「千夏のエッチ・・・。」

 

「何で!?」

 

明らかに僕は被害者のはずだけど!?

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「で、何で男装してたの?・・・まぁ、大体予想はつくけど・・・。」

 

「・・・実家からそうしろって言われて。」

 

「シャルルの実家って、デュノア社?」

 

「そう。僕の父がそこの社長。その人からの直接の命令でね・・・。僕はね、父の本妻の子じゃないんだよ。」

 

僕は、シャルルの過去を知ることになった。

 

「父とは別々に暮らしてたんだけど、2年前に引き取られたんだ。そう、お母さんが亡くなった時、デュノア家の人が迎えに着てね。それで、色々検査を受けてく過程でIS適正が高いことが分かって、非公式ではあるけど、テストパイロットをやることになってね。でも、父にあったのはたったの2回だけ。話した時間は、1時間にも満たないかな。」

 

原作でシャルルの過去は既に知っていたが、それでもシャルルの父親が許せなかった。

シャルルの話はまだ続く。

 

「その後のことだよ。父の会社は経営危機に陥った。」

 

「でもデュノア社って量産機のISシェアが第3位じゃ・・・そっか。リヴァイヴは第2世代型なんだっけ。今のISの研究は第3世代型の開発が主流になってるんだったね。セシリアや鈴、ボーデヴィッヒが転入してきたのもそのデータを取るため・・・。」

 

「そう。デュノア社も第3世代型の開発に着手してるんだけど、なかなか形にならなくて・・・。このままだと、開発許可が剥奪されてしまうんだ。僕が男装して転入してきたのは・・・」

 

「注目を浴びるための広告塔。それと、同じ男子である僕や一夏のISのデータを盗むため。・・・でしょ?」

 

「そう。僕は千夏や一夏のデータを盗んで来いって言われてるんだよ・・・。あの人に。」

 

確かに同じ男子である僕や一夏のISのデータを盗むなら同じ男子のほうがやりやすいかもしれない。

でも一夏の白式はともかく、僕のB★RSはそう簡単にデータを盗むことは出来ない。盗もうとしたら自動的にデータを保護し、逆にデータを盗もうとしている人のPC等のデータをコピーしてから全て消すようにプログラムを組んでおいた。

シャルルの父親も考えが甘かったね。

 

「でも、ホントのこと話したら気が楽になったよ。聞いてくれてありがとう。それと、今まで嘘を付いていてごめん。」

 

「それでいいの?」

 

「え?」

 

「僕や一夏、そして千冬姉さんも両親に捨てられたから。でも僕のことはいい。今更あいたいとも思わない。と言うかもう死んでる。」

 

「もう死んでるって・・・?」

 

「僕ら姉弟を捨てて海外へ行ったんだ。そこで交通事故にあって蒸発した。」

 

まぁ交通事故ってのは嘘だけど。ホントの死因は分かっていない。まぁ知りたいとも思わないし。

 

「でも、シャルルはこの後どうするの?」

 

「どうって・・・。女性であることがバレたから、きっと本国に呼び戻されるだろうね。後のことは分からないけど、良くて牢屋行きかな。」

 

「僕が内密にする。・・・って言っても、シャルルは自白するだろうね・・・。」

 

「うん・・・。僕に決定権は無いから。」

 

「だったらここに居ればいい!」

 

「え?」

 

「さっき言ったように、僕が内密にすればいい。万が一バレたとしても、デュノア社は手出しは出来ないはずだよ。」

 

「どうして?」

 

「『IS学園特記事項 本学園における生徒は、その在学中においてありとあらゆる国家、組織、企業、団体に帰属しない』。だからこの学園に居れば、少なくとも3年間は大丈夫。その間に色々と方法を考えよう。もし何も思いつかなければ、留年すればいいし。」

 

「いや留年って・・・。よく覚えてたね、特記事項って55個もあるのに。」

 

「一夏と違って僕は物覚えがいいんだよ。」

 

 

 

 

 

 

その後またシャルルにエッチって言われた。

でもシャルルはこの学園に残るって決めたらしい。良かった・・・。

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IS B★RS インフィニット・ストラトス ブラック★ロックシューター 

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