B★RIS――ブラック★ロックインフィニット・ストラトス――転生して一夏の兄になった一人の男の娘の物語
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第16話 黒岩VS黒雨

 

 

放課後、廊下

 

「今日も、特訓するの?」

 

「そうだね、もうトーナメントまで日もないし、一夏を鍛えないといけないしね。」

 

「お、お手柔らかに頼むぞ千夏兄・・・。」

 

どーしようかなー。まぁ最近はシャルルが教えてあげてるから僕はその辺で寝てても構わないんだけどね。

 

「代表候補生3人が第3アリーナで模擬戦やってるって!」

 

ふと、僕らの横を通り過ぎた三人がそんなことを言ってた。代表候補生3人?確かこの学園に居る代表候補生はセシリア、鈴、シャルル、ボーデヴィッヒ、簪さんの5人だっけ?で、シャルルはここに居るし簪さんのISはまだ完成してないから・・・。セシリア、鈴、ボーデヴィッヒの3人か。

・・・何この組み合わせ。なんか物凄く嫌な予感がする。

 

「急ごう。何か嫌な予感がする。」

 

「わ、分かった。」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

アリーナに着くと、箒も同時にやって来た。

 

「箒?一体何が・・・。」

 

{ドン!}「「「「!?」」」」

 

爆発音のような音が聞こえ、アリーナに砂埃が舞った。

その煙がだんだん晴れてきて、視界に映ったのはISを展開し、地面に手をつけて座り込んでいる鈴とセシリア、その前で二人を見下すように立っているボーデヴィッヒだった。

 

「食らえぇ!」

 

鈴がなんとか立ち上がり、衝撃砲を放つ。しかし・・・

 

「無駄だ!このシュヴァルツェア・レーゲンの停止結界の前ではな!」

 

とボーデヴィッヒが片手を前にかざすと半透明の壁が現れ、衝撃砲の弾を防いだ。

 

「し、衝撃砲を止めやがった!?」

 

「AICか・・・厄介な物積んでるね・・・。」

 

「そうか、だから衝撃砲を避けようとしなかったのか!」

 

あ、一夏が話について来れてない。どうしよ、説明してあげるべきなのかな?

 

「AIC・・・?何だそれ?」

 

「シュヴァルツェア・レーゲンの第3世代型兵器。アクティブイナーシャルキャンセラーのことだよ。」

 

「慣性停止能力とも言う。」

 

「ふーん。」

 

軽っ。絶対分かってないな。まぁいいか。

 

「今見た。それで十分だ。」

 

まぁ百聞は一見にしかずって言うしね。

 

「く・・・。これほど相性が悪いなんて!」

 

鈴が飛行しながら衝撃砲を放つが全て避けられるかAICで防がれる。でも双天雅月で下手に突っ込んでも自分が止められてあの左肩のレールカノンで打ち落とされるのが目に見えてるしなぁ・・・。

・・・と考えてたらシュヴァルツェア・レーゲンからワイヤーが出てきた。そのワイヤーは鈴の手足に絡みついて、動きを止めた。

 

「この程度の仕上がりで第3世代型兵器とは・・・笑わせる。」

 

そのまま地面に叩きつけようとしたとき、横からレーザーが飛んできた。

セシリアのブルー・ティアーズだ。ついでにミサイルも飛んできた。

ボーデヴィッヒはミサイルを避け続け、終いには打ち落とす。4機のビットが接近して砲撃しようとするがAICで止められた。

しかしセシリアはこの隙を見逃さない。

 

「動きが止まりましたわね!」

 

「貴様もな。」

 

どうやらAICの使用中は動きが止まってしまうようだ。・・・いや前世で原作読んでたから知ってるけど!

しかしセシリアもビット操作中は動きが止まってしまう。これじゃセシリアも隙だらけだ。

 

あ、ちなみに僕はビット操作中も動きは止まらないよ。ビットは自動操縦モードにも出来るし。

 

セシリアのスターライトmk3とボーデヴィッヒのレールカノンの砲弾がぶつかり、大爆発が起こる。

ボーデヴィッヒはその爆煙を目晦ましのかわりにし、先ほどワイヤーで動きを止めていた鈴をセシリアにぶつける。ぶつかった2人はそのまま吹っ飛ばされ、地面に激突した。

 

ボーデヴィッヒが2人に近づき、見下す。ボーデヴィッヒは汗ひとつ掻いていなかった。

鈴はなんとか起き上がり、衝撃砲を撃とうとする。

 

「甘いな。この状況で空間圧縮兵器を使おうとは・・・。」

 

シュヴァルツェア・レーゲンのレールカノンの安全装置が解除され、2人に止めを刺そうとしたそのとき、再び爆発が起こった。

その爆発の中から鈴とセシリアが出てきた。

 

「この至近距離でミサイルだなんて、無茶するわねアンタ。」

 

「苦情は後で。けど、これなら確実にダメージが・・・・・・。」

 

爆煙が晴れ、ボーデヴィッヒのISが見えてくる。しかし、操縦者はもちろん、ISにも傷ひとつ付いていなかった。

 

「終わりか?ならば、私の番だ。」

 

またワイヤーが出てきて、2人の首に巻きつく。ボーデヴィッヒはそのまま動けなくなった2人に近づき、一方的に殴り始めた。

殴り始めてから数秒後、僕のISの空中モニターに警告が表示される。

 

{- 警告 - ブルー・ティアーズ及び甲龍の生命維持警告域が超過しています}

 

普通、ISは最低限操縦者の命は守られるようになっている。しかしそれにも限界があり、死亡する可能性だってある。

 

「酷い!アレじゃシールドエネルギーが持たないよ!」

 

「もしダメージが蓄積し、ISが強制解除されれば、2人の命にかかわるぞ!」

 

しかしそんなこと知らないようにボーデヴィッヒは殴り続ける。ちなみにもうブルー・ティアーズの装甲の一部が砕けていた。・・・早くしないと2人が!

 

「一夏!百式の零落白夜でアリーナのシールドを破って!中に進入して二人を安全な場所まで避難させてあげて!ボーデヴィッヒの相手は僕がする!」

 

「わ、わかった!」

 

百式を展開し零落白夜を発動。そのままアリーナのシールドを叩き切る。

あ、ちなみに僕のB★RSでもシールドは破れるよ。後が面倒だから一夏にやらせたけど。

 

僕もすぐにB★RSを展開、一夏と一緒にアリーナに侵入する。

 

「じゃぁ一夏、頼んだよ!」

 

「おう!」

 

僕が一直線にボーデヴィッヒに、一夏が回り込んで2人の元へ向かう。

 

「その手を・・・離せぇぇぇぇぇ!」

 

左手に展開していたロックキャノンをスピアに変形させ、ボーデヴィッヒを切り捨てようとするが動きを止められた。

その瞬間、2人の首に巻きついてたワイヤーがはずれ、ISが強制解除された。恐らく戦いに集中するためだろう

 

「感情的で直線的・・・絵に描いたような愚か者だな。」

 

「好きなだけ言ってて!」

 

上着の裏に隠してたビット4機を出してボーデヴィッヒに突っ込ませる。ボーデヴィッヒは一瞬驚いたがすぐにAICを解除し後方へ避難。ビットをそのまま突っ込ませると今度はビットをAICで止めた。けど・・・

 

「こっちは動けるよ!」

 

((瞬間加速|イグニッションブースト))で急接近。スピアを振り下ろし、シュヴァルツェア・レーゲンを吹っ飛ばす。

 

「成る程・・・少しはやるようだな。だが!」

 

ワイヤーが4本飛んできた。そのワイヤーは僕に巻きつこうとするがそうはさせない。右手にもロックキャノンを展開し、2本を打ち落とす。残りの2本はスピアで叩き落した。

・・・がそのワイヤーに気をとられていた所為か、ボーデヴィッヒが一夏に標準を合わせて撃とうとしていることに気付けなかった。気付いたときにはもうレールカノンから砲弾が撃たれようとしていた。

しかし・・・

 

「千夏、離れて!」

 

シャルルが介入。マシンガンを片手に、ボーデヴィッヒを撃つ。

 

「チッ。雑魚が。」

 

先ほど叩き落したワイヤーをシャルルに放った。シャルルはマシンガンを打ちながらそのワイヤーを避けるが、左手に巻きつかれてしまった。

 

「調子に乗って!」

 

シャルルはその状態でマシンガンを放つが、やはりAICで防がれてしまう。

 

「面白い。世代差という物を見せ付けてやろう。」

 

ボーデヴィッヒは左手にピンク色の非実体剣を展開し、シャルルに突きつける。非実体剣とかそれなんてビームサーベル!?

 

しかしその非実体剣はシャルルのISには届かず、IS用の実体剣に弾かれた。

 

・・・?実体剣?一夏の雪片は非実体だし、シャルルは使える状況じゃない。鈴の双天雅月はあんな形じゃないし、セシリアのブルー・ティアーズはあんな長い実体剣を((量子変換|インストール))していない。まして今使える状況じゃない。僕のB★RSも実体剣は最初から付いてるけど今は展開していないし・・・。

 

と視線を少し下に向けると織斑先生が((生|・))((身|・))でIS用の実体剣を両手で持ち、ボーデヴィッヒの非実体剣を受け止めていた。

・・・え、生身!?僕みたいに限りなく生身に近いISとかじゃなくて生身!?凄い・・・さすが第一回モンゾ・グロッソ優勝者・・・。

 

「き、教官!?」

 

「やれやれ、これだからガキの相手は疲れる。千夏、怪我はしていないか?」

 

え、何で僕の心配だけするんでしょうか。いや怪我はしていないけども・・・。

 

「ち、千冬姉?」

 

「だから一夏、織斑先生って呼べってアレほど・・・。」

 

ホント学習しないなこの子。

 

「模擬戦をするのは構わん。だが、アリーナのバリアまで破壊されるとなると、教師として黙認しかねる。この戦いの決着は、学年別トーナメントでつけてもらおうか。」

 

真面目な顔だね。いやいつも真面目じゃない顔してるって訳じゃないけどさ・・・。

 

「教官がそうおっしゃるのであれば・・・。」

 

「織斑、デュノア、千夏。お前たちもそれでいいな?」

 

「はい。」

 

「あ、あぁ・・・。」

 

「教師には千夏のようにはいと答えろ、馬鹿者!」

 

「は、はい。」

 

「僕もそれで構いません。」

 

 

 

 

その後一夏は3年生と一緒にアリーナのバリアを修理してた。

説明
お待たせしました。
最近別小説に力を入れていた所為でこちらの更新スピードが亀レベル・・・。いや、カタツムリレベルです・・・orz
っ本当に申し訳ない
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ブラック★ロックシューター インフィニット・ストラトス IS B★RS 

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