超次元ゲイムネプテューヌmk2BURST
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「…うーん…」

 

バーチャフォレスト最深部への道中、シンヤはアイエフとコンパに受けた攻撃の跡をさすっていた。

 

あの後、シンヤに何でネプギアがシンヤの部屋に居るのかと問い詰めたところ、シンヤは

俺も知らない、と答えた。

 

シンヤは何も知らないと判断したアイエフ達はネプギアを問いただすことした。

 

何故シンヤの部屋に居るのかと聞いた所、昨日の夜に潜りこんだとの事だった。

 

何故そんな事をしたのか、と聞いたら、顔を赤くして答えなかった。

 

つまり、シンヤはネプギアを部屋へと連れ込んだ訳ではなく、ネプギアがシンヤの部屋に入って行ったという事になる。

 

という事は、シンヤは無罪だということになる。それに気づいたアイエフ達は急いでシンヤに誤ったが、シンヤは、別に気にしていないとの事だった。たが、今度から気をつけてくれよと、釘を刺された。

 

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「シンヤさん。大丈夫ですか?」

 

攻撃を受けた跡をさすっているシンヤを心配してネプギアが声をかけてきた。

それに対してシンヤは

 

「あぁ、大丈夫だ」と、答えていた。

 

実際、攻撃を受けてからだいぶ時間がたっていて、ゴッドイーターとしての回復能力も合わさり、痛みはもう殆ど残っていなかった。

跡をさすっていたのは痛みはもう無いか、と確認するためである。

それよりもシンヤはどうしても気になることがあった。

 

「ところで、何で俺に攻撃してきたんだ?」

 

そう聞くとコンパは

 

「え、えっと、その……」と答えづらそうに顔を逸らしていた。だが、アイエフは

 

「…アンタがネプギアに変な事をしたと思ったからよ」

少々答えづらかったようにしていたが、直球で自らの考えを伝えた。

 

それを聞いたシンヤはかなり驚いていた。

 

「え? いや、俺はそんな事するつもりも無いし、する度胸も無いからな。

というより、俺がそんな奴にみえるか?」

 

と、聞くと

 

「…ちょっとだけ、ね…」またも答えづらそうだったが、そう答えられた。

 

その言葉がかなりショックだったらしく、シンヤは思い切り凹んでいた。

そんなシンヤを宥めたりしながら、シンヤ達はバーチャフォレスト最深部に向かっていった。

 

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バーチャフォレスト最深部は、道中のバーチャフォレストとは違い、円形の足場同士が繋がった所に

巨大な木の根っこが絡まったような場所であった。

 

「ここに、ゲイムキャラが…」

 

ネプギアが不安と緊張した様子でそう呟いた。

 

「どこから探せばいいんでしょうか?」と、コンパが言った。

 

確かに、この場所にゲイムキャラが居る事は確かだが、何処に居るかという事は分かっていない。また、このバーチャフォレスト最深部はパッと見ただけでもかなりの広さだというのが分かる。恐らく、一つに纏まって探していたら日が暮れるだろう。

 

「兎に角、虱潰しに探していくしかないだろう」

 

「そうね…」

 

と、シンヤが提案したとき、前方から黄色いチューリップの花のようなモンスターが数体歩いてきた。

幸い、シンヤ達に気付いていないらしく、そのまま見逃そうとしていたが、突然、モンスターの体が小刻みに震えだしたのだ。それにシンヤが気付いた。

 

「…!? 気をつけろ、あのモンスター、様子が変だ」

 

「え?」

 

ネプギア達もそれに気付いたのかモンスターの方に視線を移すと、モンスターが震えていたが、突然、謎の光に包まれた。そして、光が収まると、黄色かった体は黒く変色していた。

 

「モンスターが…!?」

 

「如何なっているんだ…?」ネプギアとシンヤが驚いているなか、

アイエフは「不味いわね…」とぼやいていた。

 

「え? え? 一体何が起きたんですか?」

 

ネプギアは目の前で起きた事が分からないようだった。

 

そんなネプギアにアイエフが詳しく説明を始めた。

 

「モンスターは犯罪神への信仰の力に影響を受けやすいのよ。で、強く影響を受けてしまったモンスターは、あんな風に凶暴化するって訳」

 

「わたし達はあれを、『汚染』って呼んでるです」

と、コンパが最後をきれいに締めた。

 

「汚染…か。(ようするに、アラガミの活性化と同じようなものかな?)」

と、シンヤは自分の中でそう判断した。

 

と、モンスター達がシンヤ達に気付いたのだろう。モンスター達がシンヤ達に向かってきた。

 

「汚染前と汚染後じゃ、強さも段違いよ、油断しないで!」

アイエフが注意するよう促す。

 

「分かった…!?」

 

突然、背後から殺気を感じ、右足を軸にして体を180度回転させ、装甲を展開した。

すると、装甲の向こう側から衝撃が走り、シンヤは少しノックバックさせられた。

 

「ぐっ!」

 

突然の攻撃に小さい呻き声をあげる。

装甲を解除し、攻撃された方向を向くと、そこにはシンヤの予想していた相手が現れていた。

 

(やっぱ此処にも居たのか…!)

 

チッ、と、その相手に舌打ちをする。

 

「シンヤさん!? 大丈夫ですか!?」突然の事に心配する声を上げるネプギア。

 

「大丈夫だ! それより、ネプギア達はそっちの相手をしてくれ!」

 

「シンヤさんは!?」

 

「俺の相手は別に用意されているみたいだから、そっちの相手をする! だからモンスターの相手は頼んだ!」

 

ネプギアはシンヤの前方に居る相手を見ると何かを悟った様だ。

 

「分かりました!シンヤさんも気をつけて下さい!」

 

「そっちもな!」

 

ネプギアにそう返すとシンヤはその相手に向きなおす。

 

「さて、と。じゃ、始めるか」

 

そう言って目の前の敵―――――砲台型のアラガミ『コクーンメイデン』と

卵と女体が融合したような飛行型アラガミ『ザイゴート』と向き合った。

 

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ザイゴートが大きく口を開けて空気を吸い始め、その空気の塊を飛ばしてきた。

エアショットと呼ばれるそれをシンヤはサイドステップで回避し、神機を銃形態に変化させた。そして、またも空気を吸い始めているザイゴートに対し、火属性のバレットをザイゴートの目玉に向けて放った。それは寸分違わず目玉に当たり、ギャッ、と言う悲鳴を上げて目を瞑って、その動きを一時的に停止させた。

 

シンヤが最初に狙ったのはコクーンメイデンでは無く、ザイゴートであった。

 

何故、コクーンメイデンでは無くザイゴートを狙ったかと言うと、ザイゴートは『宙を浮いている』からである。戦いにおいて敵の背後や上を取るということは、それだけで戦いを有利に進める事が出来る。逆に言うと、背後や上を取られると、それだけで戦いが不利になってしまうのだ。ザイゴートは常に宙を浮いており、常に上を取られている状況と同じなのだ。なので、その状況を無くす為にザイゴートを狙ったのである。

 

ザイゴートの動きが停止したのを見てシンヤが一気にザイゴートに向かって走り出す。その動きを見たコクーンメイデンはザイゴートをフォローする様にシンヤへと攻撃をするが、攻撃のスピードが遅く、攻撃は掠りもしなかった。そして、シンヤはザイゴートに向かってジャンプし、数回きりつけた後、神機をザイゴートの目玉部分に突き刺す。その一撃でザイゴートは息の根を止めたが、今度は神機が((捕食形態|プレデターモード))に変形してザイゴートを一片残らず喰らい尽くした。

地面に着地したシンヤは残ったコクーンメイデンに向かって行った。

 

コクーンメイデンは近づかせまいとレーザーをシンヤに向かって何発も放つ。だがそれは一発も当たらず、遂にシンヤの攻撃が当たる距離まで近づいた。すると、コクーンメイデンの胸部が少し内側に凹んだのを見た。

 

「おっと!」

 

次に来る攻撃が分かっているかのように、シンヤは地面に転がってコクーンメイデンの正面から横側に避けた。すると、一瞬ほど前にシンヤが居た場所に、コクーンメイデンの胸の部分から伸びた針が突き刺さっていた。シンヤはそれを気にもせず、コクーンメイデンを連続で斬り付けると、コクーンメイデンは糸が切れた操り人形の様に力無く垂れていた。

 

それを見たシンヤは、神機を再び捕食形態に変化させ、コクーンメイデンに噛み付かせた。数秒後、神機がコアを喰らったらしく、神機がコクーンメイデンから離れる。すると、コクーンメイデンはオウガテイルと同じように消滅した。

 

「ふぅ、こっちは終わった。向こうは…終わったみたいだな」

と、ネプギア達の方を向くと、向こうも丁度終わったらしく、シンヤの方に向かってきた。

 

「お疲れ様。大丈夫だったか?」

 

と、シンヤが確認すると

 

「はい、大丈夫です。シンヤさんこそ大丈夫でしたか?」

 

ネプギアが逆に心配するような事を言ってきたのだ。それに対しシンヤは笑顔で

「大丈夫だ」と答えた。そして、シンヤが話題を変えるようにこう言った。

 

「で、どうする?このまま一つに纏まっていたらゲイムキャラを見つける前に日が暮れてしまうぞ?」シンヤが聞くとアイエフがこんな事を言い出した。

 

「その事なんだけど、別々に探すってのはどうかしら?」

 

「別々に?」

 

「そう。一つに纏まっていたら時間は掛かるけど、別々に探すのなら時間も短縮できるし、ゲイムキャラが見つかる可能性も高くなるでしょ?」

 

「まあ、そうだが…アラガミが現れた時は如何するんだ?」と聞くと

 

「え?そんなの、倒せば良いんじゃないの?」アイエフはキョトンとしていた。

 

「……あぁ、そういえばまだ言ってなかったな」と、頭に手をやった。

 

「一応、今の所、アラガミは俺にしか倒せないんだ。だからお前たちがアラガミと戦っても、無駄に命を散らすだけだ。俺はそれを見たくない。詳しい理由は後で説明する。だから、今はそれで納得してくれ、頼む」と、頭を下げると

 

「……ハァ、分かったわよ。けどその代わり、ちゃんとその理由を説明しなさいよ?」

アイエフは諦めたようにそう言った。

 

「あぁ、分かってる。で、アラガミが現れたら、これを使え」シンヤはポーチの中から青い色をした円柱の先にピンを着けた物を取り出して、ネプギア達に二つずつ渡した。

 

「……これは?」ネプギアが尋ねる。

 

「((閃光手榴弾|スタングレネード))という奴だ。ピンを外してアラガミに投げつけると、少しだけ相手は麻痺するから、その隙に逃げて、俺に連絡しろ。それと、投げる時は目を瞑れよ。アラガミと同じ様に麻痺するからな」と、最後に注意をしておいた。

 

「わ、分かりました」最後の注意に少し驚きながらも首を立てに振った。

 

「じゃ、探索開始ね」アイエフがそう言って、シンヤ達はゲイムキャラを探し始めた。 

 

説明
今回はバーチャフォレスト最深部までの道中と、其処での戦闘です。
今回も無茶苦茶ですが、宜しかったら見てください。
また、スタングレネードについてはバイオハザード4を
参考にしました。

第六話(前編) ゲイムキャラを求めて…
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