真・恋姫無双〜白き牙を持つ者〜 #55
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〜第54話 †3人との別れ† 〜

 

 

俺達一行はとりあえず落ち着いて話ができる場所でもあり

今回の孫堅(そんけん)の事が終わった後に立ち寄る予定であった

水鏡塾がある襄陽(じょうよう)へ向かう事にした

 

孫堅は死んだ事にしているので真名だけ今後は名乗ってもらう

顔を隠す為に俺とは違った仮面(顔全体を覆って、黄の字が書いてある)をさせた

それと荊州では顔が知られてる存在だろうという懸念があるので

孫堅には漢中(かんちゅう)へ先に行ってもらった

太守の張魯(ちょうろ)にお手紙付で

そんなわけで俺・趙雲(ちょううん)戯子才(ぎしさい)程立(ていりつ)の4人で向かっている

孫堅との戦闘や黄祖(こうそ)との戦闘で思うところがあるのか

3人とも道中無言だった

まぁ聞きたい事は色々あるんだろうが整理中ってことかね

そして襄陽についた

文化都市としても名高い所なので大陸の中では発達してるし

何より文官志望や学者志望などの人材が多く勉強している

そこらかしこに書店や私塾などが立ち並んでるのが特徴だろう

水鏡塾はここからさらに山奥にいった場所にあるみたいだが

そこに3人を連れて行くわけにはいかないので

ここの宿屋に入って、話をしてから別れるつもりである

適当な宿屋に入り、休憩を挟み

俺が取った部屋に3人が集まる

 

 

「さて・・・と、何から話そうか」

 

 

机を挟み、俺と3人が向かい合う形で座って話をする

趙雲はずっと思案中の為か下を向いている

戯子才は腕を組みブツブツとこちらも思案中

程立だけが眠そうにうつらうつらと船を漕いでいるフリをしながら

こちらの様子を伺っている

 

 

「その前に戯子才」

 

「は、はい?!私ですか?」

 

 

いきなり自分に振られると思ってなかったのかちょっと取り乱す

いやいや、将来の軍師さんこの程度で乱れちゃ駄目ですよ?

 

 

「俺もある程度腹を割って話すつもりなんだ

 その「戯子才」という偽名じゃなく本当の名が聞きたいな」

 

「む・・・やはり気づいていましたか

 その内言うつもりでしたがだまっていてすいません」

 

 

頭を下げて言ってくるが俺は別になんとも思っちゃいない

つうか見ず知らずの人間に本名明かす方がおかしいしな

 

 

「気にするな、俺みたいな仮面付けた変な野郎に

 いきなり本名を言うのはおかしいだろうし、自衛の為だろう?

 そういう用心は悪くないさ」

 

「そう言ってもらえるとこちらも助かります

 私の名は郭嘉(かくか)字は奉孝(ほうこう)と言います」

 

「郭嘉だな、分かった」

 

 

表面は普通どおりにしたが俺の内心は

「ちょ!?三国志史上本当の天才と呼ばれる人物じゃねーか!

 早死にするっていうが・・・死なせたくない美人だよな」とか思った

それはさておき、そろそろ本題に入るか

 

 

「これで俺の心がすっきりしたわ

 それじゃ本題に入るか・・・趙雲、俺の課題分かったか?」

 

 

俺が声をかけるとゆっくりと顔をあげる

その目には迷いはないようだ

 

 

「蛮勇と勇猛は違うでござったな・・・

 私には白虎(はくこ)殿の今回の動きは一人で数百の相手を倒し

 将である黄祖も撤退させた働きは勇猛ではござらんか?

 どこが蛮勇なのか分からぬ・・・」

 

 

趙雲は言い終わると唇をキュッと噛んでまた下を向く

うん、美人の困り顔ってそれはそれで可愛いよね・・・って違う違う

 

 

「そうだな、これから言う言葉は趙雲にはきつい言葉になると思うが

 俺としては武人としての趙雲よりも将として戦う趙雲が見たいから言わせてもらう」

 

 

俺の言葉に下を向いた趙雲がゆっくりと顔をあげて頷いた

 

 

「趙雲、君は一人で戦争をする気なのか?

 俺は今回一人で向かった事自体がすでに蛮勇なんだよ

 君も居たし、郭嘉や程立もいた。本来なら一緒に戦い

 軍師の二人には策を考えてもらって戦うものだ一人でやるもんじゃない

 それに、あんな大量の相手をする場合

 君の獲物だと思うように動けないだろう囲まれたら尚更だ

 そんな状態で戦えば、足元はその内血などで滑って終わりだな

 まぁどうしてもそんな状況になったら武人の矜持なぞ捨ててしまえ逃げろ

 生き残ればいくらでも名誉挽回の機会はあるさ」

 

 

俺の言葉を聞き、強い怒りの目で抗議する

 

 

「しかし、それでは私というモノが死んでしまいまする!」

 

「そうか・・・ならばこの先君が誰かに仕官しよう

 仕官先で君はたくさんの部下を持つ立場になれるだろう

 それでも君は一人で十分だからと単身突撃をしてしまうのか?

 主君にはもちろん策を考えた軍師にも失礼だし残された部下達はどうする?

 戦場というのは何が起こるか分からない

 一人でも十分かもしれないからこそ周りと共に行動を起こし

 常に万全で対応しないと駄目なんだよ

 それが将として、上に立つものとして必要なことだと思う

 武人である前に将としてこの先趙雲は生きてほしい」

 

 

俺は立ち上がり趙雲の後ろにいって、肩に手を置く

まー俺も人の事言えないくせに偉そうに言えるもんだと心の中で苦笑してるが

つーか呂布クラスじゃないと一人で戦局変えるとか無理だからね

呂布でも一人で万の人間殺せるとは思わないけどさ

趙雲は肩においた俺の手の上に自分の手を重ね

 

 

「考えてみまする」

 

 

と一言だけいった

俺も

「まだまだ時間はあるさ、いくらでも悩み躓いてその度に起き上がり

 蝶の様に舞えるときがくるさ」

 

「わかりもうした」

 

 

と俺の手を掴む手に力が入ったこれで大丈夫だな

俺の知る知勇兼備の趙雲になってくれるだろう

さて、と次はっと

再度椅子に座り、今後は郭嘉と程立の方を向く

郭嘉も程立もお互いを見て頷き俺の方を向く

 

 

「白虎さん、まどろっこしい事は風だけでいいので

 単刀直入に聞きます・・・貴方は何をしたいのです?」

 

 

眼鏡をくいっと持ち上げて睨んでくる郭嘉

その言葉に程立が小声で「稟ちゃ〜ん・・・ちょっとひどいですよ〜?」といってたが

俺は目を閉じ、ちょっと思案して

 

 

「天下三分の計」

 

 

それだけをいった

二人の目は見開き驚いている

趙雲も顎に手をやりふむ・・・といった感じ

郭嘉はすぐにブツブツと何か言い始める、つうか鼻血出てるけど大丈夫なのか?

程立もこちらをじと眼でじ〜っと見てくるし

俺は・・・鼻血拭く布切れを探しておこう美人台無しです

布で鼻を拭いても全く気づかない郭嘉

どこまで考えにふけってるんだろか

そして、いきなり立ち上がり

 

 

「貴方はどこま・・・ぶふー!」

 

 

鼻血がアーチを描き、俺に大量に直撃する

そのまま郭嘉は後ろに倒れて貧血を起こしたようだ

 

 

「とりあえず、針を打つか・・・」

 

 

この騒動で、今回の話はひとまずお開きということになった

うん、こんだけ鼻血だせば早死にしちゃうかもしれないよね

 

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あとがきっぽいもの〜

 

何が蛮勇なの!?という話がコメントでも盛り上がって?ましたが

流石にばば・・・げふんげふん とかそういう事を言ったからとかじゃありませんよ!

言ったら最後黄泉路への扉が開きますからね!

それでも何というか無理やり感あるかなぁ・・・という気がしてます

でもこの程度の事しか考えれないのも事実・・・

蛮勇と勇猛ってどう違うか自分でもよく分かってませんw

オチはやっぱり稟ちゃんといえばというのを使わせてもらいました

これがないとやっぱり始まりませんよね!

 

そんな感じで次回は水鏡塾編だといいなぁ・・・

こんな先の分からない駄文ですが次回もよろしくお願いしますm(_ _)m

説明
この物語はオリ主メインの外史です
基本オリ主視点になっております
チート・ご都合主義・独自展開の為
苦手な人はご遠慮下さい
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コメント
クラスター・ジャドウさん>なるほど・・・そういう事実があったんですね。しかし、天下三分なのに最後は4つ目の国が統一するのって本当に皮肉ですねー・・・(tokkey)
「天下三分の計」って、均衡状態による平和と言う「目的」と思われやすいし、俺も今までそう思ってました。しかし実際は、均衡状態の間に国力を蓄え、何れは統一国家として天下を取る為の、時間稼ぎ狙いの「手段」だったらしいです。…史実だと、三国とも天下を取れなかったのは、歴史の大いなる皮肉ですが…。(クラスター・ジャドウ)
siasiaさん>風さんに首をトントンしてもらってくださいっ(tokkey)
アルヤさん>書いてると段々脱線したりすることがあるので願望ですw(tokkey)
shirouさん>本来ならやらかそうかなと思いましたが、やらかす前に教えてみましたが・・・厳しいかったですね・・・(tokkey)
グリセルブランドさん>謝罪も鼻血を出してやるんですね・・・流石稟ちゃん素敵っ(tokkey)
東文若さん>やっぱりこれがないと始まりませんから!(tokkey)
鼻血きたー! おれも鼻血が(たらー(siasia)
いいなぁって願望かよwww(アルヤ)
蜀ルートで白蓮のとこで星がやらかしたのが蛮勇で今回の白君のは勇猛かな?(shirou)
宿の主人くん 「お前ふざけんなよコレ(血痕)どうしてくれんだよ(憤怒)」  稟 「んあー(謝罪)」(グリセルブランド)
流石鼻血軍師!(東文若)
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