恋姫?外史 最終話〜前編〜 |
一刀が戦場に出たという報告が帰還した将たちから上がり、とりあえず行方不明ではないことに安堵した桃香たちは、本陣の守りを固めると同時に次の作戦の戦術を練っていた。
「止まれ!そこの男!」
「どけって言ってるだろ!俺は一刀に会いに来たんだ!」
外から兵士と誰かの言い争いの声が聞こえてきた。
「桃香様」
「ご主人様の名前が出るということは…」
「とりあえず話を聞こっか」
「連れてまいります」
愛紗は天幕の外で言い争っていた男を連れてきた。持ち物を見てからだが。
「で、一刀に何の用かしら?医者のようだけど」
「とりあえず名前を言ってもらえませんか?」
「…全く、俺は一刀の友人の華佗という。ゴッドヴェイドーの教えに従って大陸の病を治すために旅をしている医者だ」
「五斗米道…ね。聞いたことあるようなないような名前ね…」
「違う!ゴッドヴェイドーだ!って言ってる場合じゃない!一刀はどこにいる!?」
「戦場に一人で残ってるみたいね、今から迎えに行くつもりだけど」
後ろでは周瑜たちがあの時の医者か、と合点し、華琳が華佗の質問に答える。
「そうか、情報感謝する!俺は先に行かせてもらう!」
そう言って華佗は走り出し、天幕を出て行った。
「大丈夫…なのかな?華佗さん」
「……」
華佗が戦場に着くと、既に決着はついており、死屍累々…では無く二人の導師が倒れていた。そして、その近くに一刀が刀を持ったまま倒れていた。華佗は素早く脈をとると、導師は既に事切れていたが、一刀はだいぶ弱っているが、まだ生きていた。
「一刀…無茶しやがって…必ず俺が治すから、絶対死ぬなよ…」
華佗は気絶したままの一刀を背負い、天幕まで向かっていった。
気絶した一刀と背負う華佗を見た将たちが慌てたのはすぐ後のことである。
<一刀視点>
目を覚ますと、そこは屋根があった。目で情報を認識すると同時、近くでするカチャカチャという音や、体に走る痛みなどの感覚が一気に戻り、戦場で意識が切れる前に見た光景が蘇った。
「…俺は」
「一刀!起きたか!だがまだ治ってない。絶対安「いや…多分俺は助からない」
「どういうことだ、一刀」
「…敵の大将、二人組の導師だったが、アイツら死の直前に俺に呪いをかけたらしい…多分俺はもう1日と保たないな」
「馬鹿言え、俺が治すって言ってるだろ!」
「いや、自分でわかる。俺はどうあがいても死ぬってことぐらいは…ゴホッゴホッ」
俺は華佗に言ったとおり、自らの死期が近い事を把握していた。
…まさか本当になるとは思わなかったが。
「華佗、聞いてくれ…」
雰囲気が変わった事に気づいたのか、華佗が俺を真剣な目で見る。
「俺がもし本当に死んだら…俺の政務で使ってる机の引き出しの中敷きを取り出してくれ。その下に…手紙が入っている。それをお前に俺の代わりに渡してやってくれ…」
意識がまた…遠く、なって、き、た…な
今回はここまで…と言うべきところですが、最終話前半終了です。後半はすぐ投稿する予定です。
では、これ以上は語らず。と言う事で。後半も見ていってください。
説明 | ||
この作品の一刀はチートです。 また、少々オリジナルの要素が入っています。 投稿直後は付け足しがあります。 以上の点に注意してみていただければ幸いです。 |
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