武器の御遣い |
巨虎との戦闘から((一月|ひとつき))余り
水虎はまだ見ぬ患者を救うとかで分かれた
そして現在、俺は釣りをしてる
『結構釣れたな、銀狼』
銀狼『………ちょっと釣り過ぎだ』
『そうか?』
実際釣った魚を入れている籠の中には60匹は軽く居た
『まあ、沢山採っておいて損は無いだろ』
と話していると
パシャ
浮きが沈んだ
『お!来た来た、これで最後にするか』
そう言って竿を引っ張る
『おう!これはかなりの大物だぞ!』
バシャァ
『……………』
銀狼『……………』
釣り上げたのは魚ではなく((三人の少女|・・・・・))だった
『………………………………何故に?』
銀狼『………………………………知らん』
ですよね〜
三人「「「はぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐ」」」
『よく食うなー』
先ほど釣り上げた少女達が目を覚ました、と同時に盛大に腹の虫が鳴った
魚が有り余っていたので“食べるか?”と聞いたら“是非!!!!”と三人揃って返してきたので魚を揚げたのだが……
『もしかしてここ数日何も食べてないとか?』
と聞くと
三人「「「…………」」」(コクコク
三人揃って頷き帰してきた
『そうか。 ところであんた等名は?』
そう言えば名前を聞いてなかった
???「私は長女の張角だよ」
???「アタシは次女の張宝よ」
???「……三女の張梁」
『張角、張宝、張梁か。俺は馬謖幼条、こっちの狼は銀((狼|インロウ))だ』
自己紹介をすると
三人「「「え!?馬謖!?って狼!?」」」
色々と驚いていた
『えっと、取敢えず落ち着け』
そう言うと
三人「「「ハ、ハイ」」」
どうやら落ち着いてくれたようだ
『まず、銀狼のことで驚くのは初見では仕方ないとして。何で俺の名前聞いて驚いてたの?』
気になる
張梁「えっと、今町で天の御使いと同じくらい噂になっいることがあって」
『ほうほう』
張梁「双狼の舞姫って言う人が各地で((悉|ことごと))く賊を討伐していると。その者の身なりは蒼い髪と瞳をし、狼のような遠吠えと共に舞うような戦い方で賊などには容赦ない鉄槌を下し、貧しい村には何かしらの施しをしていると。そして多種多様の武器を使い、巨大で銀色の美しい毛並みの狼を従えていると」
ふむ、((概|おおむ))ね俺がやって来たことや銀狼の特徴と一致しているな。てか
『舞((姫|・))!?』
張梁「? 何を驚いているの?口調こそ男みたいだけど貴女は女性でしょ?」
張角「だよねー。私噂を聞いて何かこう、ごつい人想像してたんだけど」
張宝「実際逢ってみるときれいな人よね」
『……………………俺は男だ』
勘違いしているので事実を伝えると
張梁「………嘘はよくないわ、こんな綺麗な人が男なわけない」
張宝「そうよー、そんな見え見えな嘘は通じないんだからー」
張角「お姉ちゃんより綺麗かもしれないモンねー」
『ホントだってば』
未だに疑う三人の手をとり胸に押し当てる。すると行き成りの事で驚いていたが男と納得してくれた
張梁「………男の人なのに、こんなに綺麗なんて」
と、三人とも女性としてのプライドにヒビが入ったようだ
『まあ、男として認識してもらえて何より。 で?何で川から流れてきたの?』
一番気になる事を聞く
張梁「…………実は、空腹で川の近くを歩いていたら足を滑らせてしまって」
『なるほど、それで』
張梁「でも、何故助けてくれたのですか?」
『ん?ただの偶然さ。釣りをしていて、竿に反応があったから釣り上げたら三人が掛かっていたって訳』
張梁「………そうでしたか。 しかし助けてもらったのは変わりません。お礼といっては何ですが、私の真名、((人和|レンホウ))をお受け取りください」
張角「あ〜レンちゃんずる〜い。私のことは((天和|テンホウ))でいいよ」
張宝「あ!何抜け駆けしてるの!二人とも!私のことは((地和|チーホウ))って呼んでよね!」
『………わかった、その真名しかと預かる。俺のことはカルラと呼んでくれ』
真名を許されて自分だけ許さないわけにはいかないのでこちらも真名を預ける
張角「うん、よろしくねカルラ」
そしてまた魚を食べだす三人。アレだけ(10匹ずつ位)食べてまだ足りないのか。一週間は何も食ってないな
そんなことを思った
後書き
ハイ、張三姉妹の登場です
時間軸おかしい等の突っ込みはなしの方向でお願いします
誤字脱字などありましたらご指摘願います
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第四話 | ||
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