英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 624
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〜夜・IBC〜

 

「へっ!?」

「ええっ!?」

「ハアッ!?」

「意味不明です……」

ギュランドロスの叫びを聞いたロイド、エリィ、ランディは驚き、ティオはジト目でギュランドロスを見つめ

「……なぜ、そこで俺達が入る。」

リウイは呆れた表情でギュランドロスを見つめて言った。

「ギュランドロス様!正気ですか!?このクロスベルという土地はメンフィル、エレボニア、カルバードの3大国に挟まれた土地ですよ!?そんな土地を支配して、どうするというのです!」

その時、エルミナが真剣な表情でギュランドロスを見つめて言った。

「ククク……聞けば、このクロスベルという土地はエレボニア、カルバードからさまざまな干渉を受けているんだろう?それをこの俺達が支配したクロスベルがリウイのメンフィルと共に両国を支配していけば、あっという間にクロスベルは大国になるって訳よ!そしてそこから俺達はゼムリア大陸の国家間の力関係を変え、時代を変える!俺とルイーネ、エルミナ、パティ、ヴァイスやアル、エルファティシアに加えてリウイ達―――メンフィル帝国の協力があれば可能だ!それにこのクロスベルはエレボニア、カルバードに宣戦布告する理由は充分にある!戦争を仕掛ける側としてはまさにもってこいの土地だ!」

「ギュランドロス様〜……」

「あらあらまぁまぁ。全てゼロの状態から始めるなんて、初めてだから困っちゃうわ。」

「あはは!さっすがギュランドロス様!いいじゃん!一杯戦えるからあたしは賛成だよ!」

そしてギュランドロスの説明を聞いたエルミナは表情を引き攣らせ、ルイーネは微笑み、パティルナは嬉しそうな表情で頷き

「ちょっと!?何勝手に私やアルまで数に入れているのよ!?」

エルファティシアはギュランドロスを睨んで文句を言い

「……………………」

「め、滅茶苦茶よ………」

「つーかどう考えても、そんなとんでもない事、無理だろ?」

「馬鹿としか言いようがないです……」

ロイドは口をパクパクして絶句し、エリィとランディは疲れた表情で溜息を吐き、ティオは呆れた表情でギュランドロスを見つめて言い

「………だから、何故俺達までお前達に協力せねばならない。……それもクロスベルの市長や議長でもないお前達に力を貸して、俺達メンフィルに何の利がある。」

リウイは呆れた表情で溜息を吐いて指摘した。

 

「ククク………市長?議長?そんなもんは俺達がクロスベルを支配して俺とヴァイスが王になれば、意味がなくなるもの。それにお前達メンフィルとて自国の領が増えるから、利になるだろう?クロスベルはエレボニアとカルバードから解放されて豊かになり、お前達メンフィルは俺達と共に両国と戦う事で多くの領を手に入れられる。ガッハハハハハッ!互いが得できるって訳よ!」

「ほう、”王”が2人の制度とは前代未聞だな。」

「……………暴論としか言いようがないな。確かに俺達メンフィルが力を貸せば、エレボニア、カルバードの両国を降す事等容易い事だが………何の身分もないお前達に変えられるのか、クロスベルを。」

不敵な笑みを浮かべて語るギュランドロスの話を聞いたヴァイスは意外そうな表情をし、リウイは溜息を吐いた後、目を細めてギュランドロスを見つめて尋ね

「おうよっ!俺達”六銃士”が揃えば不可能はない!!それにヴァイスから”影の国”とかいう場所で出会ったお前の話を聞いて俺は感じた…………俺とお前は”友”になれるのだとな!」

尋ねられたギュランドロスは力強く頷いた後、リウイを見つめて言った。

「………………………………」

ギュランドロスの言葉を聞いたリウイは目を丸くして呆け

「…………半魔人である俺に自ら”友”になろうと言う等、エステル以外の人間はありえないと思ったのだがな……―――ヴァイス。お前とこの男―――ギュランドロスの関係は何なんだ?」

静かな笑みを浮かべた後、ヴァイスに尋ね

「かつて俺達メルキアが戦って来た因縁の相手にして好敵手…………そして今では”友”の関係だ。」

尋ねられたヴァイスは静かな笑みを浮かべて答えた。

「そうか…………………………ギュランドロス。一つ聞いておきたい事がある。」

ヴァイスの答えを聞いたリウイは頷いた後少しの間考え込み、静かな表情でギュランドロスを見つめて言った。

「おう、なんだ?」

「先程のヴァイスの話やお前の部下と思われる女性達のお前への態度を見る限り、お前はかつてどこかの国の”王”だったのだろう。さらに俺の直感になるがお前もヴァイスと同じ”覇王の器”を持つ者だ。お前の”覇道”とは何なのだ?」

「ククク………俺の”覇道”とは俺達の手で世界の全てを支配し、時代をより良い時代に変える事!それが俺の”覇道”だ!!」

「ほう…………その支配する世界の中に我等メンフィルも入っているのか?」

ギュランドロスの言葉を聞いたリウイは目を細めてギュランドロスに尋ねたが

「おいおい、何おかしな事を言ってんだ?俺達は”友”だろうが。何故、”友”の国を支配しなくてはならない?それに時代を変えるという事は当然、お前達―――異種族達が俺達”人間”と共存していく世界へと変えるという事だぜ?ガッハハハハハッ!」

ギュランドロスは意外そうな表情で答えた後、豪快に笑いながらリウイに背中を何度も叩いた。

「……………やれやれ……………シルヴァン達が国を継ぎ、俺達は隠居の身で国を見守るつもりだったが………俺とイリーナが誓った”覇道”に………メンフィルの理想に近づく事ができるのなら、動いてもいいかもしれんな……」

ギュランドロスに叩かれたリウイは溜息を吐いた後静かな表情で呟き、そして静かな笑みを浮かべて呟き

「――――いいだろう。お前達が本当にこのクロスベルを治める立場になることができれば、メンフィルはお前達の盟友となってやろう。お前のその夢物語のような”覇道”を現実にする事ができるのか………見たくなって来た。」

「なっ!?」

「ええっ!?」

「おいおいおいおい………!メンフィル帝国がクロスベルの同盟国なんかになったら、とんでもない事が起きるぞ!?」

リウイの答えを聞いたロイド達は驚き

「おおっ、さすが俺とヴァイスの”友”だ!話がわかるじゃねえか!ガッハハハハハッ!!」

「やれやれ………生まれ変わっても無謀としか思えない状況で遥か高みを目指すのか………だが、それでこそやりがいがあるというもの………!」

ギュランドロスは嬉しそうな表情をした後豪快に笑い、ヴァイスは苦笑した後、好戦的な笑みを浮かべた。するとその時

 

「貴様ら―――――――――ッ!よくも………よくも”グノーシス”の効果を消すという事をしてくれたな!!」

誰かの怒鳴り声が聞こえた後、一人の警備隊員がIBCの破壊されたゲート前まで近づいた。

「ロギンス………!?」

「いや………ヨアヒムだ!テメェ、何しに来やがった!?」

警備隊員を見たミレイユは目を見開き、ランディは目を細めて否定した後警備隊員―――ヨアヒムを睨んだ。

「”グノーシス”を穢した貴様らは絶対に許さん!全員、嬲り殺しにしてくれる!!」

一方睨まれたヨアヒムは殺気を纏わせてロイド達を睨んで叫んだ後、片手を上げた。すると警備隊員や悪魔の軍勢が近づいてきた!

「な、なんて数………!」

「おい、ミレイユ!ベルガード門の連中は全員で何人いるんだ!?」

近づいて来る軍勢を見たエリィは目を見開き、ランディは軍勢を睨みながらミレイユに尋ね

「…………ベルガード門に務めている警備隊員は全員で約700名よ……」

尋ねられたミレイユは苦々しい表情で答えた。

「ハハハハハッ!いくら”英雄王”がいた所でこの数は覆せまい!大人しく嬲り殺されるがいい!」

そしてヨアヒムは醜悪な笑みを浮かべて大声で笑ったが

「フ………”たったそれだけ”で俺達に勝てると思っていたのか?所詮は研究者。戦力の分析もまともに出来ないようだな。」

「何!?」

嘲笑したリウイの言葉を聞き、リウイを睨んだ。

「――――ロイド・バニングス。」

「は、はい。」

そして突如リウイに名を呼ばれたロイドは戸惑いながらリウイを見つめ

「奴等全員を叩き潰せば、この場は俺達の勝利だ。守るべき者の為に全力で戦え。来い―――マーリオン!」

「はい!」

上位水精―――モリガン・モルガナ種のマーリオンを召喚したリウイの言葉を聞いて頷き

「フフ、エリィさん達と共に戦う日が来るなんて思いもしませんでしたよ。来て――――ペルル、フィニリィ、アムドシアス!」

プリネはエリィ達に微笑んだ後自分の使い魔である鳥翼族の娘―――ペルル、妖精族の中でも王族種の妖精であるフィニリィ、ソロモン72柱の一柱、”一角候”アムドシアスを召喚し

「ミレイユ、お前は下がってろ!」

ランディはミレイユに警告し

「………悔しいけど、病み上がりの私じゃ、貴方達の足手纏いにしかならないから、下がっておくわ。………けど無茶はやめてよ、ランディ。」

ランディの警告を聞いたミレイユは悔しそうな表情をした後ランディに忠告した後、後方へと下がった。

「―――ギュランドロス。見せてもらうぞ、お前が誇る”六銃士”の力とやらを。」

そしてリウイは不敵な笑みを浮かべてギュランドロスに視線を向け

「おうよっ!俺も見せてもらうぜぇっ!お前が持つ”天賦の才”を!ガッハハハハハッ!わざわざこんな良い舞台を用意するとはな!感謝するぜぇ、三下!!」

視線を向けられたギュランドロスは頷いた後、豪快に笑い、好戦的な笑みを浮かべてヨアヒムを見つめ

「なっ!?”教団”の中でも司祭であるこの僕を三下だと!?殺せ――――――――ッ!”グノーシス”の力を思い知るがいい!」

見つめられたヨアヒムは驚いた後、ギュランドロスを睨んで叫んだ。

「あはは!面白くなって来たじゃない!さあ――――行くよっ!!」

そして嬉しそうな表情で笑ったパティルナの言葉を合図にリウイ達は戦闘を開始した!

 

こうしてロイド達は異世界の”英雄”達と共に猛反撃を開始した………!

 

 

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という事で超豪華メンバーによるバトル開始です!!なお、戦闘BGMは魔導功殻のOPの歌がないverか碧の”Inevitable Struggle"で、BGMが入るタイミングはリウイがヨアヒムを嘲笑する場面からです♪……感想お待ちしております

説明
第624話
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コメント
感想ありがとうございます。 THIS様 まあ、それは間違いないかと。きっと、ティアも頭を痛めるでしょうね(笑) 3人の邂逅………そうですね、ロイド達はまさに歴史的な瞬間に立ち会えましたねww 本郷 刃様 無理でしょう(断言)ディル・リフィーナならまだいるかもしれませんが、ゼムリアでは不可能です!(断言!)(sorano)
感想ありがとうございます。 さすらいのハリマエ様 おお、テイルズ風ですかw M.N.F様 まあ、レベル的にも果てしなく格下ですw Kyogo2012様 リウイ達にとってはプテットクラスの弱さでしょうね(爆笑)いや、プテットも難易度によってはレベルが高くなるからプテットの方が強いかも?(大爆笑)(sorano)
闇王リウイ、覇王ヴァイスハイト、暴王ギュランドロス・・・この3人を止められるものは果たしているのだろうかwww(本郷 刃)
追記・・もしかしてロイド達・・歴史的な瞬間に立ち会ったのでは?(THIS)
 阿寒・・・・この三人がそろえば大抵の相手は三下かそれ以下になりますよ!!ああ・・・警備隊員全員の病院送りは決定ですねWW(THIS)
うむ・・・・。明らかに三下どころか、それ以下だな・・・・・。(Kyogo2012)
果てしなく格下だった・・・(M.N.F.)
そして彼ら(三下)の姿を見たものはいなかった・・・・(黄昏☆ハリマエ)
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