超次元ゲイムネプテューヌmk2BURST |
「ウオォォォォォォォォン!」
雄叫びと共にポセイドンの背部につながれているミサイルポッドから小型ミサイルが6発発射され、接近してくるシンヤに向かって行く。それを地面を強く蹴りポセイドンの方向に跳ぶ事により回避するとともにポセイドンに接近し、同時に前足の関節部分に斬撃を食らわせる。
しかしポセイドンは攻撃しているシンヤを潰そうと前足を持ち上げ思い切り振り下ろす。だがシンヤは振り下ろされる前に逆の前足に移動しており、攻撃は回避されてしまう。ならばもう一度と逆の前足を上げようとした時、神機の振り上げにより前足にダメージが入り、ポセイドンはダウンしてしまう。その隙を見逃さず神機を捕食形態へと変化させポセイドンを捕食しバーストモードを発動させ、そのまま前足を攻撃し続ける。
その直後ポセイドンがダウンから回復し、バックステップを取りシンヤから距離を取る。そして、上半身が一瞬震え、大きな咆哮を上げる。活性化のサインだ。その直後、前面装甲が開き、中から巨大ミサイルが姿を現し発射される。しかしそれはシンヤが居る方向ではなく上空に向かって飛んでいく。するとミサイルの進行方向に黒い靄の様な物が現れミサイルはそれに吸い込まれ、消えてしまった。だが直後、シンヤの上空に同じように黒い靄が現れ、そこから先程のミサイルが出現し、シンヤに向かって行く。
しかしそれを事前に知っていたかのようにバックステップを取っており、ミサイルは先程シンヤ居た場所に着弾し爆発する。だが、その爆風の中から小型のミサイルが辺りにばら撒かれる。が、ミサイルが着弾した場所に移動する事により簡単に回避されてしまい、もう一度シンヤは地面を蹴りポセイドンに接近し、前足を斬りつけまたもダウンを奪う。その隙に、前足を更に斬りつける。
その少し後、ポセイドンがダウンから回復し立ち上がろうとしたが、前足は既にボロボロで、立つ事すら困難な状況に陥っている。さらに追い打ちをかけるようにシンヤの斬撃がヒットし、またダウンする事になってしまう。
ダウンした事を確認すると神機を銃形態へと変化させ、内部が剥き出しの前面装甲に向けてアラガミバレット……小型ミサイルを五連発で発射する『ヘルファイア』を三連続で発射する。さらに追い打ちとして斬撃を何回も喰らわせる。そして……
「ウオォォォォォォ……ォォ……ン」
低い断末魔を上げポセイドンは地に倒れこんだ。それを確認するとポセイドンのコアを捕食し、ポセイドンを消滅させる。消滅を見届けるとシンヤは助走を付けユニが待っている場所に跳び移り、それと同時にバーストかが解除される。バーストが解除されると同時に緊張も解かれたのか、ふぅ、と一息つく。それに反応したかのように、ユニの声が聞こえてきた。
「……終わったの?」
「あぁ。討伐完了だ」
シンヤはユニを隠した場所に移動すると、そこでは変身を解除したユニが若干不安な表情で待っていたが、無傷のシンヤを見るとほっとした表情に戻った。
「……体の方はどうだ?」
「大分回復したわ」
「そうか。だが、傷は塞いだ方がいいか……ちょっと待ってろ」
と言い、何か治療道具が無いかと探しに警備部隊の車両の中に入っていく。
中に入って軽く見回すと、緑色の十字架が描かれた箱を発見した。それを持って警備部隊の車両から出て、ユニの傷を塞ぐ作業に取り掛かった。
「少し染みるぞ」
「……っ!」
綿に消毒液を付け傷が付いた部分に付けていく。その時に生じる痛みでユニの顔が歪むが、それを少し気にしながら今度は包帯を巻いていく。
「……包帯巻くの、上手ね」
ユニは自分の体に包帯を巻いているシンヤを見ながらそう言った。それにシンヤはこう返す。
「ま、医療班に大分お世話になったからな。その時に見て覚えた……よし、とりあえずこれで大丈夫だろう」
包帯を巻き終えたシンヤは立ち上がり、ユニに手を差し伸べる。
「立てるか?」
「あ、ありがと……」
若干顔を赤くしながら感謝し、手を取って立ち上がる。
「じゃ、戻ろうか」
と言い、シンヤ達はラステイションへ帰路を取った。
「……ねぇ、シンヤ。アタシにはお姉ちゃんが居るって、知ってるわよね?」
「あぁ……それがどうしたんだ?」
ラステイションに戻っている途中、ユニが突然話しかけてきた。
「お姉ちゃんは私よりずっと強くて、綺麗だし、仕事も出来て……」
「つまり何でも出来るってことか?」
「うん。でも、それに比べて……アタシはお姉ちゃんみたく強くないし、綺麗でもないし、仕事もミスする事が多くて……。だけど、アタシはお姉ちゃんみたいな立派な女神になりたかったの。だから、その為に頑張って強くなろうとしたの。三年前からは、特に。でも……」
「三年間捕らわれていたネプギアにも勝てなかった、か」
「うん……。だから、やっぱりアタシじゃ駄目なのかな……。いくら努力しても……お姉ちゃんみたいに、立派な女神になれないのかな……」
言うユニの目には、涙が溜まっていた。しかしシンヤは
「別にいいんじゃないか? 姉のようにならなくても」
「え……?」
思いもよらない言葉に一瞬思考が停止してしまうユニ。
「だってそうだろう? お前と姉は別人だ。例えお前の姉が優秀だからと言って、その妹も優秀でなければいけないという道理は無い。違うか?」
「そう、だけど……」
「別にお前が姉の様に優秀になろうとするのは自由だ。それはお前が決める事だからな。だが、いつまでも姉に追い付こうとするより、追い抜いてみると言うのはどうだ?」
「お、追い抜いてみる?」
「そう。下克上の精神で姉よりも優秀になってみせるといった感じだな」
「下克上って……」
ユニはシンヤの言葉に困惑している様子だ。
「まぁ、さっきも言ったがどうするかはお前の自由だ。よく考えておけよ。さて、今度こそ戻ろうか」
「あ、ちょっと!」
と言い、シンヤは未だ困惑しているユニを連れてラステイションに向かって行った。
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今回は短いうえに駄文ですが、宜しかったら見てください。 第十三話 戦慄の巨人(後編) |
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