英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜 4
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〜旧校舎〜

 

「…………………」

去って行く二人を見ていたリィンは黙り込み

「……えっと………」

「ど、どうしましょう……?」

エリオットや眼鏡の女子は戸惑い

「―――とにかく我々も動くしかあるまい。念のため数名で行動することにしよう。そなたと、そなた。私と共に来る気はないか?」

青髪の女子は提案をした後、眼鏡の女子と金髪の女子に視線を向け

「え、ええ。別に構わないけど。」

「私も………正直助かります。」

視線を向けられた2人は頷いた。

「それに、そなたも―――」

2人の返事を聞いた青髪の女子は銀髪の女子に視線を向けると、銀髪の女子は一人で歩き出して通路の先へと進んで行き

「ふむ………?―――まあいい。後で声をかけておくか。後は………貴女達も私と共に来ますか?プリネ姫、ルクセンベール卿。」

銀髪の女子の行動を見た青髪の女子は不思議そうな表情をした後、プリネとツーヤに尋ねた。

「その前に………私の事はどうぞ気軽な呼び方―――呼び捨てで呼んでもらって構いませんし口調も普段通りで話して貰って構いません。先程も言いましたがこの学院にいる間はできるだけ皇女扱いは止めてほしいですし………私達自身、できれば同じクラスの皆さんとも親しくしたいと思っていますので。」

「あたしも呼び方や口調、接し方は皆さんと同じでいいですし、名前で呼んでもらって構いません。……というかそっちの方でお願いします。正直、”ルクセンベール卿”と呼ばれる事自体、あまり慣れていませんので………」

「ふむ………?2人がそれでいいのなら、そうさせてもらおう。それで話を戻すがどうする?」

「せっかくのご好意はありがたいのですが、色々と試したい事がありますので私達は別行動をさせてもらいます。」

「あたし達は2人だけで大丈夫ですので、そちらはそちらで頑張って下さい。」

そして青髪の女子に尋ねられたプリネとツーヤはそれぞれ答え

「で、でも……女子がたった2人で魔獣がいる場所を歩き回るなんて危険ですよ?」

眼鏡の女子は不安そうな表情で尋ねた。

「フフ、心配は無用です――――」

眼鏡の女子の言葉を聞いたプリネは鞘から『聖剣ジークリンデ』を抜いて構え、プリネに続くようにツーヤも鞘から『竜神刀アルフ・カティ』を抜いて構え

「お父様達に鍛えて頂いているので大丈夫ですし、既に魔獣との戦闘経験はあります。」

「あたしもプリネさんの親衛隊長として共に戦った事が何度もあるから大丈夫ですよ。」

それぞれ微笑みながら言った。

「し、親衛隊長!?そ、それにあの”姫君の中の姫君(プリンセスオブプリンセス)”が剣を扱うなんて……!」

「あ。………そう言えば”蒼黒の薔薇”って”姫君の中の姫君(プリンセスオブプリンセス)”が常に連れ歩く護衛だって噂で、”姫君の中の姫君(プリンセスオブプリンセス)”自身、”覇王”やメンフィルの有名な将軍達直々に鍛え上げられて達人級の剣の腕を持っているっていう噂だったよね………?」

二人の言葉を聞いた金髪の女子は驚き、エリオットはある事を思い出して呟いた。

「確かにそんな噂を聞いた事があったな……………しかし……2本とも見事な名剣だ。さぞ名のある名工が鍛え上げたのであろう。」

「な、なんていうか………剣自身から神々しい雰囲気みたいなものを出しているような気がするんだけど……?」

「………こうして見ているだけでも、祈りを捧げたくなるな…………」

「………………………」

青髪の女子は頷いた後、二人が持つ剣にそれぞれ視線を向けた後感心し、エリオットは驚き、長身の男子は静かな口調で呟き、眼鏡の女子は真剣な表情で二人の持つ剣を見つめ

「フフ、この剣を鍛え上げたのが有名な方である事は当たっていますね。」

青髪の女子の言葉を聞いたプリネは微笑み

「では皆さん、また後で会いましょう。」

ツーヤはその場にいる全員を見回して微笑んだ後、プリネと共に通路の先へと進み始めた。

 

「では、我らは先に行く。男子ゆえ心配無用だろうがそなたらも気を付けるがよい。」

そして二人が去ると青髪の女子はリィン達に視線を向けて言い

「あ、ああ……」

女子の言葉を聞いたリィンは頷き

「そ、それでは失礼します。」

「…………フン。」

眼鏡の女子は頭を下げ、金髪の女子はリィンを睨んで鼻を鳴らした後青髪の女子と共に通路の先へと進み始めた。

「……………はあ…………………」

女子達が去るとリィンは疲れた表情で溜息を吐き

「あはは、すっかり目の仇にされちゃったみたいだね。」

エリオットは苦笑しながらリィンを見つめて言った。

「ああ、後でちゃんと謝っておかないとな………―――それで、どうする?せっかくだから俺達も一緒に行動するか?」

「うんっ、もちろん!……というよりさすがに一人だと心細いよ。」

そして気を取り直したリィンの言葉にエリオットは頷いた後苦笑し

「異存はない。オレも同行させてもらおう。」

長身の男子も頷いた。その後リィン達はそれぞれの武器を構えて、互いの武器を見せ合った。

「ガイウス・ウォーゼルだ。帝国に来て口が浅いからよろしくしてくれると助かる。」

長身の男子―――ガイウスは名乗り

「そうか……ガイウスもやっぱり俺やプリネさん達と同じ留学生だったか。」

「あれ?リィンも留学生だったんだ。」

ガイウスの名乗りを聞いたエリオットは目を丸くした後興味深そうな表情でリィンを見つめて言い

「ん?あ、ああ。……リィン・シュバルツァーだ。こちらこそよろしく。」

エリオットの言葉を聞いたリィンは若干戸惑いの表情を見せて頷いた後ガイウスに名乗り

「エリオット・クレイグだよ。それにしても……その長いのって、武器なの?」

エリオットも名乗った後不思議そうな表情でガイウスが持つ武器――――十字になっている槍を不思議そうな表情で見つめて尋ねた。

「ああ、これか。」

「十字の槍……」

「へえ……何だかカッコイイね。」

「故郷で使っていた得物だ。そちらもまた……不思議なものを持っているな?」

リィンとエリオットの言葉に答えたガイウスはエリオットが持つ武器―――魔導杖に視線を向けた。

 

「あ、うん、これね。」

「杖……?いや、導力器(オーブメント)なのか?」

「新しい技術を使った武器で”魔導杖(オーバルスタッフ)”って言うんだって。入学時に適性があるって言われたから使用武具として選択したんだけど……」

「なるほど。そんなものがあるのか。」

「俺も聞いたことがないな……」

エリオットの説明を聞いたガイウスは納得し、リィンは考え込み

「うーん、何でもまだ試験段階の武器なんだって。それで……リィンの武器はその?」

エリオットは答えた後リィンの持つ武器―――刀に視線を向けた。

「ああ――――」

「それって……剣?」

「ツーヤが持っている剣と似ているようだが……」

リィンが持つ刀をエリオットとガイウスは不思議そうな表情で見つめ

「これは”太刀”さ。」

リィンは答えた後刀を前に出して、二人に刀身を見せた。

「うわあぁぁ………キレイな刀身……」

「……見事だな。」

刀身を見たエリオットは驚き、ガイウスは静かに呟いた。

「東方から伝わったもので切れ味はちょっとしたものだ。その分、扱いが難しいからなかなか使いこなせないんだが。」

「え〜、何だかすごくサマになってたけど……」

「ふふ、せいぜい当てにさせてもらおうか。さて―――オレたちもそろそろ行くとしようか?」

「ああ、警戒しつつ慎重に進んで行こう。まずはお互いの戦い方を把握しておかないとな。」

「うん………!」

こうしてリィンはエリオットとガイウスと共に通路の先へと進み、迷宮の攻略を始めた…………………

 

 

 

 

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プリネとツーヤの装備は3rd篇終了時なので、この二人は装備は一切変える予定はありません(つーか、変える必要がねえ!)勿論、プリネの使い魔達もいますので、その内出てくる予定がありますww

説明
第4話
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コメント
感想ありがとうございます 本郷 刃様 まあ装備もチートですしねww 燈乃依様 この小説のリィンのステータスは違います。原作よりちょっと強い程度です。(sorano)
この話のリィンのステータスはどうなっているんでしょう?経歴は「光と闇の軌跡」と同じみたいですし、時期もそう変わらないですよね…。個人的には同じであってほしいですけど…。碧のロイドたちと同程度となると、とフィーやラウラより実力的には上になるんでしょうか…。(燈乃依)
プリネもツーヤも単独で一個大隊どころか一個旅団並みの戦力ですからね〜w(本郷 刃)
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