畜生一刀の魏軍紀行 第一話
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※注意

・一刀の性格と能力が変わっております。

知能は東大を目指す受験生ほど、武力は初期で一般兵士ほどです。

・始めて小説を書きます。所々拙い表現があります。

・作者の勉強不足のため、所々設定を間違えるかも知れません。

 

 

以上のことをご了承の上でお楽しみください。

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「なんだよここ……」

目が覚めるとそこは荒野だった。

確か俺はさっきまで昨日の及川とのカードで勝った2000円でラーメンでも食おうと歩いていた筈なんだが……

「ケータイ……は充電切れか」

これさえあれば何でもござれの携帯電話も、充電切れではただの金属の塊である。

「おい兄ちゃん、珍しいモン持ってるじゃねえか」

そう考えていると、いい年してコスプレしたおっさん3人が声を掛けて来た。

「なんだよおっさん。いい年してコスプレかよ。もっとやるべきことがあんだろ」

「ハア?何言ってんだコイツ?」

「もうめんどくせえから身ぐるみ剥いでばらしちまえ」

どうやら俺は追い剥ぎにあっているらしい、とようやく理解したのはその時だった。ナイフをちらつかせ、俺を殺すつもりらしい。欠伸が出そうなほどゆっくりとしたスピードだったので俺は適当にそのナイフを奪い、みぞおちを殴って気絶させてやった。

「アッ、アニキ!?」

「おいテメェ、許さねえぞ!」

などとほざくデブとチビも適当にあしらい、チビの頭に足を乗せてどうしたもんかと思案していると、少し離れた所から人が向かってきているのに気が付いた。

「おや、どうやら助太刀は必要なかったようですな」

「星ちゃんが口上がどう、とか考えているからですよー」

「なっ……そ、それは言わないで良いのではないか?風」

どうやら女が3人らしい。こいつらも奇抜な服を着ている。

「一応聞いておきますが、大丈夫ですか?」

「ん?ああ……どこにも怪我はないよ」

「それは良かった。なかなかの武を持っておられるようだ。」

「武……?

それより、コイツラをどうすればいいと思う?風さんとやら」

「……ひへっ!?」

「貴様……っ!」

「訂正なさい!」

イキナリ青髪の女に槍を突きつけられた。

おいおい何だよと思いつつ、わざわざ反抗するのもかったるいと考え、

「わかったわかった、訂正するよ……

何がシャクに触ったのかは知らないが、落ち着いてくれ……」

俺は両腕を上に挙げ、無抵抗の意を示した。

 

 

 

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どうやら俺が呼んだのは真名と言って非常に大事な名前らしい。ただの知り合いや友人程度では呼ぶことは許されないんだとか。

「それはすまなかったが、お前らのせいでおっさん達が逃げちまったじゃねえか。逆に身ぐるみはいでやろうと思ってたのに」

「それは申し訳ない……」

「み、身ぐるみ剥ぐつもりだったんですか?」

「あっちが先にしかけてきたんだ。俺が返り討ちにしても問題はないだろう」

「お兄さん、性格良くないですねー」

「俺にとっては褒め言葉だな」

「そんな話をしている場合ではないようだ。官軍が来た。後のことは陳留の刺史殿に任せるとしよう。我々のような旅の者が貴族の方と居るのは面倒なのでな」

「ではでは?♪」

「おい、俺は貴族なんかじゃ……

もういねえし。で、あれが『陳留の刺史殿』、か。」

後ろを振り向くと、レッドクリフの続編でも作ってるのかと言いたくなるような軍勢と、その中に堂々と馬に乗っている金髪の子供がいた。もうあの3人のように逃げるのは無理だな、と諦め、短いため息をついた。

 

 

 

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「なら、もう一度聞く。名前は?」

「本郷一刀」

「生国は?」

「日本」

「……この国に来た目的は?」

「分からない」

「…………ここまで、どうやって来た?」

「知らん」

俺は連行され、尋問を受けていた。

「埒が明かないわね……。春蘭」

「はっ、拷問にでもかけましょうか?」

「そんなことしなくても嘘なんかついてないんが?」

「どうしましょうか……」

「そういえば、お前らの名前は?そろそろ教えてもらってもいいんじゃねえの?」

「貴様なんぞに華琳様の神聖なる御名を教えられるか!」

「春蘭、少し黙っていなさい。

確かにまだ名乗っていなかったわね。私の名前は曹操よ。」

「……もう一度言ってくれ」

「ちゃんと聞いておきなさいよ。私が曹操で、こっちが夏侯惇。もう一人は夏侯淵よ」

「曹操……って、あの曹孟徳か?魏の大将の?」

「……どういうこと?なんであなたが魏という国の名前を知っているの?」

 

 

 

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「なるほど……あなたは、天の御使いね」

「ハア?辞めてくれよ、柄じゃない。大体なんなんだ、その、天のナントカってのは」

「少し前に流行った占いだ。……天の御使いが流星とともに現れ、この天下を収める……ただの与太話だと思っておりましたが」

「そう考えるのが一番都合がいいのよ。色々な意味でね」

「なんだ?俺を神輿にしようってのか?」

「ええ、そうよ。私達に今一番必要なのは兵と知名度よ。天の御使いが曹操の下についたとなれば、その両方が手に入れられる」

「??????」

「姉者は兵士がくる、とだけわかっていればいいよ」

「そ、そうか……」

「で、俺にその話に乗れと?」

「そうよ。……それに、あなた自身もどうやら有能なようだしね。配下になればそれなりの待遇は保証するわよ?」

「……そうだな。俺に断る理由はない。いいだろう。柄じゃあねえが、『天の御使い』になってやろうじゃないか」

「そう、そうしなさい。……ところであなた、真名は?」

「俺の国にはそんなものはねえよ……

しいて言えば、名前の一刀がそれに当たるか」

「「「なっ!?」」」

「……いいわ、それなら私の真名も与えなければならないわね。華琳よ。これからはそう呼びなさい」

「華琳様!?」

「あちらが許しているのだからこちらが呼ばせないわけにはいかないわ。あなたたちも真名を許しなさい」

「くっ……華琳様がおっしゃるのなら仕方が無い。春蘭だ。」

「私は秋蘭だ。」

「別にそこまで大袈裟なもんじゃないんだがな……。まあ、いいか。さっきも言ったが、本郷一刀だ。よろしく」

「それじゃ、部屋を用意させるから、今日は休んでなさい。明日からはこき使ってあげるわ。」

「勘弁してくれよ……」

成り行きで魏に仕えることになったが、チビの覇王に短気な猛将、そてその妹の鉄仮面を見ていると、もしかして自分は選択肢を間違えたのではないか、とかなり不安になってしまった。

 

 

 

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あとがき

 

第一話おわりです。あんまり思ったより一刀の畜生成分を出せてない……

次回からはもっと無礼な一刀を書きます。

 

 

 

説明
ゆっくり見て行って下さい。
不定期更新です。ご了承下さい。
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コメント
あっ……すいません、今度から直します(Donate)
長く続きこと期待してます。  またどういう鬼畜ぷりwp(qisheng)
3,4P 本郷一刀→北郷一刀 ですね。鬼畜さがしっかりわかるのは黄巾あたりになりそうですね。(アルヤ)
十分畜生っぽいけど…元がお人よしだから余計に際立つと思うんですよ。(Jack Tlam)
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