英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 881 |
〜碧の大樹ー神域ー〜
「はい……実は私がトールズ士官学院に入ったのは”灰の騎神”の”起動者(ライザー)”であるリィンさんに力を貸してもらって”姉さん”を止めようとする為だったんです。」
「お、俺!?」
「……一体どういう事ですか。」
エマの説明を聞いたリィンは驚き、エリゼは真剣な表情でエマを見つめた、そしてエマはセリーヌと共にかつて姉と慕っていた”魔女”の一族にして”悪”に落ちた”魔女”――――ヴィータ・クロチルダを止める為に自分達が導く”起動者(ライザー)”であるリィンに会って”灰の騎神”の力を持って対抗する為にトールズ士官学院に入学した事を説明した。
「そんな……あの”蒼の歌姫(ディーバ)”が……」
「――――だが、俺達も内戦が起こった時、教室で見せられた不可思議な現象の前に”蒼の歌姫(ディーバ)”の声を聞いた。」
説明を聞き終えたマキアスは信じられない表情をし、ユーシスは目を細めて呟き
「その……恐らくですがクロウさんの操っていた”蒼の騎神”――――オルディーネは姉さんの”導き”によってクロウさんが手に入れたんだと思います。」
「ええっ!?」
「クロウが……」
「そう言えば……クロウの操っている機甲兵は他の機甲兵と比べると随分違っていた……」
エマの言葉を聞いたアリサとガイウスは驚き、フィーは静かに呟いた。
「……ま、全てメンフィルによって滅茶苦茶にされたけどね。」
「へ……」
「そこでどうしてメンフィルが出てくるのかしら?」
セリーヌの言葉を聞いたロイドは呆け、エオリアは不思議そうな表情で尋ねた。
「実は―――――」
そしてエマはヴィータ・クロチルダを連合軍が帝都ヘイムダルを責める際に抹殺する作戦を立てていた事をセリーヌが盗み聞きした事や、魔女の一族に伝わるとある”方法”によってリィンがトールズ士官学院に来る事がわかっていたはずなのに、そうならなかったことを説明した。
「何だとっ!?あの”蒼の歌姫(ディーバ)”が”結社”の”使徒”だと!?」
「信じられない……エレボニアでは有名なあの歌姫が”結社”の”使徒”だなんて…………とてもそんな人には見えなかったのに…………」
「……ですが、”鋼の聖女”のような高潔な精神を持つ方でも”使徒”であったのですからどんな方でも”結社”に関係する事は充分にありえます。」
「……確かにそうだね。」
「こ、これは驚いたわね……あれ?ってことはアルカンシェルの”炎の舞姫”イリア・プラティエと同等の人気がある”蒼の歌姫(ディーバ)”が今日メンフィル軍に抹殺されるって事!?」
エマとセリーヌの話を聞いたダドリーは驚きの表情で声を上げ、エリィは信じられない表情をし、真剣な表情で呟いたリーシャの言葉にワジは頷き、グレイスは呆然とした様子で呟き
「……はい…………」
「……色んな意味で私達の使命はメンフィルによって滅茶苦茶にされたわよ……」
グレイスの言葉にエマは悲しそうな表情で頷き、セリーヌは不愉快そうな表情で呟いた。
「なるほどね……確かに”Z組”に入るメンツの一人としてリィン・シュバルツァーが入っていたわ。」
「ええっ!?お、俺が!?」
その時静かな表情で呟いたサラの言葉を聞いたリィンは驚き
「私も入学した当初、リィンさんがいない事に驚いて、本当に戸惑っていたんです。今でも”私達”の”予言”が当たらなかった事が不思議なくらいです……」
「………(そう言えばリィンは本当ならトールズ士官学院に入学していた運命だったね……)……………」
戸惑いの表情で答えたエマの言葉を聞いたキーアは真剣な表情で黙り込んでいた。
「その……リィンさん。一体どうやって”試練”も超えずに”騎神”と”契約”したのですか?」
エマは真剣な表情でリィンを見つめて尋ね
「エイドスさんが封印を解いて、”ヴァリマール”を呼び寄せたからだけど……」
「ええっ!?」
「何ですって!?」
リィンの答えを聞いて驚き、セリーヌは厳しい表情でエイドスを睨んだ。
「――――ええ、私が解きました。封印も私の神力と魔力をもってすれば力づくで解けますし、解き方も貴女達の先祖より教わっていましたから。」
「何てことをしてくれたのよ!?”起動者(ライザー)”の”導き”には私達が必要不可欠な上、”試練”も必要なのに……その過程を飛ばして力づくで封印を解いて”騎神”を与えてしまうなんてっ!私達にとっては代々受け継がれてきた伝統なのよ!?いくら貴女が”空の女神”だからといって、やって良い事と悪い事があるでしょう!?」
エイドスの答えを聞いたセリーヌは怒りの表情でエイドスを睨んで怒鳴り
「……伝統を大切にする事は悪い事ではないですが、時には破る必要がありますよ?伝統ばかりに目が囚われていては真に護るべき大切な事が見えません。」
「何ですって!?」
静かな表情で語ったエイドスの答えを聞いたセリーヌは怒りの表情でエイドスを睨み
「伝統ばかりに目が囚われていては真に護るべき大切な事が見えない……か。それは我々エレボニア貴族にも言える事だな………」
「父上…………はい……そうですね……」
「……………………」
重々しい様子を纏って呟いたヴィクターの言葉を聞いたラウラは複雑そうな表情をした後頷き、ユーシスは目を伏せて黙り込んでいた。
「セリーヌ!私は気にしていないし、どんな形であれ姉さんを止める事ができたから、もういいでしょう!?第一貴女、女神様に対して何て物言いをしているのよ!?私達の一族は女神様の恩情で今までこうして生きて来られたのよ!?それは貴女も知っているでしょう!?」
「………………」
そしてエマの一喝を聞いたセリーヌは黙り込んだ後怒りの表情でエイドスを睨んでいた。
「え、えっと……?話を聞いていて感じたけど、もしかして色々と手順があったのか……?」
エマたちのやり取りを見ていたリィンは戸惑いの表情で尋ね
「え、ええ……その……申し訳ありません……本来なら何も関係ないリィンさんを私達の都合に巻き込もうとして……」
尋ねられたエマは頷いた後申し訳なさそうな表情をした。
「ハハ、別に気にしていないよ。エマにも色々と事情があったんだろう?気に病む必要はないよ。それにもしそうなったとしても、俺だったらきっと力になっただろうし。もし俺がクラスメイトだったら、クラスメイトとしてもエマに協力する事は当然の事だし、クラスメイトじゃなくても困っている女の子をほおっておけないしな。」
エマの言葉を聞いたリィンは苦笑した後答え
「そ、その……気を使って頂いてありがとうございます……」
リィンの言葉を聞いたエマは頬を赤らめて答え
(リィン……)
(そう言えばリィンさんもそうでしたね、)
(チッ!コイツの危険性を教えるのも忘れていたぜ!)
エマの様子を見たエリィとティオはジト目でリィンを見つめ、ランディは悔しそうな表情でリィンを睨み
(アハハ……リィンさんも将来ロイドさんと同じになるかもね。)
(確かにその素質は大いにありますね……)
(こういう人達ってどうして自然にあんな言葉が出てくるんでしょうね……?)
シャマーラとエリナ、セティは苦笑し
「に・い・さ・ま?早速ですか?ロイドさん同様、本当に油断も隙もありませんね??」
「エ、エリゼ!?一体何なんだよ……!?」
(というか何でそこで俺が出てくるんだよ……)
膨大な威圧を纏ったエリゼに微笑まれたリィンは戸惑いの表情で一歩下がり、ロイドは冷や汗をかいて疲れた表情で溜息を吐いた。
(ねえ、エリゼさんってもしかして…………)
(焼きもちを焼いているの、バレバレ…………)
エリゼとリィンのやり取りを見ていたアリサは冷や汗をかいてフィーに小声で話しかけ、話しかけられたフィーは静かな表情で答えた…………
閃ヒロインが現れたせいで早速リィンがロイドに負けない”タラシ発言”をしましたよ!(怒)さすがはファルコム主人公か(オイッ!)…………感想お待ちしております
説明 | ||
第881話 |
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総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
2345 | 2203 | 2 |
コメント | ||
感想ありがとうございます 本郷 刃様&Kyogo2012様&M.N.F様 リィンの真価が発揮されるのはZ組が現れてからだと思います!!(大激怒)(sorano) 始まったわwwww(M.N.F.) リィンーーーーーーーーーーーーーーー。おまえもか。おまえもなのか。ロイドの天然人誑しを見事に受け継いだようだな。オイッ。こいつはこいつで、Z組の女性を全て落としそうだな・・・・・(井井井井井井井井井井井井井井井井井(Kyogo2012) セリーヌの発言は勝手にリィンを利用しようとした者としては矛盾した発言ですね〜・・・そしてリィン、爆ぜろ!(本郷 刃) |
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