アーカーシャ・ミソロジー外伝B上
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第?話  呪術者と狂戦士

 

「ロータさん、ロータさん」

 との子供の声がする。

 目を開けると、そこには-お掃除ロボットが居た。

ロボット「ロータさんってば、起きて下さい」

 それに対し、私は・・・・・・。

 

ロータ「ホシヤミ君、どうしたんだい?」

 と、ロータ・コーヨ大佐は、ロボットのホシヤミに話し掛けた。

ホシヤミ「聞いて下さいよ。テテト君が、僕のオイルを取っちゃったんです!」

ロータ「・・・・・・まぁ、後で、ちゃんと言っておくから、今日は

    眠いんだよ」

ホシヤミ「えぇ?でも、僕、お小遣いをためて、高級オイルを

     買って、それを取られちゃったんです」

ロータ「気持ちは分かるけど、今日の私は眠いんだよ」

ホシヤミ「珍しいですね」

ロータ「本当だよ。まぁ、南国は-いいね。しかも、今日は非番

    だから、ゆっくり休める。じゃあ、お休み」

 そう言って、ロータは眠りだした。

ホシヤミ「全く、ロータさんったら」

 そう言い残して、ホシヤミは去って行った。

 

「ファーザーッ。ファーザーッ!」

 との子供達の声がする。

 起き上がると、予想通り、少年達が眩しい程の笑顔で、そこに居た。

 彼等は元-少年兵だ。

 それを、私達、ヤクト軍が保護している。

 普通ならば、そこで、少年兵から、武器を取り上げ、平和に

生きさせるのだが、彼等は-ここでのヤクト工科学校に通っている。

 工科学校と言っても、言わば、軍学校だ。

 銃こそ持たせないモノの、格闘術やサバイバル技術を含め、

兵士としての基礎訓練を受けさせている。

 もちろん、普通の勉学も、先進国と同レベルに行っている。

 全てはシルヴィス・シャインの命令。

 仮に少年兵に武器を捨てさせても、彼等には帰る場所が無い。

 かつて共に住んでいた村人達は、彼等を恐がり、拒絶する。

 しかも、少年兵達も、一度、戦争を知ってしまうと、普通の

生活には戻れない。

 それならば-いっその事、ヤクト軍の手で管理してしまえば

良い-と言うのが、シャインの発想だった。

 色々ともめたが、トレキア副大統領の力添えもあり、何とか

なっている。

 ただ、ヤクト本国では、一部で、非常にバッシングを受けて

いる-らしい。困ったモノだ。

 私は-あまりMでは無いし、羞恥プレイも好まないので、

しばらくヤクトには帰れなさそうだ。

 ちなみに、私はSでもなく、いや、相手の女性が望むのなら、

SでもMでも喜んで、応じるつもりだが、そもそも、そんな

女性など居るハズも無く・・・・・・。

 

少年A「ファーザーッ!何か、エロい事、考えてたでしょう!」

ロータ「レゼネ君、私は-いつもの様に、人生とは何と深淵(しんえん)

    な事かと、思慮にふけってたのだよ」

 と、ロータは少年レゼネに答えた。

レゼネ「へへッ、いつもエロい事、考えてるんだ。ファーザー、

    Hッ!」

 とのレゼネの言葉に、子供達はドッと笑った。

 それに対し、ロータは恥ずかしそうにした。

ロータ「き、君達ねぇ・・・・・・。まぁ、いいや。それより、

    テテト君、ホシヤミ君のオイルは、ちゃんと-

    返そうね」

 と、ロータは少年テテトに言った。

テテト「はーい」

ロータ「よしよし、いい子だ」

 そう言って、ロータはテテトの頭を撫でた。

 それを見て、他の少年達も、頭を撫でて欲しそうに見ていた。

ロータ「はぁ、仕方無い」

 そして、ロータは全員の頭を何度も撫でるハメと成ったのだった。

 

 そんな平和な時間の中、一人の兵士が早歩きで部屋に入ってきた。

 それに対し、少年達は、敬礼を綺麗に行った。

兵士「あぁ、君達は、直っていてくれ。大佐、非番時に申し訳

   ありません。火急の事態です」

ロータ「了解した」

 そう言って、ロータは立ち上がった。

ロータ「さて、みんな、そういうワケだ。今は、解散してくれ」

 とのロータの言葉に、子供達は「了!」と答えた。

 

 ロータと兵士は廊下を早歩き-で進んで居た。

ロータ「で、ドリス大尉、状況は?」

ドリス「本国よりの電報が入りました」

ロータ「電報?」

ドリス「シャイン様よりの命令です」

ロータ「・・・・・・嫌な予感がしてきた」

ドリス「詳しい話は、ブリーフィング・ルームにて、説明いたします」

ロータ「ああ」

 そして、二人は部屋へと入っていった。

 そこにはヤクトの士官達が揃っていた。

 彼等はロータ達を見るや、敬礼してきた。

ロータ「あぁ、時間が惜しい。始めよう。ドリス大尉、

    説明を」

ドリス「ハッ。では、説明いたします。本日、14・00にて、

    ヤクト本国より電報が届きました。機密レベルは3、

    シルヴィス・シャイン国防長官-直々の命令です」

ロータ「続けてくれ」

ドリス「ハッ、シャイン国防長官からの命は、簡潔なモノで、

    ドータラン基地へと一個中隊を率い、至急、向かえとの事です」

ロータ「具体的な説明は、向こうで、という事か」

ドリス「ハッ。そうなります」

ロータ「了承した。至急、支度にかかってくれ」

 とのロータの言葉で、皆は慌ただしく動き出した。

 

 ・・・・・・・・・・

 装甲車に揺られ、ロータ達はジャングルの中を移動していた。

ロータ「しかし、最近の装甲車は広くていいな。昔は、それは

    もう、ひどいモノだった。冷房も大してきかなかったしな」

ドリス「ですね。そもそも数が足りませんでしたし。あの頃は

    細かい装備も自費で買ってました」

ロータ「懐かしいモノだ。何もかも変わっていく」

ドリス「はい・・・・・・」

 そして、ロータ達はジャングルを装甲車で進むのだった。

 

 ・・・・・・・・・

 ドータラン基地では、基地司令が直々にロータを出迎えてきた。

基地司令「ロータ大佐、よくぞ、はるばる、来て下さりました」

ロータ「よして下さい、少将。私の階級は所詮は大佐です」

基地司令「いえいえ。救国の英雄に対し、不敬があっては-

     いけません。ましてや、この基地の名付け親は

     貴方なのですから」

ロータ「いやぁ・・・・・・照れますね。とはいえ、階級は私が下

    です。まぁ、そういうワケでして」

基地司令「ハハ、分かりました。では、どうぞこちらへ」

 そう言って、基地司令は自ら、ロータを案内した。

 

 ブリーフィング・ルームでは、一人の士官がロータ達に説明を開始した。

士官「今回の任務はヤクト・ニュクス連合国の国防長官であら

   れるシルヴィス・シャイン国防長官よりの直々の命令で

   あります。我がドルファ国としても、その作戦に関し、

   全面的に協力するようにとの要請が大統領より達せられ

   ております」

 と言って、士官は言葉を区切った。

士官「さて、今回の命令は、ある呪術集団の壊滅です。その

   呪術集団・アセロ・レグワナは、古来より、非人道的

   な風習を行い続けて来ました。たとえば、人の臓器を

   呪術に使ったりなど。そして、その風習は今も続いて

   いるのです」

士官「とはいえ、ロータ大佐のお働きもあり、この国も民主化

   が進み、呪術集団もかつてに比べたら、非人道的な行為

   を自重する様になりました。しかし、今回の呪術集団、

   アセロ・レグワナは、今年に入り、急激に-その動きを

   活発化させています。これは、ラース-ベルゼ社会統一党

   の幹部や軍人が、彼等と合流したからと見られます」

士官「さて、具体的な非人道的な行為についてですが、まず、

   アルビナをご存じでしょうか?」

ロータ「確か、色素が欠乏しているモノだったか?」

士官「はい。人間で言えば、肌がより白く、瞳の色もより薄く、

   そういう外見的特徴を有します。そして、このドルファ国

   では、実は、アルビノの数が非常に多いのです」

士官「通常、アルビノは二万人に一人の割合で産まれますが、

   このドルファ国の一帯、つまり南リベリスの東部では

   三千人に一人の割合でアルビノが産まれます」

士官「そして、古来より、ドルファ国では、アルビノは神聖な

   存在とされ、一種のパワーを持つとされてきました。

   しかし、その迷信を呪術集団は利用したのです。例えば、

   アルビノの肉を食うと難病も治癒するなどと言って、

   アルビノ狩りを行っているのです・・・・・・」

ロータ「それは、現代でも、というより、今、この瞬間にも

    起きている出来事なのか?」

士官「恥ずかしながら、その通りです」

ロータ「・・・・・・しかし、迷信となると、中々に、払拭は

    難しいかもな」

士官「はい。ですが、実際には、迷信を真に受けている者は

   少ないとされます。一部の金持ちの道楽、というのが

   現状と思われます。しかし、アルビノの体が高価で

   取引されているのは事実で有り、一体7万ギアという

   価格で売買されているとの事です」

ロータ「それは・・・・・・金に困っている人間なら-やりかねないな」

士官「はい。我々も必死に撲滅しようと試みていたのですが、

   敵も相当の武装をしており、手をこまねいていました。

   そこに、シルヴィス・シャイン国防長官-殿から、連絡が

   入ったのです」

ロータ「なる程、確かに、あの人なら、見逃さないだろうな」

士官「ありがたい事です。しかし、敵は高位の能力者を有して

   いる上に、拠点が未だに掴めていません」

ロータ「・・・・・・となると、探す必要が-あるワケか」

 と、ロータは困った風に言った。

基地司令「いえ。手がかりは-あります」

ロータ「と、言いますと?」

基地司令「情報を持つ人間を、我々は拘束して居るのです」

 

・・・・・・・・・・

 ロータと腹心の部下のドリスとホシヤミは、共に、地下に

ある施設を案内されていた。

看守「この先です」

 そう言って、看守は長い長い通路を先導していった。

ドリス「しかし、拷問でもして聞き出せば良いと思うのですが。

    何で、我々が直接、聞き出さねば-いけないのでしょうかね?」

ロータ「相手が相手だ。それに、この案はシャインさんの意見

    との事だしな」

看守「着きました。囚人は抑制石を装着していますが、万が一

   もあります。油断なさらないで下さい」

ロータ「ああ。開けてくれ」

看守「ハッ」

 そして、看守は何重もの鍵を開けていった。

 扉は開かれ、ロータ達は中に入っていった。

「これは、これは皆さん・・・・・・おお、ロータ大尉じゃあ、ありませんか」

 と、牢獄の中の男は言った。

ロータ「エルダー・トリア・・・・・・」

 と、ロータは、かつてのラース-ベルゼ社会統一党の幹部の

名前を呟くのだった。

 

 

トリア「ハッハッハ。懐かしい名前ですねぇ。まぁ、今となっては、

    ただのトリアですがね」

ロータ「単刀直入に聞く。呪術集団アセロ・レグワナを知って

    いるか?」

トリア「知っている、と言えば?」

ロータ「正直に話すことだ」

トリア「フム・・・・・・名前を聞いた事は-ありますよ。確か、以前、

    魔石の調達に使っていた気がしますねぇ」

ロータ「他には?」

トリア「これ以上は、しゃべれませんねぇ」

ロータ「条件を言ってみろ。内容によっては飲んでやる」

トリア「私をここから出して下さい」

ロータ「無理だ」

トリア「いやいや、少しの間でいいんですよ。ほんの少し」

ロータ「それは出来ない」

トリア「そこを何とか。私もねぇ、たまには外で散歩をしたい

    んですよ」

ロータ「お前のような戦犯を外に出せるワケが無いだろう」

トリア「いやいや。ですが、私は役に立つと思いますよ」

ロータ「・・・・・・どう役に立つ?」

トリア「相手とも顔見知りですからなぇ。いえ、その呪術集団

    とは直接は顔を合せた事は無いですが、まぁ、ほんの

    知り合いがですねぇ」

 と言って、トリアは薄く笑った。

 それに対し、ロータは黙り込んだ。

ロータ「・・・・・・いいだろう。ただし、お前の心臓に魔力の刃を

    埋め込む事となる。もし、逃げたり-裏切ったりする-

    素振りを見せれば、即座に殺す。いいな」

トリア「了解、了解。いやぁ、しかし、それって、前に、

    シャインにした事ですよね。

    ハハ、意趣返(いしゅがえ)しって事ですかねぇ?」

ロータ「さぁな」

ドリス「た、大佐・・・・・・本当に-よろしいんですか?」

ロータ「構わない」

ドリス「ですが・・・・・・」

トリア「オッ、ロータ大尉、もしや大佐に昇格したんですかぁ、

    こりゃあ、凄い。いやぁ、凄いですねぇ」

ドリス「黙れッ!貴様には関係無い話だッ!」

 と、ドリスは怒鳴った。

トリア「おっとっと、これは失礼、失礼しました」

ロータ「・・・・・・心臓に刃を埋め込む」

 そう言って、ロータはトリアの胸の上に手を当てた。

トリア「ほう、貴方が・・・・・・いや、そりゃあ出来ますわよね。

    何せ、ヤクトのレベル7能力者なんですモノ」

ロータ「動くな。死ぬぞ」

トリア「はい」

 そして、ロータはトリアの胸に不可視の刃を埋め込んだ。

ロータ「よし。これから-お前の拘束を解くが、その前に、

    前払いで情報を渡せ。一部でも構わない」

トリア「はいはい。まぁ、以前、私が-このドルファ国に潜入-

    して悪さをしていた頃、同じくラース-ベルゼの呪術師

    が仲間に居たんですわよ」

ロータ「それで」

トリア「まぁ、でも私と彼は仲が非常に悪くてですねぇ、よく

    ケンカしてましたんよ」

ロータ「その者の名は?」

トリア「ゼクトという中年の男ですわよ」

ロータ(ゼクト・・・・・・資料にあったな。動乱時に、取り逃がした

    ラース-ベルゼの魔術師)

トリア「まぁ、ゼクトは呪術集団のアロア・ラグナとコネが

    あった様ですわよ」

ロータ「アセロ・レグワナだ」

トリア「ああ、ああ、そうでした、そうでした。で、その

    呪術集団を追ってるンですわよね?まぁ、そいつら

    の事は良く知りませんけど、ゼクトの事なら、まぁ

    色々と知ってますから」

ロータ「そうか・・・・・・詳しい話は後で聞こう。ただし、一つだけ、

    先に聞いておきたい。先程、呪術師のゼクトと仲が悪い

    と言ったが、その原因は何だ?」

トリア「あぁ、それは価値観の違いですわよ。私達は似た能力を

    保持していましてねぇ、でも、似ている分、互いに許せ

    ないモノなんですわよ」

ロータ「なる程、新教徒と旧教徒が殺し合う様なモノか」

トリア「・・・・・・ま、まぁ、そうとも言えるかも知れませんねぇ」

ドリス「お前、何で口ごもる。詳しく言って見ろ」

トリア「え?あぁ、まぁ、端的に言えば、私達は触手使い-なん

    ですわよ」

ホシヤミ「触手?」

ロータ「触手って、あのニョロニョロした奴か?」

トリア「ええ、その通りですわよ。ただ、そのニョロニョロを

    使う相手が違うって事ですわよ。ゼクトは、触手を

    使って、女性を犯し尽くしたモンでしてねぇ」

ロータ(エロい・・・・・・)

ドリス「ま、待て・・・・・・じゃ、じゃあ、お前は・・・・・・」

トリア「グフフ、決まってるじゃあ無いですか。そりゃあ、

    女の反対は男ですわよ。グフフ」

 とのトリアの言葉に、さしものロータも唖然(あぜん)とする

しか無かった。

トリア「グッフッフッフッフ。あぁ、何と甘美であった事か。

    ツヴァイちゃんに、エトリオちゃん。あぁ、あれは

    今、思いだしても、至高の体験でしたわよ」

 と言って、トリアは-よだれをたらすのだった。

 

 ・・・・・・・・・

その頃、ツヴァイにエトリオの二人の男は登山をしていた。

ツヴァイ「ゴホッゴホッ。クッソ、寒いんだよ」

エトリオ「ですよねぇ」

ツヴァイ「しっかし、なんで-あのジジイ二人、あんなに元気

     なんだよ」

エトリオ「いやぁ、流石ですよね」

 と、二人は前方を元気に歩く、二人の老人を見て-言った。

老人A「おーい、ツヴァイちゃんにエトリオ君、もう少し、

    急がんと、小屋まで今日中に着かんぞい」

エトリオ「あっはい」

 と言って、エトリオはスピードを速めた。

ツヴァイ「クッソ、急げと言われると急ぎたくなくなるのが、

     この俺で・・・・・・」

 すると、ツヴァイの後ろから声が掛けられた。

「ツヴァイちゃーーーーんッ!おーい、やっほーーいッ!

 お姉ちゃん-だよッッッ!」

 との声が、遠く後方から響いたのだった。

 ツヴァイは-ギョッとして振り返ると、そこには、彼の姉の

姿がポツリと見えた。

ツヴァイ「ヒィィ、置いてったハズなのに」

姉「ツヴァイちゃーーーーんッ!」

ツヴァイ「ヒィィッ!」

 そして、ツヴァイは必死に早歩きし、エトリオや老人達を

追い越していった。

 しかし、姉は-それ以上の勢いでツヴァイに追いつき、そして、

ツヴァイを捕まえるのだった。

ツヴァイ「か、勘弁してくれーーーーーッ!」

 との絶叫が山に木霊するのだった。

 

 ・・・・・・・・・・

 一方でエルダー・トリアはツヴァイ達との情事を思いだし、

満足そうに、頷いていた。

ロータ「ま、まぁいい。ともかく、拘束を解こう」

トリア「オッ、まじですかいな。いやぁ、流石はロータ大佐、

    よく見ると顔も-かわいいですわよ」

ロータ「・・・・・・ドリス、やっぱり、これ、このまま閉じ込めて

    おいた方が良いんじゃないか?」

ドリス「私もそう思いますよ」

トリア「えぇ、そんな。そっちの兵士さんもカワイイですわよ」

ドリス「と、鳥肌が・・・・・・。た、大佐、やはり置いてきましょう。

    やはり、この男は危険です」

 と、ドリスは言うのだった。

ロータ「確かに貞操の危機かも知れない・・・・・・」

ホシヤミ「二人とも情けないですよ。軍人なんですから、私情は

     挟んじゃ駄目ですよ」

ロータ「ホ、ホシヤミ君、あのねぇ、君はロボットだから、

この底知れぬ恐怖が分からないかも知れないけど

ねぇ」

ホシヤミ「えぇ?分かりますよぅ。その発言、ロボット差別

     ですよぅ」

ドリス(何だ、ロボット差別って・・・・・・)

 と、ドリスは少し考え込むのだった。

トリア「いやぁ、でも、最近、欲求不満でしてねぇ。今なら、

    ロボットでもいけるッ!ロボット姦ッ!フォウッ!

    ロボット・・・・・・ハァハァ。ロボット穴に触手・・・・・・

    ハァハァハァ」

ホシヤミ「ロータさんッ!怖いですッ!」

ロータ「うん・・・・・・ロボットでも怖いモノは怖いよな。まぁ、

    でも、シャインさん-からの命令だ。仕方無い」

ドリス「シャイン様の命令は理不尽な時が多いですよ・・・・・・」

ロータ「言うな。よし、拘束の鍵を開けてくれ。抑制石の首輪

    以外を」

 と、ロータは看守に向かって言った。

看守「ハッ」

トリア「ウェルカーム、ウェルカーム、看守ちゃーーーん」

看守「・・・・・・大佐、鍵をお預けします」

ロータ「え?」

 と言いつつも、ロータは鍵を受け取ってしまった。

 ロータはドリスを見た。

ドリス「尊敬します、大佐」

 ロータは-うろたえながら、ホシヤミを見た。

ホシヤミ「流石、ロータさん」

ロータ「・・・・・・やればいいんでしょ、やれば」

 そう言いながら、ロータはトリアに近づき、鍵を開けていった。

ロータ(何か、おしろい-の匂いがするし。苦手だなぁ、こういう

    匂い・・・・・・)

 とはいえ、ロータはめげずに、鍵を開け続けた。

 しかし、ロータの手が止まった。

ロータ「こ・・・・・・これは・・・・・・」

 見れば、トリアの股間の部分に拘束具と鍵穴が-されていた。

看守「万一に備えてと・・・・・・」

ロータ「これ、開けなきゃ駄目?」

看守「は、はい。これを付けていると、専門の排尿器具を使わねば

   ならないので、相当に面倒であるかと」

ロータ「・・・・・・仕方無い。開けるか」

トリア「カッモーン」

 と言って、トリアは両手・両足を広げた。

ロータ「・・・・・・ええいッ、ヤケだッ!」

 そして、ロータは鍵穴を開けた。

トリア「じゃじゃーんッ、エルダー・トリア復活の巻ッ!」

 そう言って、トリアは立ち上がった。

トリア「イエーイ、拍手、拍手!」

ドリス「ええい、あまり調子に乗るなよッ!」

 そう言って、ドリスはスタン・ロッド(電気-気絶棒)を

取りだした。

トリア「ワワワ・・・・・・イッツ・ア・ジョーク!

    イッツ・ア・ジョーク!」

 と言って、トリアは両手を挙げた。

ロータ「さぁ、付いてこい」

トリア「いや、ちょっぴ、待ってくりゃさいな。あ、足が

    痺れて」

ドリス「大佐、こいつ程、頭に来る奴を私は知りません」

ロータ「言うな・・・・・・シャインさん-の命令だ・・・・・・」

ホシヤミ「うぅ・・・・・・ボディーの穴を塞いどいた方が

     いいかも知れません」

ロータ「・・・・・・ホシヤミ君、きみのボディーは穴を塞げる

    かもしれないけど、私達の尻は塞げないんだよ」

ドリス「色々と後ろには気をつけないと-いけませんね・・・・・・」

トリア「まぁまぁ、仲良く-しましょう。オッホッホッホッホ」

 と、トリアは高笑いをあげるのだった。

 

 

 

 

外伝B下(アーカーシャ・ミソロジー)へと

説明
その国では、アルビノ(色素欠乏者)が狩られ売られていた。
そのような非人道的な行為を食い止めるため、
ロータ・コーヨ大佐は、呪術集団の壊滅を
本国より命ぜられるのだった。
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