真・恋姫†無双〜始まりの外史〜4 |
※視点切り替え
太陽の光が眩しい・・・・
そんなことを思っていたら思い出したが昨日、死体の中で野宿してたんだ。
もう少し寝てたいけど死体の中で過ごすのは嫌だしと思い目を開け体を起こすとそこに広がっていたのは見知らぬ部屋だった。
「・・・・・・よし、寝よ」
多分、幻覚だな。うん、そうに違いない。きっと疲れてるんだよな。
俺は静かに目を閉じて寝た。
そして、暫くしてから体を起こし目を開けるとそこに広がっていたのは見知らぬ部屋だった。
・・・・デジャヴ!?
じゃなくて、これ現実ってことか・・・・
もしかして、誰かに拾われたのか?などと考えていたら、急に扉が開いた。
「・・・・・!?」
思わず体がビクッってしたよね。
だって、足音もなにもしないんだもの、そりゃびっくりするさ!
俺は誰に言い訳してんだ?
ていうか、扉が開いたのなら誰か居るだろいうことに気づきそっちを向くとおっさん?というよりはおじいさんが立っていた。
「おぉ、起きたのか、体の具合は大丈夫かね?見たところは怪我はしていなかったようだが」
「へっ、あぁ、ありがとうございます。具合は大丈夫です」
「そうか、そうか、そりゃ良かった。それじゃ、朝食の準備ができているから支度が終わったら来なさい」
「あの、すみません、一つよろしいですか?」
「どうかしたのか?」
「なんで俺はここにいるんでしょうか?」
全くもって見知らぬ部屋だ。
そしてこのおじいさんもな。
てか、今の発言はちょっと失礼だったかもしれない、うん、今後気をつけよう。
「ふむ、覚えてないのかい?昨日、近くの村が襲われたと聞いてな、少し様子を見に行ってみたら、死体に囲まれながら寝ているお主を見つけての。さすがに死体のそばに置いていくわけにもいかないしということでここまで運んできたのだよ」
「あぁ、そうだったんですか、本当にありがとうございます」
俺は深く頭を下げた。
わざわざ、運んでくれてベットにまで寝かせてくれるなんて本当にありがたいことだ。
「別に構わんよ、それにお礼なら孫の楼羽に言ってやってくれ、お主を見つけたのも、運んでここに寝かしたのもあやつじゃからな」
「そうだったんですか、そのお孫さんはどちらに?」
「今は朝食の準備をして待っておる。そして、わしは君を朝食に呼びに来たのだがね」
「あっ、すみません。でも、朝食まで頂いてもよろしいんでしょうか?」
「構わんよ、そのぐらい。その分は働いて返してもらうからの」
「自分で出来る事なら、頑張らせてもらいます」
やばい、どんな仕事だろ・・・・
でも、今ならなんでもできる気がする・・・・多分。
「まぁ、とにかく朝食を食べよう。楼羽も首を長くしてまっておるだろうし」
「そうでしたね、すみません」
「構わん、構わん、さぁ、いこう」
そう言って歩いてくおじいさんの後ろを俺はついて歩いて行った。
というか、この家少し古いのか、歩くたびに物凄くミシミシいってるが大丈夫か?
これは、気をつけながら歩いても音がなるなぁ・・・・うん?なんか今違和感を感じたような・・・・
「おい、さっさと席に座らんか」
「あっ、はい」
どうやら、考え事をしている間についていたようだ。
俺は言われたとおり席にすわる。
食卓の上にはとても美味しそうなご飯が並んでいた。
「とりあえず、自己紹介やら色々あるだろうが、まずは朝食を食べてからにしようかの」
「そうだね、おじいちゃん」
おじいさんのお孫さんと思わしき人物が同意した。
「では、いただきます」
「いただきまーす」
音色「いただきます」
三人とも手を合わせいただきますというと黙々と食べていった。
「「「お粗末さまでした」」」
「じゃあ、これ片付けてくるね」
「あっ、皿洗いやります」
さすがに朝飯まで頂いてなにもしないのは人としてあれだしね。
「あー大丈夫、大丈夫」
といって、朝飯を作ってくれた青年は皿を持って台所に行ってしまった。
「なに気にするな、あやつは家事が趣味のようなものだからな」
「そ、そうなんですか」
「あぁ、だから気にするな。おっと、そういえばまだ自己紹介がまだだったの、儂の名前は楼伯凱じゃ、よろしくの」
「あっ、こちらこそよろしくお願いします」
「お主の名は?」
多分普通に名乗ったら変だよなぁ、というか、音色が真名に当たるなら教えちゃいけないし、どうしようか、えーっと音関係でいくと・・・・・旋律!
なんでこれが出来たかわからないけど・・・もうこれでいっか!
「四季旋律です」
「ほう、あまり聞かぬ姓じゃの」
「はははっ、よく言われます」
やっべ、嘘だとバレたかとオモター
とか焦ってたら楼羽さんが戻ってきた。
「むっ、楼羽が戻ってきたか、楼羽、自己紹介をしなさい」
「うん、姓は楼、名は羽、字は伯承です。よろしくお願いします!」
「名まで名乗ることなかろうに」
あっ、名も普通は名乗っちゃいけないのかな?
「なんか、わからないけど名乗らないといけない気がして!」
「・・・・・そうか・・・・・はぁ」
「えーっと、二人とも、なんと呼べばよろしいですか?」
「そうじゃな、儂のことは楼夢と呼んでくれて構わない、あとは敬語もやめてくれんか、なんだかむずむずするのじゃ」
「あれ、楼夢?えっ?その名ってあんまり預けちゃいけないんじゃ?」
さっき、楼伯凱ってことは姓と字だよな?
じゃあ、夢って名じゃん!
なんか今の雰囲気からすると名はダメな感じがしたんですけど?!
「孫の楼羽が名を許して儂が許さないのもおかしな話だろう?」
「は、はぁ。それじゃあ、楼夢さんよろしくお願いします」
そんなもんなんだろうか?と思いつつも俺はお辞儀をした。
「敬語がなおっとらんぞ」
「・・・以後気をつけます」
てか、敬語なおせるかな?
なんて、楼夢さんと会話をしてると楼羽さん(仮)が話しかけてきた。
「えーっと、僕のことは楼羽って呼んでください!」
「えっと、いいの?」
「もちろんです!」
楼羽さんは太陽のように輝いてる笑顔を俺に向けてくれた。
俺はこんな笑顔を向けてもらってもいいのだろうか?
「おーい、大丈夫ですか?」
「へっ、あぁ、すみません」
どうやら少し考え事をしていたようだ。
どうにもダメだな、昨日のことを思い出してしまう。
今は、後ろを向くよりも前を向くべきだな、俺。
「?」
前を向くと楼羽さんが不思議そうな顔をしていた。
それも、そうか、話してる途中に考えこむんだから・・・・・よく考えると、失礼なやつだな。
「あっ、ほんとにすいません。えっと、俺のことは四季って呼んでください」
「わかりました!」
「ふむ、四季とは姓じゃろ?儂らが名を教えたのにもかかわらず、お主は教えないとな?」
「じ、じいちゃん!なんてこと言ってるんだ!?」
えっ?あぁ、もしかして俺、姓は四季、字が旋律だと思われてるのかな?
楼夢「なに、少し、嫌味が言いたくなっただけだ。助けてやったのにもかかわらず、名も教えんとは思わなかっただけで」
「じいちゃん!いい加減にしなよ!」
「えっと、楼羽さん落ち着いてください、楼夢さんの言ってることは正しいと思いますし」
「いや、そんなことないですよ!助けたのは僕の勝手であって助けたことを恩着せがましく言うのはおかしいですから」
「でも、助けてもらったことは事実ですし、それに少し楼夢さんは勘違いしてるだけなんです」
「儂が勘違いだと?」
あ、ちょっと怒ってないか?
というか、今更だけど俺、楼夢さんにしか名乗ってなくね?
「はい、楼夢さんは俺の姓が四季だと思ってますけど、正しくは姓が四、名が季なんです」
「・・・・・・・そうだったのか?」
楼夢さんはどうにも拍子抜けしたような顔をしている。
因みに横にいる、楼羽さんは呆れた顔をしてやれやれとやっているようだ。
「最初にちゃんと言わなかった俺が悪いんですけどね。それに、楼羽さんにはちゃんと、名乗ってませんでしたね。なので、改めて、姓は四、名は季、字は旋律。よろしくお願いします」
俺は二人に向かって深く頭を下げた。
「ふむ、今さっきはすまなかった。よろしく頼むぞ、四季」
そうすると楼夢さんは手を差し出してきた。
「はい、こちらこそお願いします」
俺は笑顔で握手した。
それにしても、すごいマメだな。
手の皮がとっても厚い。
それに傷も多いな、うちの組の奴の手に似ているような・・・・
まぁ、そんなわけないか。
きっと、畑仕事とかやってるんだろう、この時代だし。
そんなことを思っていると、楼羽さんが申し訳なさそうな顔をして喋りかけてきた。
「えーっと、四季さん。本当にごめんなさい。うちのじいちゃんが勘違いして」
そう言うと、楼羽さんは物凄い勢いで俺に頭を下げてきた。
多分この人は根がとってもいい人なのだろう。
「あの、頭下げてください。もともとは俺の言い方が悪かったわけですし」
「いや、でも・・・・」
「じゃあ、今度またご飯作ってくれませんか?それで、今回のことは全部なしに」
「へっ?そんなことですか?」
「もちろんです。むしろ本当は俺がお礼しなきゃいけないんですけどね」
「いやいや、四季さんは何も悪く無いですもん。俺が勝手に助けて、しかも、じいちゃんが迷惑かけて・・・・」
「ほら、そうやって悪い方向に考えちゃダメですよ。すべて水に流しましょう。えーっと、仲直りってわけじゃないですけど、もうこのことはなかったことっていうのと親交の握手しましょうよ」
俺はそう言いいながら手を差し出した。
というか、こんな感じで強引に話を持ち込まないともっと悪い方向に話を持って行きそうな勢いだったからな。
「そうですよね。それじゃあ、改めてよろしくお願いします」
俺は楼羽さんと笑顔で握手を交わした。
「これにて、一件落着だな」
「元はといえばじいちゃんのせいだろー」
「もう、このことについて掘り返すな、馬鹿者」
仲のいいことだな、本当。
というか、楼羽さんも握手したときになんか違和感を感じたんだよな。
まぁ、考えてもわからないか。
「そういえば、四季さん。なんであんな所で寝てたんですか?」
「うん?・・・あぁ、道に迷ってたらあそこにたどり着いたんだけど、そこから詳しい記憶はないんですよ」
まぁ、本当は違うけれどそこまで言う必要もないだろう。
「そうだったんですか、それは災難でしたね」
「あはは、本当です」
楼羽さんはなにか察してくれたみたいで特に深く聞いては来なかった。
「ところで、四季よ。このあとはどうするつもりだ?」
「この後ですか?」
「あぁ、少しの間は儂らの畑仕事を手伝ってもらいたいのだが?」
「もちろんですよ、恩返し何ひとつもしてませんから」
「そうか、ならば助かる。では、善は急げだ」
そう言うと、どこからか畑を耕す道具を持ってきた楼夢さん。
そして、それを俺に手渡し、外へといってしまった。
「多分、ついて来いっていう意味だと思いますよ?」
「あはは、なるほど、そういうことですか」
楼羽さんと苦笑いしながら楼夢さんの後を二人で俺らは追った。
因みに、その次の日には村で俺の歓迎会を開いてくれた。
説明 | ||
ある2人の主人公が別々の神様に出会い力を得る。 1人は復讐のため、1人は救うため ※ハーメルンの方にも掲載しています。 |
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