屍食教典儀(Cults of the Ghouls)中編3 |
屍食教典儀 (Cults of the Ghouls) 中編3
ダレット伯爵家に伝わる呪われた伝説ではキリスト教(主にカトリック)では多神教が行き渡っていた地域にキリスト教を布教するために、女神信仰の土地では、イエスの母である聖母マリアを布教して古代から信仰していた神々と同一化させることによってキリスト教を布教させていった。その為、カリブ・西アフリカでは白い肌のマリア像ではなく黒い肌のマリア像が祭られてキリスト教は着々と広がっていった。
しかし、キリスト教と相容れない古代宗教として古代ドルイド教があった。古代ドルイド教では芳情の象徴として黒い山羊をまつり、樫の木(特にヤドリギ)を神聖化していた。その為キリスト教が信仰されない地域では対外的黒い山羊を悪魔の象徴としてキリスト教は古代ドルイド教を弾圧していった。
キリスト教が古代ドルイドを弾圧した理由としては、異形の神という点もあるが、古代ドルイドの神々は生贄、特に血を好む神々であったことから、生贄とするために罪人を養い、足りなければ戦争をして捕虜を手に入れた、など決して古代ドルイド教は平和愛好者というわけではなかった。
ドルイド教の詠唱にはヤドリギを神聖化すると同時に血を重要視する。ドルイド教がしていた芳情の母性神シュブニグラウスの招来と黒い仔山羊の召喚を記載する(※祭壇に描くべき魔法円が不明の為呪文として完成していない)
※黒い仔山羊とシュブニグラウスの招来の図
【黒い仔山羊の召喚 とシュブニグラウスの招来】
シュブニグラウスの招来の場合「まず、大きな石の祭壇を用意する。場所はじめじめした森の真ん中か、人の踏み入らない原野。 祭壇は聖別されなければならない。聖別には重さにして合計800トンに及ぶ生き物から搾り出した血が必要とする」
それは前提条件に過ぎない。別途、呼び出しのたびに、合計800キロの生き物から搾り出した血も追加で必要となる。更に、私を呼び出すたびに呪文を唱えよ。呪文を唱える事を許すのは新月の夜のみ
シュブ=ニグラスの招来では新月の夜に、清めた祭壇にて儀式をとり行い、術者を中心として幾多の人間の精神力を供物に現世にシュブ=ニグラスを招来する。
祭壇を清めるには何十匹もの獣を生贄にし、その新鮮な血を祭壇に振りかけねばならない。あるいはそれは人間の血でも構わない。更に血を捧げるごとに招来の成功率は上昇し、更に黒き仔山羊がいることによっても上昇する。すでに二匹の仔山羊を召喚し、おびただしい量の生贄が捧げられて祭壇は血まみれになって、儀式が完成し、シュブ=ニグラスが天より降臨する
【シュブ=ニグラスの招来】
イエ! イエ! シュブ・ニグラス! 千匹の仔を孕みし森の黒山羊よ!
イアール・ムナール・ウガ・ナグル・トナロロ・ヨラナラーク・シラーリー!
Ia! Shub-Niggurath! The Black Goat of the Woods with a Thousand Young!
(イア!シュブ=ニグラス! 千の仔を孕みし森の黒山羊よ!)
【黒い仔山羊の召喚 】
いえ いえ しゅぶ・にぐらす 千匹の仔を孕みし森の黒山羊よ!
いあーる むなーる うが なぐる となろろ よらならーく しらーりー!
いむろくなるのいくろむ! のいくろむ らじゃにー! いえ いえ しゅぶ・にぐらす!
となるろ よらなるか! 黒山羊よ! 森の山羊よ! 我が生け贄を受取り給え!
シュブ=ニグラウスの招来は黒ヤギのサバトのイメージによって形づくられたもともとの性質から、実在する自然崇拝や黒魔術になじみやすい。
その為、ウィリアム・ラムレイの『アロンソ・タイパーの日記(The Diary of Alonzo Typer)』においては「ヴァルプルギスの夜」の魔宴で崇拝され、ダーレスの作品においては「仔を産み続け、なべての森のニュンペー(ニンフ)、サテュロス、レプラコーン、矮人族を支配せん」とのネクロノミコンの記述がみられる。
ラムジー・キャンベルの『The Moon-Lens』においてはサバトやアシュタロトにくわえ、世界各地の山羊の崇拝、ヘカテー崇拝とも結びつけられている。ロバート・ブロックの『無人の家で発見された手記(Notebook Found in a Deserted House)』はシュブ=ニグラスを扱った作品ではないものの、古代宗教であるドルイド信仰とクトゥルフ神話の融合をあつかい、また作中に登場する樹木状の怪物が山羊のような蹄をもっていることから、シュブ=ニグラス崇拝を扱ったものと見なされることが多く、シュブ=ニグラス崇拝とドルイド信仰を結びつけている。
シュブ=ニグラス信仰の儀式は古代ドルイドでは樫の木に生きた生贄の腹をさばき腸を引きずり出して樫の樹に腸を釘で刺し、樫の樹のそのの周りをあるかせ腸を樫の樹に巻きつけて生贄を捧げるという儀式と類似性がある。これは古代の神木信仰の一種で古代ドルイドでは樫は神聖にて、芳情を授けるものと考えられていた。シュブ=ニグラス信仰でも大量の血を望み、古代ドルイドでも贄を捧げることによって神から恩恵を得られると考えられていた。
<続く>
説明 | ||
この本書は、アジア最大の古本屋街神保町で発見した書の翻訳・編集したものである。世界の真実を知り、精神が耐えられない者は本書を閉じ、この本の存在を忘却すべきが最善である。だが、世界の秘密を知り、一時的発狂を受けてでも本書の禁断の知識を知りたい者は本書の禁断のページをめくるべし。 Ia! Shub-Niggurath! The Black Goat of the Woods with a Thousand Young!! 汝に幸あらんことを…… おまけ 星辰に丁度あったかのように14年2月22日22時20分だったためかこの教本だけが閲覧者が異常に多かったです(笑) 黒き仔山羊の短編映画 http://io9.com/5870869/meet-lovecrafts-shub-niggurath-in-creepy-short-film-the-black-goat 星辰が偶然にも2月22日22:20となっていました。 |
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