運命の幽波紋
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付けば俺は其処にいた。

 

何が起こったのか全くといっていいほどわからない。

 

何時ものように学校が終わり、コンビニに寄って幼なじみと一緒に帰っていたはずだ。それがどうして、こんな椅子とテーブルしかない白い空間に居るのか?

ここは、俺の知らない事が多すぎる……。

もっと、慎重になった方がいいか?

 

そう俺が思考を巡らしていると、目の前に人が居るのに気付いた。

 

「やあ、こんにちは」

 

ただ一言。

 

たった一言であるが、この空間の主であることを悟った。

 

「こんにちは」

 

俺も挨拶を返し、相手の所に歩いてゆく。

近くまで歩いていくと、椅子に座るように促してくる。俺はその通りに座り聞く姿勢をとる。

 

「君は驚かないんだね?こんな変な所にいても」

 

「何も驚くことはない。不足の事態が起こったら冷静に対処するのが普通だからな」

 

実際は嘘だ。こんな俺でもいきなりの事ではビックリもするし、怯えたりする。それが人間だ……。

 

「……それでも面に出さないのは賞賛に値するよ」

 

「!………へぇ、俺の胸の内を読んだのか。てことは、あんたは俗に言う神様って奴じゃないか?」

 

神様(仮)は一度驚いた顔をすると、クスクス笑ってそれが肯定だということを示す。

 

「いやはや、たったそれだけで正体がバレるとは……そうさ、私は君の所で言う神様さ」

 

「その神様が一般人の俺を何故こんな所に連れてきた?」

 

「その質問を受ける前に、君に聞かなくてはならない事がある………“自分の名前を覚えているか?”」

 

質問を受けた瞬間、俺は冷や汗が止まらなくなった。何故なら、自らの名前、親の名前友人が殆ど思い出す事が出来なくなっていたからである。

かろうじて、幼なじみと親のことをうっすらと思い出せるが靄が掛かり完全に思い出せない。自分の事ですら、ほんの少ししか覚えていない。

 

「私が君を呼び出したのはそれだ。アカシックレコードに記されている君の記録だけが綺麗に消え去っていて、消滅する前に此処に呼んだんだ」

 

現に名前すら思い出せないだろう?と付け足しながら……。

 

「てことは“俺”はこのまま消えるのか?」

 

「そうさせないために私がここにいるのだよ。今の君は、さっきまで生きていた世界……その平行世界ですら存在を確認されていない。ということは、また君は新たに始められるということ」

 

「だから、新たに人生をやり直せるということか?」

 

「そういうこと。だからやってみたい事とか無いかい?チートしてみたいとかそういうの」

 

「そんな事より、最高の家族と思える所に生まれさせてはくれればいいや」

 

「あれ?チートとかいらないの?他の神様の所の子はいろいろ貰っているみたいだけど」

 

神様は頭に?マークを出して傾げる。

そんな顔されてもいらない物はいらないんです。

 

「よそはよそ、うちはうち。まあ、こんな事を言ってるけど……“スタンド使い”になって見たかったな…………」

 

「スタンドっていうと、星の白金や世界の事だろう?」

 

「おう、自分だけのオリジナルのスタンドが欲しいなって思うんだよ」

 

「それは魂から書き換えを加えればできない訳じゃ無いぞ」

 

「じゃあ、スタンドと家族の奴で頼むわ」

 

神様は頷き、何処からか紙とペンを取り出して何かを書き始める。

 

「よし……これで良いかな。じゃあ新たに生まれ変わる訳だけども準備の方は大丈夫か?」

 

「大丈夫だ。問題無い」

 

「それは良かった。それじゃ、この扉をくぐれば新しい人生の始まりだ。楽しんで来ると良い」

 

俺は、手を上げて行って来ますの合図を出し、扉に向かう。神様はずっと手を振って見送ってくれていた。

 

「行って来ます」

 

扉を開けた瞬間、光に包まれて意識が消えるように無くなっていった。

 

 

 

†    †    †

 

 

 

「行ったか………。これから君に降りかかる運命をどうやって乗り越えるのか楽しみでしょうがないよ」

 

そう言って、神様の手から離れた紙にはこうかかれていた。

 

『スタンド能力及び特殊波紋の会得

知識、技術

自分が自分であるために

家族

最高の??』

説明
想いし華から分かれた自分は世界から消されかける。
とりあえず神様に拾って貰って何とか転生を果たした訳だが……。
スタンドと波紋、そして持ち前の身体能力を生かして生きていこうと思ったけど、悪魔やら天使やらドラゴンのいる世界にとばされちまったッ!?

やれやれ、自由主義者ことこの奏華。やれるところまではやってやるッ!!
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波紋 スタンド 天使 悪魔 自由主義者 ハイスクールD×D チート 

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