桃香の策略?
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暖かい日が続き、そろそろ桜の花が咲き乱れる頃…

城内の厨房で1人、悪戦苦闘している女の子がいた。城主でもあり、蜀の領主でもある劉備こと桃香である。

 

 

「あぁ〜〜!また、焦げちゃったぁ〜〜!!なんでできないんだろう…」

 

 

桃香は厨房で1人で料理をしているのだが、それが失敗続きでおまけに焦げ臭いにおいや異臭を放つなど…凄惨な状況となっていた。

 

 

「今度こそ〜!」

 

 

そう言って、再び挑戦するも…見事に失敗、近くを通りかかった美々や犬はあまりの異臭に失神し、兵士たちは恐怖を感じトラウマになるなどの様々な影響をもたらしていた。

 

 

その頃、一刀は城の一室で恋とともにのんびりと過ごしていた。

そんな時、恋とともに居た動物たちが異常な行動をし始めた。

 

 

「ど、どうしたんだろ…?地震か何かでも起きるのかな…」

 

 

「ご主人様…地震ってなに?」

 

 

「地震って言うのは…細かい話を省くと地面が揺れて、建物とかも〜」

 

 

恋に説明しているとそこに愛紗が駆け込んできた。

 

 

「ご主人様!!!大変です!!!こちらへ来てください」

 

 

普段なら一刀が他の子といると小言を言っている愛紗はそれすらもせずに一刀を部屋から連れ出し、桃香が料理をしている厨房の近くに連れてくる。

見て分かるくらいの異常な煙と異臭…そして何か禍々しい雰囲気を醸し出していた…。

 

 

「こ、これは…一体何が起こってるの???」

 

 

「詳しい事は私にも分かりませんが、原因は分かっています。厨房には桃香様がいらっしゃいますので、後はよろしくお願いします。」

 

 

「えっ…よろしくって…何を…?」

 

 

一刀が何か言い終える間に愛紗は既にその場から離れていて、一刀1人がその場に残される形となった。

 

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そして、意を決して厨房のドアを開けた一刀の目に飛び込んできたものは…

 

 

「と、桃香…この惨状はどういうこと?というか、ここで何してるの…???」

 

 

「あ、ご主人様〜!この前、ご主人様が焔耶ちゃんに作ってたご飯、あたしでも作れるかな〜って思って挑戦してたの!」

 

 

しかし、現状は黒魔術の儀式でもするのではと思うくらいに凄惨で異臭などの禍々しさがとてつもなく漂っていた。

 

 

「そ、そうなんだ…言ってくれれば教えてあげたのに…そうだ!今から教えてあげるから、もう1回買い出しに行こう!」

 

 

「えぇ〜…でも、今これを…」

 

 

「いいから、行こうって!!」

 

 

半ば強引に桃香を厨房から連れ出して、桃香とともに街へと続き門のところまで行くと…

 

 

「あ、ちょっと待ってて!忘れ物したから取ってくるよ。」

 

 

桃香を置いて一刀は一旦城に戻り星と朱里、麗羽などに厨房の片づけをするように指示をしてから桃香の居る門まで戻って行った。

 

 

ちなみに彼女たちは先日、街で派手に暴れたために家などを破壊したのを一刀に取りなしてもらっていたため、その時のことを言われたために逆らえなかった。

 

 

「ごめんごめん、それじゃあ行こっか!」

 

 

「はぁ〜い、ご主人様とデート!」

 

 

そう言うと桃香は一刀の腕に抱き、しっかり腕を掴んでいた。

 

 

「いやいや…違うでしょ。というか、誰からデートなんて言葉教えてもらったの?」

 

 

「星ちゃんだよ〜逢引って意味なんでしょ?それでそのあとは…///」

 

 

そのまま何か妄想するような様子に入って行き、段々と顔を赤らめていく桃香の姿を見た一刀は星にはさらなる罰が必要だなと決めていた。

 

 

「……早く済ませて城に帰ろうよ…」

 

 

「はぁ〜い…」

 

 

桃香は一刀に答えると自慢の胸に一刀の腕をしっかりと挟み込んだままの状態で歩き始める。

 

 

「これである程度は揃ったかなぁ〜必要なものは買ったし、頼まれていたものも買ったし…」

 

 

「そうだね〜それじゃあ、そろそろお城に帰る?」

 

 

「だな…あんまりふらついてるとまた愛紗とかに怒られそうだからな〜」

 

 

両手いっぱいに荷物を持っている一刀の腕にはいまだに桃香が抱きついていて…そろそろ周りからの視線が痛くなっている時でもあった。

 

 

しかし、その状態は城に戻っても続き一向に桃香は一刀の腕から離れようとしなかった。

 

 

「と、桃香…?そろそろ離れて欲しいんだけど…」

 

 

「え?なんで〜?」

 

 

ついには城内の人たちからの視線も2人に注がれ始めてしまっていることに一刀は戸惑いを隠せないが、桃香は上機嫌のままで全く意に介さない様子であった。

 

 

そこへ愛紗が通りかかり2人を無理矢理引き離してから、2人はそれぞれの政務へと戻った。

 

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その晩…

 

 

仕事を終え自分の部屋のドアを開けて一刀は再び頭を抱えた。

 

 

「あ、ご主人様〜お疲れ様〜」

 

 

一刀の部屋のベットに上で桃香が体育座りをして笑いながら声をかけてきたからだ。

 

 

「えぇ〜〜っと…桃香?俺の部屋で何してるのかな???」

 

 

「これ…出来たから持ってきたの!」

 

 

桃香はそう言って机の上を指さすとそこにはさらに2つのおにぎりが載っていた。

 

 

「まだこれしか作れなかったけど…もっと頑張ってご主人様の世界の料理を作れるように頑張るからね!」

 

 

「(やれやれ…)分かったよ。それまで楽しみに待ってるからね。」

 

 

そう答えた一刀に飛びかかる様にして抱きついてきた桃香を一刀は抱きしめる。

と、そこへ…

 

 

「ご主人様〜先程のこと…で…って!なにをしてるんですか〜!」

 

 

一刀は桃香がいることに驚いていたために部屋のドアを閉め忘れていて、室内が丸見えだったそこへナイスタイミングと言わんばかりに愛紗が部屋の前に立っていたのだった。

 

 

そして、2人は仲良く並んで愛紗の説教を受けることになったのだった…。

 

 

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あとがき

 

 

なんだかんだいって桃香編も無事に掲載と相成りました〜!

現在は雪蓮編と長編を執筆しています。

 

 

長編はどちらかというと蜀エンド後に近い状態で続きを書いてオリキャラも出る予定です。

それと原作では途中退場した雪蓮と冥琳は生存という方向で書いてます。

(やっぱり全キャラいた方が良いですからね〜)

 

 

そして相変わらずのニート生活…もう少しで3年になってしまう…でも、1年ぶりにハロワで紹介状をもらってきました。

 

 

そろそろ結果が来るころでガクブル…(県外だからなぁ〜)

 

 

と、個人的な事は置いておいてリクエストはいつでも受け付けてるので遠慮せずにどんどん送ってください

説明
せっかく前に桃香編をリクエストしてくださった方がいたのに忘れるという大ポカをやらかしてしまいました…

なので、次の作品を考える間に桃香編を書かせていただきました〜。
意外と桃香みたいなキャラって書きやすい気もすれば、中々難しいところもありますね…
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恋姫無双  桃香 一刀 真・恋姫無双 

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