IS<インフィニット・ストラトス>-世界を守護せし狂王- |
第七幕 - 英国淑女 -
ISが発表されてからこの世界では十年になる。
それにより世界は大きく代わったようだ。
現行の戦闘兵器はISの前ではただの鉄屑等しく、世界バランスは崩壊。
しかも開発したのが日本人なので、日本は独占的にIS技術を保有。
当然危機感を募らせた諸外国はIS運用協定。
通称『アラスカ条約』によってIS情報開示と共有。
研究のための超国家機関設立、軍事利用の禁止。
などが決められたが、今度はIS操縦者がどれだけ揃っているかが
その国の軍事力(有事『と言う名目』の際の防衛力)に繋がる。
当然、操縦者は女性になる為どの国も率先して女性優遇制度を実施。
これにより『女=偉い』という構図は直ぐに浸透。
この十年で女尊男卑社会が確立した。
―――だからと言って見世物になったつもりは無いんだが・・・
周りから視線を感じる。
伏せている視線を向ければ慌てて逸らしだす始末。
『話しかけて!』的な雰囲気は残したまま。
織斑一夏も見る限り同じ状況だ。
視線を隣の席の女子に受ければ顔を逸らし、これまた『話しかけて』の雰囲気を放つ。
―――誰かこの状況から助けてくれ・・・
ふと、旧友の五反田の事を思い出す。
羨ましいとか言ってたな、今からでいい。代わってくれ。
「ちょっといいか?」
「・・・・箒?」
目の前にいたのは六年ぶりの幼馴染の姿だった。
どうやら話があるみたいだ。
しかし、名前を呼んだだけでそんなに不機嫌そうなんだ?
何かしただろうか?
「廊下でいいか?」
ここじゃ話せない事なのか?
まぁ、この状況から抜け出せるなら何処でもいいけど。
「早くしろ。」
「お、おう。」
スタスタと歩いて行ってしまう箒の後を俺は急いで立ち上がり追いかける。
教室を出るとモーゼの大海の如く人が割れた。
―――あれが篠ノ之箒・・・この世界の指揮者(コンダクター)気取りの女の妹か・・・
織斑一夏をつれ教室を出て行く篠ノ之箒の後姿を視線で追う。
彼女はその視線に気づく事も無く廊下へ出てってしまった。
―――はぁ、この程度の視線にすら気付けんか・・・
武術――――剣道の全国大会一位の経歴を持っていようとも所詮はこの程度。
あの女の妹と言う事で半ば強制的にここに入学させられた。
―――アイツもこの世界同様、アレに振り回されている・・・か。
あの女一人に世界は操られ、乱される。
コレはまた問題が多そうな所に送られたモノだ。
「ちょっと、よろしくて?」
声をかけられる。
HRの時に眼があった少女が腰に手を当てて此方を見下ろしていた。
私自身、座っているから必然的にそうなる。
「何か用か。セシリア・オルコット。」
「あら、私の事を知っていましたの。」
感心された。上から目線丸出しで。
気にはしないが、この様な人種は彼は好ましく思っていない。
自らの身分を振りかざす、その姿。
「知っているさ、セシリア・オルコット。今年のIS学園入試主席、イギリス国家代表候補生の英国淑女様・・・違うかな?」
セシリア・オルコットの表情が変わる。
流石に言われている事の意味が分かったのか、声に変化が現れる。
「貴方、私の事を馬鹿にしていますの?」
―――声を荒げないだけは良い方か。及第点には、程遠いがな。
「馬鹿にはしていない。事実を言ったまでだが?」
「それを馬鹿にしていると―――――――。」
キーンコーンカーンコーン
割って入って来るは始業を知らせるチャイム。
セシリア・オルコットもその音を聞き、言葉を噤む。
ご丁寧に『また後で来ます!』の捨て台詞を残して。
しかしコレが仇となり、この後に起こる出来事に
巻き込まれる事になった・・・
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ここに書く文が思いつきません・・・ てな訳で作者の一人がたりなど書いていきます。 更新ストップしててすいません… |
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