咎を受けし御使いの最後の旅〜二人の御使いと二人の劉備〜
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 二人の劉備と二人の御使い〜咎を受けし御使いの最後の旅

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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防衛線構築

 

 

 

 

 

 

 

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 For一騎side

 

 

 俺と劉備、劉北は武器を持って村の外に来ていた。此処では基本、鍛錬、調練は村の外でやるらしい。

 

 俺は漆黒の外套を纏い明らかに暑いだろう!って突っ込みを受けそうな・・・いや、実際暑いだろう?って言われたが、そんな格好をしている。獲物は籠手『金剛』

 

 劉備は腰に靖王伝家を差しながらまったく別の獲物を持っていた。戦闘時はその((格好|スタイル))らしい。

 

 劉北は・・・あれは手作りの日本刀か?粗い上に俺の一撃ならすぐ折れるだろうなぁ。

 

 劉備「ケ艾さん、私達結構強いですよ?」

 

 劉北「兄さんに結構鍛えられてるからね。」

 

 ふむ・・・少しばかり驕りがあるか?俺の外見はどうやら結構な優男に見えるらしく、実力を下に見られる事が多い。それは劉北にも言えることだが・・・ちょっと灸をすえてやる事にするか。

 

 一騎「二人同時に来い。しっかり相手をしてやる。」

 

 紫苑「ふふふ。」

 

 劉戯「あ〜あ、ちょっとばかし怒らせたか?」

 

 紫苑「ですわね。」

 

 一騎「ケ艾士載、少しばかり小僧共に戦場とは何かを教えて差し上げよう。」

 

 轟!

 

 俺は闘気を放出し、二人に当てる。

 

 劉備「ひぅ!?」

 

 劉北「ぐ!」

 

 その闘気を受けた二人は腰が引けてしまっていたが、俺はお構いなしに構える。

 

 一騎「どうした?二人掛りで剣を持ってるのに、たった一人の無手の人間に怖気づいたか?」

 

 劉備「そ、そんな事は有りません!」

 

 劉北「後悔させてやる!」

 

 一騎「ふん、ならば来い。“弄んでやるよ”」

 

 劉備、劉北「「やああああああああああああ!!!」」

 

 二人は同時に飛び出してくる。

 

 一騎「・・・」

 

 俺は構えを解き、そこに棒立ちになる。正直構える気を失くした。

 

 劉備「えぇぇぇい!!」

 

 劉備は下から切り上げてくる。

 

 劉北「疾ぃ!!」

 

 劉北は斬りおろし。

 

 その二つの斬撃はちょうどVの字になるような軌跡をたどっていた。が、俺はそれを難なく回避する。

 

 一騎「なんだ・・・それで強くなっていると?負けないと??嘗めるなよ、小僧共。」

 

 劉北「く・・・せい、やあ、とりゃ!!」

 

 ヒュンヒュンヒュン!

 

 切り上げ、袈裟切り、突きか。

 

 一騎「遅い、遅い、遅い!」

 

 劉備「えぇぇぇぇい!!!」

 

 ブォン!

 

 劉備は今度は上段唐竹割りに似た攻撃を掛けてくるが・・・

 

 一騎「何度も言わせんな!おせぇんだよ!!」

 

 劉備の剣を殴って砕いてそのまま振り抜いた。

 

 劉備「きゃうん!」

 

 その拳は劉備の頬をかすり、僅かに傷を付ける。

 

 劉北「な!?桃香に傷を付けやがったなぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 怒りのままに剣をふるう劉北に対し、俺は冷静に対応する。

 

 一騎「戦いの場でそんな事をほざくな、クソガキ!」

 

 劉北「でえぇぇぇぇぇぇい!!!」

 

 劉北はそのまま横一線の斬撃を繰り出すが・・・

 

 バキィィン。

 

 一騎「弱い!」

 

 俺の振り下ろした拳に剣が叩きおられる。

 

 一騎「ふん!」

 

 ドォォォォォン!

 

 劉北「か・・・・・は」

 

 どさ。

 

 俺のボディブローをまともに受け、劉北は大地に沈んだ。

 

 紫苑「そこまで!劉備さん戦意喪失、劉北さん戦闘不能。一騎さんの勝利です。」

 

 紫苑の一言で手合わせは終了を告げる。これで二人の実力は分かった。

 

 一騎「はぁ・・・劉備。頬を出せ。」

 

 劉備「ふぇ!?」

 

 そのまま俺は劉備の頬に手を当て氣を集中させる。そうすると劉備の傷が見る見る塞がっていく。治療用操氣術の一つだ。

 

 一騎「これでよし。劉北は・・・放置でいいか。」

 

 劉戯「いやはや・・・恐れ入った。俺でも勝てる気がしねぇ。」

 

 紫苑「ええ、底が見えませんわ。」

 

 劉戯「で?どうよ、ケ艾。」

 

 一騎「・・・戦力外。」

 

 劉戯「そうか?俺もまだまだ甘いって事かぁ。」

 

 一騎「劉戯、二人は人を殺した事は?」

 

 劉戯「無い。当然だがな・・・俺達を恨んでるって言うより、俺を恨む過程でこいつ等に飛び火してるって事だろうさ。」

 

 紫苑「これでは・・・まずいですわね。」

 

 一騎「実質三人で迎撃しなきゃならんって事だ。」

 

 劉戯「本当に来ると思うのか?」

 

 紫苑「私の情報はあくまで噂ですので・・・」

 

 一騎「おそらく来る。噂もそうだが・・・空気が張り詰めて来てるんだ。戦場の空気が近づいてる。」

 

 上海の情報でもそうだが賊は確実に来る。だが、俺の見解は14日じゃない。・・・10日で来る。差異は無いがそれでも急ぐに越した事は無い。

 

 劉戯「お前ほどの実力者が言うんなら間違いなさそうだな。分かった。戦略を練ろう。俺達三人を主軸に・・・村の警備兵90名をどう振り分けるか・・・な。」

 

 紫苑「ですわね。」

 

 一騎「なら行こう。二人は以降俺が鍛錬を付ける。構わないか?」

 

 劉戯「そりゃ構わないが・・・いいのか?」

 

 一騎「ああ・・・これは放ってはおけない。」

 

 この荒削りな馬鹿共は下手したら戦場で前に出て死んでしまう。そんなの後味が悪すぎる。

 

 紫苑「それで・・・どうなさいますか?一騎さん。」

 

 一騎「ん?そうだな・・・幸い此処は深い森に囲まれた村だ。森の木々に紛れて奴らを削っていくのが上策かな。」

 

 紫苑「つまりは・・・」

 

 一騎「正しく族狩りだ。」

 

 劉戯「てぇことは・・・弓が出来る奴がいるな。黄忠はまず決定だな。」

 

 紫苑「後は・・・10名ほど欲しい所ですね。」

 

 劉戯「そこは俺に任せてくれ。ウチの警備隊から選りすぐりを選別してやる。」

 

 一騎「残りは村の前での迎撃部隊だな。」

 

 劉戯「そこは俺が指揮を執る。で、ケ艾は・・・」

 

 一騎「俺は独立して動く。劉戯、二人の手綱はしっかり握っておけよ?」

 

 劉戯「おう、任せておけや。」

 

 こうして桜楼村防衛線を構築していくのだった。

 

 

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 あとがき

 

 

 

 

 

 ん〜最近肩が軽い。

 

 上海「シャンハ〜イ(でしょうね)」

 

 なんかそっけないな・・・俺悲しいぞ。

 

 上海「(あれを・・・)」

 

 ん?

 

 

 

 華琳『一刀・・・自分に飛び火しないって思ってた?残念でした。貴方が私を見ないふりしたのは分かってるんだから。』

 

 一刀『ちょ、ま、っあーーーーーーーーーーーーー!!!』

 

 

 

 ・・・何故あんな事に?

 

 上海「(知らぬは本人ばかり・・・気にしないのが吉)」

 

 そっか・・・

 

 上海「(それよりも・・・)」

 

 なに?

 

 上海「(マサカ私ノ出番ガアレダケッテ訳ジャ無イヨネ??)」

 

 勿論デゴザイマスヨ。

 

 

 

 

説明
失敬、話し飛んでた。
改めて・・・防衛線構築のお話。
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コメント
zerooneさん<ハテ?ナンノコトヤラ?(ユウヤ)
一刀はあくまで飛び火で火種はあなたですよ(夜桜)
黒鉄刃さん<忘却の彼方へ追いやってください。(ユウヤ)
自分先のお話見ちゃったのね・・・忘れよ(^_^;)(黒鉄 刃)
続き<どっちかって言うと「若さゆえの過ちというものか・・・」な気がしなくも無くも無く・・・(ユウヤ)
JackTlamさん<桃香にはみっちり情報の重要性を座学で学ばせ、一刀にはみっちり座禅で精神修行。二人とも足がしびれて立てなくて縺れてくんずほぐれず・・・武術の稽古と言うお仕置きが待っているんですな。(ユウヤ)
kyogo2012さん<大丈夫ですよ。大人な劉戯とケ艾が居らっしゃいますから。もちろん殺す描写は入れていきたいですがね。(ユウヤ)
劉北、つまり一刀は剣術の素養はあるし、鍛えればモノになりそう。元が日本人だから「武士の心構え」的な何かを身に着けてほしい。桃香は……まあ無理かな。驕れるものも久しからず、ただ春の夜の夢の如し……だ。一騎にはこう言ってほしかったかも。「坊やだからさ」by.赤くて三倍のグラサン(Jack Tlam)
相手を完全に悪役に仕立て上げてから倒すっていう劇場型のやり方をするのが桃香という人間のやり方で、それに染まった劉北も大概だろうね。自分が悲劇の主人公であることを演出しているようにしか見えない場面が原作にも幾らかありますしね。悪いが、剣を握った時点でお前らも奪う側の人間。いつまでも被害者側でいられると思うなよ?(Jack Tlam)
・・・・・・。やっぱり、劉備と劉北は甘ちゃんか。それでも殺さなきゃいけない時はどうするんだろうか?言い訳して、殺さないが、仲間を傷つけられて、怒り狂って、殺すとかしそうだな。どっちにしても、甘ちゃんなのは当然だけど。ケケケケ(Kyogo2012)
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