真・恋姫無双「武人として、一人の男として?」9
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とある荒野。

 

 

黄巾党北担当頭「さぁお前等!天和ちゃん達の恥を屈せぬようあの村を今度こそ攻めるぞ!! 」

 

黄巾党達『おぉおおおおおおおおおおお!!!!!! 』

 

黄巾党32番「頭!村が見えてきやしたぜ!」

 

黄巾党北担当頭「おし!…行くぞっ!!!! 」

 

 

黄巾党の頭の合図と共に一斉に駆け出す。門まで距離を縮めるその時、

 

 

ドガァアアアアアアアアアアアアアアアアアンッッッ!!!!!!!!

 

 

黄巾党達『うぁあああああああああああああああああああっっ!!!!!!!! 」

 

 

黄巾党北担当頭「なっ、何だぁ!!?」

 

黄巾党51番「前線がなにやら吹っ飛んでいるようです!! 」

 

黄巾党北担当頭「はぁっ!?何わけ分かんないこto・・・・」

 

 

理解が出来なかった頭は前線の方を見る。そこには、竜巻によって飛ばされているかの様に足止めされていた。その光景に頭は唖然をしている。

 

 

その足止めされている原因は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

真「・・・・ふっ!!! 」

 

 

どかぁあああああああああああああああああんっっっ!!!!!!

 

 

黄巾党達『うわぁああああああああああああああああっっ!!!!! 』

 

 

真「・・・・」

 

 

剣崎 真であった。

 

 

彼が担当する北門には、多数の黄巾党が現れていた。時間を稼ぐため、他の兵が防壁を作っている間、真一人で相手をしている。

 

 

敵多数に一人で相手するのは難しいだろう。死ぬことだってあるかもしれない。だが、真はお構いなしに敵を倒していく。

 

 

真「・・・・・・・」

 

黄巾党58番「こっ、こいつ強いぞ!」

 

黄巾党17番「これだと村を落とす前に俺達が消されちまう!」

 

黄巾党42番「後ろに回り込むことは出来ないのか!?」

 

黄巾党61番「やってはみたが、あいつの速さにやられちった!! 」

 

黄巾党42番「んだとーーーーー!!?」

 

黄巾党北担当頭「こんなんじゃ仲間と時間をくうだけじゃねぇか!! 」

 

真「・・・・おい。」

 

黄巾党42番「へ・・・・?」

 

黄巾党61番「うおわぁあああああああああああああああああああ!!!!! 」

 

 

多数の黄巾党が声のした方へ向くと真が目の前に立っていた。

 

 

黄巾党北担当頭「きっ、貴様!! いつの間にここに来た!?」

 

真「…そのまま真っ直ぐと来たぞ。」

 

黄巾党91番「あの数の中で!!?」

 

黄巾党39番「しかもその剣一振りで多数の仲間がぶっ飛んでいくんだろ!とんでもねぇ奴を相手してない俺達!!! 」

 

黄巾党北担当頭「もちつけてめぇ等!こいつを囲んでおけば逃げ場が無くなるだろ!」

 

 

黄巾党達は頭の言葉にハッ!と気づき、真の周りを囲んで逃げ場を無くす。

 

 

真「…えーと。この団体のお偉いさんはどなたかな?」

 

黄巾党北担当頭「俺がこの団体を率いている者だ!それを知って何か得になるとでもおもってるのか、ああぁ!?」

 

真「あんたが率いている者か・・・・なら。」

 

 

SI☆NU☆GA☆ I ☆ I ☆♪

 

 

どばぁああああああああああああああああああああんっっっ!!!!!!!

 

 

黄巾党達『うわぁあああああああああああああああああっっっ!!!!!!! 」

 

真「さぁ。引き下がるか、そのまま突っ込むか・・・それはお前達の自由だ。」

 

黄巾党55番「舐めやがって!後悔しても知らねぇからな!! 」

 

 

黄巾党の一人が槍を持ち、真へと突進する。真は攻撃をかわし男の右脚を切断させたのだ。

 

 

黄巾党55番「ぐあぁあああ!!!! 脚がぁ!!! 」

 

黄巾党62番「55番!」

 

黄巾党98番「くそぅ!次は俺だ!! 」

 

黄巾党83番「なら俺もだ!! 」

 

黄巾党47番「いや、俺だ!! 」

 

黄巾党19番「一斉に攻めろやお前等!!! 」

 

 

周りを二十人ほどの黄巾党が真を殺しにかかる。だが、

 

 

 

どがぁあああああああああああああああああああああああああああああああっっっっ!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

黄巾党達『ぐはあぁああああああああああああああああああああああっっっっ!!!!!!!!!!! 』

 

黄巾党北担当頭「なっ・・・なんて奴だ・・・・」

 

真「・・・・・・・・・・・・・」

 

 

真は無言になり、黄巾党へ駆け出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

季衣「秋蘭様!西側の大通り、三つ目の防柵まで破られました!」

 

夏侯淵「・・・ふむ、防柵はあと二つか。どのくらい保ちそうだ?李典」

 

李典「せやなぁ・・・・。応急で作ったもんやし、あと一刻保つかどうかって所やないかな?」

 

夏侯淵「・・・微妙なところだな。姉者達が間に合えばいいのだが・・・・」

 

楽進「しかし、夏侯淵様が居なければ、我々だけではここまで耐えることはできませんでした。ありがとうございます。」

 

夏侯淵「それは我々も同じ事。貴公ら義勇軍がいなければ、連中の数に押されて敗走していたところだ。」

 

楽進「いえ、それも夏侯淵様の指揮があってのこと。いざとなれば、後の事はお任せいたします。自分が討って出て―――」

 

季衣「そんなのダメだよっ!」

 

三人『っ!』

 

 

楽進の討死覚悟の発言に、季衣が声を上げてそれを否定する。そんな季衣の声に楽進と李典の二人はおろか、夏侯淵も驚いていた。

 

 

季衣「そういう考えじゃ・・・ダメだよ。今日は絶対春蘭様達が助けに来てくれるんだから、最後まで頑張って守りきらないと!」

 

李典「…せやせや。突っ込んで犬死しても、誰も褒めてくれへんよ。」

 

楽進「・・・・・・うむむ」

 

季衣「今日百人の助けるために死んじゃったら、その先助けられる何万もの民を見捨てることになるんだよ。わかった?」

 

楽進「・・・・肝に銘じておきます。」

 

夏侯淵「・・・ふふっ」

 

季衣「あ、何がおかしいんですかー。秋蘭様ー!」

 

夏侯淵「いや、昨日あれだけ叱られていたお前が、一人前に諭しているのが…おかしくてな。」

 

季衣「うぅ、ひどーい。」

 

 

だんだんと仲を縮めてきている中、東の方から眼鏡をかけた少女が慌てた様子でこちらに駆けてきた。

 

 

于禁「夏侯淵様ー!東側の防柵が破られたのー。向こうの防柵は、あとひとつしかないの!」

 

李典「あかん。東側の最後の防柵って、材料足りひんかったからかなり脆いで。すぐ破られてまう!」

 

夏侯淵「わかってる。ここが正念場だ、気合を入れていけ!」

 

 

夏侯淵の発言に四人は頷き東門へと向かった。

 

 

 

 

 

夏侯淵「危なかった。我らが来ていなかったら今にも破られていただろう・・・」

 

李典「けどやばいなー。」

 

 

なんとか間に合い。防衛をしていたのだが、このままだと村を落とされるのも時間の問題だと五人は思ったその時、一人の兵がやってきた。

 

 

楽進「報告です!街の外に大きな砂煙!大部隊の行軍のようです!」

 

李典「何やて!?」

 

于禁「えー・・・また誰か来たの?」

夏侯淵「敵か!それとも・・・・」

 

 

ジャーーーーーン!!! ジャーーーーーン!!! ジャーーーーーン!!!

 

 

村の外から銅鑼がなる音が聞こえてきた。

 

楽進「お味方です!旗印は曹と夏侯!曹操様と夏侯惇様です!! 」

 

夏侯淵「そうか、皆、援軍が来たぞ。我らは華琳様がこられるまでここを守り抜く!総員、気を抜くなよ!」

 

魏兵達『応っ!!!! 』

 

 

と皆が気合を入れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャーーーーーン!!!! ジャーーーーーン!!!! ジャーーーーーン!!!!!

 

 

夏侯惇「鳴らせ鳴らせ!鳴らしまくれ!街の中にいる秋蘭達に、我らの到着を知らせてやるのだ!」

荀ケ「敵数の報告入りました!敵数、およそ五千のこと!」

 

華琳「部隊の展開は!」

 

荀ケ「完了しています!いつでもご命令を!」

 

華琳「さて、中の秋蘭はちゃんと気付いてくれたかしら・・・?」

 

魏兵73番「曹操様!街の中の砦らしき所から、矢の雨が放たれたとの報告がありました!砦の旗印は夏侯、夏侯淵様は気付いてくれたようです!」

 

華琳「流石ね。なら、こちらが率先して動くわよ!秋蘭と季衣は呼応して動いてくれるでしょう!」

 

荀ケ「後々、敵の本隊と戦わなければなりません。ここは迅速に処理するべきかと。」

 

華琳「わかったわ。・・・春蘭!」

 

夏侯惇「はっ!苦戦している同胞を助け、寄り集まった烏合の衆を叩き潰すぞ!総員、全力で突撃せよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

只今戦闘中・・・・・・・・・・・

 

 

 

戦闘終了。

 

 

 

夏侯惇「秋蘭!季衣!無事かっ!」

 

夏侯淵「危ないところだったがな・・・まあ見てのとおりだ。」

 

季衣「春蘭様ー!助かりましたっ!」

 

 

無事本隊と合流を果たした先遣隊は黄巾党を街から追い払い、仲間との再会に喜んでいた。

 

 

華琳「二人とも無事で何よりだわ。損害は・・・・大きかったようね。」

 

夏侯淵「はっ。しかし彼女らのおかげで、防柵こそ破られましたが、最小限の損害で済みました。街の住人も皆無事です」

 

華琳「・・・・・彼女らは?」

 

楽進「…我らは大梁義勇軍。黄巾党の暴乱に抵抗するために、こうして兵を挙げたのですが・・・」

 

 

そして、如何にも武人っぽい少女―――楽進の言葉は于禁を指さす春蘭の声で遮られた。

 

 

三人『あー!! 』

 

華琳「・・・・何?どうしたの、春蘭。」

 

夏侯惇「いえ、以前に我らが街に竹カゴを売りに来ていた者と同じ人物だったのでつい・・・・」

 

于禁「そうなのー。前に服屋でーーーむぐぐ。」

 

夏侯惇(そ、それは内緒にしておいてくれっ!! )

 

于禁(むぐぐ・・・んー?よくわかんないけど、内緒にしとけばいいの?わかったの・・・・)

 

季衣「どうしたんですか?春蘭様」

 

夏侯惇「い、いや、何でもないっ。何でも!」

 

于禁「むぐぐー。内緒にするから、離してなのー!」

 

李典「なはは。ウチも沙w・・・于禁も大梁義勇軍の一員なんよ。そっか・・・・あの時の姉さん、陳留の州牧様やったんやね・・・」

 

 

周りの様子に、春蘭は慌てて手を離す。手を離してもらい、于禁はホッと胸をなでおろす。そんな様子を見て、独特の喋り方の李典は笑みを浮かべる。

 

 

華琳「・・・・・・で、その義勇軍が?」

 

楽進「はい。黄巾の賊がまさかあれだけの規模になるとは思いもせず、こうして夏侯淵様に助けていただいている次第・・・・」

 

華琳「そう。己の実力を見誤ったことはともかくとして・・・街を守りたいというその心がけは大したものね。」

 

楽進「面目次第もございません。」

 

華琳「とはいえ、あなた達がいなければ、私は大切な将を失うところだったわ。秋蘭と季衣と翼を助けてくれてありがとう。」

 

楽進「はっ!」

 

 

華琳のその言葉に恭しく頭を下げる。すると季衣が華琳に声をかけた。

 

 

季衣「あの、華琳様。もしよかったら凪ちゃん達を華琳様の部下にしてはもらえませんか?」

 

華琳「義勇軍が私の指揮下に入るということ?」

 

 

季衣がその言葉に頷く前に、楽進が華琳にその理由を話し始めた

 

 

楽進「聞けば、曹操様もこの国の未来を憂いておられるとのこと。一臂の力ではありますが、その大業に是非とも我々の力もお加えいただきますよう・・・・」

華琳「・・・・そちらの二人の意見は?」

 

李典「ウチもええよ。陳留の州牧様の話はよう聞いとるし・・・そのお方が大陸を治めてくれるなら、今よりは平和になるっちゅうことやろ?」

 

于禁「凪ちゃんと真桜ちゃんが決めたなら、私もそれでいいのー。」

 

 

李典、于禁も楽進の意見に賛成し頷く。それを見て、華琳は夏侯淵の方を向く。

 

 

華琳「秋蘭。彼女達の能力は・・・?」

 

夏侯淵「は。一晩共に戦っておりましたが、皆鍛えればひとかどの将になる器かと。」

 

華琳「そう・・・・。季衣も真名で呼んでいるようだし・・・良いでしょう。三人の名は?」

 

 

秋蘭のお墨付きを貰い、華琳に部下になる許可を与えられた三人は元気よく名を名乗った。

 

 

楽進「楽進と申します。真名は凪・・・曹操様にこの命、お預けいたします!」

 

李典「李典や。真名の真桜で呼んでくれてええで。以後よろしゅう。」

 

于禁「于禁なのー。真名は沙和っていうの。よろしくお願いしますなのー♪」

 

華琳「凪、真桜、沙和。・・・・・そうね、真。」

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

華琳「・・・・・・真?」

 

 

真の返事がないことに気づき、華琳は辺りを見渡すがこの場に居ないことを察した。

 

 

華琳「・・・秋蘭。真はどうしたの?」

 

夏侯淵「…それが、北門の防衛に向かったまま戻ってきてないんです。」

 

夏侯惇「何?…まったく。あいつときたら、我等が鳴らした銅鑼を聞いていないのではないだろうな。」

 

荀ケ「あんたほどの脳筋じゃあるまいし、そのうち戻ってくるんじゃないかしら?」

 

夏侯惇「なんだとぅっ!!! 」

 

華琳「よしなさい春蘭。それで、北門に真がいるのね?」

 

夏侯淵「はい。」

 

華琳「ならば、そこに案内しなさい。」

 

楽進「でしたら、此方です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ場所は変わって、北門。

 

 

 

華琳「・・・これは・・・・・」

 

夏侯淵「・・・・・・・」

 

楽進「・・・・・・・・・」

 

李典「…うはぁ・・・・」

 

季衣「これ・・・全部兄ちゃんがやったの・・・・・?」

 

夏侯惇「・・・・・・・・・・」

 

于禁「すごいのー・・・・・・」

 

荀ケ「・・・なんなのよ。あいつ・・・・・」

 

 

華琳と楽進は空いた口が塞がらない状態であり、夏侯淵と夏侯惇は無言のまま見ていて、李典と于禁は驚き、季衣は真がやったのかと口にし、荀ケは真の身体にどれだけの力があったらこんなことになるのよ・・・という感じで見ていた。

 

 

それもそのはず、辺りを見渡すと黄巾党の死体が沢山あり、奴らが身につけていた布と地には真っ赤な血が染み込み鉄臭い。北門の防衛をしていた兵曰く。真はたった一人で五千の一部を相手したらしい。

 

 

華琳「真は何処なの?」

 

夏侯惇「何処にいるのだ、あいつめ。」

 

季衣「もしかして、あれじゃないですか?春蘭様。」

 

 

季衣が指差す方向に目を向けると、そこには返り血を浴びてなく黒殲刀を右手に持ち、平然と背を向けて立っている剣崎 真がいた。

 

 

夏侯惇「何やっておるのだ?あいつは。」

 

于禁「とりあえず呼んでみるの。おーーい!大丈夫なのー!?」

 

真「・・・・・・・・・」

 

 

于禁の掛け声に返事しない真。するとゆっくりと華琳達の方へと身体を向ける。

 

 

于禁「聞こえているなら返事をしてほしいの。」

 

夏侯惇「耳の聞こえが悪いのではないか?」

 

 

于禁と夏侯惇が会話をしている。そして華琳は、

 

 

華琳「・・・・・・・・・・・・」

 

夏侯淵「…どうされました?華琳様。」

 

華琳「・・・・・・・・・・・」

 

夏侯淵「・・・・華琳様?」

 

 

華琳は夏侯淵を無視しているかの様に真の方をジッと見つめている。

 

 

華琳「・・・・・(真。今のあなたは目の前の獲物を取り逃がそうとしない目になってるわ。まるで虎のよう・・・)」

 

 

華琳が目にしたもの。それは、華琳が言ったように目の前の獲物を取り逃がそうとしない目となっていた。

 

 

真「・・・・・・・・・・(ドサァッ!!! )」

 

華琳「…っ!! 真!!! 」

 

夏侯淵「…!華琳様!! 」

 

 

それと同時に真はうつ伏せになって倒れた。それを見た華琳は他の者を置いて真の方へ駆け出したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真「・・・・・・・・・・・・・はっ」

 

 

目の前には布・・・天幕と言っていいだろう。今その中にいるということがわかる。

 

 

真「・・・・・・・・・・」

 

 

真は自分になにが起こったのかをまとめていた。

 

 

真「・・・・・駄目だ。頭が回らない。」

 

 

しかし、身体や目や頭がぼんやりしていたため、まとめることが出来なかった。すると真はハッと何かに気づき上半身を起こし辺りを見渡す。

 

 

真「・・・今、何処にいるんだ?」

 

 

そう言うとベットから立ち上がり靴を履く。右にあったブレザーを羽織ぎ出口を探していると。

 

 

???「あ。気がつきましたk・・・・・」

 

 

真はその声に気づき後ろを向く。そこにいたのは楽進だった。

 

 

真「・・・・どうも。」

 

楽進「・・・どうされたのですか?その動きは?」

 

 

楽進が見たもの。真が出口を探しているため、両手で天幕を張り付いている姿であった。

 

 

真「・・・今のは見なかったことにしてくれ。」

 

楽進「・・・・・・・・・はぁ。」

 

 

真はその行動をやめ、楽進の方に向けて言う。楽進は間を開けた後頷いた。

 

 

真「・・・・なぁ楽進。」

 

楽進「はい?」

 

真「ここは何処ですか?」

 

楽進「華琳様の陣地内の天幕です。」

 

真「…なるほど。んで俺はその後、どうなったんだ?…確か黄巾党を対峙してたような・・・・」

 

楽進「はい。北門にて剣崎様が黄巾党をすべて倒した後、気絶したんです。」

 

真「・・・・・そうか。」

 

楽進「驚かないんですか?」

 

真「これよりも前に戦があってな。経験したからだろう。そこまで驚かないさ。」

 

楽進「そうですか。・・・あ、そうだ。剣崎様。目が覚めたところで申し訳ありませんが、私と一緒について来てください。」

 

真「・・・何処へ?」

 

楽進「華琳様のところです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真は楽進と共に天幕を出て、十秒くらい歩いた。見えてきたのは大きな天幕。そして中に入ると、椅子に座って誰かを待っている華琳達の姿だった。

 

 

楽進「会議中失礼いたします。剣崎様をお連れいたしました。」

 

華琳「ご苦労様、凪。…もう動いて大丈夫なの?」

 

真「あぁ。・・・心配をかけたな。すまん。」

 

 

真は華琳達に謝罪をした。

 

 

華琳「謝ることはないわ。貴方に怪我がないだけで安心したわ。」

 

夏侯惇「そうだぞ剣崎。侵攻してくる奴らから村を守ったんだ。何故謝る必要がある?」

 

真「・・・・」

 

夏侯淵「姉者の言う通りだ。お前は頑張った方だ。」

 

李典「せやで剣崎はん。うちら結構感謝してんやで。」

 

季衣「兄ちゃん・・・・」

 

真「・・・・・・」

 

華琳「・・・・・・・」

 

 

この後、天幕の中は長い沈黙が続いたという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真が落ち着きを取り戻したことにより、やっと軍議が始まる。

 

 

華琳「では、これから軍議を始める・・・前に、凪、真桜。」

 

楽進「はい。」

 

李典「なんですか?」

 

華琳「さしあたり貴方達と沙和の三人は、この男に面倒を見させます。別段の指示がある時を除いては、彼の指揮に従うように。」

 

真「・・・・・・・・・・?」

 

 

いきなりのことに真はついていけない状態だった。

 

 

華琳「どうしたのよ?」

真「いや、…華琳と楽進が真名で呼び合っているのであれば、楽進達が将となったということが理解できた。だが、何故俺なんだ?」

 

華琳「あら、何か問題がある?」

 

荀ケ「大有りです!なんでこんなのに、部下をお付けになるんですか・・・!」

 

 

華琳の問いに荀ケが突っ込んできた。

 

 

真「…居たんだ、お前。」

荀ケ「ふん!あんたと違って私は有能なの!華琳様の命で私があんたを天幕まで連れていったのよ!! 私的にはあの場で放置してやりたかったけど・・・(ブツブツ) 」

 

 

はいそこー。本音がだだ漏れでっせー。

 

 

真「・・・ふーん。その場で放置してもらっても構わなかったんだがな。」

 

荀ケ「なっ!人の気遣いを無駄にさせる気!?」

華琳「よしなさい桂花。みっともない。で、何の話だったかしら?」

荀ケ「剣崎のことです!こんな能天気に華琳様の貴重な部下を預けるなど・・・!」

 

 

荀ケが異議を申し立てると同時に真の方を指差す。・・・人に指を差してはいけません!お母さん怒っちゃうわよ!!

 

 

華琳「あら、真なら上手く活用してみせると思うけれど・・・沙和はさっき聞いたから、二人の意見は?」

 

李典「うちはええよ。このお兄さんが上司なら色々と学べそうやし。」

 

楽進「華琳様の命とあらば、従うまでだ。」

 

華琳「どう。三人はこう言っているけど。」

 

三人。ということは于禁はOKらしい。

 

 

真「・・・わかった。・・・・いないけど、三人共宜しく。」

 

李典「よろしゅうな、隊長。」

 

楽進「了解しました。隊長。」

 

真「・・・・・・・・・」

 

華琳「皆は何か異論はある?」

 

夏侯淵「特に問題はないかと。」

 

季衣「良かったね、三人とも!」

 

夏侯惇「・・・・・・・・」

 

 

季衣と夏侯淵は頷いていた。だが、夏侯惇はいいもダメも無く黙りこんでいた。反対なのだろうか。

 

 

華琳「春蘭はどう?翼の資質に問題でもある?」

 

夏侯惇「いえ、資質は問題ありません。これで剣崎も、少しは華琳様の部下としての自覚も出るのではないかと。」

 

真「自覚・・・・・か。」

 

 

真はそう呟きながら、蒼く広い空を見渡した。

 

 

説明
なんだろう・・・今回はまとめが変になっている。

わからなかったらすんまへん。
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