真・恋姫無双 雌雄の御遣い 第十一話
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〜一刀視点〜

黄巾党本隊を発見した

曹操軍の情報網は正しかった事が証明された

その曹操軍の情報では黄巾党本隊は20万

曹操軍は精強とはいえ3万 通常なら勝ち目はない

だが黄巾党本隊で戦闘可能なのは約3万

敗残兵や食い詰めた流民などを大量に抱え込んでいる為、人数が増えているのだ

これなら、殲滅は可能

 

「この戦いで黄巾党の息の根を止める

 総員、突撃!」

曹操の号令で全兵士が突撃する 俺と鞘姉と愛紗も敵に向かう

 

個々の実力が違う上に、統制がとれた軍と寄せ集めの雑兵

これでは話にならない

黄巾党は見る見る内に討ち取られ、散り散りになって逃げていく

俺達も黄巾党を倒していくが、大勢は決した

そんな時、敵を斬りまくっていた夏候惇の後ろから倒ていた敵が突如起き上がり斬りかかる

夏候惇は寸前でそれに気づき返り討ちにするが、別方向から流れ矢が飛んで行った

躱せない!

刀で叩き落とす事も間に合わないと判断して、俺がその矢を手に受ける事で防いだ

「北郷!」

矢を受けた激痛で片膝をついた俺に夏候惇が駆け寄ってくる

「大丈夫だ、急所に受けた訳じゃない」

そう言って、作り笑いだが微笑みかける

 

そんな俺の負傷を除けば、大した損害は無く戦いは終結した

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〜鞘華視点〜

手当てを受けている一君に言いたい事はある

夏候惇を助けた事は褒めてあげる

でも、一君が傷ついて良い訳がない

本当に自分の安全を優先して欲しい

愛紗と静里も心配そうにしているが、同じ考えだろう

 

その頃、曹操達は私達から離れた天幕で何やら話をしている

どうも”偶然その場に居合わせた旅芸人”を保護したのでその処遇を話し合っているらしい

私達は正式な臣下ではないのでそれに参加は出来ない

何をしているのか大凡の見当はつくのだけどね

なにしろ、あの張角の手配書き あれは人間じゃないよ

 

一君の治療が終わりこれからの事を話し合っている私達の所に曹操達がやって来た

「北郷、私の家臣 夏候惇を身を挺して助けてくれた事礼を言うわ

 その礼と、貴方達の実力に敬意を表して私の真名 華琳を預けるわ」

曹操が真名を預けると同行してきた夏候惇ら主要な部下全てが真名を預けてくれた

「俺は真名が無いから一刀と呼んでくれ」

「私は鞘華よ」

私達に続いて愛紗と静里も真名を交換する

 

「それと、今朝廷からの使いが来て貴方を連れて洛陽に来るように命令が来たわ

 どうやら朝廷は貴方達を以前から探していたようね

 そして、私と同行している事が解ったので大至急使者を送って来たのでしょう

 そうでなければこんな時に、こんな場所に使者を送る理由が無いわ」

確かに私達は各地を転々としていたので接触が難しかったのだろう

華琳と同行している噂を聞いて曹操軍の目的地を予測し、使者を送った 確かに辻褄が合う

「明朝、出発するわ」

華琳はそう言って戻って行った

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〜一刀視点〜

2日後、俺達は洛陽に到着した

華琳達は何進の元に、俺と鞘姉は皇帝陛下の元に案内される

 

「二人共、固くならずとも良い」

皇帝陛下に謁見し、緊張している俺達に声が掛けられる

「『天の御遣い』の風評は妾も聞き及んでおる

 類い稀な武術と武器を使い、賊や五胡、黄巾党らを倒し、漢王朝の民を助けた事褒めて遣わす

 褒美として其方らに河内の相を命ずる

 これが、その印綬と命令書じゃ 河内での善政を期待する

 以上じゃ」

 

急な展開に思考が停止したが何とか整理して愛紗と静里に合流し、事の顛末を説明する

「喜ばしい事では無いですか」

愛紗は素直に喜んでいる

「確かに喜ばしい事です

 しかし陛下は今後不測の事態が起こった時の手駒として私達を洛陽の近くに置いたのかもしれません」

静里が分析する

そこへ華琳がやって来て

「貴方達が河内の相に任じられた事は聞いたわ

 今回、貴方達を私の者にするのは諦めるしかないようね

 でも私は諦めないわよ」

そう言って華琳は去って行った

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〜全体視点〜

「『天の御遣い』が河内の相に任じられた」

この報せは各地に届けられた

 

〜翠視点〜

「お姉さま〜

 一刀お兄様と鞘華お姉さまが河内の相に任じられたんだって

 それも皇帝陛下直々に」

この報せに少しは驚いたが

「あいつらなら不思議じゃないだろ

 縁が合えばその内会う事もあるから、その時に詳しいことを聞けば良いさ」

落ち着いた口調で答えると

「素直じゃないんだから〜」

蒲公英、にやにやした顔で言うのは辞めろ

 

〜雪蓮視点〜

「雪蓮、一刀と鞘華が河内の相になったらしいぞ」

冥琳の報告に母様が

「あちゃ〜、これじゃ雪蓮か蓮華を河内に嫁に出さないと一刀との縁組は無理か」

冗談めかして言うが

「それなら私が行くわ〜」

私が手を上げる

「母様も姉様も冗談が過ぎます!」

蓮華、あまり堅物なのも良くないわよ

 

〜劉備視点〜

「皇帝陛下は何を考えているの!

 あの人達が相になったら民が苦しむだけだよ」

平原の相になった私にも報せは届いた

「あの人達は絶対間違っている

 それを次に会う時には認めさせる!」

私は決意を新たにした

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〜あとがき〜

 

急展開で一刀と鞘華が河内の相になりました

 

この後、河内で拠点も書けたらな、と考えています

予定は未定ですが

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

説明
黄巾党本隊との戦い、そして・・・
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コメント
蜀ルート以外の桃香の扱いはどの小説でもほとんどこんな一刀の劣化版みたいな感じだね仕方ないけど。(夜桜)
劉備のとこには張飛あたりがいるのかな?でないと独力で相にはなれんだろうし。諸葛亮と鳳統までいたら見る眼が無いと言わざるを得ない(牛乳魔人)
劉備一度自分の理想否定されたかと言って人格まで否定・・・どれだけ話し合い邂逅したと言うんだよ。何時の間にか平原の相・・・ある意味凄いな(覇王)
つーか、桃の人は独力で平原の相になったの?それはそれでスゴイけど・・・また旅立ちendになりそう。(kazo)
おおーい、急展開だな……なんか劉備の視点だけ殺伐としてるぜ、これは反北郷連合のフラグか?劉備盟主で。(Jack Tlam)
まだ、言ってるよ『アホの劉備』は・・・・ε=(・д・`*)ハァ…(劉邦柾棟)
河内の相ですか。河内といえば、三国時代の最後の勝利者である、あの一族の出身地ですが、さてはて……(h995)
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真・恋姫無双 北郷一刀 華琳 雪蓮 桃香 蒲公英  

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