横須賀鎮守府潜入任務act2 |
カズとの無線を切ると、スネークは行動を開始した。まず鎮守府正門前まで移動しなくてはならない。門を開けてもらう為に一時停止しているトラックの荷台に乗り込むためだ。スネークが海岸からの移動中に、海の方から数人の声が聞こえた。スネークはすぐに近くの草むらに飛び込み、耳をたてた。
「やっせん?♪やっせん?♪」
「川内さんご機嫌っぽい!」
「当たり前だよ!だって夜戦だよ!夜戦!私わくわくしちゃうよ!」
「川内姉さん、少し落ち着いて・・・」
「ムリ!」
「うぅ・・・」
「まぁまぁ神通ちゃん、いいじゃない。川内ちゃんは、夜戦ではとっても頼りになるもの?」
「えへへ、ありがと!愛宕さん!」
「あ、もちろん神通ちゃんも夕立ちゃんも頼りにしてるわよ。警戒任務だけど、気を抜かずにいきましょう」
「はい!」
「分かったよ!」
「は?い!」
どうやら艦娘達が海を巡回しているようだ。幸いあの四人はこちらに気づいていない。今のうちに先へ進んでしまおう。
少し先へ進んでいくと、正門が見え、その前にトラックが止まっていた。丁度入ろうとしているところだ。スネークは急いで荷台に乗り込み、カズに無線をかけた。
「こちらスネーク、敵トラックの荷台に乗り込んだ」
「危機一髪だったな。ボス」
「ああ、少し危なかった」
「まぁ、何とか中に入れてよかった。ボス、次にやる事だが、敵から牢の位置を聞き出してほしい」
「なぜ敵から聞き出す必要があるんだ?」
「ブリーフィングでも言ったが、そこは軍の最高機密の山だ。そんな所の牢が公表されてると思うか」
「・・・いや」
「そういう事だ。牢の位置は敵から直接聞き出してくれ」
「分かった。しかし、艦娘相手にCQCが効くのか?」
「艤装を展開する前なら、艦娘もただの人間だし、もし展開してもフィールドは展開した者から半径1メートル程の球状に展開される。その中に入れたら、こちらのものだ」
「なるほど。確かにその間合いはCQCが想定してる間合いだ」
「恐らく問題はないだろう。ボス、敵から情報を聞き出してくれ!」
「分かった」
無線を切り少ししたら、トラックが停車した。
スネークは運転手が積み荷を下ろしに来る前に荷台の奥に隠れた。
運転手が手前の荷物を幾つか下ろし、何処かへ運びに行ったのを見て、スネークは荷台から降りた。
そのまま近くの物陰に隠れると、カズから無線が来た。
「ボス、言い忘れたが、今回はなるべく艦娘や警備員を殺さないでくれ」
「何故?」
「艦娘は現状で深海凄艦と戦える唯一の戦力だ。それ故に各国のお偉いさん方も注目してる。この状況で、もしあんたが艦娘を殺したら、その情報はすぐさま裏社会を駆け巡る。その情報のお陰で、俺達の評判が下がってしまう事も考えられる。お偉いさん方の中には、艦娘のファンも多いしな。だがいざという時には遠慮はいらん。ぶちかましてやれ」
「分かった。留意しておこう」
「それとボス、そこの警備員は全員、艦娘の候補生達だ」
「候補生?艦娘に候補生がいるのか」
「ああ、彼女たちには昔のニッポンの艦の魂が宿ってると言ったな。海などでその魂を見つけたら、その魂に適合できる奴がいるかどうかを確かめる為の候補生だ。艤装はないが、エリートが揃っている。手強いぞ」
「分かった。しかし、そんな事に志願する奴がいるとはな・・・」
「そうは言うがなボス、艦娘になったら一生親族全員が食うに困らないぐらいの金が支給されるし、本人も衣食住はハッキリ保障される。それに、艤装のフィールドがある分、生身よりも安全だと考える奴もいるんだ」
「確かにそれはなかなか魅力的だな」
「それになボス、聞いた話によれば、艦娘になり艤装をつけると、老化が止まるらしい・・・」
「なんだって!」
「一体どういう原理なのかは分からない。しかしハッキリしてるのは艦娘達が美しいままなのは、俺は大賛成だということだ」
「カズ・・・」
「はっはっはっ!冗談だ、ボス。とにかく、彼女達には気をつけてくれよ」
そうして、カズから無線は切れた。
スネークは心の中で密かにカズの考えに少しだけ同意した。しかしすぐにその考え振り払い、警備員および艦娘を探すために、行動を開始した。
説明 | ||
第二話。イベント終わったからって大型回してもいいことないね。見事に加賀さんがでてボーキ大憤死。しばらく備蓄生活になりそうだ。でも木曽を育てないと。 | ||
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